G-Tune NEXTGEAR i690PA3-SPをレビュー PCをお手軽にドレスアップ!高機能ケースにRTX 2080を搭載したハイエンドモデル
今回G-Tuneの【NEXTGEAR i690PA3-SP】をお借りしました。
インテル第9世代8コアCPU・Core i7-9700Kと、リアルタイムレイトレーシング対応のRTX 2080を搭載した、新世代の4K推奨モデルを徹底カスタマイズ!性能だけでなく見た目にもこだわった、G-Tuneイチオシのモデルをチェックしてみましょう。
目次
スペック
■実機モデルでのカスタマイズ
・【G-Tune】NEXTGEAR専用ハイグレードATXケース 強化ガラスサイドパネル LEDケースファン仕様
・[ 12cmファン×1基 ] Cooler Master Hyper 212 EVO
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NEXTGEAR i690PA3-SP |
サイズ |
W210×D520.5×H435mm |
OS |
Windows 10 Home(64ビット) |
CPU |
インテル Core i7-9700K
(8コア 3.6/最大4.9GHz) |
メモリ |
16GB(8GB×2、DDR4-2400) |
ストレージ |
256GB SSD(PCIe NVMe)+2TB HDD
512GB SSD(PCIe NVMe)+3TB HDD |
グラフィクス |
GeForce RTX 2080(GDDR6 8GB) |
チップセット |
インテル Z390 チップセット |
光学ドライブ |
オプション |
電源 |
700W(80PLUS BRONZE) |
保証 |
1年(最大3年) |
価格 |
229,800円(税込)~ |
付属品 |
・各種マニュアル
・電源ケーブル
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※2019年2月17日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
外観
シンプルながら大胆なデザイン
ユニークなケースでおなじみ、InWin製の【101】をG-Tune用にカスタムしたモデルです。
横幅は20cmオーバー、奥行きも50cmを超える大型のミドルタワーケースです。どっしりとしたフォルムが何とも頼もしい限りですね。
プレーンなブラックボディですが、フロントパネルはなかなか大胆。斜め、しかも下方向にカットされ、インパクト抜群です。また光学ドライブ上のデザインもいいアクセントになっており、躍動感もあります。
右サイドを見てみると、通気口が幾何学模様の形状になっており、なかなかオシャレです。
電源を入れるとフロントのG-Tuneマークが光ります。派手すぎず、ほどよいワンポイントアクセントでいい味出してます。
クリアサイドパネル&LEDケースファンでより華やかに
通常サイドパネルはスチール製となっていますが、今回はガラス製のサイドパネルにカスタマイズしてみました。
そもそも内部が見えることで何かメリットがあるのかと聞かれると…機能面でのメリットは全くと言っていいほどありません。「見て楽しむ」それに尽きるカスタマイズです。ゲーミングPCなので楽しんでナンボ。遊び心は大事ですよ!
ガラスパネルは透明ではなく、グレーに近い渋めの色味です。右下にG-Tuneのロゴがプリントされていますが、うっすらとした感じになっており、控えめなのがいいですね。
ちなみに内部へのアクセスは便利なツールレス式で、サイドパネル上部のつまみ部分でロック&開閉できます。通常パネルのネジ式に比べ、ドライバー要らずでとてもラク。
※写真は撮影用です。トラブル防止のため、内部での作業は電源を切ってから行いましょう。
ガラスサイドパネルに変更すると、あわせてケースファンも赤色LED内蔵ファンに変更されます。その数なんと6基!底面×3・サイド×2・背面×1の怒涛の構成で存在感バツグン。見て楽しめるようになっています。
なお実際の見え方ですが、パネル越しということもあり、明るさは控えめです。内部がくっきり照らし出される明るさではありません。
BTOでもクリアサイドパネル仕様のモデルがちょくちょく増えてきていますが、LEDファンまでセットになっているのはG-Tuneくらいのもの。ドレスアップ入門にはうってつけですね。
ちなみに、さらに極めるのであれば、LEDイルミネーションキットを増設するのがおすすめ。内部が明るく照らし出され、満足度は段違い。動作中のパーツまでくっきり見ることができます
定番モデルといえば、やはりサイズ製の【ILLUMINACION(イルミナシオン)】でしょう。お手頃価格で機能が充実しており、付属のリモコンで16色に変更できるほか、明るさや発光パターンも自由自在に変えられる優れモノです。
自己責任での作業にはなりますが、ぜひチャレンジしてほしいですね。
高い通気性のボディ
ゲーミングPCは発熱が高いパーツを多く搭載しているため、ケースの冷却性能も重要になってきます。
このケースでは右サイド・底面・背面に3か所設置され、変則的な配置ながら通気性はとても高くなっています。そして極めつけは6基のファン。底面から吸気し、背面&右サイドから排気する超強力なエアフローで、内部に熱がこもる心配はありません。
ちなみに、ケースファン6基でとんでもなくうるさそうな感じがしますが、大御所のパーツメーカー【Corsair(コルセア)】謹製の静音ファンなので、ノイズはほとんど気になりません。
底面はこんな感じ。大きく通気口が確保され、ほこり対策として、ダストフィルターが設置されています。
ダストフィルターはマグネット式なので、簡単に取り外して丸ごと水洗いもできます。
VR機器に完全対応のインターフェース
この通り、インターフェースの充実ぶりはかなりのもの。
VR機器の取り回しがしやすいポート配置になっており、大胆にもフロントの天面部分にHDMI端子を配置しているのがポイント。
後ろにつなぐとなると、その分だけケーブルの長さがとられる上、他のケーブルと絡まったりするなど、取り回しに色々不便です。が、前に差し込めばそんな不便は一切なし。ケーブル周りで悩まされることはありません。
フロントのHDMI端子を使う際には、背面のHDMIをグラボのHDMI端子に接続しましょう。HDMIケーブルのおさまりがちょっとイマイチなので、これは何とかしてほしいところ。
USB端子は天面・背面あわせて計10ポートで、背面の2ポートは上位規格のUSB3.1となっています。さらにUSB3.1ポートのうち一つは小型&リバーシブルのType-Cポートになっており、最近のトレンドはしっかり押さえています。
さらにレガシーなPS2ポートやSDスロットも付いた親切仕様です。
フロントポートの配置場所が真正面ではなく天面というのがミソ。パソコンをデスク下に設置した場合に、ポートを上から直接見ることができ、アクセスしやすくなっています。
映像端子は現在主流のHDMI・DisplayPort×3に加え、USB Type-Cポートを搭載。VR機器の接続に関する業界統一規格【VirtualLink規格】ではType-Cが標準規格となっており、従来のHDMI接続とあわせて、様々なVR機器に対応することができます。
内部
チャンバー構造採用
内部はこの通りとてもスッキリしています。
これは【チャンバー構造】という方式で、通常はケース下部に配置されている電源や各種ベイを上部に集約。内部をスッキリさせエアフローを極限まで高めることにより、高い冷却性能を実現できます。
ポイントをおさえた拡張性
かなり内部をスッキリさせていますが、拡張性はしっかり確保されており、スリムタイプの5インチベイ×1、3.5インチベイ×2、2.5インチ×2の計5基構成となっています。多くはありませんが、これだけあればまず十分でしょう。
3.5インチベイはケース上部に設置され、ツールレスでかんたんに取り出すことができます。
2.5インチ設置トレイはなんと、裏配線スペースに設置されています。ちょっと分かりにくいですが、ケースの中央よりも下のスペースです。空いたスペースをフル活用する、全く無駄のない配置ですね。
ちなみに裏配線とはこの通り、ケース裏側のスペースを使って配線するテクニックです。かさばる配線類をケースの裏側の配線スペースに通すことで、さらにエアフローを高めることができます。見た目もスッキリし、まさに一石二鳥ですね。
Cooler Master Hyper 212 EVOでさらに高冷却仕様に
ミドルタワーなので、マザーボードは標準的なATX規格のものを搭載しています。上位のZ390チップセットを搭載し、通常のSSDよりも4~5倍高速のNVMe SSDを搭載可能です。
ちなみにボードはMSI製の【Z390-S01】ですね。市販はされておらず、どうやらBTO専用品のようです。
実機ではCPUクーラーを【Cooler Master Hyper 212 EVO】にカスタマイズしています。
自作では定番のサイドフロー式CPUクーラーで、4本のヒートパイプでCPUの熱をしっかり吸収し、大型の12cmファンで背面へ強力に発散します。標準の小型クーラーよりも約10~20℃ほど低い温度で冷却でき、長時間のゲームでも安心です。
カスタマイズの価格も安く、予算に余裕があればおすすめ。
ブロワファンタイプのRTX 2080搭載
グラフィックボードは4Kでのゲーミングに最適なRTX 2080で、ボードのタイプは標準的なブロワファンタイプとなっています。
大口径ファンを搭載したメーカーオリジナルモデルに比べ、冷却性能はやや劣りますが、ボード内で吸排気が完結するため、内部のエアフローを乱さないというメリットがあります。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、写真右側にはカードキーパーが設置されています。輸送中のスロット破損を防ぐのに役立つギミックですが、細かいところまでしっかり考えられていますね。
温度
こちらはFF14ベンチマークを実行した際の各パーツの温度です。なお、室温は25℃です。
CPUは50℃台をきっちりキープし、上々の冷え具合です。標準クーラーよりも約10~20℃ほど低く、さすが大型CPUクーラーなだけありますね。
一方グラボはブロワファンタイプということで、80℃前半と高め。ただ極端な話、グラボは熱にめっぽう強く、100℃くらいまでなら許容範囲内なのであまり気にする必要はありません。
動作音
同じくFF14のベンチマークにて、実際の騒音値を測定してみました。※無響室・防音室での測定ではないので、あくまで参考までにどうぞ
ケースの左側面にて計測した結果です
目安としては55デシベルを超えるとノイズが気になるのですが、ピーク時で56.1デシベルと見事に超えてしまいました。アイドル時では47.7デシベルとかなり静かなので、そのギャップはなかなかのもの。
その原因はCPUクーラーです。ピーク時になるとファンが容赦なく高速回転し、迫力のある豪快な風切り音を発します。お手軽な解決法としては【ヘッドセット】を使うことでしょうか。ゲームでは必須レベルのアイテムなので、それさえあればノイズは無いようなものです。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで性能をチェックしてみましょう。
RTX 2080搭載
最新のNVIDIA製ハイエンドグラボ【RTX 2080】を搭載。”Turing”アーキテクチャを採用することで大幅にパワーアップし、前世代のGTX 1080に比べ最大約50%性能が向上、GTX 1080 Ti+αの性能を実現しています。
4Kでのゲーミングに最適な性能で、さらにリアルタイムレイトレーシングに対応しているのもポイント。GPU内部にレイトレーシング専用ユニット【RTコア】を搭載することで、従来よりもさらにリアルな映像描写が可能になっています。
上の画像はBattlefield Vのデモムービーですが、従来のGPUとの違いは一目瞭然。炎の描写が車体にもしっかり表現され、よりリアルになっているのがわかりますね。
このリアルタイムレイトレーシング機能を使うには、ゲームが対応している必要があります。現在ではBATTLEFIELD Vで対応していますが、順次増えるとのこと。今後の展開に期待です!
CINEBENCH
3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。
CPUは最新のインテル第9世代【Core i7-9700K】を搭載しています。Core i7初となる8コアでHT(ハイパースレッディング)非対応となっています。
やはりコア数の増加がしっかり効いているようで、前世代の6コア12スレッドCPU・Core i7-8700Kに比べ約4%性能が向上しています。
かなり地味に見えますが、ゲーム性能や動画・画像編集などクリエイティブ性能もしっかり底上げされており、着実に進化した性能に仕上がっています。詳しくはCPUの特集ページ icon-external-link-square もチェックしてみてください。
FF14
ゲーミングPC業界において、「標準ベンチマークソフト」ともいえるFF14ベンチマーク。スコア7000以上で【非常に快適】となり、スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
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