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IdeaCentre Mini Gen.8をレビュー 圧倒的低価格!スタイリッシュなデザインが魅力のミニPC

今回レノボの【IdeaCentre Mini Gen.8】をお借りしました。6万円台という価格の安さを実現した、スタイリッシュなミニモデルをチェックしてみましょう。

目次

スペック

IdeaCentre Mini Gen.8(Core i5搭載)
カラー クラウドグレー
サイズ W195×D191×H39mm
重量 約1.8kg(実測1752g)
OS Windows 11 Home(64ビット)
CPU インテル Core i5-13500H
・12コア16スレッド
・定格1.9/最大4.6GHz
メモリ 8GB(DDR4-3200)
ストレージ 256GB SSD(PCIe NVMe)
グラフィクス Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
インターフェース USB 4 Type-C(Thunderbolt4)、USB 3.2 Gen.2 Type-C、USB 3.2 Gen.2 Type-A×3、USB 2.0、DisplayPort 1.4b、HDMI 2.1、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ ×
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.2
保証 1年(最大3年)
価格
74,800円69,850円(税・送料込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源ケーブル(60g)
・スタンド(83g)

※2023年11月5日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

本体

圧倒的なコンパクトボディが魅力のミニモデルです。横幅・奥行きは約19cm、高さ4cmと非常に小さく、置く場所を選びません。

一通りセットしてみるとこんな感じ。スリムタワーモデルとは比較にならないほど小さく、パソコンという感じがしないですね。

シルバー×ホワイトの洗練されたボディは、天板がエンボス調のデザインとなっており、とてもオシャレ。一種のインテリアといってもいいでしょう。

付属のスタンドを使えば縦置きでも使えます。

コンパクトな分、拡張性は最低限となっており、内部に拡張ベイは一切なし。なお、基盤に接続するM.2 SSDは最大3つ(M.2 2230×1・M.2 2280/2242×2)まで搭載できます。

少ない拡張性の反面、USBは全6ポートとかなり多め。

最新規格にしっかり対応しており、Type-Cポートのうち1つは、40Gbpsの超高速転送に対応した”Thunderbolt 4”規格となっています。Type-Cだけではなく、通常のType-Aポートも搭載しているため、周辺機器の接続にはまず困りません。

また、画像出力端子はHDMI&DisplayPortを搭載するほか、Thunderbolt 4がDisplayPort出力を兼ねているため、複数ディスプレイの運用も可能です。

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

ミニモデルということで、省エネ・低発熱のノート用CPUを採用しており、インテルの第13世代12コア16スレッドCPU・Core i5-13500Hを搭載しています。最新世代ではありますが、中身は前世代の”Alder Lake”をベースにしており、Core i5-12500Hのクロックアップバージョンといったところですね。

第12世代から設計が一新され、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を採用しているのがポイント。タスクに応じて、各コアを使い分け、場合によっては両者を併用することで、効率よく処理できるのが強みです。

ちなみに、ノート用の第13世代CPUには、Hシリーズ・Pシリーズ・Uシリーズの3タイプがあり、最上位のグレードとなります。

Core i5-13500Hもマルチスコアは14000台と、Pシリーズ以下を圧倒しており、基本的にはCore i5で十分ですね。参考までに、上位モデルに搭載されているCore i7-13700H(14コア20スレッド)と比較すると、シングルスコアは約14%、マルチスコアは約28%と大きく差がついています。

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。Vulkan(Wild Life)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。

内蔵グラフィックは、高性能の”Iris Xe Graphics”を搭載。その性能はMX400に匹敵するレベルで、内蔵タイプにしては破格の性能となっています。基本的な編集作業ならIris Xe Graphicsで十分対応できます。

ただし、スコアはIris Xe Graphicsにしてはかなり低め。内蔵グラフィックの性能は正直ピンキリなので、個体差かもしれません。

総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy 925 812 4510
Fire Strike 2029 2310 15573 631
Night Raid
8521 8150 11486
Sky Diver 7396 6996 11357 6759
Wild Life 4739

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測るソフトです。

ブラウジングや各種編作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、余裕でクリア。スコア5000前半の非常に高いスコアをマークしています。ブラウジングやオフィス作業などの軽作業から、動画・画像編集などのヘビーな作業も余裕でこなせる性能です。

なお、Core i7-13700Hとの差は、総合スコアで約8%程度となっており、普段使いならどちらでも使用感は変わりません。

TMPGEnc Video Mastering Works 7

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

エンコーダーはH.264およびH.265を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

H.264(フルHD) 2Pass 1Pass VCE/QSV
Core i5-13500H 1305 690 196
Core i7-13700H 706 363 136

長時間の負荷テストではパフォーマンスがイマイチ

まず軽めのH.264ですが、CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、Core i7-13700Hとの差がなんとも約46~47%にもなります。また、ハードウェアエンコードでも約31%と大きめです。

H.265(フルHD) 2Pass 1Pass VCE/QSV
Core i5-13500H 2031 1005 260
Core i7-13700H 1434 739 191

重量級のH.265では差が縮小するものの、ソフトウェアエンコードでは約26~29%、ハードウェアエンコードでは約27%と大きく差がついています。

Lightroom Classic CC

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

CR2→DNG CR2→JPEG
Core i5-13500H 57 301
Core i7-13700H 16 95

このテストもCPU勝負ですが、両者の差はなんと3倍以上にもなります。CPUもさることながら、SSDの遅さも影響している感じです。

VALORANT(ヴァロラント)

測定条件

解像度:フルHD/HD

ゲーム設定:高/中/低(アンチエイリアス”FXAA”、異方性フィルタリング”16x”)

 プレイモード:アンレート

平均(最低)fps
HD 86(70)fps 97(75)fps 106(87)fps
フルHD 56(48)fps 59(49)fps 67(59)fps

ノートでも動かせる超軽量級のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

Iris Xe Graphicsにしてはfpsが全く伸びず、フルHDでも低設定でようやく平均60fpsを超えるレベル。通常であれば高設定でも平均100fpsを狙えるので、これは低すぎですね。

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

最高品質 高品質 標準品質
HD 3464 4595 5619
フルHD 1512 2191 2748

知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。快適にプレイするなら、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。

こちらもスコアが伸びず、いずれの解像度・設定でもスコア9000をクリアできません。重量級のゲームとはいえ、Iris Xe GraphicsならHD・標準品質でスコア9000は狙えます。

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

このモデルでは256GB SSD(サムスン)を搭載しています。ブラウジングやオフィス作業には十分ですが、動画や画像などのデータ類の保存には物足りないですね。もちろん、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用しています。

肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の書き込みが1000MB/s台前半と遅め。一方、ランダムの速度は標準クラスといったところで、クオリティはそこそこ。Photoshopでの変換の遅さは、シーケンシャルの書き込み速度が一つの原因として考えられます。

ただし、SSDということで実際の動作はとても快適。OSの起動からブラウジングや各種アプリの動作にいたるまでサクサク動きます。

温度

CINEBENCH R23実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

動作の安定性を重視しており、CPUのP-コアの温度は80℃台前半、動作クロックは3.3GHzに抑えています。そこまで低いクロックではないのですが、パフォーマンスの低さがどうにも気になりますね。

ちなみに、内蔵グラフィックの表記が”UHD Graphics”になっているのも疑問です。

動作音

CINEBENCH R23実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

50デシベルが一つの目安となりますが、ピーク時で52.9デシベルと上回っています。ファンは高速回転しており、風切り音がやや大きめです。

なお、最小時では48.7デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。

便利なユーティリティーソフト

レノボでおなじみ、システム管理の”Lenovo Vantage”を完備。システム設定や更新をはじめ、サポートも全て網羅しており、とても便利です。

まとめ

置く場所を選ばないスタイリッシュなミニボディに、高性能のCore i5-13500Hを搭載し、6万円台の低価格を実現。ただし、CPU・グラフィック性能ともに低めなのが玉に瑕ですね。。デザインが気に入ったら購入もありといったところです。

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