今回ドスパラで販売している、サードウェーブの【raytrek XV】をお借りしました。
Core i7-12700とRTX 3060を搭載し、あらゆる編集作業を快適にこなせる、高コスパのミドルタワーモデルをチェックしてみましょう。
スペック
※2022年7月2日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
外観
重厚感あふれるミドルタワーケース
横幅20cmオーバーの見るからに頼もしい、重厚なフォルムが特長のミドルタワーケースです。また、奥行きも堂々の50cm超えとなっており、見た目だけでなく内部も広々とし、拡張性にも優れています。
ブラックボディ×精悍なフロントマスクで、質実剛健なイメージに仕上がっており、スタジオにおいても様になりますね。
一通りセットしてみると、こんな感じ。さすがにミドルタワーケースは大きく、23.8インチディスプレイが小さく見えるほど。圧倒されるサイズ感なので、デスク下に設置するのがおすすめです。
通気性バツグンの高冷却ケース
メッシュタイプのフロントパネルをはじめ、通気口が多数設置されており、非常に排熱性が高くなっています。
底面にも電源用の通気口がありますが、電源はケース内吸気なので、特に活用されていないですね。なお、防振用のインシュレーターは、ゴム製の頑丈なタイプが取り付けられており、安定性はバツグンです。スチール製の頑丈ボディも相まって、動作時のビビリ音はありません。
給排気用ファンは、フロントパネル・天板に14cmファンが3基、背面に12cmファンが1基の計4基構成。前面のファンから吸気して、背面と天板のファンで排気する強力なエアフローを構築し、内部に熱がこもる心配はありません。
多数のケースファンを搭載していますが、いずれも静音タイプなので、動作音はほとんど気になりません。
充実したインターフェース
搭載されている端子ですが、USB端子はフロント・背面あわせて計12ポートも搭載。そのうち背面の2ポートは最新のUSB3.2 Gen.2となっており、最大10Gbpsの高速転送に対応しています。さらに、端子のタイプの従来のType-Aのほか、リバーシブルのType-Cも用意されており、周辺機器の接続にはまず困りません。
その他、DVDドライブやSDカードリーダーも標準搭載されており、必要なものは一通りそろった便利な構成です。なお、映像端子はHDMI・DisplayPort×3の4ポートを搭載。数が多く、複数画面出力もラクラクですね。
内部
高い剛性&拡張性
電源下置きのオーソドックスな造りですね。奥行き50cmオーバーで内部は広々、購入後のパーツの交換・増設もお手の物です。
なお、裏配線スペースはありませんが、ケーブル類はエアフローを妨げないよう、余ったスペースを活用してきれいにまとめられています。
このケースはとにかく拡張性が高く、各種ドライブベイは、5インチベイ×2・3.5インチベイ×8・2.5インチベイ×3の計13基搭載!電源が許す限り、ストレージや光学ドライブの増設は思うがまま。その気になれば録画マシンにもできるレベルです。
もちろん3.5インチベイは便利なツールレス式で、かんたんに取り出しが可能。つまみの強度もしっかりしており、折れたりする心配はありません。
ちなみに、このストレージ部分の支柱はケースの「梁」になっており、縦方向の剛性を確保しています。頑丈なスチール製のボディにも相まって、全方向への剛性が高いのもポイント。たわみや軋みなどは一切なく、持ち運びの際もビクともしません。
ASUS製マザーボード搭載
各種パーツを搭載するマザーボードは一般的なATX規格となっており、ASUS製【PRIME H670-PLUS D4】を搭載しています。高い品質と安定性で定評のあるASUS製というのは安心ですね。
スタンダードモデルらしくポイントはしっかり押さえており、熱くなりがちなVRM周りやM.2スロットには、金属製のヒートシンクを装備。また、PCIeスロットは金属で補強されており、グラボの重さにしっかり耐えることができます。
※写真は撮影用です。トラブル防止のため、内部での作業は電源を切ってから行いましょう。
ちなみに、第12世代で新たに採用された、PCIe 5.0やDDR5には非対応となっています。前者については、そもそも対応デバイスが皆無で、後者についても、DDR4メモリとの差が出るのは一部のアプリにとどまっているので、さほど気にすることはありません。
大型CPUクーラー搭載
”静音パックまんぞくコース”適用モデルということで、大型のサイドフロー式CPUクーラーを搭載しています。サイドフロー式タイプは、CPUから吸収した熱を、前後のスムーズなエアフローにのせて強力に発散し、優れた冷却パフォーマンスを発揮します。
メーカーはドスパラでおなじみの”DEEPCOOL”となっており、大型の冷却フィン&4本のヒートパイプで造りはしっかりしていますね。ちなみに、ファンの動作音も静か。静音性にもしっかり配慮されているのは好印象です。
RTX 3060搭載
グラボはNVIDIAの”RTX 3060”を搭載しており、ボードはZOTAC製となっています。知名度は高く、価格&コスパに優れたメーカーとして人気です。
ボードそのものは、オーソドックスなブロアーファンタイプですね。大口径ファンを搭載したオリジナルタイプに比べ、冷却性能はやや落ちるものの、グラボ内で吸排気が完結するので、ケース内部に排熱をまき散らさないというメリットがあります。
特にコンパクトなケースで真価を発揮するタイプです。
ちなみに、PCの心臓ともいえる電源には、650Wのブロンズクラス電源を採用しています。最大85%の電力変換効率を誇る省エネ電源で、ポイントはしっかり押さえています。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで性能をチェックしてみましょう。
CINEBENCH
【CINEBENCH】は3Dグラフィックのレンダリング性能を測るソフトです。
CPUは、インテル第12世代の12コア20スレッドCPU・Core i7-12700を搭載しています。
最新世代では設計を一新し、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を採用。タスクに応じて、各コアを使い分け、場合によっては両者を併用することで、効率よく処理できるのが強みです。もちろん、コアの性能も向上しており、コア・スレッド数の増加も相まって、非常に高いパフォーマンスを発揮します。
参考までに、上位のCore i7-12700KF(12コア20スレッド)と比較してみると、シングル性能は約1%と僅差ですが、マルチ性能にいたっては約41%と大きく差がつきます。やはり動作クロックが高いK付きCPUの方が、性能は上です。
ちなみに、末尾の”F”は内蔵グラフィック非搭載バージョンのことで、性能は通常のF無しモデルと同じです。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。
グラフィックボードは、NVIDIAの最新世代となる”Ampere”のミドルクラスのグラボ・RTX 3060を搭載しています。Core i7-12700の内蔵グラフィック・UHD 770より約6倍も性能が高く、WQHDでオンラインゲームを楽しめるほどの性能を誇ります。
また、VRAM(グラフィックメモリ)は、シリーズトップクラスの12GBと非常に多いのもポイント。高精度な3DCGの制作や、3D CADの設計にもバッチリ対応できます。
総合スコア | Graphics Score |
CPU/Physics Score |
Combined Score |
|
Port Royal | 4838 | ー | ー | ー |
Time Spy Extreme |
4091 | 3893 | 5757 | ー |
Time Spy | 8867 | 8265 | 15111 | ー |
Night Raid | 55468 | 92816 | 16910 | ー |
Fire Strike Ultra |
5030 | 4791 | 35614 | 2630 |
Fire Strike Extreme |
9781 | 9878 | 34060 | 4566 |
Fire Strike | 20318 | 21431 | 33696 | 10237 |
Sky Diver | 50513 | 63248 | 26047 | 45876 |
RTコアとTensorコア
RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しています。
RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。
また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。
そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。
PCMark 10
【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測るソフトです。
ブラウジングやオフィス作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、余裕でクリアしており、スコア7000台半ばをマーク。動画・画像編集などヘビーな作業にもラクラク対応できます。
なお、上位のCore i7-12700K×RTX 3070との差は、総合スコアで約10%ほどですが、レンダリングをはじめ編集系のスコアでは約20%前後の差がついています。
Blender
【Blender】を利用し、3Dグラフィックのデモデータをレンダリングする時間を計測しました。結果は秒で表記しています。
Blenderは、CPUだけでなくGPUもサポートしており、NVIDIA製GPUでは”CUDA”と”OptiX”でのレンダリングが可能です。
BMW | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-12700×RTX 3060 | 164 | 30 | 15 |
Core i7-12700KF×RTX 3070 | 115 | 19 | 11 |
Class room | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-12700×RTX 3060 | 385 | 61 | 32 |
Core i7-12700KF×RTX 3070 | 273 | 37 | 21 |
Barbershop | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-12700×RTX 3060 | 1821 | 255 | 143 |
Core i7-12700KF×RTX 3070 | 1322 | 163 | 93 |
CPUでのレンダリングでは、高クロックのCore i7-12700Kが有利。両者の差は約27~30%にもなり、クロックが違うだけで、だいぶ差がつきますね。
本命のGPUレンダリングは、CPUレンダリングを圧倒。このモデルのケースだと、RTX 3060はCore i7-12700よりもCUDAで約82~86%、Optixともなると約91~92%早く変換を完了しています。なお、RTXシリーズでは、Optixで非常に高いパフォーマンスを発揮し、CUDAからさらに約半分程度の時短効果を発揮するのがポイント。
グラボ同士で比較すると、RTX 3070はRTX 3060のさらにその上を行き、両者の差はCUDAで約36~39%、Optixでも約27~35%になります。3Dグラフィックのレンダリングで使うなら、RTXシリーズがだんぜんおすすめです。
TMPGEnc Video Mastering Works 7
【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。
エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・NVENCでエンコードしています。なお、NVENCはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のことです。
H.264(フルHD) | 2Pass | 1Pass | NVENC |
Core i7-12700×RTX 3060 | 838 | 426 | 129 |
Core i7-12700KF×RTX 3070 | 607 | 306 | 129 |
H.264(4K) | 2Pass | 1Pass | NVENC |
Core i7-12700×RTX 3060 | 2630 | 1281 | 410 |
Core i7-12700KF×RTX 3070 | 1870 | 942 | 404 |
まず軽めのH.264をチェック。CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、クロックの差がきっちり出ており、Core i7-12700KがCore i7-12700よりも約26~29%早く変換を完了しています。
一方、NVENCでは最大約2%差とほぼ互角。グラボのグレードでほとんど変わらないことがわかりますね。動画のエンコードなら、GTX 1650でもOK。
H.265(フルHD) | 2Pass | 1Pass | NVENC |
Core i7-12700×RTX 3060 | 1438 | 701 | 162 |
Core i7-12700KF×RTX 3070 | 1207 | 596 | 159 |
H.265(4K) | 2Pass | 1Pass | NVENC |
Core i7-12700×RTX 3060 | 5227 | 2586 | 376 |
Core i7-12700KF×RTX 3070 | 3841 | 1890 | 365 |
重量級のH.265だと違う傾向になり、ソフトウェアエンコードでの両者の差は約15~16%と縮まる一方で、NVENCVでは約2~3%とほぼ変わりません。
Lightroom Classic CC
【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。
JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が意外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。
CR2→DNG | CR2→JPEG | |
Core i7-12700 | 20 | 70 |
Core i7-12700KF | 17 | 63 |
画像変換もCPUの性能勝負ということで、高クロックのCore i7-12700Kがやはり有利。Core i7-12700に比べ、軽めのDNG変換では約15%、重量級のJPEG変換でも約10%早く変換を完了しています。
Core i7-12700KとCore i7-12700との差は最大約30%にもなり、同じコア・スレッドでも、動作クロックで差がつくことがわかりますね。
FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)
知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。現行のゲーミングPCであれば、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。
4K | WQHD | フルHD |
6889 | 14293 | 20845 |
最高品質で測定した結果となりますが、WQHDではスコア10000を軽く超え、平均105fpsと安定してプレイ可能です。4Kはさすがに荷が重く、標準品質まで落とさないとスコア9000を超えることができません。
基本的にRTX 3060はWQHDまでが適正レベルとなります。
Apex Legends(エーペックス レジェンズ)
最近人気のバトロワ系FPSゲームです。個性的なスキルを持ったキャラクター”レジェンド”を操り、3名1組のチーム戦を繰り広げます。
【パッシブ・戦術・アルティメット】の各スキルをしっかり生かすのはもちろん、キャラの組み合わせによって戦略が変化するので、いかに連携できるかが勝利へのカギとなります。スピーディーな操作性で爽快感はバツグン!テンポよく楽しみたい方におすすめ。
平均と最低fpsを計測しました。
解像度:4K/WQHD/フルHD
ゲーム設定:最高/低(fpsリミット解除)
プレイモード:射撃訓練場
最高 | 低 | |
フルHD | 189(161)fps | 252(199)fps |
WQHD | 130(111)fps | 159(129)fps |
4K | 73(58)fps | 76(65)fps |
FPSゲームなので、スムーズに動作する平均60fpsは絶対にキープしたいところ。100fpsもあればド安定です。
このゲームもわりと軽めで、WQHDでは144Hzなどの高リフレッシュレートディスプレイを生かすことができます。なお、4Kでも平均60fps以上をキープできますが、対人戦なのでWQHD以下がおすすめ。
Fortnite(フォートナイト)
こちらも同じくバトロワ系の鉄板タイトルです。対人戦にプラスして、採集や建築要素があり、Apex Legendsとはまた違ったベクトルの楽しみ方ができます。チーム戦だけでなく、ソロで気軽にプレイできるのもいいですね。
平均と最低fpsを計測しました。
解像度:4K/WQHD/フルHD
ゲーム設定:最高/高/中(RT”最高”/DLSS[フルHD&WQHD]”品質”・DLSS[4K]”パフォーマンス”)
降下後、1分間のダッシュ&屋内探索
最高 | 高 | 中 | |
フルHD | 137(130)fps | 178(164)fps | 301(283)fps |
WQHD | 90(84)fps | 111(102)fps | 189(179)fps |
4K | 43(40)fps | 53(50)fps | 91(84)fps |
競技性の高いゲームなので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
DLSS無しでもWQHDまではfpsがよく伸び、高設定でも平均100fps以上をマークします。ちなみに、カジュアルなグラフィックなので、中設定でも正直十分。ガッツリfpsを稼ぐならおすすめです。
DLSS
最高 | 高 | 中 | |
フルHD | 194(185)fps | 234(221)fps | 341(327)fps |
WQHD | 135(127)fps | 160(148)fps | 233(219)fps |
4K | 94(88)fps | 110(106)fps | 148(138)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。
解像度が上がるにつれ効果が大きくなり、最大約2倍にもなります。4K・高設定で平均100fps以上を超え、WQHDでは144Hzディスプレイを生かせるなど、とにかく便利な機能ですね。
RT
最高 | 高 | 中 | |
フルHD | 42(36)fps | 45(40)fps | 44(40)fps |
WQHD | 24(21)fps | 26(24)fps | 26(22)fps |
4K | 11(10)fps | 11(10)fps | 11(10)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
ライティング・シャドウ・反射のフルセットなので、いずれの解像度でも平均60fpsを大きく下回ります。
RT+DLSS
最高 | 高 | 中 | |
フルHD | 77(73)fps | 80(74)fps | 95(83)fps |
WQHD | 47(41)fps | 52(48)fps | 53(47)fps |
4K | 35(33)fps | 39(36)fps | 40(36)fps |
RT機能とDLSS機能を同時に有効にした際の結果です。
fpsは劇的に向上しますが、平均60fpsを超えるのはフルHDまで。DLSSのみでパフォーマンスを上げるのがおすすめですね。
Cyberpunk 2077(サイバーパンク 2077)
大人気のオープンワールドアクションRPGですね。舞台となる2077年のアメリカ・カリフォルニアに位置する”ナイトシティ”では、テクノロジーが目覚ましく発展している一方、社会は混乱を極めており、まさにカオス。そんなナイトシティでの成功を企む主人公の”V(ヴィー)”を操り、様々なミッションに挑戦します。
ユニークなのはVの立ち位置を自分で選択できる点ですね。バックグラウンドは開始時点で決まっておらず、キャラクター作成時に3種類の”ライフパス”から選択できます。ライフパスによって大きくシナリオが変わることはありませんが、各種イベントや選択肢が変わり、バリエーションに幅を持たせているのは面白い試みです。
戦闘はFPSながら、RPG要素が大きく、格上の相手にはしっかり育成して臨む必要があります。武器や防具はもちろん、体内に埋め込む”サイバーウェア”をアップグレードしつつ、スキルを強化し、プレイスタイルによって柔軟にカスタマイズ可能。じっくり楽しめるRPGゲームに仕上がっています。
下記条件にて平均と最低fpsを計測しました。
解像度:4K/WQHD/フルHD
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(RT”ウルトラ”/DLSS[フルHD&WQHD]”品質”・DLSS[4K]”パフォーマンス”)
プレイモード:本編で市街地中心部を移動
ウルトラ | 高 | 中 | |
フルHD | 62(57)fps | 75(69)fps | 81(73)fps |
WQHD | 38(34)fps | 48(45)fps | 59(53)fps |
4K | 15(11)fps | 23(21)fps | 31(27)fps |
スムーズに動作する平均60fpsは絶対にキープしたいところ。100fpsもあればド安定です。
他を圧倒するレベルのヘビー級ゲームなので、フルHDで平均60fps以上を超えるのがやっと。このゲームはDLSS前提なので、こればかりは仕方ありません。
DLSS
ウルトラ | 高 | 中 | |
フルHD | 76(66)fps | 80(68)fps | 82(75)fps |
WQHD | 50(45)fps | 74(68)fps | 80(72)fps |
4K | 34(32)fps | 50(47)fps | 64(60)fps |
DLSSを有効にした際のfpsです。
やはり4Kでの効果が大きく、約2倍もfpsが伸び、中設定では平均60fps以上を超えるようになります。が、画質がかなり落ちるので、実用的なのはやはりWQHDまでといったところです。このクラスのゲームをWQHDで動かせるのは、とても魅力的。
なお、対戦ゲームでもないので、平均70fps台もあれば十分楽しめます。
RT
ウルトラ | 高 | 中 | |
フルHD | 24(21)fps | 28(25)fps | 29(26)fps |
WQHD | 15(13)fps | 17(16)fps | 19(16)fps |
4K | 8(7)fps | 8(7)fps | 8(7)fps |
RTを有効にした際のfpsですが、元が重いのに加え、ライティング・シャドウ・反射フルセットなので、fpsが大幅に落ち込みます。動かすのもつらいレベルですね。
RT+DLSS
ウルトラ | 高 | 中 | |
フルHD | 46(41)fps | 49(45)fps | 52(47)fps |
WQHD | 28(26)fps | 31(28)fps | 32(30)fps |
4K | 23(19)fps | 24(20)fps | 25(22)fps |
RT+DLSSを有効にした際のfpsです。
4Kでの伸び幅は約3倍にもなりますが、いずれの設定でも平均60fpsには遠く及びません。DLSSのみでプレイしましょう。
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは大容量の500GB SSDを搭載した、シングルストレージ構成となっています。編集用途なら、動画や画像の保存するHDDを追加して、SSD+HDDのデュアルストレージ構成にするのがおすすめ。なお、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、Western Digital製のものを搭載しています。
その実力ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きは、2000MB/s以上をコンスタントにキープし、一部3000MB/sとまさに爆速。ランダムの読み書きも非常に速く、スタンダードクラスのSSDとは思えない、高いパフォーマンスを発揮します。
もちろんゲームの読み込みは早く、アプリの動作もサクサクで非常に快適です!
温度
こちらはFF14ベンチマークを実行した際の各パーツの温度です。なお、室温は25℃です。
CPUの温度は、特に熱いP-コアで約40℃台と、しっかり冷却できています。グラボは、GPU温度が70℃台後半と低くなっていますが、ホットスポットは90℃を超えています。特に問題ない温度ではあるものの、ブロワファンタイプなので、冷却はちょっと弱いですね。
こちらは、CINEBENCH R23実行時の温度となります。
低出力の65W仕様ということもあり、フルロード時では約3GHzの安全運転モードになっています。あくまでも仕様なので、CPUクーラーをカスタマイズする必要はありません。
動作音
同じくFF14のベンチマークにて、実際の騒音値を測定してみました。※無響室・防音室での測定ではないので、あくまで参考までにどうぞ
ケースの左側面にて計測した結果です
50デシベルが一つの目安となりますが、ピーク時で52.2デシベルをマーク。CPUやグラボファンのノイズがやや気になる程度で、そこまでうるさく感じません。これだけファンを搭載してこのレベルなら、十分及第点ですね。
なお、アイドル時は48.7デシベルと、かすかにファンの音が聞こえるレベルで、非常に静かです。
おすすめカスタマイズ
基本的にカスタマイズ不要ですが、動画編集であれば32GBメモリ、3DCGの制作や3D CADなら64GBメモリがおすすめです。また、データの保存用にHDDを追加すると、さらに便利になります。
まとめ&関連モデル
ケースの拡張性が高く、購入後にストレージを多く追加できるのは、編集用マシンとして大きな強みですね。また、大型CPUクーラーや機能性に優れたマザーボードなど、内容も充実しており、手堅い完成度を実現しています。
Core i7-12700とRTX 3060の高い性能で、あらゆる用途に対応でき、クリエイターPCならまずおすすめです。価格も17万円台と、ミドルタワーモデルにしては安く、コスパも◎。できれば、K付きCPUのオプションもあると、なおよかったですね。
raytrek(レイトレック) XF
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-12700
■メモリ:32GB(DDR4-3200)
■グラフィック:RTX 3070
■ストレージ:SSD 500GB(PCIe NVMe)
■電源:750W(80PLUS GOLD)
■無線LAN:有線のみ
■DVDドライブ非搭載/有線キーボード&マウス付属
■価格:209,980円(税込)~
このモデルをRTX 3070・32GBメモリにしたバージョンで、より性能にこだわるならおすすめ。RTX 3060ほどではありませんが、VRAMは8GBと多めに搭載しています。また、最大90%の電力変換効率を誇るゴールドクラス電源を搭載しているのもポイントです。
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