mouse DT7をレビュー 拡張&増設は自由自在!Core i7搭載の高性能ミドルタワーモデル

今回マウスコンピューターの【mouse DT7】をお借りしました。

拡張性が高く、設置しやすいミドルタワーケースに、8コア16スレッドのCore i7-10700を搭載した、ハイスペックモデルをチェックしてみましょう。

 

スペック

 mouse DT7
サイズW170×D403×H360mm
OSWindows 10 Home(64ビット)
CPUインテル Core i7-10700
・8コア16スレッド
・定格2.9/最大4.8GHz
メモリ8GB(8GB×1 DDR4-2666)
ストレージ512GB SSD
グラフィクスUHD 630(CPU内蔵)
チップセットインテル B460 チップセット
光学ドライブオプション
Wi-FiIEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth5.0
電源350W(80PLUS BRONZE)
保証1年(最大3年)
価格104,280円(税込)~
付属品・各種マニュアル
・USB有線キーボード(437g)
・USB有線マウス(79g)
・電源ケーブル(149g)

※2021年11月13日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

同じく8コア16スレッドの第11世代Core i7-11700搭載モデルはこちら>>>mouse DT7 icon-external-link 

 

外観

設置のしやすさと拡張性を両立したケース

設置スペースを重視しつつ、拡張性にもこだわるのであれば、ミニタワーケースがおすすめ

 

サイズはW170×D403×H360mmと、スリムタワーとミドルタワーの中間タイプの大きさとなっています。

 

スリムタワーよりも横幅が広いので、通常サイズのグラボを搭載できるなど、拡張性は高め。それでいて、ミドルタワーよりも奥行きと高さが小さいので、設置しやすく、まさに美味しいとこどりのケースですね。

 

一通りセットしてみると、こんな感じで、よほどのことがなければ設置に困ることはありません。高さが低めなので、圧迫感がないのもメリットです。

なお、ディスプレイは23.8インチとなっています。

 

底面のインシュレーターは、オーソドックスなプラスチック製ですね。動作中のビビり音もなく、問題ないクオリティです。

 

スムーズなエアフロー

ケースの通気性は高く、フロント下部にスリットが2か所、左サイドパネルに大きく通気口が設置されています。背面の9cmファンで前後のエアフローを生み出しており、内部に熱がこもる心配はありません。

 

ちなみに、他社との差別化ポイントとして、フロント下部のパネルをメッシュパネルにカスタマイズできます。これは、ワンタッチで取り外すことができ、さらに水洗いできる優れものです。

ほこりは静電気の発生源&故障の原因にもなるので、対策するに越したことありませんが、サイドパネルがノーガードなので、余裕があればというレベルですね。

 

充実したインターフェース

インターフェースはポイントをおさえたラインナップとなっています。

 

USBは、全てオーソドックスなUSB 3.0で、フロント・背面あわせて計6ポート搭載しています。高速のUSB 3.1 Gen.2や、小型&リバーシブルのType-Cポートこそありませんが、ポートの数は十分なので、周辺機器の接続にはまず困りません。

そのほか、SDスロットは装備しているものの、光学ドライブはオプションとなっています。最近では、ダウンロードコンテンツが増えているので、正直無くてもどうにかなります。

 

映像端子はDisplayPort・HDMIのデジタル2ポートを装備しており、2画面出力にも対応しています。

 

ちなみに、ネットワーク通信は、有線LAN&無線LANの両方に対応しており、無線環境オンリーでも使えるのがポイント。

無線LANは、最新のWi-Fi 6(802.11ax)にしっかり対応。現行のWi-Fi 5(802.11ac)よりもさらに速くなり、最大約9.6Gbpsと約1.5倍の高速通信を実現しています。また遅延も少なくなっているため、無線でのブラウジングがより安定します。

 

内部

優れた拡張性

横幅・奥行き・高さがいずれも大きめなので、拡張性に優れています。

 

ストレージ用のベイは、ケース上部に集約され、HDDを搭載する3.5インチベイは3基、SSDを搭載する2.5インチベイは1基、光学ドライブなどを搭載する5.25インチベイは2基となっています。全6基もあればまず困ることはありません。

ストレージ用のベイが上部に配置されているため、長さのあるグラボを搭載できるのがポイント。実際に測ってみると、約30cmまで対応可能で、その気になればハイエンドグラボも入ります。

このモデルでは、高性能のCore i7を搭載しているため、購入後にグラボを入れてゲーミングモデルにするなど、色々できるのが強みですね

 

ちなみに、3.5インチベイの上段はオープンベイとなっており、フロントからアクセスできます。拡張タイプのUSBポートやカードリーダーなどを設置すると便利です。

 

市販規格のパーツ

BTOモデルらしく、各パーツには市販規格のものを採用しており、購入後に自身での交換は思うがまま

 

マザーボードは自作でおなじみのASRock製で、やや小型の”MicroATX”規格を採用しています。

 

ボードそのものの完成度も高く、熱くなりがちな電源周りとM.2 SSDスロットにはヒートシンクを装備し、熱をしっかり発散できるようになっています。さらに、PCIeスロットは金属パーツで補強されており、破損しにくいのもポイントです。

 

ブロンズクラス電源搭載

各パーツに電力を供給する、いわばPCの心臓ともいえる電源には、350Wのブロンズクラス電源を搭載。電力変換効率は最大85%となっており、コンセントからの電力を効率よく変換できる、省エネ・低発熱の優れものです。

ちなみに、後々グラボを入れるのであれば、最低でも500Wにカスタマイズしておきたいところです。もちろん、こちらも市販規格のものを搭載しており、通常のATX規格となっています。

 

同じく8コア16スレッドの第11世代Core i7-11700搭載モデルはこちら>>>mouse DT7 icon-external-link 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで性能をチェックしてみましょう。

CINEBENCH

【CINEBENCH】は3Dグラフィックのレンダリング性能を測るソフトです。

 

このモデルでは、インテルの第10世代ハイスペックCPU・Core i7-10700を搭載しています。8コア16スレッドということで、マルチ性能は1500cb台を突破!普段使いにはオーバースペックの性能で、ヘビーな動画&画像編集をする方におすすめです。

ちなみに、下位の6コア12スレッドCPU・Core i5-10400に比べ、シングル性能は約16%、マルチ性能は約27%高く、コア・スレッド数の差だけしっかり性能差が出ています。

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。

 

第10世代のCPU内蔵グラフィック(UHD 630)なので、性能は最低限。オンラインゲームを楽しめるほどの性能はありません。

 総合スコアGraphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy4684054139
Night Raid531849529161
Fire Strike1124120218367389
Sky Diver43623919109074149
Cloud Gate9070829413496
Ice Storm489814521869111

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測るソフトです。

 

動画や画像編集用途の目安となるスコア3000は余裕でクリアし、スコア4000台後半をマーク。オールラウンダーモデルらしいスコアですね。

なお、Core i5-10400との差は、総合スコアで約13%ですが、編集系のスコアは約20%ほど差をつけており、編集作業メインならやはりCore i7がおすすめです。

 

動画エンコード

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のことです。

 

H.264(フルHD/4K)2Pass1PassNVENC・QSV
Core i7-1070023:40/1:11:3411:52/36:183:20/12:02
Core i5-1040026:22/1:23:1013:24/41:553:36/12:24
GTX 16502:21/6:45

まず軽めのH.264をチェック。CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、コア・スレッド数の差がきっちり出ており、Core i7がCore i5よりも約10~14%早く変換を完了しています。QSVでは約3~7%と、10%以内に収まっています。

ちなみに、NVIDIA製のグラボ搭載モデルでは、超高速のハードウェアエンコード・NVENCを利用することができます。上位モデルで搭載されているGTX 1650と比較してみると、UHD 630よりもフルHDでは約30%、4Kでは約44%も早く変換を完了しており、圧倒的です。

 

H.265(フルHD/4K)2Pass1PassNVENC・QSV
Core i7-1070035:41/2:12:2217:56/1:06:385:49/20:21
Core i5-1040038:49/2:26:1719:11/1:12:446:17/21:38
GTX 16502:39/6:12

重量級のH.265では、ソフトウェアエンコードで両者の差がやや縮まり、両者の差は約7~10%となります。一方で、QSVでは約6~7%と、やはり10%以内に収まっています。

NVENCの実力は変わらず圧倒的で、その差はフルHDでは約63%、4Kでは約70%にもなります。動画編集をガッツリやるなら、グラボ搭載モデルがおすすめですね。

 

画像変換

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が意外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

 CR2→DNGCR2→JPEG
Core i7-107001:104:15
Core i5-104001:375:43

画像変換もCPUの性能勝負ということで、Core i7がだんぜん有利。両者の差は、軽めのDNG変換では約28%、重量級のJPEG変換でも約26%と、しっかり時短効果を発揮しています。

 

ドラクエ10

グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。

 最高品質標準品質低品質
HD124301495017188
フルHD598778809475

かなり軽めのゲームということで、フルHD・最高品質でもスコア5500以上をキープできます。ただし、UHD 630で動かせるオンラインゲームはこのくらいなので、快適にプレイするなら、最低でもGTX 1650は欲しいところですね。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。現行のゲーミングPCであれば、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。

 最高品質高品質標準品質
HD214124104413
フルHD97711592055

重量級のゲームなので、この通り全く歯が立ちません。

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルは512GBの大容量SSDを搭載しています。各種アプリを多くインストールできますが、動画や画像などデータ類の保存には心もとない容量なので、編集作業でも使うなら、別途HDDを追加するのがおすすめ。

SSDのタイプは従来のSATAⅢで、KINGSTON製のものを搭載しています。肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きは速度がしっかり出ている一方、ランダムはそこそこというレベル。スタンダードなSATAⅢ SSDといったところですね

高速のNVMeタイプほど速度は出ませんが、SSDともなると数値の差は体感できず、実際の動作のとても快適。OSの起動から各種アプリの動作もサクサク動き、まさにストレスフリーです。

 

温度

こちらはFF14ベンチマークを実行した際の各パーツの温度です。なお、室温は25℃です。

 

CPUの温度は、60℃台の安定した温度をキープ。標準的な小型のCPUクーラー×8コア16スレッドCPUでは、十分な冷却性能ですね。CPUクーラーのカスタマイズは特に必要ないレベルです。

 

動作音

同じくFF14のベンチマークにて、実際の騒音値を測定してみました。※無響室・防音室での測定ではないので、あくまで参考までにどうぞ

 

ケースの左側面にて計測した結果です

50デシベルが一つの目安となりますが、ピーク時で49.1デシベルと、50デシベルを下回っています。実際にファンの動作音も控えめで、負荷がかかるとやや動作音が大きくなるくらいで、あまり気になりません。。

なお、アイドル時は48.2デシベルと、かすかにファンの音が聞こえるレベルで、非常に静かです。

 

まとめ&関連モデル

デスクトップPCなら、ミドルタワーがまずおすすめ。スリムタワーよりも拡張性が高く、特に通常サイズのグラボを入れられるのは便利です。肝心の価格は両者とも同じなので、特に設置スペースか限られてるならスリムタワーがおすすめといったところです。

基本的にはCore i5でも十分ですが、編集用途ならCore i7搭載モデルがやはり強く、グラボも入れておくとより作業がはかどります。もちろん、グラボ搭載モデルを選ぶのも、後から増設するのもあり。増設する場合は、電源の容量に注意しましょう。

 

同じく8コア16スレッドの第11世代Core i7-11700搭載モデルはこちら>>>mouse DT7 icon-external-link 

 

mouse DT5

【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i5-11400
■メモリ:8GB(DDR4-2666)
■グラフィック:UHD 730(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 256GB
■電源:350W(80PLUS BRONZE)
■無線LAN:IEEE 802.11ax+Bluetooth 5.0
■光学ドライブオプション/有線キーボード&マウス付属
■価格:76,780円(税込)~

インテルの第11世代6コア12スレッドCPU・Core i5-11400を搭載した、スタンダードモデルです。基本的にはこのモデルで十分。

 

mouse DT7-G

【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-11700
■メモリ:8GB(DDR4-3200)
■グラフィック:GTX 1650
■ストレージ:SSD 512GB
■電源:500W(80PLUS BRONZE)
■無線LAN:IEEE 802.11ax+Bluetooth 5.0
■光学ドライブオプション/有線キーボード&マウス付属
■価格:131,780円(税込)~

インテルの第11世代8コア16スレッドCPU・Core i7-11700×GTX 1650の上位モデル。フルHDでオンラインゲームを楽しめますが、安定性重視ならGTX 1660 Ti以上がおすすめ。

 

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