- GTX 1650から約40%性能が向上し、フルHDでのゲーミングに最適
- RTX 3050 Tiとの差は約10~20%と大きく、予算重視ならおすすめ
- 搭載パソコンの予算目安は10~17万円台
NVIDIAの最新世代となる”Ampere”に、ようやくエントリークラスのGPUが登場。RTXシリーズに格上げされたRTX 3050の実力と、おすすめモデルをチェックしてみましょう。
RTX 3050のスペックまとめ
RTX 3050の特徴と性能をサクッとチェックしてみましょう。
レイトレーシング&DLSS対応
RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しています。
RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。
また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。
そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。
RTX 3050の性能をチェック
RTX 3060 | RTX 3050 Ti | RTX 3050 | RTX 2060 | GTX 1660 Ti | GTX 1650 Ti | GTX 1650 | |
アーキテクチャ | Ampere | Ampere | Ampere | Turing | Turing | Turing | Turing |
製造プロセス | 8nm | 8nm | 8nm | 12nm | 12nm | 12nm | 12nm |
CUDAコア数 | 3840基 | 2560基 | 2048基 | 1920基 | 1536基 | 1024基 | 1024基 |
動作クロック | 1283MHz | 1035MHz | 1057MHz | 960MHz | 1140MHz | 1350MHz | 1395MHz |
ブーストクロック | 1703MHz | 1695MHz | 1740MHz | 1200MHz | 1590MHz | 1450MHz | 1560MHz |
メモリータイプ | GDDR6-14000MHz | GDDR6-12000MHz | GDDR6-12000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-12000MHz | GDDR6-12000MHz | GDDR5 GDDR6 8000MHz |
メモリーインターフェース | 192bit | 128bit | 128bit | 192bit | 192bit | 128bit | 128bit |
メモリーバス幅 | 336GB/s | 192GB/s | 192GB/s | 336GB/s | 288GB/s | 192GB/s | 128GB/s |
メモリー搭載量 | 6GB | 4GB | 4GB | 6GB | 6GB | 4GB | 4GB |
TGP | 60~115W | 35~95W | 35~95W | 65~115W | 60~80W | 50~80W | 35~50W |
RTX 3050は、GTX 1650の上位となるエントリークラスのGPUです。ついにこのグレードでも、RTXシリーズに格上げされました。
性能の要となるCUDAコアは、RTX 1650から倍増。VRAM(グラフィックメモリ)はGDDR6に統一され、メモリーバス幅が192GB/sと広くなり、足回りもしっかり強化されています。ただ、VRAM容量が4GBで、メモリーインターフェースも128bitのままと、エントリークラスらしさは変わらずといったところですね。
最近ではVRAMを多く使うゲームが増えており、容量はGTX 1660 TiやRTX 3060クラス、6GBあるとやはり安心。ゲームによっては、グラフィック設定を妥協する必要があり、その辺りは割り切りが必要です。
以下、毎度おなじみのベンチマークソフト・3DMarkで性能を比較してみましょう。
まず、DirectX 11・フルHD相当のテスト・Fire Strikeをチェック。
仕様ほどにはいかないものの、GTX 1650から約32%性能が向上。スコア12000台をマークしており、エントリークラスにしては頼もしい性能となっています。
ただ、前世代のミドルクラスGPU・GTX 1660 Tiとの差は約18%と、やや大きめとなっており、フルHDでのゲーミングにはやや物足りない印象です。パフォーマンス重視なら、RTX 3050 Ti以上はやはりほしいところ。RTX 3050との差は約8%程度ですが、その違いは小さいようで、かなり大きいですね。
次に、DirectX 12・WQHD相当のテスト・Time Spyをチェック。
GTX 1650よりも約41%高いスコアをマークしており、Fire Strikeと同じような傾向となっています。上位のGTX 1660 Tiとの差は約17%と、こちらもほぼ同じ。ただし、RTX 3050 Tiのスコアの伸びが良く、約16%差とやや開きます。
Fire Strike・Time Spyともに、省エネバージョンのMax-Q版GTX 1660 Tiを下回っているので、やはりRTX 3050 Tiをまず選びたいところですね。
RT機能テスト・Port Royalの結果をまとめたものとなります。
レイトレーシングは負荷がとにかく重く、目安としてはスコア6000以上をキープしたいところ。しかし、RTX 3050はあくまでもエントリークラスということで、RT性能は最低限。スコア1000にも届かず、実質DLSS専用といったところですね。
結局RTX 3050はどうなの?
コアの増加が性能に直結し、GTX 1650から約40%近く性能が向上し、フルHDでのゲーミングに最適な性能に進化しています。DLSSに対応したゲームであれば、性能を底上げできるのもポイントです。とはいうものの、Max-Q版GTX 1660 Tiを下回る性能なので、まずはRTX 3050 Tiがおすすめ。
なお、RTX 3050搭載モデルの価格は10万円台~とかなり安く、予算重視ならおすすめ。
【参考】CPU性能指標
CPUの性能指標をサクッとまとめてみました。CPUのパフォーマンスを測るのに最適なレンダリングソフト・CINEBENCH R23の結果となります。
最近ではCPUの性能が飛躍的に向上しており、ゲーム目的ならCore i5やRyzen 5で十分です。
ただし、より多くのコア・スレッドに最適化されたゲームも多くなってきているので、フレームレートにこだわるのであれば、8コア16スレッドのCore i7やRyzen 7以上がおすすめ。もちろん、動画や画像編集などクリエイティブ作業もはかどります。


CPUにはインテルとAMD製CPUがありますが、性能重視なら基本的にインテルCPU、特にHXシリーズがおすすめ。
第12世代から設計を一新し、性能重視のP-コアと電力効率重視のE-コアの2タイプを搭載。タスクによって各コアを使い分け、場合によっては併用することにより、効率よく処理できるのが強みです。ハイエンドのHXシリーズではコア・スレッド数がさらに増え、より高いパフォーマンスを発揮します。
ライバルのRyzenシリーズとの差は一目瞭然。ミドルクラスのCore i5-12500Hが、ハイエンドのRyzen 9 6900HXに匹敵する性能となっています。ただし、最新のRyzen 7000シリーズ最上位CPU・Ryzen 9 7945HXだけは別格。モデル数はごくわずかですが、とことん性能にこだわるならRyzen 9 7945HXがおすすめ。


なお、Ryzenシリーズの武器は価格の安さ。インテルCPU搭載モデルよりも割安なので、予算重視ならおすすめ。性能も十分高く、ゲーム用途なら全く問題ありません。
ちなみに、最新のRyzen 7000シリーズは搭載モデルがかなり少ないので、今後の普及待ちです。
RTX 3050搭載のおすすめゲーミングノート
15インチモデル
持ち運びにも最適な、スタンダードの15インチモデル
Victus 16-e1000[RTX 3050搭載モデル](HP)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.1インチ フルHD ノングレア IPS 144Hz 250nit
■CPU:Ryzen 5 6600H
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラボ:RTX 3050
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■【セールでさらにおトク】209,000円(税込)~
大画面のコスパモデル
ノート用のAMD第6世代6コア12スレッドCPU・Ryzen 5 6600HとRTX 3050を搭載した、予算重視のフルHD推奨モデル。16GBメモリに512GB SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを搭載しています。
このモデルの最大のポイントは、16.1インチディスプレイを搭載している点。一般的な15.6インチよりも一回り大きく、迫力のある大画面でゲームを楽しむことができます。もちろん、高速の144Hz出力に対応しているほか、白色LED内蔵キーボードを搭載するなど、ポイントはしっかり押さえています。
セール時の価格が非常に安く、このモデルがまずおすすめです。
このモデルではカスタマイズできません。
IdeaPad Gaming 370i[RTX 3050搭載モデル](レノボ)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.1インチ WUXGA ノングレア IPS 165Hz 350nit
■CPU:Core i5-12500H
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラボ:RTX 3050
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■価格:137,014円(税込)~
※実機モデルではRTX 3050 Tiを搭載しています。本体イメージの確認におすすめ。
大画面×165Hzディスプレイのコスパモデル
ノート用のインテル第12世代12コア16スレッドCPU・Core i5-12500HとRTX 3050を搭載したエントリークラスモデル。16GBメモリに512GB SSDの充実した初期構成となっています。
このモデルでは、16.1インチ×165Hzディスプレイを搭載しているのがポイント。一回り大きい迫力のある大画面で、滑らかにゲームを楽しむことができます。もちろん、白色LED内蔵キーボードをしっかり搭載しており、とても実用的です。
予算を抑えつつ、クオリティにもこだわるならおすすめ。
このモデルではカスタマイズできません。
Dell G15 5525 プレミアム[Ryzen 5・RTX 3050搭載](デル)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア 120Hz 250nit
■CPU:Ryzen 5 6600H
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 3050
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■価格:104,280円(税・送料込)~
※実機ではRTX 3060を搭載しています。本体イメージの確認におすすめ。
予算重視の激安モデル
ノート用のAMD第6世代6コア12スレッドCPU・Ryzen 5 6600HとRTX 3050を搭載した、予算重視のフルHD推奨モデル。
16GBメモリに512GB SSDの充実した初期構成で、120Hzディスプレイ&白色LED内蔵キーボードを搭載しており、とても実用的な内容となっています。価格は10万円台と非常に安く、予算重視ならおすすめ。
このモデルではカスタマイズできません。
17インチモデル
迫力ある大画面が魅力のモデル
TUF Gaming A17 FA707RC(ASUS)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
17.3インチ フルHD ノングレア 144Hz
■CPU:Ryzen 7 6800H
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 3050
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■価格:179,800円(税込)~
貴重な17インチモデル
ノート用のAMD第6世代8コア16スレッドCPU・Ryzen 7 6800HとRTX 3050を搭載した、予算重視のフルHD推奨モデル。
16GBメモリに512GB SSDの充実した初期構成で、SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプを搭載。もちろん、高速の144Hz出力に対応しているほか、華やかなフルカラーキーボードを装備しています。やや高めではありますが、数少ない17インチモデルとしておすすめ。
なお、このモデルはASUSの”TUFシリーズ”ということで、耐久性に優れているのもポイント。アメリカの軍事装備規格”MIL規格”に適合しており、過酷な環境での使用テストをクリアしています。ハードに使うゲーミングノートとの相性もバツグンで、安心して使うことができます。
このモデルではカスタマイズできません。
ゲーミングノートは高い…とお悩みの方 必見!

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