- RTX 3080並みの性能で、WQHDで高い安定感を発揮
- DLSS 3対応ゲームであればさらにパフォーマンスアップ
- 搭載パソコンの予算目安は21~35万円台
RTX 4000シリーズにもゲーミングノートがついに登場。前世代のハイエンドクラスに進化したハイスペックGPU・RTX 4070の実力とおすすめモデルをチェックしてみましょう。
RTX 4070のスペックまとめ
RTX 4070の特徴と性能をサクッとチェックしてみましょう。
レイトレーシング&DLSS対応
RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しています。
RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。
また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。
そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。
DLSS 3で大幅にパフォーマンスアップ
RTX 4000シリーズ最大の武器は、最新の”DLSS 3”に対応していること。
GPUコアに内蔵された”Optical Flow Accelerator”を使い、映像のフレーム間に中間フレームを補完することで、描写の負荷を大きく軽減し、フレームレートを大幅に上げることが可能。
ウルトラヘビー級のゲーム・Cyberpunk 2077では、約4倍以上もパフォーマンスが向上するなど、RTX 3000シリーズに対し大きなアドバンテージとなっています。
RTX 4070の性能をチェック
RTX 4070 | RTX 4060 | RTX 4050 | RTX 3070 Ti | RTX 3060 | RTX 3050 Ti | |
アーキテクチャ | Ada Lovelace (AD106) | Ada Lovelace (AD107) | Ada Lovelace (AD107) | Ampere (GA104) | Ampere (GA106) | Ampere (GA107) |
製造プロセス | 4nm | 4nm | 4nm | 8nm | 8nm | 8nm |
CUDAコア数 | 4608基 | 3072基 | 2560基 | 5888基 | 3840基 | 2560基 |
RTコア数 | 36基 | 24基 | 20基 | 46基 | 30基 | 20基 |
Tensorコア数 | 144基 | 96基 | 80基 | 184基 | 120基 | 80基 |
動作クロック | 1395MHz | 1470MHz | 1605MHz | 915MHz | 817MHz | 1222MHz |
ブーストクロック | 2176MHz | 2370MHz | 2370MHz | 1480MHz | 1702MHz | 1485MHz |
メモリータイプ | GDDR6-16000MHz | GDDR6-16000MHz | GDDR6-16000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-12000MHz |
メモリーインターフェース | 128bit | 128bit | 96bit | 256bit | 192bit | 128bit |
メモリーバス幅 | 256GB/s | 256GB/s | 192GB/s | 448GB/s | 336GB/s | 192GB/s |
メモリー搭載量 | 8GB | 8GB | 6GB | 8GB | 6GB | 4GB |
L2キャッシュ | 32MB | 32MB | 12MB | 4MB | 3MB | 2MB |
TGP | 35~115W | 35~115W | 35~115W | 80~125W | 60~115W | 35~80W |
RTX 4070は、RTX 3070 Tiの上位バージョンとなるハイスペックGPUです。
仕様をチェックすると、RTX 4060と同じく全体的に前世代からグレードダウンしていますね。性能の要となるCUDAコアはRTX 3060比で約78%と少なくなり、メモリーインターフェースやバス幅もエントリークラスレベルに削減されています。
ただし、トランジスタ数の増加や動作クロックの引き上げに加え、メモリーは大容量のL2キャッシュでカバーしているので、トータルでは大幅にパワーアップ。メモリー容量(VRAM)も8GB搭載しているので、最新ゲームにもしっかり対応できます。
以下、毎度おなじみのベンチマークソフト・3DMarkで性能を比較してみましょう。
まず、DirectX 11・フルHD相当のテスト・Fire Strikeをチェック。
実際の性能ですが、RTX 3070 Tiから約4%高いスコアにとどまり、RTX 4060との差も約7%と小さくなっています。RTX 4060に比べ性能伸びがかなり悪く、最適化不足の感じがします。。
それでも前世代のハイエンドクラスとなるRTX 3080に匹敵する性能となっており、WQHDで高い安定感を発揮します。
次に、DirectX 12・WQHD相当のテスト・Time Spyをチェック。
Fire Strikeよりもスコアが伸びますが、それでもRTX 3070 Tiとの差は約8%にとどまっています。なお、RTX 4060との差は約14%と拡大し、高解像度だとRTX 4070が有利といったところ。
なお、デスクトップのグラボで例えるなら、RTX 3060 Tiレベルということで、WQHDでパフォーマンスを重視するならおすすめですね。
RT機能テスト・Port Royalの結果をまとめたものとなります。
RTX 3070 Tiとの差は約8%と小さいものの、RTX 3080とほぼ同等ということで、レイトレーシングでのゲーミングに対応できます。なお、RTX 4060との差は約21%にまで拡大し、ハイスペックモデルらしくレイトレーシング性能は頭一つ抜けています。
先にも紹介した通り、RTX 4000シリーズはDLSS 3に対応していることもあり、レイトレーシングのハードルはだいぶ下がっていますね。
実際のゲーミング性能をチェック

RTX 4070まとめ
RTX 4060に比べ性能の伸びが悪く、RTX 3070 Tiとの差は10%以内とだいぶ控えめ。それでも、RTX 3080と同等の性能ということで、WQHDで高い安定感を発揮し、レイトレーシングでのゲーミングにも対応できます。
なお、搭載モデルの価格は20万円オーバーと高め。RTX 4060との性能差があまり大きくないので、少しでも性能にこだわるならおすすめといったところですね。
【参考】CPU性能指標
CPUの性能指標をサクッとまとめてみました。CPUのパフォーマンスを測るのに最適なレンダリングソフト・CINEBENCH R23の結果となります。
最近ではCPUの性能が飛躍的に向上しており、ゲーム目的ならCore i5やRyzen 5で十分です。
ただし、より多くのコア・スレッドに最適化されたゲームも多くなってきているので、フレームレートにこだわるのであれば、8コア16スレッドのCore i7やRyzen 7以上がおすすめ。もちろん、動画や画像編集などクリエイティブ作業もはかどります。


CPUにはインテルとAMD製CPUがありますが、性能重視なら基本的にインテルCPU、特にHXシリーズがおすすめ。
第12世代から設計を一新し、性能重視のP-コアと電力効率重視のE-コアの2タイプを搭載。タスクによって各コアを使い分け、場合によっては併用することにより、効率よく処理できるのが強みです。ハイエンドのHXシリーズではコア・スレッド数がさらに増え、より高いパフォーマンスを発揮します。
ライバルのRyzenシリーズとの差は一目瞭然。ミドルクラスのCore i5-12500Hが、ハイエンドのRyzen 9 6900HXに匹敵する性能となっています。ただし、最新のRyzen 7000シリーズ最上位CPU・Ryzen 9 7945HXだけは別格。モデル数はごくわずかですが、とことん性能にこだわるならRyzen 9 7945HXがおすすめ。


なお、Ryzenシリーズの武器は価格の安さ。インテルCPU搭載モデルよりも割安なので、予算重視ならおすすめ。性能も十分高く、ゲーム用途なら全く問題ありません。
ちなみに、最新のRyzen 7000シリーズは搭載モデルがかなり少ないので、今後の普及待ちです。
RTX 4070搭載のおすすめゲーミングノート
15・16インチモデル
据え置きに最適なスタンダードサイズ
OMEN 16-wf0000 エクストラモデル(HP)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.1インチ WQHD ノングレア IPS 240Hz G-Sync 300nit
sRGB 100%
■CPU:Core i7-13700HX
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4070
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■【セールでさらにおトク】316,800円(税込)~
高コスパのハイスペックモデル
ノート用のインテル第13世代16コア24スレッドCPU・Core i7-13700HXとRTX 4070を搭載したハイスペックモデル。16GBメモリに1TB SSDの非常に充実した初期構成で、SSDは爆速のNVMe Gen.4タイプを採用しています。
ディスプレイのクオリティが高く、16.1インチ×WQHDの大画面・高解像度で高い没入感を実現。さらに、超高速の240Hz出力&G-Syncにも対応しているので、動きの激しいFPSゲームにも最適です。もちろん、華やかなフルカラーキーボードもバッチリ搭載しています。
この内容で価格は21万円台と非常に安く、フルHDでのゲーミングに最適です。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
Legion Pro 5i Gen.8 16型[RTX 4070搭載](レノボ)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.0インチ WQXGA ノングレア IPS 240Hz
G-Sync HDR400 sRGB 100%
■CPU:Core i7-13700HX
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4070
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:249,811円⇒247,313円(税・送料込)~
ワンランク上の本格派モデル
ノート用のインテル第13世代16コア24スレッドCPU・Core i7-13700HXとRTX 4070を搭載したハイスペックモデル。16GBメモリに1TB SSDの非常に充実した初期構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。最近のゲームは大容量化していますが、1TBあれば安心です。
ディスプレイは一回り大きい16インチサイズで、解像度はWQXGA(2560×1600)と高め。HDR400の高輝度仕様も相まって、より精彩で鮮やかな映像を描写できます。さらに、超高速の240Hz出力&G-Syncに対応する徹底ぶりと、まさに死角なし。
そのほか、華やかなフルカラーキーボードを搭載するなど、非常にクオリティが高くなっており、予算を抑えつつ品質にこだわるならおすすめです。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
ROG Strix G16 G614JI(ASUS)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.0インチ WQXGA ノングレア 240Hz G-Sync
DCI-P3 100%
■CPU:Core i9-13980HX
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4070
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:329,800円(税込)~
Core i9搭載の高性能モデル
ノート用のインテル第13世代24コア32スレッドCPU・Core i9-13980HXとRTX 4070を搭載したハイスペックモデル。32GBメモリに1TB SSDの特盛構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。
装備が非常に充実しており、ディスプレイは16インチ・WQXGA(2560×1600)・240Hz出力・G-Sync対応に加え、DCI-P3 100%と色域がとても広く、本格的な編集用途にも最適。また、フルカラーキーボードを搭載するほか、CPUに液体金属グリスを採用するなど、冷却面もぬかりありません。
なお、フロント下部にはLEDイルミネーションバーを装備する凝りようで、ゲーミングモデルらしさはバッチリ。クオリティにとことんこだわる方におすすめです。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
Alienware M16 R1[Core i7・RTX 4070搭載](デル)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.0インチ WQXGA ノングレア 165Hz G-Sync sRGB 100%
■CPU:Core i7-13700HX
■メモリ:16GB(DDR5-5200)
■グラボ:RTX 4070
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■価格:319,980円⇒297,552円(税・送料込)~
※実機モデルではCore i9-13900HXを搭載しています。
カスタマイズ対応モデル
ノート用のインテル第13世代16コア24スレッドCPU・Core i7-13700HXとRTX 4070を搭載したハイスペックモデル。16GBメモリに512GB SSDの充実した初期構成となっています。
デルのフラグシップモデルということで装備も充実しており、16インチ×WQXGA(2560×1600)の大画面・高解像度ディスプレイで、165Hz出力&G-Syncに対応。もちろん、フルカラーキーボードも搭載しています。
Alienwareといえば他社と一線を画すデザインですね。ラウンドフォルムの排気グリルを装備し、SF風のユニークなデザインに仕上げています。さらに、グリル周囲はLEDイルミネーションでライトアップされ、とても華やか。カスタマイズ込みでとことんクオリティにこだわるならおすすめ。
・32GB, 2x16GB, DDR5, 4800MHz
・64GB, 2x32GB, DDR5, 4800MHz
⇒ゲーム+配信や4Kの動画編集であれば、32GBがおすすめ。さらに、3DCGの制作や3D CADなどヘビーな作業でも使うなら64GBがおすすめです。
・1TB M.2 PCIe NVMe SSD
・2TB M.2 PCIe NVMe SSD
⇒最近のゲームは容量そのものが増えており、50GB以上のタイトルもざら。1TBに増やしておくと、より多くのゲームをインストールできます。なお、爆速のRAID0構成もありますが、体感できるほど速くならないので、基本的におすすめしません。
・16インチ QHD+ (2560 x 1600) 240Hz, 3ms, ComfortView Plus, NVIDIA G-SYNC + DDS, 100% DCI-P3,FHD IRカメラ搭載
⇒さらに高速の240Hzディスプレイに変更でき、より滑らかさを求めるならおすすめ。なお、このカスタマイズでは顔認証センサーが追加されます。
17・18インチモデル
迫力ある大画面が魅力のモデル
ROG Strix G17 G713PI(ASUS)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
17.3インチ WQHD ノングレア 240Hz G-Sync
■CPU:Ryzen 7 7945HX
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4070
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:339,800円(税込)~
数少ないRyzen 9 7945HX搭載のコスパモデル
ノート用のAMD第7世代16コア32スレッドCPU・Ryzen 7 7945HXとRTX 4070を搭載したハイスペックモデル。32GBメモリに1TB SSDの特盛構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。
装備も充実しており、ディスプレイはWQHD×240Hzの高解像度・超高速仕様で、G-Syncにもしっかり対応しています。また、フルカラーキーボードを搭載するほか、CPUに液体金属グリスを採用するなど、冷却面もぬかりありません。
さらに、フロント下部にはLEDイルミネーションバーを装備しており、ゲーミングモデルらしさはバッチリ。価格は33万円台と安く、穴場的なモデルとなっています。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
Alienware M18 R1[RTX 4070搭載](デル)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
18.0インチ WQXGA ノングレア 165Hz G-Sync
DCI-P3 100%
■CPU:Core i7-13700HX
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4070
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■価格:354,980円(税込)~
カスタマイズ対応モデル
先に紹介したデルのフラグシップモデルを18インチディスプレイにしたバージョンです。なお、色域はDCI-P3 100%と非常に広く、本格的な編集用途にも最適。カスタマイズ込みでとことんクオリティにこだわるならおすすめ。
・32GB, 2x16GB, DDR5, 4800MHz
・64GB, 2x32GB, DDR5, 4800MHz
⇒ゲーム+配信や4Kの動画編集であれば、32GBがおすすめ。さらに、3DCGの制作や3D CADなどヘビーな作業でも使うなら64GBがおすすめです。
・1TB M.2 PCIe NVMe SSD
・2TB M.2 PCIe NVMe SSD
⇒最近のゲームは容量そのものが増えており、50GB以上のタイトルもざら。1TBに増やしておくと、より多くのゲームをインストールできます。なお、爆速のRAID0構成もありますが、体感できるほど速くならないので、基本的におすすめしません。
13インチモデル
携帯性に優れたモバイルノート
ROG Flow X13 GV302XI(ASUS)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
13.4インチ WQXGA グレア 165Hz G-Sync
DCI-P3 100%
■CPU:Ryzen 9 7940HS
■メモリ:32GB(LPDDR5-6400)
■グラボ:RTX 4070
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:349,800円(税込)~
約1.35kgの超軽量モデル
ノート用のAMD第7世代8コア16スレッドCPU・Ryzen 9 7940HSとRTX 4070を搭載したハイスペックモデル。32GBメモリに1TB SSDの特盛構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。
このモデルは13インチディスプレイを搭載したモバイルノートで、重さは約1.35kgと非常に軽く、携帯性はバツグン。高性能GPU搭載モデルらしからぬ軽さです。なお、ディスプレイが回転するコンパーチブルの2in1タイプとなっており、フレキシブルに使えるのもポイント。
もちろん装備は非常に充実しており、ディスプレイはWQXGA(2560×1600)・165Hz出力・G-Sync対応に加え、DCI-P3 100%と色域がとても広く、本格的な編集用途にも最適。また、フルカラーキーボードを搭載するほか、CPUに液体金属グリスを採用するなど、冷却面もぬかりありません。
価格はかなり高いですが、携帯性を極めるならおすすめ。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
ゲーミングノートは高い…とお悩みの方 必見!

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