- デスクトップのRTX 3090(≒RTX 4070 Ti)相当の性能で、4Kでのゲーミングに最適
- DLSS 3対応ゲームであればさらにパフォーマンスアップ
- 搭載パソコンの予算目安は48万円台から
RTX 4000シリーズにもゲーミングノートがついに登場。前世代を圧倒する性能に進化したウルトラハイエンドGPU・RTX 4090の実力とおすすめモデルをチェックしてみましょう。
RTX 4090のスペックまとめ
RTX 4090の特徴と性能をサクッとチェックしてみましょう。
レイトレーシング&DLSS対応
RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しています。
RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。
また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。
そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。
DLSS 3で大幅にパフォーマンスアップ
RTX 4000シリーズ最大の武器は、最新の”DLSS 3”に対応していること。
GPUコアに内蔵された”Optical Flow Accelerator”を使い、映像のフレーム間に中間フレームを補完することで、描写の負荷を大きく軽減し、フレームレートを大幅に上げることが可能。
ウルトラヘビー級のゲーム・Cyberpunk 2077では、約4倍以上もパフォーマンスが向上するなど、RTX 3000シリーズに対し大きなアドバンテージとなっています。
RTX 4090の性能をチェック
RTX 4090 | RTX 4080 | RTX 4070 | RTX 3080 Ti | RTX 3080 | RTX 3070 Ti | |
アーキテクチャ | Ada Lovelace (AD103) | Ada Lovelace (AD104) | Ada Lovelace (AD106) | Ampere (GA103) | Ampere (GA104) | Ampere (GA104) |
製造プロセス | 4nm | 4nm | 4nm | 8nm | 8nm | 8nm |
CUDAコア数 | 9728基 | 7424基 | 4608基 | 7424基 | 6144基 | 5888基 |
RTコア数 | 76基 | 58基 | 36基 | 58基 | 48基 | 46基 |
Tensorコア数 | 304基 | 232基 | 144基 | 232基 | 192基 | 184基 |
動作クロック | 1335MHz | 1290MHz | 1395MHz | 975MHz | 780MHz | 915MHz |
ブーストクロック | 2040MHz | 2280MHz | 2176MHz | 1590MHz | 1710MHz | 1480MHz |
メモリータイプ | GDDR6-18000MHz | GDDR6-18000MHz | GDDR6-16000MHz | GDDR6-16000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-14000MHz |
メモリーインターフェース | 256bit | 192bit | 128bit | 256bit | 256bit | 256bit |
メモリーバス幅 | 576GB/s | 432GB/s | 256GB/s | 512GB/s | 448GB/s | 448GB/s |
メモリー搭載量 | 16GB | 12GB | 8GB | 16GB | 8・16GB | 8GB |
L2キャッシュ | 64MB | 48MB | 32MB | 4MB | 4MB | 4MB |
TGP | 80~150W | 60~150W | 35~115W | 80~150W | 80~150W | 80~125W |
RTX 4090はRTX 3080 Tiの上位バージョンとなる、ウルトラハイエンドGPUです。
性能の要となるCUDAコアは、RTX 3080 Tiから約31%増加し、動作クロックが大きく引き上げられています。一方、メモリー周りは、クロックやバス幅がやや強化されており、容量は16GBと非常に多く、4Kでのゲーミングにも対応できるほど。
そしてなんといっても、RTX 4000シリーズといえばL2キャッシュの多さ。容量は64MBとRTX 3080 Tiの16倍にもなり、高い解像度でバツグンの安定感を発揮します。最上位GPUらしく、とても豪華な仕様となっていますね。
まず、DirectX 11・フルHD相当のテスト・Fire Strikeをチェック。
実際の性能ですが、RTX 3080 Tiより約42%も高いスコアをマーク。CUDAコアが増加しているので、順当にパワーアップしています。なお、RTX 4080との差は約9%と、10%以内に収まっています。
次に、DirectX 12・WQHD相当のテスト・Time Spyをチェック。
大容量のL2キャッシュも相まって高解像度に強く、RTX 3080 Tiとの差は約64%まで拡大。RTX 4080との差も約14%になり、頭一つ抜けています。
なお、デスクトップ用のグラボでいうなら、RTX 3090(≒RTX 4070 Ti)相当のスコアということで、4Kでのゲーミングにもバッチリ対応可能です。ノートでこの性能はロマンがありますね。
RT機能テスト・Port Royalの結果をまとめたものとなります。
RTコアも第3世代に進化しており、性能は大幅にパワーアップ。RTX 3080 Tiより約76%も高いスコアをマークし、目安となるスコア6000を大きく超え、レイトレーシングにもラクラク対応できます。
なお、RTX 4080との差は約19%と大きくなり、負荷が高くなると差が開く傾向にあります。
実際のゲーミング性能をチェック

RTX 4090まとめ
各種コアの増加&L2キャッシュの強化により、RTX 3080 Tiから最大約60%、レイトレーシングでは約70%も性能が向上。デスクトップのRTX 3090(≒RTX 4070 Ti)に匹敵する性能を持ち、VRAM容量も16GBと非常に多く、4Kでのゲーミングにも対応できます。
肝心の価格ですが、48万円~と恐ろしいほどに高く、予算度外視でとことん性能にこだわるならおすすめ。なお、解像度は最高でもWQHD(WQXGA)までとなり、4Kでプレイするなら外部ディスプレイにつなげる必要があります。
【参考】CPU性能指標
CPUの性能指標をサクッとまとめてみました。CPUのパフォーマンスを測るのに最適なレンダリングソフト・CINEBENCH R23の結果となります。
最近ではCPUの性能が飛躍的に向上しており、ゲーム目的ならCore i5やRyzen 5で十分です。
ただし、より多くのコア・スレッドに最適化されたゲームも多くなってきているので、フレームレートにこだわるのであれば、8コア16スレッドのCore i7やRyzen 7以上がおすすめ。もちろん、動画や画像編集などクリエイティブ作業もはかどります。


CPUにはインテルとAMD製CPUがありますが、性能重視なら基本的にインテルCPU、特にHXシリーズがおすすめ。
第12世代から設計を一新し、性能重視のP-コアと電力効率重視のE-コアの2タイプを搭載。タスクによって各コアを使い分け、場合によっては併用することにより、効率よく処理できるのが強みです。ハイエンドのHXシリーズではコア・スレッド数がさらに増え、より高いパフォーマンスを発揮します。
ライバルのRyzenシリーズとの差は一目瞭然。ミドルクラスのCore i5-12500Hが、ハイエンドのRyzen 9 6900HXに匹敵する性能となっています。ただし、最新のRyzen 7000シリーズ最上位CPU・Ryzen 9 7945HXだけは別格。モデル数はごくわずかですが、とことん性能にこだわるならRyzen 9 7945HXがおすすめ。


なお、Ryzenシリーズの武器は価格の安さ。インテルCPU搭載モデルよりも割安なので、予算重視ならおすすめ。性能も十分高く、ゲーム用途なら全く問題ありません。
ちなみに、最新のRyzen 7000シリーズは搭載モデルがかなり少ないので、今後の普及待ちです。
RTX 4090搭載のおすすめゲーミングノート
15・16インチモデル
据え置きに最適なスタンダードサイズ
Legion Pro 7i Gen.8 16型[RTX 4090搭載](レノボ)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.0インチ WQXGA ノングレア IPS 240Hz
G-Sync HDR400 sRGB 100%
■CPU:Core i9-13900HX
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4090
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:566,390円⇒481,910円(税・送料込)~
※実機モデルではRTX 4080を搭載しています。本体イメージの確認におすすめ。
高コスパの本格派モデル
ノート用のインテル第13世代24コア32スレッドCPU・Core i9-13900HXとRTX 4090を搭載したウルトラハイエンドモデル。32GBメモリに1TB SSDの特盛構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。最近のゲームは大容量化していますが、1TBあれば安心です。
ディスプレイは一回り大きい16インチサイズで、解像度はWQXGA(2560×1600)と高め。HDR400の高輝度仕様も相まって、より精彩で鮮やかな映像を描写できます。さらに、超高速の240Hz出力&G-Syncに対応しており、とてもスムーズな描写を実現するなど、まさに死角なし。
そのほか、フルカラーキーボードをはじめ、ハイエンドモデルらしくフロント下部にもLEDイルミネーションバーを装備しており、とても華やか。非常にコスパが高く、RTX 4090搭載モデルならまずおすすめです。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
ROG Strix SCAR 16 G634JY(ASUS)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.0インチ WQXGA ノングレア 240Hz G-Sync
HDR1000 DCI-P3 100%
■CPU:Core i9-13980HX
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4090
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:579,800円(税込)~
mini LED搭載!文句なしのパーフェクトモデル
ノート用のインテル第13世代24コア32スレッドCPU・Core i9-13980HXとRTX 4090を搭載したウルトラハイエンドモデル。32GBメモリに1TB SSDの特盛構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。
ディスプレイのクオリティが他を圧倒し、16インチ・WQXGA(2560×1600)・240Hz出力・G-Sync対応に加え、DCI-P3 100%と色域がとても広く、本格的な編集用途にも最適。さらに、バックライトがmini LEDなので、輝度が1100nit(HDR1000)と破格レベルに高く、リアルに近い明るさでゲームを楽しむことができます。
装備も充実しており、フルカラーキーボードをはじめ、フロント下部にはLEDイルミネーションバーを装備しており、とても華やか。また、CPUに液体金属グリスを採用するなど、冷却面も万全です。
申し分のない完成度の高さで、クオリティにとことんこだわる方におすすめです。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
Alienware M16 R1[RTX 4090搭載](デル)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.0インチ WQXGA ノングレア 165Hz G-Sync sRGB 100%
■CPU:Core i9-13900HX
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4090
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:484,980円(税込)~
カスタマイズ対応モデル
ノート用のインテル第13世代24コア32スレッドCPU・Core i9-13900HXとRTX 4090を搭載したウルトラハイエンドモデル。16GBメモリに1TB SSDの非常に充実した初期構成となっており、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用しています。
デルのフラグシップモデルということで装備も充実しており、16インチ×WQXGA(2560×1600)の大画面・高解像度ディスプレイで、165Hz出力&G-Syncに対応。もちろん、フルカラーキーボードも搭載しています。
Alienwareといえば他社と一線を画すデザインですね。ラウンドフォルムの排気グリルを装備し、SF風のユニークなデザインに仕上げています。さらに、グリル周囲はLEDイルミネーションでライトアップされ、とても華やか。カスタマイズ込みでとことんクオリティにこだわるならおすすめ。
・32GB, 2x16GB, DDR5, 4800MHz
・64GB, 2x32GB, DDR5, 4800MHz
⇒ゲーム+配信や4Kの動画編集であれば、32GBがおすすめ。さらに、3DCGの制作や3D CADなどヘビーな作業でも使うなら64GBがおすすめです。
・2TB M.2 PCIe NVMe SSD
⇒最近のゲームは容量そのものが増えており、50GB以上のタイトルもざら。1TBに増やしておくと、より多くのゲームをインストールできます。なお、爆速のRAID0構成もありますが、体感できるほど速くならないので、基本的におすすめしません。
・16インチ QHD+ (2560 x 1600) 240Hz, 3ms, ComfortView Plus, NVIDIA G-SYNC + DDS, 100% DCI-P3,FHD IRカメラ搭載
⇒さらに高速の240Hzディスプレイに変更でき、より滑らかさを求めるならおすすめ。なお、このカスタマイズでは顔認証センサーが追加されます。
17・18インチモデル
迫力ある大画面が魅力のモデル
LEVEL-17WG191-i9-XLZX(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
17.3インチ WQHD ノングレア 165Hz
■CPU:Core i9-13900HX
■メモリ:64GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4090
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe)
■価格:499,800円(税込)~
低価格&高コスパの大画面モデル
ノート用のインテル第13世代24コア32スレッドCPU・Core i9-13900HXとRTX 4090を搭載したウルトラハイエンドモデル。
64GBメモリに1TB SSDを搭載しており、ゲーム配信から本格的な編集用途にもバッチリ対応できます。低価格モデルですが、165Hz出力に対応しており、フルカラーキーボードも搭載するなどポイントはしっかり押さえています。
パソコン工房の狙い目はハイエンドゲーミングノートで、とにかく価格が安く、ダークホース的なモデルです。
基本的にカスタマイズ不要ですが、ゲーム用のSSDを追加すれば、さらに便利になります。
ROG Strix G17 G733PI(ASUS)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
17.3インチ WQHD ノングレア 240Hz G-Sync
■CPU:Ryzen 7 7945HX
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4090
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:549,800円(税込)~
数少ないRyzen 9 7945HX搭載のコスパモデル
ノート用のAMD第7世代16コア32スレッドCPU・Ryzen 7 7945HXとRTX 4090を搭載したウルトラハイエンドモデル。32GBメモリに1TB SSDの特盛構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。
装備も充実しており、ディスプレイはWQHD×240Hzの高解像度・超高速仕様で、G-Syncにもしっかり対応しています。また、フルカラーキーボードを搭載するほか、CPUに液体金属グリスを採用するなど、冷却面もぬかりありません。
さらに、フロント下部にはLEDイルミネーションバーを装備しており、ゲーミングモデルらしさはバッチリ。価格は33万円台と安く、穴場的なモデルとなっています。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
Alienware M18 R1[RTX 4090搭載](デル)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
18.0インチ WQXGA ノングレア 165Hz G-Sync
DCI-P3 100%
■CPU:Core i9-13900HX
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4090
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:498,980円(税込)~
カスタマイズ対応モデル
先に紹介したデルのフラグシップモデルを18インチディスプレイにしたバージョンです。なお、色域はDCI-P3 100%と非常に広く、本格的な編集用途にも最適。カスタマイズ込みでとことんクオリティにこだわるならおすすめ。
・32GB, 2x16GB, DDR5, 4800MHz
・64GB, 2x32GB, DDR5, 4800MHz
⇒ゲーム+配信や4Kの動画編集であれば、32GBがおすすめ。さらに、3DCGの制作や3D CADなどヘビーな作業でも使うなら64GBがおすすめです。
・2TB M.2 PCIe NVMe SSD
⇒最近のゲームは容量そのものが増えており、50GB以上のタイトルもざら。1TBに増やしておくと、より多くのゲームをインストールできます。なお、爆速のRAID0構成もありますが、体感できるほど速くならないので、基本的におすすめしません。
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