ZBook Power 15.6inch G9をレビュー QuadroシリーズのRTX A1000搭載!各種編集作業に最適な15インチワークステーションモデル

今回HPの【ZBook Power 15.6inch G9】をお借りしました。

Core i7-12700H&RTX A1000を搭載した、各種編集作業に最適な15インチのワークステーションモデルをチェックしてみましょう。

 

目次

スペック

  ZBook Power 15.6inch G9 スタンダードモデル
サイズ W359.4×D233.9×H22.8mm
重量 約2.0kg(実測1988g)
OS Windows 10 Pro(64ビット)
CPU Core i7-12700H
・14コア20スレッド
・定格2.3/最大4.7GHz
メモリ 16GB(16GB×1、DDR5-4800)
ストレージ 512GB SSD(PCIe NVMe)
グラフィクス RTX A1000(GDDR6 4GB)
ディスプレイ 15.6インチ、フルHD、ノングレア
インターフェース USB Type-C(Thunderbolt 4)、USB Type-A(5Gbps)×3、HDMI 2.0、LANポート、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ ×
カメラ HD画質 WEBカメラ
キーボード バックライト付き日本語キーボード
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.2
保証 1年(最大5年)
価格 376,200円(税込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源アダプタ(346g)
・電源ケーブル(105g)

※2022年11月8日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

タフなオールアルミボディ

プロ向けの本格派モデルらしく、ボディはオールアルミ製となっています。

表面は美しい非光沢の梨地仕上げで、触り心地も滑らか。金属の高い質感も相まって、高級感を感じさせます。

 

高性能GPU搭載モデルながら、排気グリルをヒンジ部分に収めており、一体感のある美しいフォルムに仕上げているのもポイント。一般のノートパソコンと比べても、そん色ないレベルですね。

 

ヒンジ部分のカット加工や、タッチパッドのダイヤモンドカット加工など、ビジネスモデルにしてはオシャレなのも◎。

もちろん、アルミボディということでとてもタフ。アメリカの軍事装備規格”MIL-STD 810H”をクリアしており、耐久性は折り紙付きです。

 

底面の吸気口もシンプルな造形です。サーマルパンプ(ゴム足)で高さがしっかりとられているので、吸気はとてもスムーズ。

 

軽量ボディ

GPU搭載の15インチモデルにしては非常に軽く、その重さは実測で1988gとほぼ2kgきっかり。最近のゲーミングノートをはじめ高性能GPU搭載モデルでは軽量化が進んでいますが、それでも2kgオーバーのモデルが多く、この軽さは大きなアドバンテージですね。

 

軽いだけあり、ボディはコンパクト。ディスプレイのベゼル(ふち)をスリムにすることで、横幅と奥行きを圧縮。従来の15インチモデルよりも一回り小さいサイズを実現しています。

さすがにモバイルノート並みの超軽量ボディとはいきませんが、この軽さなら持ち運びも可能ですね。

 

充実したインターフェース

15インチモデルらしく、インターフェースはなかなかの充実ぶり。

 

USBは全4ポート搭載し、小型&リバーシブルのType-Cポートは、最大40Gbpsの超高速転送に対応した”Thunderbolt 4”となっています。

通常のType-Aポートも装備しているので、あらかたの周辺機器を接続できます。

 

また、画像出力端子はHDMIのみですが、Type-Cポートが画像出力を兼ねているため、複数ディスプレイの運用も可能です。もちろん、LANポートもバッチリ搭載しています。

ちなみに、SC(スマートカード)スロットも装備していますが、公式には何も記載されていないため、利用できないようです。

 

セキュリティ対策も万全

このモデルでは、指紋認証センサーに加え、Windows Hello対応のWebカメラを搭載しています。パスワードよりもかんたんにログインできるのはもちろん、生体認証なのでセキュリティ面も安心。

さらに、カメラ部分にはシャッターを装備しており、プライバシーにも配慮されています。

 

システム面では、”HP WOLF SECURITY”というセキュリティシステムを完備。

ハード&ソフトの両面ででしっかりPCを保護し、サイバー攻撃の予防~復旧までカバーします。仮に攻撃によってPCが起動不可能な状態になったとしても、ハードウェアの独自機能により、短時間で復旧する仕組みを実装する徹底ぶりです。詳しくはこちら icon-external-link をチェック。

 

ディスプレイ&キーボード

発色に優れたディスプレイ

ディスプレイサイズは15.6インチで、解像度は標準的なフルHDとなっています。映り込みの少ないノングレアタイプなので、編集作業に集中できます。

 

ディスプレイのパネルには、美しい発色と高いコントラストを誇るIPSパネルを採用。くっきり鮮やかな映像クオリティで、動画鑑賞にも最適です。

もちろん、IPSパネルということで、横から見ても色むらはほとんどありません。

 

なお、パネルの詳細(CSO1506)は下記の通り。輝度は400nitと明るく、色域はsRGB 98%と広め。色の再現性が高いので、写真や動画などをより正確に編集できます。ただし、AdobeRGBは約73%止まりなので、さすがにプロ向けとは言えません。

 icon-check-circle 輝度:400 cd/m²  icon-check-circle sRGB:98%  icon-check-circle Adobe RGB:73%  icon-check-circle DCI-P3:73%

 

操作性の高いキーボード

15インチのワイドボディということで、キーボードにはテンキーを装備。

 

各キーは独立しており、テンキーも標準的な横4列の配置となっています。

キー配置そのものも素直で、まさに教科書通りといったところ。キーピッチは約18mmとこちらも標準的な間隔が確保されているので、誤爆の心配はまずありません。気を付けるとしたら電源ボタンでしょうか。deleteの左に設置されているので、慣れるまでは間違って押さないよう注意しましょう。

ちなみに、ファンクションキーはごく普通のラインナップですが、カスタマイズ対応キーが用意されており、任意の操作を設定可能です。

 

キーストロークはノートPCにしては深めで、反発も高く、しっかりした打鍵感を味わえます。アルミボディということで、キーボード面の剛性も非常に高く、安定感もバッチリ。快適にタイピングできます。

 

スムーズなタッチパッド

タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプを採用しています。

 

完成度は高く、表面はさらさらしておりカーソル操作は非常にスムーズです。クリックボタンも軽く押すだけで反応し、動作音も非常に静か。まさにストレスフリーですね。

一体型だと押し込んでもなかなか反応しないケースがたまにあるのですが、しっかり造りこまれています。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

RTX A1000搭載

このモデルでは、NVIDIAのエントリーGPU・RTX A1000を搭載しています。

RTX A1000は、プロ向けブランド”Quadroシリーズ”のGPUとなりますが、その中身は一般向けブランド”GeForceシリーズ”のRTX 3050そのもの。GPUコアはともにGA107をベースにしており、各種コアの数やメモリ規格も全く同一。違う点といえば、動作クロックやTDPくらいのものです。

プロ向けということで価格は非常に高価ですが、業務用ソフトではQuadroが指定されていることがあるので、動作保証を重視するならQuadroがおすすめ。一般ユーザーならGeForceで十分です。

 

RTコアとTensorコア

RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しています。

 

RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。

また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。

そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。

 

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

このモデルでは、インテルの第12世代14コア20スレッドCPU・Core i7-12700Hを搭載しています。

最新世代では設計を一新し、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を採用。タスクに応じて、各コアを使い分け、場合によっては両者を併用することで、効率よく処理できるのが強みです。もちろん、コアの性能も向上しており、コア・スレッド数の増加も相まって、非常に高いパフォーマンスを発揮します。

ちなみに、ノート用の第12世代CPUには、Hシリーズ・Pシリーズ・Uシリーズの3タイプがあり、その中でも最上位のグレードとなります。

 

高性能のHシリーズということで、スタンダードクラスのCPUに比べ、性能はかなり高め。ワンランク下のPシリーズCPU・Core i7-1260P(12コア16スレッド)と比較してみると、シングルスコアは約6%と控えめですが、マルチ性能は約66%も高く、まさに圧倒的。

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、DirectX 12(Time Spy/Night Raid)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。

 

グラフィック性能は、RTX 3050より約10%ほど低め。もちろん、Core i7-1260Pの内蔵グラフィック・”Iris Xe Graphics”を圧倒しており、約2.5倍もの差をつけています。

ちなみに、VRAM(グラフィックメモリ)の容量が4GBと最低限なので、4K動画の編集や3DCGの作成などヘビーな作業には不向きです。本格的に使うのであれば、RTX 3060(VRAM 6GB)やRTX A2000(VRAM 8GB)以上がおすすめです。

  総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Port Royal 735
Time Spy
Extreme
2199 1922 5375
Time Spy 4801 4344 11898
Night Raid 35677 49771 13698
Fire Strike
Ultra
2653 2523 28902 1343
Fire Strike
Extreme
5393 5436 28838 2367
Fire Strike 10758 11635 28700 4298
Sky Diver 34419 37326 24736 34531

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測る定番ソフトです。

 

ブラウジングやオフィス作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、余裕でクリアしており、スコア6000オーバーの非常に高いスコアをマーク。動画・画像編集などヘビーな作業にもラクラク対応できます。

なお、参考までにCore i7-1260Pと比較すると、総合スコアは約28%高くなっています。詳細スコアをチェックすると、文書やエクセル編集のスコアは約59%、レンダリングスコアは約60%もの差をつけ、CPU・GPUともに優れたパフォーマンスを発揮します。

 

Blender

【Blender】を利用し、3Dグラフィックのデモデータをレンダリングする時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

Blenderは、CPUだけでなくGPUもサポートしており、NVIDIA製GPUでは”CUDA”と”OptiX”でのレンダリングが可能です。

 

BMW CPU CUDA OptiX
Core i7-12700H×RTX A1000 182 55 27
Core i7-1260P 268
Class room CPU CUDA OptiX
Core i7-12700H×RTX A1000 449 115 61
Core i7-1260P 654
Barbershop CPU CUDA OptiX
Core i7-12700H×RTX A1000 2078 1079 787
Core i7-1260P 3083

まずCore i7-1260Pと比較してみると、CPUでのレンダリングでは、Core i7-12700HがCore i7-1260Pを圧倒。両者の差は約31~33%にもなります。

さらに、このモデルではRTXシリーズを搭載しており、GPUレンダリング、特にOptixで非常に高いパフォーマンスを発揮するのがポイント。その実力はCUDAを上回り、約47~51%も早く完了します。CPUレンダリングとは比較するまでもなく、3Dグラフィックのレンダリングで使うなら、RTXシリーズがだんぜんおすすめです。

ただし、重量級のBarbershopでは、VRAM不足でパフォーマンスがガクッと落ち込む点に注意。先にも紹介したとおり、3DCGの作成で使うのであれば、RTX 3060(VRAM 6GB)やRTX A2000(VRAM 8GB)以上は欲しいところですね。

 

TMPGEnc Video Mastering Works 7

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSV&NVENCでエンコードしています。なお、QSV&NVENCはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。RTX A1000では、超高速のNVENCを使うことができます。

 

H.264(フルHD) 2Pass 1Pass NVENC/QSV
Core i7-12700H×RTX A1000 848 439 140
Core i7-1260P 1329 678 177

まず軽めのH.264ですが、CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、コア・スレッド数の多いCore i7-12700Hが有利。Core i7-1260Pよりも約35~38%早く変換を完了しています。

また、ハードウェアエンコードでも、NVENCがQSVよりも約21%早く変換を完了。QSVのパフォーマンスはかなり優秀ですが、NVENCではさらにその上を行きます。

 

H.265(フルHD) 2Pass 1Pass NVENC/QSV
Core i7-12700H×RTX A1000 1740 884 183
Core i7-1260P 2475 1238 214

重量級のH.265でも同じような傾向となり、Core i7-12700HとCore i7-1260Pとの差は、ソフトウェアエンコードで約29~30%、ハードウェアエンコードでも約14%となります。

 

Lightroom Classic CC

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

  CR2→DNG CR2→JPEG
Core i7-12700H 18 101
Core i7-1260P 25 135

画像変換テストもCPU勝負ということで、Core i7-12700Hがやはり有利。Core i7-1260Pに比べ、軽めのDNG変換では約28%、重量級のJPEG変換でも約25%早く変換を完了しています。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

  最高 標準
フルHD 11855 15509 18762

グラフィック負荷が高めのMMORPGです。スコア9000以上で【快適】&平均60fpsをキープでき、快適にプレイするならスコア9000をしっかり超えたいところ。

中身はRTX 3050ということで、ゲームにもバッチリ対応。最高設定でスコア11000台をマークし、平均90fpsで安定してプレイできます。ただし、ディスプレイは60Hz出力対応なので、最高でも60fpsまでしか出ない点に注意

 

Elden Ring(エルデンリング)

測定条件

  解像度:フルHD

  ゲーム設定:最高/高/中

  プレイモード:フィールド内の探索

平均(最低)fps 最高
フルHD 41(29)fps 48(41)fps 56(49)fps

重量級のアクションRPGゲームです。スムーズに動作する平均60fpsは絶対にキープしたいところ。

エントリーGPUには荷が重く、低設定までガッツリ落とさないと平均60fpsに届きません。最新のゲームをまんべんなくプレイということであればRTX 3060は欲しいですね。

 

MONSTER HUNTER RISE(モンスターハンターライズ)

測定条件

  解像度:フルHD

  ゲーム設定:高/中/低(DLSS”クオリティ”)

  プレイモード:セレクトクエスト(唐傘の妖怪)

平均(最低)fps
フルHD 79(68)fps 136(115)fps 138(117)fps

軽めのアクションRPGゲームです。スムーズに動作する平均60fpsは絶対にキープしたいところ。

軽めのゲームなら余裕で動かすことができ、高設定でも平均79fpsと安定してプレイできます。

 

DLSS

平均(最低)fps
フルHD 106(85)fps 108(88)fps 110(86)fps

DLSSを有効にした際のfpsです。

高設定のみですが約34%fpsが向上し、平均100fpsを突破します。なお、中・低設定ではfpsが十分に高いこともあり、むしろ逆効果となっています。

 

Tiny Tina’s Wonderlands(ワンダーランズ)

測定条件

  解像度:フルHD

  ゲーム設定:バッドアス/ウルトラ/高/中(DLSS”クオリティ”)

  プレイモード:フィールド内の移動

平均(最低)fps バッドアス 最高
フルHD 37(32)fps 38(36)fps 45(42)fps 68(65)fps

超重量級のFPSゲームです。とにかく重いので60fpsでれば十分。

やはり重量級のゲームには歯が立たず、中設定までガッツリ落とさないと平均60fpsに届きません

 

FidelityFX Super Resolution(FSR)

平均(最低)fps バッドアス 最高
フルHD 44(36)fps 46(40)fps 56(50)fps 79(75)fps

FSRを有効にした際のfpsです。FSRはDLSSに近い機能で、アップスケーリングによりフレームレートを上げることができます。Tensorコア不要の汎用性が高い技術で、最近では画質のクオリティもDLSSと同等レベルに向上しています。

fpsは最大約24%向上しているものの、平均60fpsを超えるのは変わらず中設定からとなります。

 

Apex Legends(エーペックス レジェンズ)

測定条件

  解像度:フルHD

  ゲーム設定:最高・低(fpsリミット解除)

  プレイモード:射撃訓練場

平均(最低)fps 最高
フルHD 81(68)fps 113(97)fps

標準的なグラフィック負荷のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

軽めのもの以外では、高い設定で平均60fpsを超えるものの、平均100fpsを狙うのは厳しくなります。ゲームによってはしっかり設定を落とす必要があります

 

Fortnite(フォートナイト)

測定条件

  解像度:フルHD

  ゲーム設定:DirectX 12、最高/高/中(RT”最高”/DLSS”品質”)

  降下後、1分間のダッシュ&屋内探索

平均(最低)fps 最高
フルHD 74(62)fps 99(83)fps 152(101)fps

やや軽めのFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

最高設定が意外に重いものの、高設定ではほぼ平均100fpsをマーク。DLSSモードでさらに高いfpsを狙うことができます。

 

DLSS

平均(最低)fps 最高
フルHD 108(81)fps 130(93)fps 171(111)fps

DLSSを有効にした際の結果です。

DLSSモードを有効にすると、最大46%もfpsが向上し、最高設定で平均100fps以上をキープできるようになります

 

RTモード

平均(最低)fps 最高
フルHD 23(20)fps 25(22)fps 25(23)fps

RT設定はMAXにして測定しています。

負荷の高いRTモードですが、このゲームは”グローバルイルミネーション”容赦なく重く、平均20fps台と全く伸びません

 

RT+DLSSモード

平均(最低)fps 最高
フルHD 43(36)fps 47(42)fps 47(41)fps

伸び幅は約2倍にもなりますが、いかんせん重すぎるので平均60fpsには届かず。エントリーGPUならDLSSのみ使うのがちょうどいいですね。

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルは大容量の512GB SSDを搭載しています。編集用なら500GBがスタートラインといったところで、アプリやデータを多めに入れることができます。もちろん、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMe SSDで、超高速のGen.4タイプを採用しています。

メーカーはWestern Digital製。その実力ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きはいずれも4ケタ、最大6000MB/sオーバーとまさに爆速。また、ランダムの速度もGen.3タイプに比べ速く、Gen.4タイプでは中の情クラスといったところですね。

もちろん、OSの起動から、各種アプリの動作までサクサク動いて快適そのもの。ちなみに、HDDを追加することはできないので、データを多く保存するなら、別途外付けHDDをつなぐか、クラウドストレージを活用しましょう。

 

温度

FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

 

CPU・GPUともに、70℃前後の安定した温度をキープしています。ゲームでは特にGPUの温度が高くなりますが、しっかり冷却できていますね。

 

こちらがCINEBENCH R23実行時の温度です。

100%のフルロード時では、限界までパワーを引き出しており、温度は100℃手前まで上がります。さすがに動作クロックは下がりますが、それでも2.8GHzと高めをキープ。CPUの冷却性能も高めです。

 

動作音

FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ。

 

50デシベルを超えるとノイズが気になるようになりますが、いわばゲーミングノートなので、ピーク時で55.7デシベルと大きく超えています。ファンの回転音は豪快ですが、耳障りな甲高いノイズが控えめで、やかましさを感じさせないのは◎。

なお、最小時は46.9デシベルとありますが、アイドル状態なので、ほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、軽作業を想定した設定にしています。

  • 電源設定:HP Optimized、より良いバッテリー
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

結果は約16時間30分をマークし、ほぼ公称値通り。HPのビジネスノートはバッテリーがとにかくよく持つのですが、このモデルも例外ではありません。これなら電源のない環境でも安心して使えますね。

 

サウンド

サウンド面では、HPオリジナルのサウンドツールが用意され、イコライザーで好みの設定に変更可能です。

ちなみにスピーカーの品質ですが、重低音~高音までしっかり伸び、厚みのある音質も相まって迫力がありますね。さらに、サラウンドもしっかり効いているので、臨場感もバッチリ。ビジネスモデルらしからぬ高いクオリティです。

 

まとめ&関連モデル

各種編集作業からオンラインゲームまで一通りこなせる高いCPU&GPU性能はとても魅力的。RTXシリーズということで、OptiXやDLSSが使えるのも大きなアドバンテージとなっています。

モデルそのものの完成度も高く、高品質のアルミボディにIPSディスプレイや、バックライト付きキーボードを装備。さらに、堅牢なセキュリティシステムを完備する徹底ぶりです。ワークステーションモデルで性能を重視するならまずおすすめ

 

 

ZBook Power 15.6inch G9

【スペック】
■OS:Windows 10 Pro
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア IPS
■CPU:Core i7-12800H
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラフィック:RTX A2000
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe)
■価格:457,600円(税込)~

このモデルのRTX A2000バージョン。RTX A1000との性能差は約10%程度ですが、VRAMを8GBと多めに搭載しており、より本格的な編集用途におすすめです。

 

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