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VAIO SX12をレビュー 約887gの超コンパクト&軽量ボディ!驚異の携帯性を誇る12.5インチモバイルノート

今回VAIOの【VAIO SX12(2020年10月モデル)】をお借りしました。

12.5インチで驚異のコンパクト&軽量ボディを実現した、ハイクオリティのモバイルノートをチェックしてみましょう。

 

目次

スペック

  VAIO SX12(2020年10月モデル)
カラー ブラック・シルバー・ブラウン・ピンク
サイズ W287.8×D203.3×H15.7~18.0mm
重量 約887~906g(実測892g)
OS Windows 10 Home(64ビット)
CPU Core i3-1005G1
・2コア4スレッド
・定格1.2/最大3.4GHz
メモリ 8GB(LPDDR4X)
ストレージ 128GB(PCIe NVMe)
グラフィクス UHD Graphics(CPU内蔵)
ディスプレイ 12.5インチ、フルHD、ノングレア、IPS
インターフェース USB 3.1 Gen.2 Type-C、USB 3.0 Type-A×2、SDスロット、LANポート、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ ×
カメラ HDウェブカメラ(約92万画素)
スピーカー 内蔵ステレオスピーカー
キーボード バックライト付き日本語キーボード
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.1
保証 3年(最大4年)
価格 172,480円147,480円(税込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源アダプタ(194g)
・電源ケーブル(43g)

※2021年10月20日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

携帯性抜群の超コンパクトボディ

ボディは、数少ない12インチサイズとなっています。モバイルノートで定番の13インチモデルよりもさらに小さく、携帯性はすこぶる良好です。

 

ベゼル(ふち)が狭い”スリムベゼル”を採用することで、横幅と奥行きを圧縮。

 

なんと、A4ファイルサイズどころか、A4用紙よりもコンパクトなサイズを実現しています。

 

さらに、厚さも最薄部で15.7mmとスリムなので、カバンにサッと収納できます。

 

極めつけがボディの重さで、なんと実測で892g!1kgを大きく下回り、片手でも軽々持てます。モバイルノートでは、1.2~1.3kg台が主流なので、まさに圧倒的ですね。

 

ちなみに、軽さの秘訣は、天板の”カーボンファイバー”です。航空機にも使われる素材なだけあり、とても軽くて頑丈。持ち運びの際も安心です。

 

デザインは、直線主体のすっきりしたフォルムに、スリムボディも相まって、とてもスタイリッシュ。漆黒のボディに、シルバーの装飾やVAIOのロゴがばっちり決まっており、スマートな印象を受けますね。

 

国産モデルらしく、カラバリが非常に豊富。貸出機のブラックのほか、シルバー・ブラウン・ピンクの全4色が用意されています。定番カラーから、華やかなカラーまで幅広く選べるのはいいですね。

特にブラウンは、カフェで使うと絵になる感じですね。

 

リフトアップヒンジ搭載

機能面もしっかり考えられており、”リフトアップヒンジ”を搭載しています。リフトアップヒンジとは画面を開いたときに、ボディがせり上がるギミックのこと。

 

適度な傾斜ができるためタイピングしやすくなるほか、接地面とパソコンの間にすき間が空くことで、給排気がスムーズになり、冷却能力もアップします。下にノートPCクーラーを置いているようなもので、熱い夏場でも安心。

リフトアップヒンジ搭載モデルは多くなってきていますが、このモデルは特に傾斜が大きく、かなりタイピングしやすいのはいいですね。

 

充実したインターフェース

インターフェースはモバイルノートらしからぬ充実ぶりです。

 

USBは全3ポートと、モバイルノートでは標準な数となっており、USB 3.1と3.0規格を装備。そのうち、右サイドにある、小型&リバーシブルのType-Cポートは、最大10Gbpsの高速転送ができる”USB 3.1 Gen.2”となっています。

Type-CとType-Aポートの両方を搭載しているので、変換ケーブルを使うことなく様々な周辺機器に対応できるのは◎。

 

また、映像端子はHDMIとD-Subのデジアナ2ポートを装備。古めのプロジェクターにも接続できる、万能構成となっています。さらに、Type-CポートがDisplayPort出力を兼ねており、複数画面出力もお手の物。

さらに、LANポートやSDスロットまで搭載しており、必要なものは一通り網羅しています。モバイルノートにしては破格の内容ですね。

 

なお、LTE対応モデルでは、底面に4G LTEモジュール(microSIM)を装備しています。データ通信SIMさえあれば、いつでもどこでもネット環境を利用できます。フリーWiFiスポットを探す手間が省け、まさにストレスフリーですね。

SIMはカスタマイズ画面でも購入できます。

 

ディスプレイ&キーボード

IPSパネル搭載の高品質ディスプレイ

ディスプレイは、モバイルノートのなかでも小型の12.5インチサイズとなっています。主流の13.3インチに比べると一回り小さく、どうしても窮屈な感じがしてしまいます。携帯性を特に重視するならおすすめといったところです

解像度は現在主流のフルHDとなっています。HDよりもきめ細かい画面表示ができるほか、表示領域が広く、オフィスソフトでの作業もはかどります。

 

パネルには高コントラスト・高発色・高視野角の3点を兼ね備えた、IPSパネルを採用。透明感のあるグレアディスプレイも相まって、画面表示はとても美しく、動画鑑賞などエンターテインメントを思う存分堪能できます。

 

この通り、横から見ても色むらがないのはグッド。なお、パネル(BOE0691)の詳細は下記の通り。輝度はやや高めですが、色域はごく普通レベルといったところですね。

 icon-check-circle 輝度:300 cd/m²  icon-check-circle sRGB:70%  icon-check-circle Adobe RGB:52%  icon-check-circle DCI-P3:52%

 

完成度の高いキーボード

キーボードは12.5インチボディということで、もちろんテンキーレス仕様です。

 

横幅をぎりぎりいっぱい使っているので、だいぶゆとりがあります。各キーは大きく造られ、キーピッチも約19.5mmとデスクトップキーボード並みの間隔を確保。さらに、配置そのものも素直ということもあり、誤爆の心配はまずありません。

ちなみに、電源ボタンは右上のLEDパーツです。電源マークがないので、初見ではかなり迷いました。。

 

キーストロークは、浅すぎず深すぎず、一般的なノートPCそのもの。反発が弱めということもあり、あっさりした打鍵感となっています。

また、最近のトレンドはバッチリ押さえており、キーボードには白色LEDを内蔵しています。ふんわり浮かび上がるような輝き方で、とても上品な感じ。

ON/OFFの設定は付属アプリで調整可能で、さらに、消灯までの時間まで設定できる親切仕様なので、とても便利です。

 

ちなみに、右下には指紋認証センサーを内蔵しています。本人認証のため、ログインパスワードよりも安全。また、ログインの際わざわざパスワード入力することなく、とてもスムーズです。

 

分離タイプのタッチパッド

タッチパッドは、パッド部分とクリックボタンが別の分離タイプとなっています。

 

タッチパッドはややざらつきのある素材を採用。スムーズさにはやや欠けますが、滑りすぎないので確実なカーソル操作が可能です。

クリックボタンは分離しているので、一体型よりも操作性がとても高く、軽く押すだけでしっかり反応し、非常に快適。クリック音が小さいのもグッドです。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

このモデルでは、インテルの第10世代の2コア4スレッドCPU・Core i3-1005G1を搭載しています。ベーシッククラスのCPUで、ブラウジングやオフィスソフトなどの軽作業を快適にこなせる性能です。普段使いならまずこのクラスは欲しいところですね。

上位モデルに搭載されている4コア8スレッドのCore i5-1035G1と比較してみると、シングル性能は約36%、マルチ性能は約67%Core i5が上回り高く、コア・スレッドの差がしっかり出ています。

動画や画像編集もやるなら、Core i5へのカスタマイズがおすすめです。

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。

 

第10世代の内蔵グラフィックということで、性能は最低限です。オンラインゲームなどは超軽量級のものに限られます。

  総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy 469 413 2080
Night Raid 5761 6550 3426
Fire Strike 1417 1502 6397 548
Sky Diver 5141 4951 6061 5480
Cloud Gate 8215 11077 4315
Ice Storm 61299 66624 47902

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測る定番ソフトです。

 

快適な動作を求めるなら、スコア3000以上が目安となりますが、この通りしっかりクリアしています。なお、Core i3-1005G1のスコアがCore i5-1035G1を上回っていますが、その差は総合スコアで約9%程度。普段使いではどちらでもあまり変わらない感じです。

実際に動かしていても、アプリの動作や動画視聴などもスムーズ。特にもたつくことなく、快適に動かせます。

 

動画エンコード

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。

 

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

 

H.264 2Pass 1Pass QSV
Core i3-1005G1 1:32:30 45:49 4:45
Core i5-1035G1 1:14:44 38:59 4:48

まず軽めのH.264をチェック。CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、やはりコア・スレッドのの多いCore i5が有利。Core i3よりも約15~19%早く変換を完了しています。一方で、QSVはほぼ互角といったところです。

 

H.265 2Pass 1Pass QSV
Core i3-1005G1 2:10:14 1:05:22 5:50
Core i5-1035G1 1:47:20 52:39 5:46

重量級のH.265でも、Core i5がコンスタントに有利で、ソフトウェアエンコードでは約18~19%早く変換を完了。QSVではほぼ互角なのも同じです。

 

画像変換

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

  CR2→DNG CR2→JPEG
Core i3-1005G1 2:31 6:50
Core i5-1035G1 2:06 6:16

このテストもCPUの性能勝負ということで、Core i5がCore i3よりも早く変換を完了しており、軽めのDNGでは約17%、重量級のJPEG変換では約8%差をつけています。

 

ドラクエ10

グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。

  最高品質 標準品質 低品質
HD 8780 10475 12111
フルHD 4725 6236 7560

オンラインゲームでは屈指の軽さを誇りますが、フルHDでは標準設定に落として、ようやくスコア5500をクリアできます。最新世代の内蔵グラフィック”Iris Xe Graphics”では大幅に性能が向上していますが、まだまだオンラインゲームには性能が足りません。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。現行のゲーミングPCであれば、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。

  最高品質 高品質 標準品質
HD 2588 3717 4896
フルHD 1317 2048 3113

重めのゲームともなると全く歯が立たず、スコア9000に程遠い結果となっています。Iris Xe GraphicsでもHDで動かせるか…というレベルなので、オンラインゲームを楽しみたいのであれば、素直にゲーミングノートを選びましょう。

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルでは、128GB SSDを搭載しています。容量としては最低限で、実質使える容量は100GB未満。アプリのインストールやエクセルファイルなどの保存程度なら問題ありませんが、容量の多い動画データなどを保存するには心もとないですね。できれば256GBあると安心。

SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプで、メーカーはサムスン製となっています。実際の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み込みは4ケタをマークしていますが、書き込みの速度がやや物足りない感じ。一方、ランダムはそれなりに速く、スタンダードクラスのSSDといったところです。

CPUとSSDの相乗効果で、OSの起動からアプリの動作までサクサク動き、快適そのもの。

 

温度

ドラクエ10実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

ピーク時では70℃台の安定した温度をキープ。特段冷えるわけではありませんが、70℃台であれば十分及第点ですね。

 

動作音

FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

50デシベルを超えるとノイズ感が気になるようになりますが、この通り48.7デシベル以下としっかり下回っています。もちろんファンは高速回転していますが、ノイズがだいぶ控えめで、とても静かです。

なお、最小時は46.9デシベルとありますが、アイドル状態なので、ほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:VAIO推奨、標準、より良いバッテリー
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

結果は、約10時間40分と、モバイルノート目安となる10時間をしっかり超えています。これなら出先でも安心して使えます。

 

便利なユーティリティー機能

システムコントロールでは、動作モードの変更やLEDイルミネーションの設定、ファンクションキーの設定などをワンストップで変更できます。とてもシンプルなツールで、わかりやすいのがいいですね。

なお、サウンド設定ツールは特にありません。肝心のサウンドクオリティですが、中音メインで、音質は軽め。内蔵スピーカーの標準クオリティといった感じです。

 

まとめ&関連モデル

カーボンファイバーを使用したオシャレなボディは、重さ800gと非常に軽く、A4用紙以下のサイズも相まって、持ち運びがとてもラク。LTEモジュールや指紋認証センサー、操作性に優れたキーボードなど、機能面も充実しており、非常に高い完成度を実現しています。

クオリティにこだわりつつ、特に携帯性を重視する方におすすめです

 

 

VAIO SX12[2021年10月モデル]

【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
12.5インチ フルHD ノングレア
■CPU:Celeron 6305
■メモリ:8GB
■グラフィック:UHD Graphics(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 128GB(PCIe NVMe)
■価格:147,400円137,400円(税込)~

2021年の最新モデル。ボディのサイズや重さはほぼ据え置きですが、インテル最新CPUを搭載しているほか、キーボードに改良が加えられています。なお、構成は自由にカスタマイズ可能で、最低でもCore i3にはしておきたいところ。

 

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