HP Pavilion Aero 13-be2000をレビュー 900g台の超軽量ボディ!高品質で低価格のコスパに優れた13インチモバイルノート

今回HPの【HP Pavilion Aero 13-be2000 パフォーマンスモデル】をお借りしました。高い品質と価格の安さを両立した、圧倒的なコスパが魅力の13インチモバイルノートをチェックしてみましょう。

 

目次

スペック

  HP Pavilion Aero 13-be2000 パフォーマンスモデル
カラー セラミックホワイト/ピンクベージュ
サイズ W298×D209×H16.9~18.9mm
重量 約957g(実測995g)
OS Windows 11 Home(64ビット)
CPU Ryzen 7 7735U
・8コア16スレッド
・定格2.7/最大4.8GHz
メモリ 16GB(LPDDR5-6400)
ストレージ 512GB(PCIe NVMe)
グラフィクス Radeon 680M(CPU内蔵)
ディスプレイ 13.3インチ、WUXGA(1920×1200)、ノングレア、IPS
インターフェース SuperSpeed USB Type-C 10Gbps 、SuperSpeed USB Type-A 5Gbps×2、HDMI 2.1、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ ×
カメラ HP Wide Vision HD Webcam (約92万画素)
スピーカー B&O Playデュアルスピーカー
キーボード バックライト付き日本語キーボード
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.3
保証 1年(最大3年)
価格 179,300円114,580円(税込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源アダプタ(65W・202g)
・電源ケーブル(111g)
・電源変換アダプタ(40g)

※2023年12月27日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

1kg以下の超軽量ボディ

このモデルの最大のポイントは圧倒的な軽さで、実測995gと1kgを下回っています。さすがに1kg以下ともなると、さほど重さを感じず、片手でラクラク持つことができます。パソコンとは思えない感じですね。

軽さの秘訣ですが、ボディの素材にはマグネシウム合金を採用。アルミニウムよりも軽く、それでいてタフということで、モバイルノートでよく使われる素材となっています。

 

素材もさることながら、ボディもコンパクト。ディスプレイのベゼル(ふち)を上下左右にスリムにすることで、横幅と奥行きを圧縮。

 

その大きさは、A4用紙と同等となっており、A4ファイルサイズとは比べるまでもありません。さらに、厚さも最薄部で16.9mmとスリムなので、カバンにサッと収納でき、携帯性はバツグンです。

 

機能美重視のシンプルなデザイン

HPといえば、他社とは一線を画すデザインセンスですが、細かい加工に不向きなマグネシウム合金ということで、だいぶシンプル。

 

ストレートボディにロゴのみと、使う人を選ばない機能美重視のデザインとなっています。ただし、細かい造形美にはしっかりこだわっており、パーツの継ぎ目を極力排除した”ユニボディ”に仕上げています。

 

底面のネジすら省略する徹底ぶりで、一体感のある美しいフォルムを実現。一体型なので剛性も高く、実用面もぬかりありません。

 

カラバリは、清潔感あふれるセラミックホワイトと、華やかなピンクベージュの2色を用意。貸出機はピンクベージュですが、落ち着きのある色合いでとても上品。センスの高さがうかがえますね。

 

なお、セラミックホワイトでは、天板が”AED(アニオン電着塗装)加工”となっているのがポイント。

AED加工では通常の塗装よりも塗装面が滑らかになり、外観の美しさはもちろん、ひっかき傷に強く、指紋がつきにくくなるなど、高い耐久性をあわせて実現しています。ノートは触れる機会が多いので、これは嬉しいですね。

 

リフトアップヒンジ搭載

機能面もしっかり考えられており、”リフトアップヒンジ”を搭載しています。リフトアップヒンジとは画面を開いたときに、ボディがせり上がるギミックのこと。

適度な傾斜ができるためタイピングしやすくなるほか、接地面とパソコンの間にすき間が空くことで、給排気がスムーズになり、冷却能力もアップします。下にノートPCクーラーを置いているようなもので、熱い夏場でも安心。

 

ポイントをおさえたインターフェース

USBは全3ポートと、モバイルノートでは標準的な数を装備。左サイドに搭載された小型&リバーシブルのType-Cポートは、最大10Gbpsの高速転送に対応し、DisplayPort出力もできる高規格タイプとなっています。もちろん、通常のType-Aポートも装備しており、あらかたの周辺機器を接続可能です。

 

そのほか画像出力用のHDMIポートを装備し、モバイルノートで必要なものは一通りそろっています。

 

ちなみに、キーボード右下には指紋認証センサーを装備。本人認証のため、ログインパスワードよりも安全。また、ログインの際わざわざパスワード入力することなく、とてもスムーズです。

なお、カメラ部分のプライバシーシャッターは非搭載となっています。これは最近のモデルではトレンドになりつつあるので、できれば欲しかったところ。気になる方は付箋でも貼りましょう。

 

ディスプレイ&キーボード

IPSパネル搭載の高品質ディスプレイ

ディスプレイサイズは13.3インチサイズで、解像度はWUXGA(1920×1200)となっています。

また、ディスプレイ比率は16:10というのもポイント。主流の16:9タイプよりもやや縦長なので、一度に表示できる情報量が多く、スクロールの手間が省けるのは便利ですね。ちなみに、表面は映り込みの少ないノングレアタイプなので、自分の顔とにらめっこすることなく作業に集中できます。

 

パネルには高コントラスト・高発色・高視野角の3点を兼ね備えた、IPSパネルを採用。くっきり鮮やかな映像クオリティで、動画鑑賞などにも最適です。

 

視野角も広く、横から見ても色むらはありません。

 

完成度の高いキーボード

キーボードは13インチボディということで、テンキーレス仕様ですね。

横幅を目いっぱい使うことで、基本的なキーにプラスして、右サイドにブラウジングなどに便利なキーを配置。各キーは大きく造られ、配置そのものも素直。キーピッチも約18.5mmとしっかり間隔を確保しているため、誤爆の心配はまずありません。

 

気を付けるとしたら電源ボタンくらいですが、ほかのキーより硬めで、しっかり押さないと反応しないので、そこまで心配する必要はありません。

 

特筆すべきはキーストロークで、一般的なモデルに比べだいぶ深め。反発も高くなっており、しっかりした打鍵感で快適にタイピングできます。キーボード面の剛性も高く、安定感もバツグンです。

もちろん、トレンドの白色LEDを内蔵しています。華やかな輝きで高級感があります。もちろん、ファンクションキーでOFF+2段階の切り替えができ、LEDが苦手な方も大丈夫。

 

滑らかなタッチパッド

タッチパッドは、パッドとクリックボタンが一体となったオーソドックスなタイプ。

 

パッド部分はサラサラした素材となっており、カーソル操作はとてもスムーズです。一方クリックボタンはやや押し込む必要があり、動作音も普通レベルですが、バタつきがないのはいいですね。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH R23

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

このモデルでは、AMDの第7世代8コア16スレッドCPU・Ryzen 7 7735Uを搭載。最新のRyzen 7000シリーズCPUではありますが、前世代の”ZEN 3+アーキテクチャ”をベースにしており、第6世代の8コア16スレッドCPU・Ryzen 7 6800Uのクロックアップバージョンということができます。

ZEN 3+アーキテクチャCPUの特徴は、なんといっても強力な内蔵グラフィックで、Ryzen 7 7735Uでは”Radeon 680M”を搭載しています。

 

参考までに、ワンランク下の6コア12スレッドCPU・Ryzen 5 7535Uと比較してみると、シングルスコアは互角ですが、マルチスコアは約14高くなっています。

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として、参考まで。

 

このCPUは、高性能のグラフィック・Radeon 680Mを内蔵しています。

内蔵グラフィックにしては性能が非常に高く、その実力はインテルのIris Xe Graphicsの約1.5倍!、軽めのオンラインゲームではフルHDでもプレイできるほどです。内蔵グラフィックも着々と性能を上げてきていますね。

  総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy 2348 2096 7422
Fire Strike 5909 6498 19501 2169
Night Raid
21678 26112 11048
Sky Diver 20261 21797 16222 17545
Wild Life 13290

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測るソフトです。

 

動画や画像編集用途でも使うのであればスコア3000がボーダーとなりますが、余裕でクリア。スコア6000半ばとゲーミングノート顔負けの非常に高いスコアをマークしています

なお、Ryzen 5 7535Uと比較すると、総合スコアは約9%上回っています。グラフィック性能が高いため、編集系のテストでは約17%と大きめの差をつけているのがポイント。

 

TMPGEnc Video Mastering Works 7

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・VCE/QSVでエンコードしています。なお、VCEはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

 

H.264(フルHD) 2Pass 1Pass VCE
Ryzen 7 7735U 1375 731 136
Ryzen 5 7535U 1511 776 144

CPU性能が重要になるソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、高性能のコアを多く搭載したRyzen 7 7735Uが有利。Ryzen 5 7535Uよりも約6~9%早く変換を完了しています。

一方、グラフィック機能を活用したハードウェアエンコードでも、Ryzen 7がCore i7よりも約6%早く変換を完了しています。

 

H.265(フルHD) 2Pass 1Pass VCE/QSV
Ryzen 7 7735U 2311 1175 137
Ryzen 5 7535U 2283 1159 141

重量級のH.265ではRyzen 7のパフォーマンスが低下し、ソフトウェアエンコードではRyzen 5に逆転されていますスリムモデルということもあり、長時間負荷をかけ続けると、性能が大きく低下してしまうようですね

 

Lightroom Classic CC

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)を最高画質のJPEG画像に書き出す時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

  CR2→JPEG
Ryzen 5 7535U 142
Core i5-1335U 230

画像変換もCPU勝負ですが、Ryzen 7 7535UがRyzne 5 7535Uよりも約38%早く変換を完了し、圧倒しています。

 

VALORANT(ヴァロラント)

測定条件

  解像度:WUXGA/WXGA

  ゲーム設定:高/中/低(アンチエイリアス”FXAA”、異方性フィルタリング”16x”)

  プレイモード:アンレート

平均(最低)fps
WXGA 188(141)fps  210(169)fps  244(192)fps 
WUXGA 151(113)fps 169(123)fps 198(154)fps

ノートでも動かせる超軽量級のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

トップクラスに軽いゲームなので、WUXGAでも平均100fps以上を軽くクリア。Iris Xe Graphicsよりも高いパフォーマンスはとても魅力的ですね。ちなみに、ディスプレイは60Hz出力対応なので、最高でも60fpsまでしか出ない点に注意

 

Rainbow Six Siege(レインボーシックスシージ)

測定条件

  解像度:WUXGA/WXGA

  ゲーム設定:最高/超高/高/中/低(レンダリング解像度”50”)

  プレイモード:カジュアル(マルチプレイ)

平均(最低)fps 最高 超高
WXGA 81(73)fps 81(73)fps 88(81)fps  97(89)fps
WUXGA 52(47)fps 52(47)fps 55(52)fps 63(59)fps

軽めのFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

WUXGAでも中設定で平均60fpsをクリア台しており、内蔵グラフィックにしてはだいぶ健闘しています。ただし、WXGAが適切な解像度といったところで、ゲーム用として使うのはきついです。

 

Fortnite(フォートナイト)

測定条件

  解像度:WUXGA/WXGA

  ゲーム設定:DirectX 12、最高/高/中/低

  降下後、1分間のダッシュ&屋内探索

平均(最低)fps 最高
WXGA 29(21)fps 54(43)fps 86(62)fps 175(109)fps
WUXGA 13(10)fps 34(28)fps 55(42)fps 141(100)fps

やや軽めのFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

このゲームはグラフィックのアップデートで負荷が高くなり、WUXGAでは低設定までガッツリ落とす必要があります。なお、低設定は品質が非常に悪いのでおすすめしません。

 

Apex Legends(エーペックス レジェンズ)

測定条件

  解像度:WUXGA/WXGA

  ゲーム設定:最高・低(fpsリミット解除)

  プレイモード:射撃訓練場

平均(最低)fps 最高
WXGA 69(56)fps 98(71)fps
WUXGA 38(24)fps 68(49)fps

標準的なグラフィック負荷のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

フォートナイトよりもやや重いものの、フルHD・低設定で平均74fpsはかなり健闘しています。Iris Xe Graphicsでは半分程度なのでなおさらですね。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

  最高 標準
WXGA 7218 9660 11299
WUXGA 4849 5821 7713

グラフィック負荷が高めのMMORPGです。スコア9000以上で【快適】&平均60fpsをキープでき、快適にプレイするならスコア9000をしっかり超えたいところ。

フルHDでのスコアは内蔵グラフィック離れしていますが、いずれもスコア9000に届かず。品質面も考えると、WXGAがやはりおすすめ。

 

CrystalDiskMark

”CrystalDiskMark”は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルでは、512GB SSD(Western Digital)を搭載しています。256GBのさらにその上を行く容量の多さで、動画や画像などかさばるデータ類も多めに保存することができます。なお、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、爆速のPCIe Gen.4規格を採用する本格派仕様です。

その実力ですが、シーケンシャル(連続データ)の速度は最大5000MB/sとしっかり速度が出ています。一方、ランダムの速度はGen.3クラスということで、標準的なGen.4 SSDといったところですね

もちろん、OSの起動からブラウジング、各種アプリの動作にいたるまでサクサク動いて、とても快適です。

 

温度

CINEBENCH R23実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

 

薄型ボディに8コア16スレッドCPUを搭載しているため、安定性重視の動作システムとなっており、ピーク時の動作クロックは3.0~3.1GHz、温度は80℃台半ばに抑えています。

 

動作音

CUNEBENCH R23実行時に、PC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

50デシベルを超えるとノイズが気になるようになりますが、ピーク時で49.7デシベルとほぼきっかり。冷却ファンは高速で回転していますが、そこまでうるさくなく、十分許容範囲内ですね。

なお、最小時は46.9デシベルとありますが、アイドル状態なので、ほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:トップクラスの電力効率
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

結果は、約8時間10分をマーク。モバイルノートの目安となる10時間には届かないものの、5時間を大きく超えており、実用レベルとなっています。

 

便利なユーティリティー機能

パソコンのサポートツールとして”HP Support Assistant”が用意されており、ハードウェアの診断からサポートまでワンストップで実行できます。

 

サウンドにもこだわっており、デンマークの高級オーディオメーカー”BANG & OLUFSEN”のサウンドシステムを採用しています。

肝心のサウンドクオリティですが、低音~高音域までしっかり伸び、重低音もしっかり再現。音質もクリアで厚みがあり、サラウンド効果もよく効いているので、迫力もバッチリ。スタンダードモデルでこのクオリティは、正直驚きです!

 

まとめ&関連モデル

900g台の超軽量ボディに、高品質ディスプレイやバックライト付きキーボード、指紋認証センサーなどを装備し、まさに至れり尽くせり。それでいて価格は9万円台~と安く、コスパが非常に優れています。モバイルノートで特にイチオシのモデルです

 

 

HP Pavilion Aero 13-be2000 スタンダードモデル

【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
13.3インチ WUXGA ノングレア IPS
■CPU:Ryzen 5 7535U
■メモリ:8GB(LPDDR5-6400)
■グラフィック:Radeon 660M(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 256GB(PCIe NVMe)
■価格:149,600円98,821円(税込)~

Ryzen 5 7535U搭載したスタンダードモデルで、予算重視ならおすすめ。なお、グラフィックはIris Xe Graphicsとほぼ同じ性能のRzdeon 660Mとなっています。

 

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