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VAIO SX14-Rをレビュー バツグンの携帯性!豊富なカラバリと美しいデザインが魅力の14インチモバイルノート

今回VAIOの【VAIO SX14-R】をお借りしました。14インチモデルとは思えない超軽量ボディを実現した、ハイクオリティのモバイルノートをチェックしてみましょう。

目次

スペック

VAIO SX14-R
カラーファインブラック・ディープエメラルド・ブライトシルバー・
アーバンブロンズ
サイズW312.0×D226.4×H13.9~18.9mm
重量約999~1178g(実測1237g)
OSWindows 11 Home
CPUCore Ultra 7 155H(16コア22スレッド・定格3.8/最大4.9GHz)
メモリ64GB(オンボード・LPDDR5X)
ストレージ512GB SSD(PCI-e NVMe)
グラフィクスIntel Ark(8コア)
ディスプレイ14.0インチ、WQXGA(2560×1600)、アンチグレア
インターフェースUSB Type-C Thunderbolt4×2、USB Type-A 5Gbps(USB 3.0)×2、
LANポート、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ×
カメラ9.2MPカメラ
スピーカー内蔵ステレオスピーカ
キーボードバックライト付き日本語キーボード
Wi-FiIEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax/be(Wi-Fi 7)
BluetoothBluetooth 5.4
バッテリー
保証3年(最大4年)
価格444,800円(税込)~
※2025年3月2日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
付属品

電源アダプタ(65W・195g)/各種マニュアル

外観

14インチらしからぬ超軽量ボディ

ボディは、14インチサイズとなっています。モバイルノートで定番の13インチモデルよりも大きな画面を搭載し、それでいて軽量ということで、最近人気のサイズですね。

ボディをコンパクトにするため、ベゼル(ふち)が狭い”スリムベゼル”を採用し、横幅と奥行きをできる限り圧縮。

その結果、A4ファイルサイズ並みのサイズを実現しています。さらに、厚さも最厚部で18.9mmと、2cmを切るスリムボディということもあり、カバンにサッと収納できます。

ボディも非常に軽く、なんと実測で1237g!14インチモデルは1.4kg~のものがざらにあるので、この軽さは圧倒的ですね。最小構成だと999gというのもあります。

ちなみに、軽さの秘訣は、天板&底面の”カーボンファイバー”です。航空機にも使われる素材なだけあり、とても軽くて頑丈。持ち運びの際も安心です。

すっきりした直線フォルムに、スリムボディも相まって、とてもスタイリッシュ。

ヒンジ部分のエッジ加工がデザイン面でいいアクセントになっています。

ちなみに、このモデルは通常バージョンとは違い、”勝色”バージョンのモデルです。藍色×ゴールドの王道カラーは高級感を感じさせます。

通常モデルは上のイメージ通り、ファインブラック・ディープエメラルド・ブライトシルバー・
アーバンブロンズの全4色が用意されています。定番カラーから、華やかなカラーまで幅広く選べるのはいいですね。

リフトアップヒンジ搭載

機能面もしっかり考えられており、”リフトアップヒンジ”を搭載しています。リフトアップヒンジとは画面を開いたときに、ボディがせり上がるギミックのこと。

適度な傾斜ができるためタイピングしやすくなるほか、接地面とパソコンの間にすき間が空くことで、給排気がスムーズになり、冷却能力もアップします。下にノートPCクーラーを置いているようなもので、熱い夏場でも安心。

リフトアップヒンジ搭載モデルは多くなってきていますが、このモデルは特に傾斜が大きく、かなりタイピングしやすいのはいいですね。

充実したインターフェース

インターフェースはモバイルノートらしからぬ充実ぶりです。

USBは全4ポートと、モバイルノートにしては多めに搭載。最新規格をしっかりおさえており、小型&リバーシブルのType-Cポートは、最大40Gbpsの超高速転送に対応した”Thunderbolt 4”となっています。

Type-CとType-Aポートの両方を搭載しているので、変換ケーブルを使うことなく様々な周辺機器に対応できるのは◎。

また、映像端子にHDMIポートを搭載するほか、モバイルノートで省略されがちなLANポートを搭載する徹底ぶりで、普段使いに必要なものは一通り網羅しています。

なお、カスタマイズにて、5Gモジュール(nanoSIM)を追加することができます。データ通信SIMさえあれば、いつでもどこでもネット環境を利用できます。フリーWiFiスポットを探す手間が省け、まさにストレスフリーですね。

安心のセキュリティ機能

プライバシーにもしっかり配慮され、カメラ部分にシャッターを装備。デバイスからではなく、物理的にシャットアウトするのでとても安心です。

さらに、顔認証&指紋認証センサーを装備しているほか、パソコンから離れると自動的にディスプレイがOFFになるなど、セキュリティ面も万全です。

ディスプレイ&キーボード

ゆとりのあるディスプレイ

ディスプレイは14.0インチきっかり。13インチよりも一回り大きく、やはりゆとりがありますね。携帯性を重視しつつ、ディスプレイの大きさにもこだわるならおすすめのサイズです。

ディスプレイの解像度は2.8K(2880×1800)とかなり高め。フルHDはおろか、WQHDよりもさらに高い解像度で、精細な映像を描写できます。上のイメージはWQXGAと比較したものですが、表示領域も広く、作業がよりはかどります。

映像クオリティも高く、美しい発色と高いコントラストで、くっきり鮮やか。

また、視野角も広く、横から覗いても色むらは少なめなのも◎。

完成度の高いキーボード

13インチ+αのサイズということで、テンキーレスキーボードを採用しています。よく見ると、キーボード面はオシャレなヘアライン調のデザインになっており、スタイリッシュなデザインとよくマッチしていますね。

テンキーを省略しているので、だいぶゆとりがあります。基本的なキーは大きく造られ、キーピッチも約18.5mmと標準的な間隔を確保。さらに、配置そのものも素直ということもあり、誤爆の心配はまずありません。

デフォルトのファンクションキーはシンプルですが、設定ツールでF8~F12をカスタマイズできます。

キーストロークは、浅すぎず深すぎず、一般的なノートPCそのもの。

反発はやや弱く、あっさりした打鍵感となっています。さらに、キーボード面の剛性は弱く、強くタイピングするとたわんでしまい、完成度はイマイチといったところ。ただし、キートップは中央部分がカーブしており、指になじみやすくなっているのはグッド。

また、最近のトレンドはバッチり抑えており、キーボードには白色LEDを内蔵しています。ふんわり浮かび上がるような輝き方で、とても上品な感じ。ON/OFFの設定は設定ツールで調整可能で、さらに、消灯までの時間まで設定できる親切仕様なので、とても便利です。

分離タイプのタッチパッド

タッチパッドは、パッド部分とクリックボタンが別の分離タイプとなっています。一般的なノートでこのタイプは、ちょっと珍しいですね。

タッチパッドはサラサラした素材になっており、カーソル操作はとてもスムーズ。クリックボタンも分離しているので、一体型よりも操作性がとても高く、軽く押すだけでしっかり反応し、非常に快適。クリック音が小さいのもグッドです。

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト”CINEBENCH”で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

CPUはインテルのCore Ultra 7 155H(16コア22スレッド)を搭載しています。新たに登場したCPUはネーミングを刷新し、従来の”Core i”から”Core Ultra”に変更されています。

CPUの設計にも手が加えられ、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、従来のWコア構成をベースにしつつ、新たに”LP E-core”が追加されているのがポイント。これはE-コアをさらに省エネにしたもので、低負荷の作業では、さらに低電力で処理できるようになっています。

そのほかの新機能として、AI処理に特化した省電力エンジン(NPU)・Intel AI Boostを搭載。”Adobe Premiere Pro”のAI機能や”Stable Diffusion Web UI”などをお手軽に使うことができます。

参考までに、ワンランク下のCore Ultra 5 125H(14コア18スレッド)を比較してみると、シングルスコアはほぼ互角ですが、マルチスコアは約33%差がついています。

3DMARK

”3DMARK”は、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

Vulkan(Wild Life)・DirectX 11(Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。

このCPUの内蔵グラフィックは、”Intel Arc GPU(8コア)”となっています。

内蔵グラフィックにしては性能がすこぶる高いのですが、GTX 1650よりも約10~20%ほど性能が低いため、ゲーム用として使うにはやや力不足といったところです。フルHDでのゲーミングなら、正直なところGTX 1660くらいの性能は欲しいですね。

TotalGraphicsCPU/PhysicsCombined
Time Spy386534899958
Night Raid275143519812300
Fire Strike82148761253943308
Wild Life23221

PCMark 10

”PCMark 10”は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測るソフトです。

ブラウジングや各種編作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、余裕でクリア。動画や画像編集でも十分使える性能です

なお、Core Ultra 7 155HとCore Ultra 5 125Hとの差は、総合スコアで約3%程度。基本的にはCore Ultra 5で十分ですが、選べないのがなんとも残念ですね。

TMPGEnc Video Mastering Works 7

”TMPGEnc Video Mastering Works 7”を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

H.264(フルHD)2Pass1PassQSV
Core Ultra 7 155H1127539129
Core Ultra 5 125H1318669143

まず軽めのH.264をチェック。CPU性能が重要になるソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、コア・スレッド数の多いCore Ultra 7 155Hが有利で、両者の差は約14~19%と大きめ。

なお、グラフィック機能を利用したハードウェアエンコードも約10%差となっています。

H.265(フルHD)2Pass1PassQSV
Core Ultra 7 155H19411034120
Core Ultra 5 125H23581153140

重量級のH.265でも同じような傾向となり、ソフトウェアエンコードでは約10~18%差、ハードウェアエンコードでも約14%差となっています。

Lightroom Classic CC

”Lightroom Classic CC”を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)を最高画質のJPEG画像に書き出す時間を計測しました。結果は秒で記載しています。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

Core Ultra 7 155HCore Ultra 5 125H
149117

画像変換もCPU勝負となりますが、Core Ultra 5 125Hに逆転され、約21%差をつけられています。テストによってまちまちな結果となっており、何とも言えない感じですね。。

VALORANT(ヴァロラント)

測定条件

ゲーム設定:高/中/低(アンチエイリアス”FXAA”、異方性フィルタリング”16x”)

プレイモード:アンレート

超軽量級のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。このクラスなら内蔵グラフィックでも余裕で、WUXGAで平均100fpsを狙うことができます

平均(最低)fps
WXGA216(160)fps270(215)fps295(232)fps
WUXGA181(155)fps197(171)fps235(211)fps
WQXGA123(107)fps139(121)fps162(150)fps

トップクラスに軽いゲームということで、WQXGAでも平均100fps以上を狙えます。ただし、ディスプレイは60Hz出力なので、最高でも60fps止まりという点には注意です。

ただし、ディスプレイが60Hzなので、最大60fpsまでしか出ない点には注意。

FF14(ファイナルファンタジー14 黄金の遺産)

最高品質高品質標準品質
WXGA67961016611220
WUXGA418878158352
WQXGA273855285824

知名度バツグンの国内産MMORPGで、スコア9000以上で平均60fps以上をキープできます。

アップスケーリングのFSRを適用していますが、WXGA・高品質でようやくスコア9000をクリア。ゲームでも使えるというなら、WUXGAでスコア9000は軽く超えてほしいですね。

CrystalDiskMark

”CrystalDiskMark”は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

このモデルでは、512GB SSD(Micron)を搭載しています。256GBの2倍という容量の多さで、動画や画像などかさばるデータ類も多めに保存することができ、爆速のPCIe Gen.4規格を採用しています

肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の速度は2000~6000MB/s台とかなりバラつきがあり、ランダムの速度もGen.3クラスということで、オーソドックスなGen.4 SSDといったところです

もちろん、実際の使用感はSSDらしくとても快適。OSの起動からブラウジング、各種アプリの動作にいたるまでサクサク動きます。

温度

CINEBENCH R23実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

温度の限界まで性能を引き出す動作システムとなっており、ピーク時のP-コアの温度は100℃きっかり、動作クロックも最大3.1GHzと高めをキープしています。多コアCPUですが、けっこう頑張ってますね。

動作音

CINEBENCH R23実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

50デシベルが一つの目安となりますが、ピーク時でも53.8デシベルと大きく上回っています。ファンは豪快に回転しており、うるさく感じてしまいます。

ちなみに最小時では46.9デシベルとなっており、アイドル状態のためほぼ無音です。

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:最適な電力効率、標準
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

ハイエンドモデルらしく、結果は15時間30分と驚異的な数字をマーク。モバイルノートの目安となる10時間を大きく超え、出先でも安心して使えます

便利なユーティリティー機能

システムコントロールでは、動作モードの変更やLEDイルミネーションの設定、ファンクションキーの設定などをワンストップで変更できます。とてもシンプルなツールで、わかりやすいのがいいですね。

なお、サウンドシステムはDolbyを採用しています。肝心のサウンドクオリティですが、音の粒が粗く、淡白でメリハリのない音質となっています。海外メーカーのスタンダードモデル以下のクオリティなので、何とかしてほしいところですね。

まとめ

価格に見合った高い完成度で、携帯性に優れた軽量ボディは魅力的。ただ、かなり高価なのでスピーカーのクオリティにもしっかりこだわってほしいですね。カラバリやデザインは秀逸なので、そこに惚れたらおすすめといったところでしょうか。

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