Lenovo ThinkBook 14 Gen.5をレビュー ビジネスユースにも便利!圧倒的なコスパが魅力の14インチモバイルノート

今回レノボの【ThinkBook 14 Gen.5(AMD)】をお借りしました。

ビジネスユースに便利な機能を搭載!クオリティの高さと、価格の安さを両立した、高コスパの14インチモバイルノートをチェックしてみましょう。

 

目次

スペック

  ThinkBook 14 Gen.5(AMD)[Ryzen 5搭載モデル]
カラー ミネラルグレー
サイズ W323×D218×H17.9mm
重量 約1.4kg(実測1466g)
OS Windows 11 Home(64ビット)
CPU AMD Ryzen 5 7530U
・6コア12スレッド
・定格2.0/最大4.5GHz
メモリ 16GB(オンボード8GB+8GB、DDR4-3200)
ストレージ 512GB SSD(PCIe NVMe)
グラフィクス Radeon Graphics(CPU内蔵)
ディスプレイ 14.0インチ、フルHD、ノングレア、IPS
インターフェース USB3.2 Gen.2 Type-C×2、USB3.2 Gen.1 Type-A×2、HDMI、LANポート、SDスロット、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ ×
カメラ フルHD 1080p カメラ
スピーカー ステレオスピーカー
キーボード バックライト付き日本語キーボード
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.2
保証 1年(最大3年)
価格(Ryzen 5 7530U搭載) 89,980円87,780円(税・送料込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源アダプタ(65W・206g)
・電源ケーブル(112g)

※2023年7月31日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

高級感あふれるデザイン

筐体の造りは、前世代のThinkBook 14 Gen.4 icon-external-link-square と全く同じですね。電源アダプタのサイズがコンパクトに進化したのはグッド。

 

重厚感のあるブラックボディの、いかにもビジネス向けなThinkPadとは異なり、ThinkBookではミネラルグレーのカジュアルなイメージに仕上がっています。どちらかというと一般ノートブランドの”IdeaPad”に近い印象を受けますね。

 

ボディの素材は2種類となっており、天板とベース底面にはアルミニウム、キーボード面(ベース上部)は樹脂を使用しています。IdeaPadだと天板のみアルミニウムなので、クオリティはこちらの方が上。

天板がアルミだと、開け閉めの際にたわまないのがいいですね。樹脂だとどうしてもぐらつくので、安定感にイマイチ欠けます。

 

天板は非光沢の梨地加工が施され、見た目の美しさと、手になじむ上質の触り心地を実現しています。また、上下で風合いを変えており、デザイン面でいいアクセントになっているのもポイント。

 

デザインはレノボらしく、装飾を極力排した機能美あふれるシンプルなもの。クセがなく、ビジネスシーンにもうまくマッチします。

 

携帯性の高いコンパクトボディ

ボディは14インチサイズとなっています。13インチよりも一回り大きい余裕のあるディスプレイを搭載し、それでいて持ち運びやすいということで、最近はやりのサイズです。

 

ディスプレイのベゼル(ふち)をスリムにすることにより、横幅と奥行きをスリムにし、A4ファイル+αのコンパクトボディを実現。また、厚さも17.9mmとスリムなので、カバンにサッと収納できます。

 

肝心の重さですが、実測で1466gと1.5kg以下に抑えており、携帯性も良好です。さすがに13インチモデルほど軽くはありませんが、重くなりがちなアルミボディで1.4kg台というのはとても魅力的。

 

便利なインターフェース

インターフェースは、モバイルノートにしてはなかなかの充実ぶり。

 

USBは全4ポートと多めに搭載。全てがUSB 3.2規格で、そのうち左サイドのType-Cポート2基は、最大10Gbpsの高速転送に対応した”Gen.2規格”に対応しています。

ポート数や規格はもちろん、オーソドックスなType-A端子も装備しており、周辺機器の接続にはまず困りません。

 

そのほか映像出力用にHDMIポートを搭載するほか、LANポートやSDスロットもばっちり装備。モバイルノートでLANポート搭載というのは、なかなか貴重ですね。

 

セキュリティ対策も万全

セキュリティにもしっかり配慮され、カメラ部分にはシャッターが装備されているのもポイント。デバイスからではなく、物理的にシャットアウトするのでとても安心です。

ちなみに、右上の電源ボタンは指紋認証センサーを兼ねています。本人認証のため、ログインパスワードよりも安全。また、ログインの際わざわざパスワード入力することなく、とてもスムーズです。

 

ディスプレイ&キーボード

IPSパネル搭載

ディスプレイのサイズは14.0インチきっかり。13.3インチよりもやや大きく、ゆとりがありますね。

解像度は現在主流のフルHD(1920×1080)です。HDよりも画素が多い分、表示領域が広く、オフィス作業もはかどります。なお、表面は映り込みの少ないノングレアタイプなので、自分の顔とにらめっこすることなく、作業に集中できるのもいいですね。

 

ディスプレイのパネルには、高い発色とコントラストが魅力のIPSパネルを採用。輝度は300nitと明るく、鮮やかでくっきりした映像クオリティも相まって、動画鑑賞などにも最適です。

 

さらに視野角も広く、横から覗いても色むらがほとんどないのもポイント。

 

ビジネスに便利なキーボード

13インチボディ+αということで、テンキーレスキーボードを搭載しています。ビジネスモデルということで、完成度はかなり高め。

 

キーは一部連結されているものの、各キーは大きめで、配置そのものもクセがなく素直。キーピッチも約19mmとデスクトップ並みのゆとりが確保されているので、誤爆の心配はまずありません。電源ボタンがキーボード内ではなく、右サイドに独立して配置されているのもいいですね。

 

ファンクションキーの内容も充実しており、Microsoft Teams 10での通話の受信と終了が行えるキーが配置されているほか、電卓キー・カスタマイズ対応キー・ファンクションロックキーも装備しており、とても便利です。

 

キーストロークはノートにしては深く、適度な反発も相まって、打鍵感を感じながらタイピングできます。なお、キーボード面は樹脂製ということで、剛性は普通レベルですね。

もちろんトレンドの白色LEDもしっかり内蔵しています。薄暗い場所でタイピングしやすいのはもちろん、見た目も華やかになり、高級感を演出します。なお、ファンクションキーで2段階+OFFの切り替えが可能なので、LEDが苦手な方も安心。

 

スムーズなタッチパッド

タッチパッドは、パッド部分とクリックボタンが一緒になった、オーソドックスな一体型タイプとなっています。

 

タッチパッドはサラサラした材質で、カーソル操作はとても滑らか。クリックボタンもカチカチと軽い力で反応し、応答性もバツグン。さらに建付けもよく、一体型にありがちなバタバタした感じが無いのもグッド。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

このモデルでは、AMDの第7世代ミドルクラスCPU・Ryzen 5 7530Uを搭載。6コア12スレッド構成のCPUとなります。

最新のRyzen 7000シリーズCPUではありますが、2世代前となる”ZEN 3アーキテクチャ”をベースにしています。言ってしまえば、第5世代の8コア16スレッドCPU・Ryzen 5 5625Uのクロックアップバージョンということですね。

 

参考までに、兄弟モデルに搭載されている、インテルの第13世代10コア12スレッドCPU・Core i5-1335Uと比較すると、シングル性能は約16%、マルチ性能は約3下回っています。

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。

 

このCPUの内蔵グラフィックは、Radeon Graphics(Radeon RX Vega 7)となっています。Ryzen 5 5625Uと同じなので、グラフィックスコアはほとんど変わりません。なお、Core i5-1335Uに内蔵されている”Iris Xe Graphics”に比べ、性能は低めです。

  総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy 1285 1133 5381
Fire Strike 3160 3440 18031 1110
Night Raid
13813 14882 9820
Sky Diver 11526 11248 14188 10518
Cloud Gate 20610 26582 11539
Ice Storm 142616 187805 77419

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測るソフトです。

 

ブラウジングや各種編作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、余裕でクリア。スコア5000半ばの非常に高いスコアをマークしています。ブラウジングやオフィス作業などの軽作業から、動画・画像編集などのヘビーな作業も余裕でこなせる性能です。

なお、Core i5-1335Uと比較すると、総合スコアで約12%上回っています。特に大きいのがワードやエクセルのスコアとなっており、その差はなんと約40%。第12世代もそうでしたが、インテルのハイブリッド構成(P-コア+E-コア)だと、このタイプの作業がどうも苦手なようですね。

 

TMPGEnc Video Mastering Works 7

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・VCE/QSVでエンコードしています。なお、VCE/QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

 

H.264(フルHD) 2Pass 1Pass VCE/QSV
Ryzen 5 7530U 1389 722 149
Core i5-1335U 1345 688 145

まず軽めのH.264ですが、Core i5-1335Uがわずかながら有利な結果となり、Ryzen 5 7530Uより約3~5早く変換を完了しています。

 

H.265(フルHD) 2Pass 1Pass VCE
Ryzen 5 7530U 2348 1156 151
Core i5-1335U 2387 1175 226

重量級のH.265では正反対の結果となり、Ryzen 5 7530Uが有利。Core i5-1335Uとの差は、ソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)で約2%と小さめですが、ハードウェアエンコードでは約33%とかなり大きくなります。

 

Lightroom Classic CC

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

  CR2→DNG CR2→JPEG
Ryzen 5 7530U 32 230
Core i5-1335U 29 140

画像変換ではCore i5-1335Uが有利。Ryzen 5 7530Uと比較すると、軽めのDNG変換では約9%、重量級のJPEG変換では約29%早く変換を完了しています。

Ryzen 5・Core i5ともに得手不得手があるので、特にこだわりが無ければ、価格の安いRyzen 5搭載モデルでOK。画像変換やグラフィック性能重視ならCore i5がおすすめです。

 

VALORANT(ヴァロラント)

測定条件

  解像度:フルHD/HD

  ゲーム設定:高/中/低(アンチエイリアス”FXAA”、異方性フィルタリング”16x”)

  プレイモード:アンレート

平均(最低)fps
HD 171(136)fps 187(140)fps 187(150)fps
フルHD 95(83)fps 109(96)fps 121(108)fps

ノートでも動かせる超軽量級のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

トップクラスに軽いゲームということで、フルHDでも平均100fps以上を狙えます。ただし、ディスプレイは60Hz出力なので、最高でも60fps止まりという点には注意です。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。現行のゲーミングPCであれば、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。

  最高品質 高品質 標準品質
HD 5292 6693 7925
フルHD 2841 3782 4858

重めのゲームなので、いずれの設定でもスコア9000オーバーならず。ただし、HDでスコア7000台まで伸びており、以前の内蔵グラフィックに比べだいぶ性能は進化しています。

なお、Iris Xe Graphicsでは、HD・高品質でスコア9000以上を狙うことができます。ただし、いずれにしてもフルHDでは力不足なので、ゲーミング用として使うのはNG。

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルでは、大容量の512GB SSDを搭載しています。一般的な256GBの約2倍のもなり、動画や画像などかさばるデータ類を多めに保存することができ、とても便利。なお、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、メーカーはサムスンとなっています。

実際の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)・ランダムの読み書きともにしっかり速度が出ており、クオリティは高め。シーケンシャルの速度がおおむね3000MB/sオーバーというのはいいですね。もちろん、SSDということで動作はとても快適。実際OSの起動からアプリの動作までサクサク動きます。

 

温度

CINEBENCH R23の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

 

安定性重視の動作システムになっており、ピーク時での温度は70℃台前半、動作クロックは3.1GHz台に抑えています。

 

動作音

CINEBENCH R23のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

 

50デシベルを超えるとノイズが気になるようになりますが、ピーク時で50.7デシベルと若干上回るレベル。ファンは高速回転していますが、耳障りなノイズ感が控えめなので、うるさく感じません。標準的なノートPCそのものですね。

ちなみに最小時では46.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:トップクラスの電力効率・インテリジェント・クーリング
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

結果は約9時間10分をマーク。モバイルノートの目安となる10時間には届かないものの、出先でも十分使えるレベルです。

 

便利なユーティリティーソフトを完備

付属アプリとして”Lenovo Vantage”がインストールされています。各種動作設定からシステムの更新などサポートに至るまで、このアプリで全て設定でき、とても便利なアプリです。

 

サウンドシステムには、有名どころの”Dolby”を採用しています。Lenovo Vantageでは使う場面に応じ、ワンタッチで簡単に変更できるほか、Dolbyの専用アプリで好みのサウンドを設定できます。

なお肝心のスピーカーの音質ですが、低音から高音までよく伸び、重低音も再現。また、サラウンドも効いているので、臨場感も感じられます。ただ、音質が軽めなので、迫力はイマイチ。

 

まとめ&現行モデル

アルミパネルを採用したタフボディには、指紋認証センサーやLED内蔵キーボードを搭載。また、キーボードの完成も高く、キーストロークは深めで、ビジネスに便利なオンライン会議の通話ボタンを配置するなど、機能的に仕上げています。

クオリティの高さもさることながら、価格は7万円台~(Ryzen 3搭載モデル)と安く、コスパ◎。14インチモバイルノートでイチオシのモデルです

 

 

ThinkBook 14 Gen.5(AMD)[Ryzen 3搭載モデル]

【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
14.0インチ フルHD ノングレア IPS
■CPU:Ryzen 3 7330U
■メモリ:8GB(DDR4-3200)
■グラフィック:Radeon RX Vega 6(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 256GB(PCIe NVMe)
■価格:77,880円(税・送料込)~

4コア8スレッドCPU・Ryzen 3 7330Uを搭載したベーシックモデルで、Ryzen 5 7530Uとの性能差は約40%ほど。普段使いはもちろん、軽めの編作業にも使うことができ、予算重視ならおすすめ。

 

【関連モデル】ThinkBook 14 Gen.5(インテル)[Core i5搭載モデル]

【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
14.0インチ フルHD ノングレア IPS
■CPU:Core i5-1335U
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラフィック:Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■価格:107,580円(税・送料込)~

インテルのCore i5-1335Uを搭載した兄弟モデルです。

 

あわせて知りたい

3ステップでわかるノートPC+α

 

ショップ&価格別のおすすめノートPC

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次