Dell Inspiron 14 5000[5430]をレビュー ハイクオリティで低価格!高いコスパを実現した14インチモバイルノート

今回デルの【Inspiron 14 5000[5430]】をお借りしました。

クオリティの高さと、8万円台~という価格の安さを両立した、高コスパの14インチモバイルノートをチェックしてみましょう。

 

目次

スペック

  Dell Inspiron 14 5000[5430] Core i5・16GBメモリ・512GB SSD搭載
カラー プラチナシルバー
サイズ W314×D226.6×H15.74~17.67mm
重量 約1.531kg(実測1497g)
OS Windows 11 Home(64ビット)
CPU インテル Core i5-1335U
・10コア12スレッド
・定格1.3/最大4.6GHz
メモリ 16GB(オンボード、LPDDR5-4800)
ストレージ 512GB SSD(PCIe NVMe)
グラフィクス Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
ディスプレイ 14.0インチ、FHD+(1920×1200)、ノングレア、IPSパネル
インターフェース Thunderbolt 4、USB 3.2 Gen.1 Type-A×2、HDMI 1.4、マイク入力/ヘッドフォン出力、SDスロット
光学ドライブ ×
カメラ FHD Webカメラ(1080p)
スピーカー ステレオスピーカー(Waves MaxxAudio Pro)
キーボード バックライト付き日本語キーボード
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth
5.2
保証 1年(最大4年)
価格 91,999円(税・送料込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源アダプタ(65W・213g)
・電源ケーブル(113g)

※2023年7月5日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

洗練されたアルミボディ

基本的な造りは前モデル icon-external-link-square とほとんど同じ。

 

スタンダードモデルながらクオリティが高く、天板の素材にアルミニウムを使用しています。

 

表面は非光沢の梨地加工が施され、美しい仕上がりを実現。金属の高い質感も相まって、高級感を感じさせます。

 

デザインはデルらしくとてもシンプルで、装飾は天板のロゴのみ、それも控えめ。ラウンドフォルムの美しいプレーンボディは、機能美も兼ね備えています。

なお、カラバリは貸出機のプラチナシルバーのほか、ダークリバーブルーが用意されていますが、現状ではプラシルバーのみとなっています。

 

ちなみに、底面はこんな感じです。

 

コンパクトボディ

ボディのサイズは14インチですね。大きめのディスプレイを搭載したモバイルノートとして、最近人気のサイズです。

 

ディスプレイのベゼル(ふち)をスリム仕様にすることにより、横幅と奥行きを圧縮。ほぼA4ファイルサイズと同じ大きさということで、カバンに収納しやすくなっています。

 

肝心の重さですが、実測で1497gと14インチモデルでは標準的な重さとなっています。1.5kg以下ということで、携帯性は良好です。

ただ、1.2~1.3kg台が一般的な13インチモデルに比べると、やはり重いですね。1.4kgだとボディの重さがやや気になるので、持ち運びの機会が多い方は、13インチモデルがおすすめ。

 

リフトアップヒンジ搭載

機能面もしっかり考えられており、”リフトアップヒンジ”を搭載しています。リフトアップヒンジとは画面を開いたときに、ボディがせり上がるギミックのこと。

適度な傾斜ができるためタイピングしやすくなるほか、接地面とパソコンの間にすき間が空くことで、給排気がスムーズになり、冷却能力もアップします。

 

ヒンジ部分のデザインが大幅にテコ入れされ、小型のゴム足×2となり、かなりすっきりしています。

 

ちなみに、前モデルのヒンジ部分がこちら。大型のゴム足に比べると、だいぶ自然な感じですね。

 

最新規格のインターフェース

コンパクトモデルながら、インターフェースはポイントを押さえたラインナップです。

 

USBは全3ポートと標準的な数を搭載。そのうち左サイドのType-Cポートは、最大10Gbpsの高速転送が可能な”USB 4”で、さらに40Gbpsの超高速転送ができる”Thunderbolt4”にも対応する最新規格となっています。

そのほか、通常タイプのType-Aポートも2基用意されているので、あらかたの周辺機器を接続できます。

 

そのほか、HDMIポートやSDスロットも搭載し、普段使いで必要なものは一通りそろっています。

 

安心のセキュリティ機能

セキュリティ面にもしっかり配慮され、カメラ部分にプライバシーシャッターを装備しています。使わないときはシャッターを閉めることで、不正アクセスなどからプライバシーを保護することができます。デバイス機能のON/OFFではなく、物理的にシャットアウトするのでとても安心ですね。

さらに、電源ボタンに指紋認証センサーを内蔵。本人認証のため、ログインパスワードよりも安全。また、ログインの際わざわざパスワード入力することなく、とてもスムーズです。

 

ディスプレイ&キーボード

IPSパネル搭載

ディスプレイは14.0インチきっかり。13インチよりも一回り大きく、やはりゆとりがありますね。携帯性を重視しつつ、ディスプレイの大きさにもこだわるならおすすめのサイズです。

ディスプレイの解像度はWUXGA(FHD+・1920×1200)、ディスプレイ比率は16:10と、最近はやりのスタイル。主流のフルHD(16:9タイプ)よりもやや縦長なので、一度に表示できる情報量が多く、スクロールの手間が省けるのは便利ですね。

 

ディスプレイのパネルには、IPSパネルを採用。美しい発色と高いコントラストで、くっきり鮮やかな映像クオリティを実現。動画鑑賞などにも最適です。

 

また、視野角も広く、横から覗いても色むらは少なめなのも◎。

なお、輝度は250nitとごく標準的な明るさとなっています。悪くはないのですが、300nitあればベターでしたね。もう少し明るさが欲しいというのが本音です。

 

完成度の高いキーボード

13インチよりも横幅は大きいものの、テンキーは非搭載ですね。

 

一部のキーが連結されているものの、各キーは大きめに造られ、配置そのものも素直。キーピッチは約19mmとデスクトップキーボード並みのゆとりが確保されているので、誤爆の心配はまずありません。

唯一気を付けるとしたら、一番右上の電源ボタンでしょうか。ただ、ほかのボタンよりも固めになっており、普通に押したくらいでは反応しないので、そこまで心配する必要はなし。

 

ファンクションキーはいたってオーソドックスな内容ですが、ファンクションキーロックが用意されているのは意外と便利ですね。

 

キーストロークはノートにしてはやや深く、適度な反発も相まって打鍵感は良好です。ちなみに、キーボード面の剛性は普通レベルです。

もちろん、最近のトレンドである白色LEDも搭載しています。薄暗い場所でのタイピングしやすくなるだけでなく、見た目も華やかになり、まさに一石二鳥。なお、LEDはOFF+2段階の明るさに設定でき、LEDが苦手という方でも安心。

 

スムーズなタッチパッド

タッチパッドはクリックボタンとパッドが一緒になった、オーソドックスな一体型のタイプです。

 

表面はサラサラした材質で、カーソル操作は非常にスムーズ。クリックボタンは少し押し込む必要があるものの、軽く押すだけで反応し、クリック音も静か。一体型は完成度がピンキリですが、しっかり造りこまれているのはグッドですね。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

CPUはインテル第13世代の10コア12スレッドCPU・Core i5-1335Uを搭載しています。最新世代ではありますが、中身は前世代の”Alder Lake”をベースにしており、Core i5-1235Uのクロックアップバージョンといったところですね。

第12世代から設計が一新され、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を採用しているのがポイント。タスクに応じて、各コアを使い分け、場合によっては両者を併用することで、効率よく処理できるのが強みです。

 

参考までに、前世代のCore i5-1235U(10コア12スレッド)と比較してみると、シングル性能は約3%とほぼ互角ですが、マルチ性能は約19%向上しており、動作クロックの高さできっちり差をつけています。

ちなみに、ノート用の第13世代CPUには、Hシリーズ・Pシリーズ・Uシリーズの3タイプがあり、一番下位のグレードとなります。

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。

 

内蔵グラフィックは、高性能の”Iris Xe Graphics”を搭載。その性能はMX400に匹敵するレベルで、内蔵タイプにしては破格の性能となっています。基本的な編集作業ならIris Xe Graphicsで十分対応できます。

  総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy 1426 1264 5215
Night Raid 14705 16080 9908
Fire Strike 4127 4440 19251 1525
Sky Diver 13358 12795 16398 14091
Cloud Gate 20304 24872 12360
Ice Storm 88986 101239 62509

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測る定番ソフトです。

 

ブラウジングやオフィス作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、スコア5000の大台を突破。ブラウジングやオフィス作業などの軽作業はもちろん、動画・画像編集にもしっかり対応できます。

なお、Core i5-1235Uとは総合スコアで約5%ですが、編集系のスコアは約18%と大きく差をつけ、ヘビーな作業ではクロックの高さが重要になることがわかりますね。

 

TMPGEnc Video Mastering Works 7

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

 

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

 

H.264(フルHD) 2Pass 1Pass QSV
Core i5-1335U 1345 688 145
Core i5-1235U 1869 941 175

まず軽めのH.264をチェック。CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、クロックの高いCore i5-1335Uが有利。Core i5-1235Uに約27~28%と大きく差をつけています。また、QSVでもは約17%差とこちらも大きめです。

 

H.265(フルHD) 2Pass 1Pass QSV
Core i5-1335U 2387 1175 226
Core i5-1235U 3223 1599 237

重量級のH.265では、ソフトウェアエンコードでの両者の差は約26~27%とほぼ変わりませんが、QSVでは5%差まで縮小します。

 

Lightroom Classic CC

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

  CR2→DNG CR2→JPEG
Core i5-1335U 29 140
Core i5-1235U 31 181

このテストもCPU勝負ということでCore i7がやはり有利。軽めのDNGこそほぼ互角ですが、重量級のJPEG変換では約23%早く変換します。

Core i5-1235Uから動作クロックを上げただけですが、その効果は絶大です。

 

VALORANT(ヴァロラント)

測定条件

  解像度:WUXGA/WXGA

  ゲーム設定:高/中/低(アンチエイリアス”FXAA”、異方性フィルタリング”16x”)

  プレイモード:アンレート

平均(最低)fps
WXGA 151(114)fps 156(113)fps 187(150)fps
WUXGA 108(92)fps 121(103)fps 141(118)fps

ノートでも動かせる超軽量級のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

トップクラスに軽いゲームということで、WUXGAでも平均100fps以上を狙えます。ただし、ディスプレイは60Hz出力なので、最高でも60fps止まりという点には注意です。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

  最高品質 高品質 標準品質
WXGA 6574 9035 11333
WUXGA 3437 4981 7069

知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。快適にプレイするなら、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。

重めのゲームということで、WUXGAではスコア9000をクリアすることはできません。ただし、WXGAではスコア9000を超えており、内蔵グラフィックのたしかな進化を感じさせます。

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルでは、大容量の512GB SSDを搭載しています。一般的な256GBの約2倍のもなり、動画や画像などかさばるデータ類を多めに保存することができ、とても便利。なお、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、メーカーはサムスンとなっています。

実際の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きは2000~3000MB/s台半ば、ランダムも最高で300MB/s台半ばと標準的な速度となっており、トータルではスタンダードクラスのNVMe SSDといった感じですね。

もちろん、SSDということで動作はとても快適。実際OSの起動からアプリの動作までサクサク動きます

 

温度

CINEBENCH R23実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

 

ピーク時で70℃台後半、動作クロックも3.4GHzと高めをキープしており、しっかり冷却できています。Core i5-1235Uよりもクロックがよく伸びる印象です。

 

動作音

FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

 

50デシベルが目安となりますが、ピーク時で52.1デシベルをマーク。ファンノイズはやや気になるレベルですが、耳障りな甲高いノイズは控えめなので、そこまでうるさく感じないのはいいですね。

ちなみに最小時では46.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:最適化、トップクラスの電力効率
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

結果は約12時間をマーク。モバイルノートの目安となる10時間をしっかり超えており、出先でも安心して使えます。ミドルクラスモデルでこの時間はとても優秀。

 

充実したユーティリティー機能

そのほか、サポート機能も装備しており、”SupportAssist”機能では、ドライバのアップデートからハードのスキャンまでワンストップで実行できます。また、サポート窓口のアクセスのカバーし、万が一の場合でも安心です。

 

また、”My Dell”では、PCの動作モードやバッテリーの管理、ディスプレイのカラー設定など、システム面の各種設定を一通りカバーしています。

 

サウンド調整機能はデルのオリジナルとなっており、イコライザーやサラウンドなど必要な機能はそろっています。

なお、スピーカーの音質ですが、低音~高音までしっかり伸び、重低音も再現しています。また、サラウンドも効いており、臨場感があるのもグッド。ただし、音質が軽く、迫力に欠けるのは残念ですね。

 

まとめ&関連モデル

アルミ製の天板を採用した美しいボディに、バックライト付きキーボードや指紋認証センサーを搭載。さらに、Core i5の高い性能もさることながら、バッテリーの持ちが長く、トータルで高いクオリティを実現しています。それでいて価格は8万円台~(Core i5・8GBメモリ・256GB SSD)と安く、コスパもバツグン。

14インチモデルで予算重視ならまずおすすめですね

 

 

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