Lenovo IdeaPad Slim 170 15.6型(AMD)をレビュー 激安5万円台から!圧倒的な価格の安さが魅力の15インチベーシックノート

今回レノボの【IdeaPad Slim 170 15.6型(AMD)】をお借りしました。

実用的な15インチモデルがなんと5万円台から!圧倒的な価格の安さを誇るベーシックノートをチェックしてみましょう。

 

目次

スペック

  Ideapad Slim 170 15.6型(AMD)
サイズ W360.2×D236×H17.9mm
重量 約1.58kg(実測1611g)
OS Windows 11 Home(64ビット)
CPU AMD Ryzen 5 7520U
・2コア4スレッド
・定格2.8/最大4.3GHz
メモリ 8GB(オンボード8GB、LPDDR5-5500)
ストレージ 256GB SSD(PCIe NVMe)
グラフィクス Radeon 610M(CPU内蔵)
ディスプレイ 15.6インチ、フルHD、ノングレア
インターフェース USB 3.2 Gen.1 Type-C、USB 3.2 Gen.1 Type-A、USB 2.0、HDMI、SDスロット、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ ×
カメラ HD 720p
スピーカー ステレオスピーカー
キーボード 日本語キーボード
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.1
保証 1年(最大4年)
価格 52,800円(税・送料込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源アダプタ(65W・209g)
・電源ケーブル(105g)

※2023年5月15日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

シンプルなデザイン

ベーシックモデルということで、造りはとてもシンプル。

 

ボディはオール樹脂製となっており、一部にアルミニウムを採用した上位シリーズとは、しっかり差別化されています。天板の処理もマットな感じではなく、ツルツルした仕上がりで、樹脂っぽさそのままといったところ。

 

デザインは機能美を追求した、いつものIdeaPadクオリティですね。

 

プレーンボディにはロゴのみと非常にシンプル。グレーの洗練されたカラバリも相まって、使う人を選ばない万能デザインに仕上げています。

 

もちろんトレンドのスリムベゼルを採用。ディスプレイのベゼル(ふち)を上下左右にスリムにすることで、コンパクトボディを実現しています。

 

また、厚さは17.9mmと2cm以下のスリムボディということも相まって、重さは実測で1611gと軽め。さすがにモバイルノート並みとはいきませんが、ちょっとした持ち運びにも便利です。

 

スタンダードなインターフェース

インターフェースもやはりシンプル。

 

USBは全3ポートと、15インチモデルにしてはやや少なめ。規格はUSB 3.2 Gen.1&2.0のオーソドックスなラインナップで、そのうち左側面のUSB 3.2ポートは、小型&リバーシブルのType-C端子を採用。

通常のType-A端子とあわせ、あらゆる周辺機器を接続できます。

 

そのほか映像出力用のHDMIポートやSDスロットを搭載しています。派手さはありませんが、普段使いに必要なものは一通りそろっています。

 

もちろん、レノボのモデルではおなじみ、カメラ部分のシャッターをバッチリ装備。デバイスからではなく、物理的にシャットアウトするので、プライバシー面も安心です。

 

ディスプレイ&キーボード

フルHDディスプレイ搭載

ディスプレイサイズは15.6インチですね。モバイルノートの13インチ&14インチよりもさらに大きく、だいぶゆとりがあります。据え置きで使うなら15インチがまずおすすめ。

解像度は現在主流のフルHDで表示領域が広く、大きめのディスプレイサイズも相まって、オフィス作業にも最適。なお、表面は映り込みの少ないノングレアタイプなので、作業に集中できるのも◎。

 

ディスプレイのパネルは、ベーシックなTNパネルを採用。IPSパネルと比べると、発色が弱く、淡白で白っぽい感じの映像クオリティですね。ぱっと見で白さがわかるほど。

 

なお、視野角が狭いので、横から見ると色ムラがあります。このあたりも割り切りが必要です。

 

ゆとりのあるキーボード

横幅の広い15インチサイズなので、テンキーをバッチリ搭載しています。

 

基本的なキーは大きめに造られ、一部連結キーこそあるものの、テンキー含め配置そのものは素直。キーピッチは約19mmとデスクトップキーボードなみのゆとりを確保しており、誤爆の心配はまずありません。電源ボタンが右上に独立して配置されているのもグッド。

 

ファンクションキーの内容も充実しており、電卓キーやメディアキーのほか、カスタマイズ可能なキーを装備。さらにファンクションキーのロック機能も備えており、とても便利です。

 

キーストロークは浅めで、反発も軽くあっさりした打鍵感です。最近のモデルはキーストロークが深めのものが多いので、どうしても物足りなさを感じてしまいます。さらに、キーボード面の剛性が弱く、このあたりも価格なりといったところ。

 

スムーズなタッチパッド

タッチパッドは、パッド部分とクリックボタンが一緒になった、オーソドックスな一体型タイプとなっています。

 

タッチパッドはサラサラした感触ですが、適度に抵抗があり、滑りすぎない操作感です。一方、クリックボタンの操作性がイマイチで、しっかり押し込まないと反応せず、クリック音も大きめ。。

キーボード・クリックボタンともに、今一つといったところですね。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

このモデルでは、AMDの第7世代4コア8スレッドCPU・Ryzen 5 7520Uを搭載しています。最新世代のCPUではありますが、3世代前となる”ZEN 2アーキテクチャ”をベースにしているため、性能は低め。

なお、ワンランク上のRyzen 5 7530Uは、”ZEN 3アーキテクチャ”を採用し、6コア12スレッド構成ということで性能は高くなっています。名前こそRyzen 5 7520Uに似ていますが、全くの別物です。

 

参考までに、同じく”ZEN 3アーキテクチャ”を採用した前世代の6コア12スレッドCPU・Ryzen 5 5625Uと比較すると、シングル性能は約21%、マルチ性能は約63%もの差がついています。

ZEN 2ベースのCPUはシングル性能が低いので、体感では動作にキレがなく、少しもたつき感がありますね

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。

 

このCPUの内蔵グラフィック機能は、”Radeon 610M”となっています。性能は最低限なので、軽めのオンラインゲームも厳しいです。

  総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy 632 553 3366
Fire Strike 1614 1748 11408 565
Night Raid
7744 8059 6344
Sky Diver 5564 5125 9382 5752
Cloud Gate 8332 11385 4299
Ice Storm 75035 81784 58221

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測るソフトです。

 

ブラウジングや各種編作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、しっかりクリア。普段使いであれば十分使える性能です

なお、Ryzen 5 5625Uとの差は、総合スコアで約34%とかなり大きく、動画や画像編集でもガッツリ使うならRyzen 5 5625U(最新世代ならRyzen 5 7530U)がおすすめ。

 

TMPGEnc Video Mastering Works 7

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・VCEでエンコードしています。なお、VCEはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

 

H.264(フルHD) 2Pass 1Pass VCE
Ryzen 5 7520U 2316 1188 189
Ryzen 5 5625U 1524 759 171

まず軽めのH.264をチェック。CPU性能が重要になるソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、ZEN 3+ベース&コア・スレッド数の多いRyzen 5 5625Uがだんぜん有利。両者の差は約34~36%とかなり大きめです。

また、グラフィック機能を利用したハードウェアエンコードでも、Ryzen 5 5625Uが約10%早く変換を完了しています。

 

H.265(フルHD) 2Pass 1Pass VCE
Ryzen 5 7520U 3855 1889 186
Ryzen 5 5625U 2791 1386 173

重量級のH.265でも同じような傾向となり、両者の差はソフトウェアエンコードでは約27~28%、ハードウェアエンコードでは約7%となっています。

 

Lightroom Classic CC

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

  CR2→DNG CR2→JPEG
Ryzen 5 7520U 52 322
Ryzen 5 5625U 30 208

画像変換もCPU勝負となりますが、こちらもやはりRyzen 5 5625Uが有利。Ryzen 5 7520Uとの差は、軽めのDNG変換で約42%、重量級のJPEG変換では約35%となっています。

 

ドラクエ10

  最高品質 標準品質 低品質
HD 5847 6660 7557
フルHD 3765 4657 5580

グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。

超軽量級のオンラインゲームですが、フルHDでは低品質まで落とさないとスコア5500をクリアできません。Ryzen 5 5625Uでは最高品質でもしっかりクリアするので、パワーは物足りないものがあります。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

  最高品質 高品質 標準品質
HD 3103 4413 5761
フルHD 1612 2351 3602

知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。快適にプレイするなら、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。

重めのゲームともなると、HDに落としても全く歯が立ちません。高性能の内蔵グラフィック・Iris Xe Graphicsでも厳しいので、このクラスのゲームならゲーミングノートがおすすめです。

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルでは256GB SSDを搭載しています。編集用途で使うには少ないものの、ブラウジングやオフィス作業くらいならこれで十分です。なお、SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプのSSDで、サムスン製となっています。

肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きは1000MB/s止まり、ランダムの読み書きもイマイチ速度が伸びません。ZEN 2世代のCPUということもあり、全体的に速度が伸び悩んでいる感じですね

 

温度

CINEBENCH R23実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

 

安定性重視の動作システムとなっており、ピーク時では80℃前後に抑え、2.1GHzと低めの動作クロックキープしています。

 

動作音

CINEBENCH R15実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ。

 

50デシベルが一つの目安となりますが、ピーク時でも50.8デシベルと、ほぼきっかりをマーク。ファンは高速回転していますが、ノイズは控えめなので、さほど気にならないですね。

ちなみに最小時では46.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:トップクラスの電力効率、インテリジェント・クーリング
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

結果は11時間20分をマーク。10時間を超えており、電源のない環境でも安心して使えます。ベーシックモデルにしてはとても優秀!

 

便利なユーティリティーソフトを完備

付属アプリとして”Lenovo Vantage”がインストールされています。各種動作設定からシステムの更新などサポートに至るまで、このアプリで全て設定でき、とても便利なアプリです。

 

サウンドシステムには、有名どころの”Dolby”を採用しています。Lenovo Vantageでは使う場面に応じ、ワンタッチで簡単に変更できるほか、Dolbyの専用アプリで好みのサウンドを設定できます。

なお肝心の音質ですが、重低音こそ弱いものの、低~高音までよく伸び、サラウンド効果も感じられます。なお、音質に厚みがあればベターでしたが、この価格なら十分なクオリティです。

 

まとめ

とにかく安い!最近ではPCが値上がりしており、15インチノートで5万円台というのはこのモデルくらいのものです。

完成度は価格なりといったところですが、ポイントはしっかり押さえており、十分実用的。15インチモデルでとことん価格の安さにこだわるならおすすめです

 

 

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