今回デルの【Dell G16[7630]】をお借りしました。
カジュアルクラスのGシリーズに16インチモデル登場!Alienwareシリーズさながらの高いクオリティとコスパを両立した、RTX 4070搭載16インチゲーミングノートをチェックしてみましょう。
スペック
※2023年8月8日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
外観
冷却性能重視の大胆なフォルム
G15シリーズ をサイズアップ&グレードアップしたバージョンとなります。
上位のAlienwareシリーズをほうふつとさせる、排気グリルがヒンジの後ろにせり出した、大胆なフォルムですね。このタイプは冷却機構が大きく造られているため、冷却性能に優れています。
冷却システムもAlienware譲りで、冷却に重要なヒートパイプには、なんと”ベイパーチャンバー”を採用しています。
ベイパーチャンバーでは、ヒートパイプ内が中空構造になっており、揮発性の高い液体(作動液)が封入されています。熱源で気化した作動液は、温度の低い場所へ移動し、再び液体となり熱源へ移動します。気化と液化の繰り返しにより、効率的に熱を拡散できるというわけですね。
底面の通気口はこの通り大きく造られ、底面から吸気し、背面・サイドから排気する強力なエアフローを生み出しています。
なお、冷却ファンはオーソドックスな2基構成となっています。Alienwareでは4基搭載しているので、このあたりはしっかり差別化されていますね。
スピード感あふれるデザイン
ボディは天板がアルミ製、ベースが樹脂製のW素材です。アルミは剛性が高いので、開け閉めの際に天板がたわまないのはグッドです。
ちなみに、G15シリーズはオール樹脂製となっており、上位モデルらしくクオリティは高め。
Gシリーズでおなじみ、エッジ加工の効いたデザインとなっており、スピード感を感じさせます。また、ボディの厚さは25.65mmと肉厚なので、重厚感もあわせ持っています。
ディスプレイのベゼル(ふち)が細いため、野暮ったさがなく、とてもスタイリッシュ。ちなみに、G15シリーズよりもスリムです。
イメージだとわかりにくいですが、排気グリルのヒートシンクは紫色で塗装され、とてもオシャレです。
なお、カラバリは2色用意され、実機のクォンタム ホワイトとメタリックナイトシェードの2色を用意。ブラック&ホワイトの定番カラーですが、メタリックナイトシェードでは、英語キーボードのみとなる点に注意が必要です。
余談ですが、G15シリーズと同じく電源アダプタはかなり巨大。重さは1323gと1kgを優に超え、デスク上でも場所をとるので、Alienware並みに小さくしてほしかったところですね。。
充実したインターフェース
インターフェースはポイントを押さえた構成です。
USBは左サイド・背面にあわせて4ポートと、大型モデルにしては少なめ。
最新規格にはしっかり対応しており、背面のType-Cポート2基は、40Gbpsの超高速転送に対応した”Thunderbolt 4”規格となっています(RTX 4070搭載モデルのみ)。Type-Cだけではなく、通常のType-Aポートも搭載しているため、周辺機器の接続にはまず困りません。
また、画像出力端子はHDMIのみですが、Thunderbolt 4がDisplayPort出力を兼ねているため、複数ディスプレイの運用も可能です。
ポートの配置もよく考えられており、HDMI・電源・USB Type-Cポートが後ろ側に配置されているのもポイント。中でも映像・電源ケーブルは特にかさばりやすく、サイドにあるとマウスなどの配線と干渉して邪魔になりがち。しかし、後ろにあればそんな心配は一切ありません。
できれば、LANポートも後ろ側にしてほしかったところですね。
ディスプレイ&キーボード
大画面&高解像度ディスプレイ
ディスプレイサイズは16.0インチ、解像度はWQXGA(2560×1600)の大画面&高解像度ディスプレイを搭載しており、高い没入感を実現しています。一般的な15.6インチとの差はわずか0.4インチですが、これだけでもだいぶゆとりを感じさせますね。
また、ディスプレイ比率は16:10というのもポイント。主流の16:9タイプよりもやや縦長なので、一度に表示できる情報量が多く、スクロールの手間が省けるのは便利。
ちなみに、解像度が高いと精細な映像を描写できるほか、一度に表示できる情報量も多くなり、作業がよりはかどります。上のイメージは、WQXGA(2560×1600)とWUXGA(1920×1200)を比較したものですが、その違いは一目瞭然です。
上位モデルらしく非常に高いクオリティを実現しており、ディスプレイにはIPSパネルを採用しています。優れた発色と高いコントラストで、くっきり鮮やか。また、視野角も広く、横から覗いても色むらはありません。
さらに、輝度は300nitと明るく、色域もsRGB 100%と広めなので、ゲームはもちろん動画や画像編集にも最適です。
ちなみに、パネルは”ComfortView Plus”に対応しているのもポイント。
これはブルーライトカット機能”ComfortView”の上位バージョンで、液晶パネル自体がブルーライトを低減するため、別途フィルムを用意したり、ディスプレイの発色を変えたりする必要がありません。自然な発色と目の疲れにくさを両立した、優れたパネルとなっています。
165Hz出力対応
トレンドはしっかり押さえており、高速の165Hzディスプレイを搭載しています。
1秒間に描写できる枚数は、通常の60Hzディスプレイの2倍以上!144Hzのさらにその上を行く非常に滑らかな描写性能で、ゲームのプレイ精度が上がります。特に動きの激しいFPSゲームで効果てきめんです。
さらに”G-Sync”に対応しているのもポイント。G-SyncとはNVIDIAの映像同期技術のことで、スタッター(カクつき)やテアリング(分断)を抑え、正確なゲーミングを実現します。高リフレッシュレートディスプレイとの相乗効果で、快適そのものです。
本格派キーボード
G15シリーズと決定的に違うのがキーボードで、Alienwareに近いクオリティです。
横幅の広い16インチタイプながら、テンキーレスタイプを採用しています。
テンキーが無い分、シンプルで操作性に優れており、ゲーマーに人気のタイプ。ゲーミングキーボードではテンキーレスタイプが多く出回っているほどで、まさにゲーミング特化の本格派仕様と言えます。ただし、エクセル作業など入力用途には不便なので、別途テンキーパッドを使うのがおすすめです。
各キーは大きめに造られ、すべて独立しており、配置そのものも非常に素直。キーピッチは19mmと、デスクトップキーボード並みの間隔が確保されており、誤爆の心配はまずありません。
ファンクションキーの内容はとても充実しており、ウィンドウズキー・ファンクションキー・タッチパッドのロック機能ほか、動作モードの変更ボタン(Gキー)も装備。さらに、マクロキーも装備するなど至れり尽くせり。また、オーディオ系のキーを右端に配置しており、これが意外と便利です。
キーストロークもG15シリーズとは全くの別物。しっかり押し込める深さと、高い反発感も相まって、操作感は◎。さらに、キーボード面の剛性も非常に高く安定感もバツグンです。
キーボードのイルミネーションは、白色LEDではなく、フルカラーLEDとなっており。とても華やか。ただし、Alienwareとは異なり、単一ブロックの仕様なので、キー単位でのカラー変更はできません。その代わり?使用頻度の高いW・A・S・Dキーにわかりやすくマーキングが施されています。
スムーズなタッチパッド
タッチパッドはタッチパッドとクリックボタンが一緒になった、一体型のタイプとなっています。
表面はサラサラしており、スムーズなカーソル操作が可能です。また、クリックボタンの完成度も高く、軽く押し込むだけで反応します。完成度にムラがある一体型ですが、しっかり造りこまれているのはいいですね。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
RTX 4070搭載
GPUは、NVIDIAの最新世代”Ada Lovelace”のRTX 4070を搭載。ハイスペッククラスのGPUで、WQHDでのゲーミングに最適です。
RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しているのがポイント。
RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。
また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。
そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。
DLSS 3で大幅にパフォーマンスアップ
RTX 4000シリーズ最大の武器は、最新の”DLSS 3”に対応していること。
GPUコアに内蔵された”Optical Flow Accelerator”を使い、映像のフレーム間に中間フレームを補完することで、描写の負荷を大きく軽減し、フレームレートを大幅に上げることが可能。
ウルトラヘビー級のゲーム・Cyberpunk 2077では、約4倍以上もパフォーマンスが向上するなど、RTX 3000シリーズに対し大きなアドバンテージとなっています。
CINEBENCH R23
3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH R23】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。
このモデルでは、インテルの第13世代24コア32スレッドCPU・Core i9-13900HXを搭載しています。最新の”Raptor Lake-H”をベースにした、最上位となるHXシリーズのCPUですね。
第12世代の設計を踏襲しており、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を引き続き採用。そのうえでE-コアを倍増し、24コア32スレッド構成と大きくコア・スレッド数が増加しています。また、動作クロックも大きく引き上げられ、前世代からさらにパフォーマンスが向上しています。
その実力ですが、前世代の”Alder Lake-H”をベースにした、14コア20スレッドのCore i9-13900Hと比較してみると、シングルスコアはほぼ互角ですが、マルチ性能は約43%も高くなっています。名前こそ似ているものの、全くの別物ですね。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・DirectX 12 Ultimate(Speed Way)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。
RTX 3070から約20~30%性能が向上し、RTX 3080と同等のスコアをマーク。WQHDでのゲーミングに最適な性能となっています。なお、VRAM(グラフィックメモリ)は8GBのままで据え置きです。
ちなみに、RTX 4060との性能差は約10~20%程度となっており、上位クラスとしてはやや物足りない感じ。WQHDでパフォーマンスにこだわるならおすすめです。
総合スコア | Graphics Score |
CPU/Physics Score |
Combined Score |
|
Speed Way | 2879 | ー | ー | ー |
Port Royal | 7089 | ー | ー | ー |
Time Spy Extreme |
5820 | 5586 | 7643 | ー |
Time Spy | 12135 | 11927 | 13468 | ー |
Night Raid | 70323 | 145252 | 17019 | ー |
Fire Strike Ultra |
6679 | 6398 | 36989 | 3516 |
Fire Strike Extreme |
13430 | 13823 | 35460 | 6262 |
Fire Strike | 25086 | 28849 | 34129 | 10561 |
Sky Diver | 70344 | 103862 | 32059 | 43181 |
FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)
最高品質 | 高品質 | |
WUXGA | 23549 | 27245 |
WQXGA | 16467 | 20845 |
知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。現行のゲーミングPCであれば、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。
WUXGAでは盤石といったところで、最高設定でスコア23000台、平均163fpsをマークし、165Hzディスプレイをしっかり生かせます。
WQXGA・最高設定では平均111fpsですが、高設定なら143fpsまで伸び、WQXGAでパフォーマンス重視ならRTX 4070がおすすめですね。
BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)
最高画質 | 高画質 | 中画質 | |
WUXGA | 20120 | 25370 | 27075 |
WQXGA | 12923 | 18464 | 20443 |
久々となる国産のオンラインアクションRPGゲームです。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
比較的重めではありますが、WQXGA・最高画質でスコア12000台、平均89fpsと安定してプレイできます。ただし、165Hzディスプレイを生かすには中設定まで落とす必要があり、それでも平均143fpsとハードルは高め。
なお、WUXGA・最高画質では平均139fpsをマークし、安定感は◎。
Diablo IV(ディアブロ IV)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(DLSS”クオリティ”/高解像度アセット適用)
プレイモード:ネヴェスク周回
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 161(126)fps | 195(139)fps | 232(158)fps |
WQXGA | 108(90)fps | 132(107)fps | 148(117)fps |
標準的なグラフィック負荷のアクションRPGゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
最近のゲームにしては軽く、DLSS無しでもWQXGA・ウルトラで平均100fps以上をマーク。WUXGAなら165Hzディスプレイを生かせます。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 202(132)fps | 233(140)fps | 260(163)fps |
WQXGA | 150(121)fps | 175(121)fps | 204(133)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応していますが、逆効果のためフレーム補完はOFFにしています。
フルHDから効果を発揮しており、WQXGAでは最大約39%fpsが向上し、ウルトラ設定でも165Hzディスプレイを生かせるようになります。
Call of Duty: Modern Warfare II(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:極限/ウルトラ/バランス(DLSS”クオリティ”/アンチエイリアス”ウルトラ”)
プレイモード:マルチプレイ(ファーム18)
平均(最低)fps | 極限 | ウルトラ | バランス |
WUXGA | 154(101)fps | 164(108)fps | 181(102)fps |
WQXGA | 115(90)fps | 125(100)fps | 140(105)fps |
重量級のFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。DLSSを有効にした際のfpsのみ記載しています。
WUXGAは余裕ですが、WQXGAでは負荷が高く、バランス設定でも平均140fps止まり。WQXGAでフレームレートを稼ぐならRTX 4080がベターですが、価格が跳ね上がるのがネックです。
Cyberpunk 2077(サイバーパンク 2077)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(RT”ウルトラ”/DLSS”品質”)
プレイモード:本編で市街地中心部を移動
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 76(70)fps | 88(80)fps | 104(90)fps |
WQXGA | 50(46)fps | 57(53)fps | 66(57)fps |
現状では最強レベルとなるウルトラヘビー級のFPSゲーム。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
さすがにこのクラスのゲームともなると、DLSS無しではWQXGAで平均60fpsを超えることすら厳しいですね。WUXGAでも、ウルトラ設定では平均80fps止まりとなります。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 127(121)fps | 151(132)fps | 171(153)fps |
WQXGA | 77(71)fps | 102(90)fps | 111(103)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応しています。
フルHDから効果を発揮しており、WQXGAでは最大約79%fpsが向上し、高設定では100fps以上と安定感バツグン。WUXGAでは165Hzディスプレイ設定を生かせるのもいいですね。
なお、フレーム補完なしだと、WQXGA・ウルトラ設定で平均55fpsなので、その差は一目瞭然。
RT
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 30(24)fps | 31(25)fps | 34(27)fps |
WQXGA | 19(14)fps | 19(15)fps | 19(15)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
通常モードの重さ+反射・影・ライティングのフルセットということで、とんでもなく重く、全く歯が立ちません。
RT+DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 93(80)fps | 94(80)fps | 92(79)fps |
WQXGA | 55(46)fps | 56(50)fps | 74(66)fps |
RT機能とDLSS機能を同時に有効にした際の結果です。
フレーム補完の効果が非常に大きく、最大約3.9倍もfpsが向上。ただし、WQXGAでは中設定に落とさないと平均60fpsを超えず、DLSSの設定を調整する必要があります。
ちなみに、フレーム補完なしだとWQXGA・ウルトラ設定で平均34fpsまでしか伸びません。
Hogwarts Legacy(ホグワーツ・レガシー)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:最高/高/中(RT”ウルトラ”/DLSS”クオリティ”)
プレイモード:ホグワーツ内の移動
平均(最低)fps | 最高 | 高 | 中 |
WUXGA | 74(51)fps | 85(55)fps | 90(59)fps |
WQXGA | 50(24)fps | 58(30)fps | 66(44)fps |
ウルトラヘビー級のアクションゲーム。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
Cyberpunk 2077と同じような傾向となり、WUXGAは余裕ですが、WQXGAでは平均60fpsを超えるのがやっと。なお、VRAMを8GB搭載しているので、6GBとは違いテクスチャの貼り遅れなどはありません。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 141(103)fps | 154(120)fps | 168(128)fps |
WQXGA | 101(66)fps | 110(81)fps | 119(90)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応しています。
フルHDから効果を発揮しており、WQXGAでは最大約2倍もfpsが向上し、ウルトラ設定で平均100fpsをキープできます。WUXGAなら165Hzディスプレイも生かせるようになります。
なお、フレーム補完なしだと、WQXGA・ウルトラ設定で平均69fps止まりとなります。
RT
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 42(12)fps | 44(13)fps | 44(13)fps |
WQXGA | 27(12)fps | 28(12)fps | 29(11)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
Cyberpunk 2077と同じく、反射・影・ライティングのフルセットということで、いずれの設定でも平均60fpsを下回ります。
RT+DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 81(45)fps | 84(47)fps | 91(51)fps |
WQXGA | 61(36)fps | 65(41)fps | 67(42)fps |
RT機能とDLSS機能を同時に有効にした際の結果です。
やはりフレーム補完の効果は絶大。WQXGAでは最大約2.3倍もfpsが向上し、平均60fpsをキープできます。ちなみに、フレーム補完なしだと、WQXGA・ウルトラ設定で平均44fpsとなり、やはり平均60fpsに届きません。
BIOHAZARD RE:4(バイオハザード RE:4)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:最高/高/中(RT”高品質”/FSR”クオリティ”)
プレイモード:最初の村を移動
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
WUXGA | 105(78)fps | 108(81)fps | 113(78)fps |
WQXGA | 70(63)fps | 80(73)fps | 79(71)fps |
重量級のアクションゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
WQXGAでは平均70~80fps、WUXGAでは平均100fpsオーバーと安定しています。また、VRAMが8GBということで、最低fpsが大きく落ち込まないのもポイントです。
FidelityFX Super Resolution(FSR)
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
WUXGA | 124(92)fps | 136(106)fps | 132(96)fps |
WQXGA | 96(75)fps | 104(77)fps | 109(74)fps |
FSRを有効にした際のfpsです。FSRはDLSSに近い機能で、アップスケーリングによりフレームレートを上げることができます。Tensorコア不要の汎用性が高い技術で、最近では画質のクオリティもDLSSと同等レベルに向上しています。
フルHDから効果を発揮。WQXGAでは最大約38%fpsが向上し、平均90~100fps台と安定感バツグン。WUXGAではさらに上がるものの、165Hzディスプレイを生かすのはきついですね。
RT
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
WUXGA | 86(13)fps | 88(80)fps | 98(71)fps |
WQXGA | 53(11)fps | 70(63)fps | 78(56)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
レイトレーシングだとVRAMを非常に多く使い、最高設定だと動作が不安定になるため、高設定でのプレイがおすすめ。なお、負荷そのものは軽めなので、WQXGAでも平均60fpsを超えてきます。
ちなみに、VRAMが12GBあると4Kまで快適に動作しますが、価格が跳ね上がるRTX 4080以上になるのがネックですね。
FidelityFX Super Resolution(FSR)
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
WUXGA | 70(7)fps | 108(84)fps | 117(81)fps |
WQXGA | 71(6)fps | 97(80)fps | 102(80)fps |
RT機能とFSR機能を同時に有効にした際の結果です。
FSRを有効にしても安定性の悪さは変わらず、平均90~100fpsを安定して狙える高設定がおすすめ。FSRは描写負荷が下がるのですが、根本的にVRAMが足りないですね。
Tiny Tina’s Wonderlands(ワンダーランズ)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:バッドアス/ウルトラ/高(FSR”クオリティ”)
プレイモード:フィールド内の移動
平均(最低)fps | バッドアス | ウルトラ | 高 |
WUXGA | 101(91)fps | 106(95)fps | 126(108)fps |
WQXGA | 69(64)fps | 73(68)fps | 80(75)fps |
超重量級のFPSゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
WQXGA・バッドアスでも平均60fps台をクリアし、WUXGAでは平均100fps以上と安定感◎。激重設定&FSR無しでこのパフォーマンスはとても魅力的。
FidelityFX Super Resolution(FSR)
平均(最低)fps | バッドアス | ウルトラ | 高 |
WUXGA | 123(110)fps | 127(113)fps | 147(130)fps |
WQXGA | 88(80)fps | 93(86)fps | 108(99)fps |
FSRを有効にした際のfpsです。
WQXGAでは最大約35%fpsが向上し、平均80fps台後半~と安定感が格段に向上します。WUXGAでは高設定でようやく165Hzディスプレイを生かせるようになり、重量級のゲームだとハードルは高いですね。
Rainbow Six Siege(レインボーシックスシージ)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:最高/超高
プレイモード:カジュアル(マルチプレイ)
平均(最低)fps | 最高 | 超高 |
WUXGA | 340(251)fps | 352(282)fps |
WQXGA | 222(200)fps | 233(214)fps |
超軽量のFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
軽いのでfpsが非常によく伸び、WQXGAでも165Hzディスプレイをラクラク生かせます。なお、品質重視でレンダリング解像度をMAXにした場合、WQXGAでは高設定で平均149fpsをマークし、165Hzディスプレイを生かせます。
OVERWATCH 2(オーバーウォッチ 2)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:エピック/ウルトラ/高(FSR”OFF”)
プレイモード:練習場
平均(最低)fps | エピック | ウルトラ | 高 |
WUXGA | 197(159)fps | 287(206)fps | 428(304)fps |
WQXGA | 140(112)fps | 183(147)fps | 271(205)ps |
超軽量のFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
軽いゲームなので、基本的に165Hzディスプレイをきっちり生かすことができます。ただし、エピック設定が意外に重く、WQXGAではFSR 2を有効にするのがおすすめ。
Apex Legends(エーペックス レジェンズ)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:最高・低(fpsリミット解除)
プレイモード:射撃訓練場
平均(最低)fps | 最高 | 低 |
WUXGA | 230(167)fps | 279(241)fps |
WQXGA | 177(146)fps | 201(158)fps |
標準的なグラフィック負荷のFPSゲームです。競技性の高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
WQXGA・最高設定で165Hzディスプレイをきっちり生かすことができ、スムーズにプレイ可能。FPSゲームなら余裕ですね。
Fortnite(フォートナイト)
解像度:WQXGA/WUXGA
ゲーム設定:DirectX 12、最高/高/中(DLSS”クオリティ”)
降下後、1分間のダッシュ&屋内探索
平均(最低)fps | 最高 | 高 | 中 |
WUXGA | 112(84)fps | 187(143)fps | 202(146)fps |
WQXGA | 67(52)fps | 100(81)fps | 136(115)fps |
やや軽めのFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
新エンジンでは最高設定がかなり重く、WQXGAでは平均60fps台までしか伸びません。DLSSでしっかり底上げしましょう。
DLSS
平均(最低)fps | 最高 | 高 | 中 |
WUXGA | 168(128)fps | 204(153)fps | 221(137)fps |
WQXGA | 107(82)fps | 147(123)fps | 164(116)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。
フルHDから効果を発揮しており、WQXGAでは最大約60%fpsが向上し、高設定で165Hzディスプレイを生かせるまでになります。最高設定はやはり厳しく、WUXGAでなんとか届くというレベル。
ちなみに、レイトレーシングを有効にしても結果がほとんど変わらないので、省略しています。
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは超大容量の1TB SSDを搭載しています。最近のゲームは容量がかなり増えていますが、1TBもあれば容量不足の心配はありません。SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、爆速のPCIe Gen.4規格を採用する本格派仕様。なお、メーカーはSK hynixとなっています。
肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きは、3000~5000MB/sとGen.4らしい速度をマーク。一方、ランダムの速度はGen.3クラスとなっており、とくにシーケンシャルの速さが光ります。もちろん、ゲームのロード時間も短く、各種アプリの動作もサクサク動いて快適そのもの。
温度
FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
CPUは80℃前後で約4.0~4.2GHz(P-コア)と高いクロックをキープしています。また、GPUも70℃台半と低く、しっかり冷やせています。
こちらがCINEBENCH R23実行時の温度です。
一方、CPUのフルロード時では安定性重視の動作システムとなっており、80℃・約2.7~2.8GHz(P-コア)と控えめです。Alienwareだと4GHzの大台を突破しており、冷却性能はAlienwareに軍配が上がります。
動作音
FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ
ゲーミングPCだと55デシベルが目安となりますが、ピーク時で54.5デシベルと若干下回っています。ファンは豪快に回転しているものの、ゲーミングノートにしては静かな部類ですね。
なお、最小時は46.9デシベルとありますが、アイドル状態なので、ほぼ無音です。
バッテリー持続時間
「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、軽作業を想定した設定にしています。
- 電源設定:静音モード、より良いバッテリー
- バックライト:40%
- 10秒ごとにキー入力
- 1分ごとに無線LAN経由でネット接続
結果は約6時間40分をマークし、5時間以下が標準的なゲーミングノートにしてはよく持ちますね。これなら電源のない環境でも使えます。
充実したユーティリティー機能
システム管理アプリとして、”My Dell”が搭載されています。バッテリーの管理からサポートにいたるまで、このアプリ一つで完結するので、とても便利。
”SupportAssistant”では、ドライバのダウンロードやハードウェアのスキャン、トラブルシューティングまで網羅しており、PCのメンテナンスをかんたんに実行することができます。
ゲーム専用のアプリ”Alienware COMMAND CENTER”もインストールされており、先に紹介した動作モードやキーボードの設定が可能です。
サウンドシステムには、”Dolby Atmos”を採用。サラウンドをはじめ、イコライザー機能が充実しており、好みの音質に柔軟にカスタマイズ可能です。
肝心の音質ですが、重低音~高音まで再現しており、サラウンドもしっかり効いています。ただし、音質の厚みが弱く、迫力はイマイチです。
まとめ
アルミパネルを採用した高品質ボディに、大画面の16インチディスプレイや本格派のキーボードを搭載するなど、Alienwareシリーズさながらの高い完成度を実現。それでいて価格はAlienwareシリーズよりも安く、予算を重視しつつ、クオリティも重視するならおすすめ。
なお、WQXGAでパフォーマンス重視ならRTX 4070、予算重視ならRTX 4060がおすすめです。