Dell Inspiron 16 5000[5630]をレビュー 大画面ディスプレイ搭載!高い品質とコスパが魅力の16インチスタンダードノート

今回デルの【Inspiron 16 5000[5630]】をお借りしました。

第13世代インテルCPU搭載!高いクオリティとコスパの高さを両立した、16インチスタンダートをチェックしてみましょう。

 

目次

スペック

  Dell Inspiron 16 5000[5630] Core i7搭載
カラー プラチナシルバー・ダークリバーブルー
サイズ W356.78×D251.7×H15.42~18.2mm
重量 約1.85kg(実測1828g)
OS Windows 11 Home(64ビット)
CPU インテル Core i7-1360P
・12コア16スレッド
・定格?/最大5.0GHz
メモリ 16GB(8GB×2、LPDDR5-4800)
ストレージ 1TB SSD(PCIe NVMe)
グラフィクス Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
ディスプレイ 16.0インチ、FHD+(1980×1200)、ノングレア
インターフェース Thunderbolt 4、USB 3.2 Gen.1 Type-A×2、HDMI 1.4、マイク入力/ヘッドフォン出力、SDスロット
光学ドライブ ×
カメラ フルHD Webカメラ(30fps)
スピーカー ステレオスピーカー(Waves MaxxAudio Pro)
キーボード バックライト付き日本語キーボード
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.2
保証 1年(最大4年)
価格 129,000円(税・送料込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源アダプタ(65W・209g)
・電源ケーブル(115g)

※2023年8月15日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

洗練されたアルミボディ

スタンダードモデルにしてはクオリティが高く、天板の素材にアルミニウムを使用しています。

 

表面は非光沢の梨地加工が施され、金属の高い質感も相まって、高級感を感じさせます。また、剛性が高いので、開け閉めの際にたわみにくいのもいいですね。

 

デザインは、いつものデルクオリティですね。ラウンドフォルムを取り入れた美しいプレーンボディに、天板のロゴのみと、機能美重視でとてもシンプル

なお、カラバリはプラチナシルバーとダークリバーブルーの2色が用意されています。

 

コンパクト&軽量ボディ

このモデルは大型の16インチモデルです。15インチモデルよりもディスプレイが大きく、17インチよりもコンパクトということで、据え置きタイプでは最近人気のサイズです。

 

こう見えて意外とコンパクト。ディスプレイのベゼル(ふち)をスリム仕様にすることで、横幅と奥行きを圧縮し、15インチモデル+αのサイズに抑えています。奥行きこそ大きいものの、横幅にいたってはほぼ同じです。

また、厚さも最薄部で15.42mmと、2cmを大きく下回るスリムボディとなっており、野暮ったさがなくとてもスタイリッシュ。

 

コンパクト&スリムボディにより、重さも実測1820gと一般的な15インチモデルとほぼ同じ。ちょっとした持ち運びにも便利な重さです。

 

リフトアップヒンジ搭載

機能面もしっかり考えられており、”リフトアップヒンジ”を搭載しています。リフトアップヒンジとは画面を開いたときに、ボディがせり上がるギミックのこと。

適度な傾斜ができるためタイピングしやすくなるほか、接地面とパソコンの間にすき間が空くことで、給排気がスムーズになり、冷却能力もアップします。

 

ヒンジ部分のデザインが大幅にテコ入れされ、小型のゴム足×2となり、かなりすっきりしています。ちなみに、このイメージは前モデルのもの。大型のゴム足に比べると、だいぶ自然な感じですね。

 

最新規格のインターフェース

光学ドライブは非搭載ながら、必要なものは一通りそろっています。

 

USBは全3ポートと、大型モデルにしては少し寂しい内容。そのうち左サイドのType-Cポートは、最大10Gbpsの高速転送が可能な”USB 4”で、さらに40Gbpsの超高速転送ができる”Thunderbolt4”にも対応する最新規格となっています。

なお、Type-Cポートだけでなく、オーソドックスなType-Aポートも装備しており、様々な機器を接続できるのがポイント。

 

そのほかHDMIポート・SDスロットも搭載し、普段使いで必要なものは一通りそろっています。

 

安心のセキュリティ機能

セキュリティ面にもしっかり配慮され、カメラ部分にプライバシーシャッターを装備しています。使わないときはシャッターを閉めることで、不正アクセスなどからプライバシーを保護することができます。デバイス機能のON/OFFではなく、物理的にシャットアウトするのでとても安心ですね。

さらに、電源ボタンに指紋認証センサーを内蔵。本人認証のため、ログインパスワードよりも安全。また、ログインの際わざわざパスワード入力することなく、とてもスムーズです。

 

ディスプレイ&キーボード

IPSパネル搭載

ディスプレイのサイズは、16.0インチきっかり。15.6インチよりもさらに一回り大きく、迫力が感じられます。

ディスプレイの解像度はWUXGA(FHD+・1920×1200)、ディスプレイ比率は16:10と、最近はやりのスタイル。主流のフルHD(16:9タイプ)よりもやや縦長なので、一度に表示できる情報量が多く、スクロールの手間が省けるのは便利ですね。

 

貸出機のディスプレイ(BOE0A34)では、高品質のIPSパネルを搭載。優れた発色と高いコントラストで、くっきり鮮やかな映像を描写します。動画鑑賞などにも最適です。

 

高視野角なので、この通り横から見ても色むらがほとんどありません。ちなみに、パネルの詳細は下記の通りで、輝度・色域ともにごく普通レベルといったところ。輝度が250nitなのでやや暗めです。

 icon-check-circle 輝度:250 cd/m²  icon-check-circle sRGB:63%  icon-check-circle Adobe RGB:48%  icon-check-circle DCI-P3:47%

 

なお、Core i7搭載の現行モデルでは、ディスプレイがグレードアップされ、300nit&ComfortView Plusに対応しています

ComfortView Plusとは、ブルーライトカット機能”ComfortView”の上位バージョンのこと。液晶パネル自体がブルーライトを低減するため、別途フィルムを用意したり、ディスプレイの発色を変えたりする必要がありません。自然な発色と目の疲れにくさを両立した、優れたパネルとなっています。

 

完成度の高いキーボード

ワイドボディですが、テンキーレスキーボードを採用しています。キーボードの両端にはスピーカーを装備しており、デザイン面でのアクセントとなっています。

テンキーがないとデザイン的にスマートな感じになりますが、入力作業にはどうにも不便ですね。オフィスソフトなどを使う機会が多い方は、別にテンキーパッドを用意するのがおすすめ。

 

一部キーが連結したデル仕様ですが、各キーは大きめに造られ、配置そのものも素直。キーピッチも約19mmとデスクトップキーボード並みの間隔が確保されており、誤爆の心配はまずありません。

気を付けるとしたら、右上の電源ボタンでしょうか。配置的に誤って押してしまいそうなのがネックすが、ほかのボタンよりも固めになっており、普通にタイピングしたくらいでは反応しないので、そこまで心配する必要はありません。

なお、ファンクションキーはいたってオーソドックスな内容ですが、ファンクションキーロックが用意されているのは意外と便利。

 

キーストロークはやや深めで、適度に反発もあり、打鍵感は上々。なお、剛性は普通レベルです。

もちろん、トレンドの白色LEDをバッチリ内蔵しています。見た目が華やかになるだけでなく、薄暗い場所でタイピングしやすくなり、とても便利。なお、LEDは2段階の明るさに設定でき、もちろんOFFにも設定可能。LEDが苦手という方でも安心です。

 

スムーズなタッチパッド

タッチパッドはクリックボタンとパッドが一緒になった、オーソドックスな一体型のタイプです。

 

表面はサラサラした材質で、カーソル操作は非常にスムーズ。一方、クリックボタンはやや押し込む必要がありますが、一体型にありがちなバタつきなどはなく、しっかり造りこまれています。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

CPUはインテル第13世代の12コア16スレッドCPU・Core i7-1360Pを搭載しています。最新世代ではありますが、中身は前世代の”Alder Lake”をベースにしており、Core i7-1260Pのクロックアップバージョンといったところですね。

第12世代から設計が一新され、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を採用しているのがポイント。タスクに応じて、各コアを使い分け、場合によっては両者を併用することで、効率よく処理できるのが強みです。

 

参考までに、下位モデルで搭載されているCore i5-1335U(10コア12スレッド)と比較してみると、シングルテストでは約19%、マルチテストでは約42%高いスコアをマークしています。

ちなみに、ノート用の第13世代CPUには、Hシリーズ・Pシリーズ・Uシリーズの3タイプがあり、ちょうど中間のグレードとなります。

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。

 

内蔵グラフィックは、高性能の”Iris Xe Graphics”を搭載。その性能はMX400に匹敵するレベルで、内蔵タイプにしては破格の性能となっています。基本的な編集作業ならIris Xe Graphicsで十分対応できます。

  総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy 1903 1684 7256
Night Raid 18774 22149 10076
Fire Strike 5168 5554 20095 1971
Sky Diver 15848 15687 16762 15774
Cloud Gate 23683 30216 13482
Ice Storm 109585 118112 87482

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測る定番ソフトです。

 

ブラウジングやオフィス作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、スコア6000に迫る非常に高いスコアをマーク。ブラウジングやオフィス作業などの軽作業はもちろん、動画・画像編集にもしっかり対応できます。

なお、Core i5-1235Uには総合スコアで約15%差をつけています。普段使いならCore i5でも十分ですが、各種編集作業でも使うならCore i7がおすすめです。

 

TMPGEnc Video Mastering Works 7

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

 

H.264(フルHD) 2Pass 1Pass QSV
Core i7-1360P 1279 649 158
Core i5-1335U 1808 916 175

まず軽めのH.264ですが、コア・スレッド数の多いCore i7-1360Pがだんぜん有利。ソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、Core i5-1335Uよりも約29%早く変換を完了しています。

また、QSVでも約10%早く変換を完了しています。

 

H.265(フルHD) 2Pass 1Pass QSV
Core i7-1360P 2408 1215 201
Core i5-1335U 3030 1504 242

次に重量級のH.265をチェック。ソフトウェアエンコードでは両者の差が縮まるものの、それでも約19~21%と大きめ。なお、QSVでは約17%差とやや開きます。

 

Lightroom Classic CC

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

  CR2→DNG CR2→JPEG
Core i7-1360P 25 132
Core i5-1335U 30 209

画像変換でもCore i7-1360PがCore i5-1335Uを圧倒しており、 軽めのDNG変換では約17%、重量級のJPEG変換では約37%早く変換を完了しています。

 

VALORANT(ヴァロラント)

測定条件

  解像度:WUXGA/WXGA

  ゲーム設定:高/中/低(アンチエイリアス”FXAA”、異方性フィルタリング”16x”)

  プレイモード:アンレート

平均(最低)fps
WXGA 156(114)fps 172(109)fps 189(122)fps
WUXGA 128(106)fps 144(110)fps 163(137)fps

ノートでも動かせる超軽量級のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

トップクラスに軽いゲームということで、WUXGAでも平均100fps以上を狙えます。ただし、ディスプレイは60Hz出力なので、最高でも60fps止まりという点には注意です。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

  最高品質 高品質 標準品質
WXGA 7567 9871 12046
WUXGA 4140 5681 7689

知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。快適にプレイするなら、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。

重めのゲームということで、WUXGAではスコア9000をクリアすることはできません。ただし、WXGAではスコア9000を超えており、内蔵グラフィックのたしかな進化を感じさせます。

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルは超大容量の1TB SSDを搭載しており、動画や画像などかさばるデータ類を多く保存できます。もちろん、SSDは通常タイプよりも4~5倍速いNVMeタイプを採用し、メーカーはKIOXIAとなっています。

その実力ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きは2000~3000MB/s台、ランダムも最高で300~400MB/s台と標準的な速度となっており、トータルではスタンダードクラスのNVMe SSDといった感じですね。

もちろん、OSの起動からブラウジング、各種アプリの動作にいたるまでサクサク動いて、とても快適です。

 

温度

CINEBENCH R23実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

 

安定性重視の動作システムとなっており、フルロード時ではP-コアの温度が70℃台前半、動作クロックも約2.3~2.6GHzと控えめです。

 

動作音

FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

 

50デシベルを超えるとノイズが気になるようになりますが、ピーク時で54.6デシベルとオーバー。ゲーミングノートに近いレベルで、ファンの回転音はかなり大きめです。ただし、耳障りな甲高いノイズが控えめなので、。

ちなみに最小時では46.9デシベルですが、アイドルなのでほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:バランス、より良いバッテリー
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

結果は約10時間50分をマークし、電源のない環境でも安心して使えます。スタンダードモデルにしてはとても優秀ですね。

 

充実したユーティリティー機能

そのほか、サポート機能も装備しており、”SupportAssist”機能では、ドライバのアップデートからハードのスキャンまでワンストップで実行できます。また、サポート窓口のアクセスのカバーし、万が一の場合でも安心です。

 

また、”My Dell”では、PCの動作モードやバッテリーの管理、ディスプレイのカラー設定など、システム面の各種設定を一通りカバーしています。

 

サウンド調整機能はデルのオリジナルとなっており、イコライザーやサラウンドなど必要な機能はそろっています。

なお、スピーカーの音質ですが、重低音はそこそこながら、低音~高音までしっかり再現。また、音質に厚みがあり、サラウンドも効いているので、迫力感はバッチリ。内蔵スピーカーにしては上出来ですね。

 

まとめ

アルミパネルを採用した高品質ボディは、コンパクト&スリムでとてもスタイリッシュ。大画面の16インチディスプレイやバックライト付きキーボード、指紋認証センサーを標準装備しながら、価格は8万円台~(Core i5搭載モデル)と安く、コスパは◎。

据え置き用のノートPCで画面の大きさを重視するならおすすめです

 

 

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