IdeaPad Slim 5i Gen.8 14型(インテル)をレビュー 有機ELディスプレイ搭載!圧倒的なコスパの高さが魅力の14インチモバイルノート

今回レノボの【IdeaPad Slim 5i Gen.8 14型(インテル)】をお借りしました。

高品質のモバイルノートがなんと7万円台から!圧倒的なコスパを誇る14インチモデルをチェックしてみましょう。

 

目次

スペック

  IdeaPad Slim 5i Gen.8 14型(有機ELディスプレイ搭載)
カラー クラウドグレー
サイズ W312.0×D221.0×H16.9mm
重量 約1.46kg(実測1465g)
OS Windows 11 Home(64ビット)
CPU インテル Core i5-13500H
・12コア16スレッド
・定格3.5/最大4.7GHz
メモリ 16GB(オンボード16GB、LPDDR5-5200)
ストレージ 512GB SSD(PCIe NVMe Gen.4)
グラフィクス Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
ディスプレイ 14.0インチ、WUXGA(1920×1200)、グレア、IPS、有機EL
インターフェース USB 3.2 Gen.1 Type-C×2、USB 3.2 Gen.1 Type-A×2、HDMI、SDスロット、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ ×
カメラ FHD 1080p カメラ
スピーカー ステレオスピーカー
キーボード バックライト付き日本語キーボード
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.1
保証 1年(最大3年)
価格 91,820円(税・送料込)~
付属品 ・各種マニュアル
・電源アダプタ(65W・206g)
・電源ケーブル(105g)

※2023年9月29日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

美しいアルミボディ

スタンダードモデルながら、ボディの素材にはアルミニウムを使用しています。

 

表面は非光沢の梨地加工が施され、美しい仕上がりを実現。金属の高い質感も相まって、高級感を感じさせますもちろん、金属パネルということで剛性も高く、モバイルノートとの相性は◎。

 

デザインはIdeapadらしく、機能美あふれるシンプルなもの。ロゴ以外の装飾は一切なく、クラウドグレーのクールな色合いも相まって、洗練されたイメージに仕上げています。

 

ちなみに、底面はこのようになっています。

 

持ち運びに便利な14インチサイズ

ボディは14インチサイズとなっています。13インチよりも一回り大きい余裕のあるディスプレイを搭載し、それでいて持ち運びやすいということで、最近はやりのサイズです。

 

その大きさですが、ディスプレイのベゼル(ふち)をスリム仕様にすることで、横幅と奥行きを圧縮。この通り、A4ファイルとほぼ同等サイズのコンパクトボディとなっており、前モデルからさらに1mmほどスリムになることで、収納性がさらに向上しています。

 

また、重さも実測1465gと1.5kg以下に抑えており、携帯性も上々です。ただし、1.2~1.3kg台が標準的な13インチモデルに比べ、重たく感じてしまうのはたしか。軽さを重視するなら、13インチモデルが無難ですね。

 

スタンダードなインターフェース

インターフェースはスタンダードモデルらしいラインナップです。

 

USBは全4ポートと、モバイルノートにしては多めに搭載。

すべてポートがUSB 3.1 Gen.1(最大5Gbps)のオーソドックスな規格となっており、Thunderbolt 4には非対応です。もちろん、小型&リバーシブルのType-C端子を採用しており、通常のType-A端子とあわせ、あらゆる周辺機器を接続できます。

 

そのほか映像出力用のHDMIポートやmicro SDスロットを搭載しています。派手さはありませんが、普段使いに必要なものを一通りそろえているのはグッドですね。

 

セキュリティ対策も万全

レノボでおなじみ、カメラ部分のシャッターをバッチリ装備。デバイスからではなく、物理的にシャットアウトするので、プライバシー面も安心です。

さらに、電源ボタンは指紋認証センサーを兼ねているのもポイント。本人認証のため、ログインパスワードよりも安全。また、ログインの際わざわざパスワード入力することなく、とてもスムーズです。

 

ディスプレイ&キーボード

有機ELディスプレイ搭載

ディスプレイサイズは14インチきっかり。13インチよりもやや大きく、ゆとりを感じさせます。

 

ディスプレイの解像度はWUXGA(FHD+・1920×1200)、ディスプレイ比率は16:10と、最近はやりのスタイル。主流のフルHD(16:9タイプ)よりもやや縦長なので、一度に表示できる情報量が多く、スクロールの手間が省けるのは便利ですね。

 

スタンダードモデルながら、パネルにはなんと有機ELパネルを採用。最近話題の有機ELですが、黒の色味が液晶ディスプレイとは一味違います。まさに「漆黒」という感じですね

黒さの理由は、有機ELでは画面の素子自体が光るのでバックライトが必要なく、コントラスト比が圧倒的に高い(100万:1)から。バックライトで画面を照らし出す通常の液晶ディスプレイでは、どうしても光が漏れてしまい、黒い画面が白っぽくなってしまいます。

一般的なパネルとの違いは一目瞭然。

 

さらに、色域はDCI-P 100%のプロ向け仕様となっており、HDR500に対応した非常に高い輝度(明るさ)も相まって、動画や画像編集などクリエイティブ作業がよりはかどります。

 

ハイクオリティのキーボード

13インチ+αの大きさということで、テンキーは非搭載。両サイドにスピーカーが配置されており、音がこもりにくく、デザイン面でもいいアクセントになっています。

 

キーは一部連結されているものの、各キーは大きめで、配置そのものもクセがなく素直。キーピッチも約19mmとデスクトップ並みのゆとりが確保されているので、誤爆の心配はまずありません。電源ボタンがキーボード内ではなく、右サイドに独立して配置されているのもグッド。

 

ファンクションキーの内容も充実しており、基本的なキーにプラスして、電卓キーやカスタマイズ対応キーが用意されいるほか、ファンクションロックにもしっかり対応しています。

 

キーストロークはやや深く、適度な反発も相まって、打鍵感を感じながら快適にタイピングできます。なお、キーボード面は樹脂製ということで、剛性は普通レベルですね

スタンダードモデルながら、キーボードには白色LEDを内蔵しているのもポイント。薄暗い場所でタイピングしやすくなるのはもちろん、なによりもオシャレ。ちなみに、ファンクションキーで2段階+OFFに切り替え可能です。

 

スムーズなタッチパッド

タッチパッドは、パッド部分とクリックボタンが一緒になった、オーソドックスな一体型タイプとなっています。

 

タッチパッドはサラサラした材質で、カーソル操作はとてもスムーズ。また、クリックボタンの完成度も高く、軽く押すだけで反応し、動作音も静か

一体型にありがちなクリックボタンのバタつきなどなく、よく造りこまれているのは好印象ですね。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

CPUはインテル第13世代の12コア16スレッドCPU・Core i5-13500Hを搭載しています。最新世代ではありますが、中身は前世代の”Alder Lake”をベースにしており、Core i5-12500Hのクロックアップバージョンといったところですね。

第12世代から設計が一新され、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を採用しているのがポイント。タスクに応じて、各コアを使い分け、場合によっては両者を併用することで、効率よく処理できるのが強みです。

ちなみに、ノート用の第13世代CPUには、Hシリーズ・Pシリーズ・Uシリーズの3タイプがあり、最上位のグレードとなります。スリムノートでHシリーズCPUを搭載するのは、なかなか意欲的ですね

 

参考までに、兄弟モデル(IdeaPad Slim 5 Gen.8 14型)に搭載されている、AMDの第7世代6コア12スレッドCPU・Ryzen 5 7530Uと比較すると、シングル性能は約32%、マルチ性能は約21%と大きく上回っています。

なお、AMD搭載モデルはRyzen 5のみとなっており、性能・価格に優れたインテル搭載モデルがだんぜんおすすめ

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。Vulkan(Wild Life)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。

 

内蔵グラフィックは、高性能の”Iris Xe Graphics”を搭載。その性能はMX400に匹敵するレベルで、内蔵タイプにしては破格の性能となっています。基本的な編集作業ならIris Xe Graphicsで十分対応できます。

  総合スコア Graphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy 1734 1520 8580
Fire Strike 4779 5155 20788 1769
Night Raid
17473 21067 8885
Sky Diver 15299 14591 19598 15856
Wild Life 13193

 

PCMark 10

【PCMark 10】は、ブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的な用途での性能を測るソフトです。

 

ブラウジングや各種編作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、余裕でクリア。スコア5000半ばの非常に高いスコアをマークしています。ブラウジングやオフィス作業などの軽作業から、動画・画像編集などのヘビーな作業も余裕でこなせる性能です。

なお、Ryzen 5 7530Uとの差は、総合スコアでわずか3%ですが、編集系のスコアでは約18%上回っており、ヘビーな作業で真価を発揮します。

 

TMPGEnc Video Mastering Works 7

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。

 

エンコーダーはH.264およびH.265を利用し、それぞれ2パス・1パス・VCE/QSVでエンコードしています。なお、VCE/QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。

 

H.264(フルHD) 2Pass 1Pass VCE/QSV
Core i5-13500H 1139 578 151
Ryzen 5 7530U 1389 722 149

まず軽めのH.264をチェック。CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、Core i5-13500Hがだんぜん有利で、Ryzen 5 7530Uよりも約18~20%早く変換を完了しています。一方、ハードウェアエンコードではほとんど差がありません。

 

H.265(フルHD) 2Pass 1Pass VCE/QSV
Core i5-13500H 2124 1073 217
Ryzen 5 7530U 2348 1156 151

次に重量級のH.265をチェック。ソフトウェアエンコードでは変わらずCore i5が有利ですが、Ryzen 5との差は約9~10%に縮小します。また、ハードウェアエンコードではRyzen 5に逆転され、約30%差をつけられています。

 

Lightroom Classic CC

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

  CR2→DNG CR2→JPEG
Core i5-13500H 23 111
Ryzen 5 7530U 32 230

このテストもCPU勝負ですが、Core i5-13500Hがやはり有利。Ryzen 5 7530Uと比較して、軽めのDNGでは約22%、重量級のJPEG変換では約52%も早く変換を完了しています。

 

VALORANT(ヴァロラント)

測定条件

  解像度:WUXGA/WXGA

  ゲーム設定:高/中/低(アンチエイリアス”FXAA”、異方性フィルタリング”16x”)

  プレイモード:アンレート

平均(最低)fps
WXGA 158(112)fps 184(131)fps 198(134)fps
WUXGA 126(97)fps 144(116)fps 166(134)fps

ノートでも動かせる超軽量級のFPSゲームです。競技性の高いゲームなので、できれば100fps以上は欲しいところ。

トップクラスに軽いゲームということで、フルHDでも平均100fps以上を狙えます。ただし、ディスプレイは60Hz出力なので、最高でも60fps止まりという点には注意です。

 

FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)

  最高品質 高品質 標準品質
WXGA 7269 10060 12868
WUXGA 3581 5584 7962

知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。快適にプレイするなら、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。

第13世代ではグラフィック性能が向上しているものの、スコア9000を超えるのはWXGAまで。さすがに重量級のゲームだと、WUXGAでプレイするのは厳しいものがありますね。

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルは大容量の512GB SSDを搭載しており、かさばりがちな動画や画像データなどを多く保存できます。SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、爆速のPCIe Gen.4規格を採用する本格派仕様。メーカーはWestern Digitalとなっています。

肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きは、3000~5000MB/sと爆速。一方、ランダムの速度はGen.3クラスとなっており、特にシーケンシャルの速さが光ります。もちろん、OSの起動はとても早く、各種アプリの動作もサクサク動いて快適そのもの。

 

温度

CINEBENCH R23実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

 

 

余裕を持たせた動作システムとなっており、P-コアの動作クロックは3.0~3.1GHz、温度は80℃台半ばに抑えています。控えめな動作クロックですが、それでもPシリーズやUシリーズに比べると高めです。

 

動作音

FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

 

50デシベルが目安となりますが、ピーク時で51.8デシベルとオーバー。ファンは高速回転しており、少しうるさく感じますね。ただし、甲高いファンノイズがないのはいいですね。

ちなみに最小時では46.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:インテリジェント・クーリング、トップクラスの電力効率
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

結果は約7時間40分をマークし、モバイルノートの目安となる10時間には届きません。高性能のHシリーズということで、バッテリーの持ちは控えめ。出先で使うなら、バッテリー省電力モードにするのがおすすめです。

 

便利なユーティリティーソフトを完備

付属アプリとして”Lenovo Vantage”がインストールされています。各種動作設定からシステムの更新などサポートに至るまで、このアプリで全て設定でき、とても便利なアプリです。

 

サウンドシステムには、有名どころの”Dolby”を採用しています。Lenovo Vantageでは使う場面に応じ、ワンタッチで簡単に変更できるほか、Dolbyの専用アプリで好みのサウンドを設定できます。

なお肝心のスピーカーの音質ですが、低音から高音までよく伸び、重低音も再現。サラウンドも効いていますが、肝心の音質が軽めなので、迫力はイマイチです。前モデルより物足りない印象ですね。

 

まとめ&関連モデル

スタンダードモデルながらクオリティが非常に高く、高性能のHシリーズCPUに有機ELディスプレイを搭載。それでいて価格は9万円台と安く、圧倒的なコスパを実現しています。ビジネスユースに便利なThinkBook 14と合わせて、14インチモバイルノートならまずおすすめです

 

 

IdeaPad Slim 5i Gen.8 14型[Core i5-12450H搭載]

【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
14.0インチ WUXGA ノングレア IPS
■CPU:Core i5-12450H
■メモリ:16GB(LPDDR5-4800)
■グラフィック:Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■価格:79,860円(税・送料込)~

第12世代の8コア12スレッドCPU・Core i5-12450Hを搭載した低価格モデルで、予算重視ならおすすめ。こちらは通常のIPSディスプレイを搭載しています。

 

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