今回ドスパラで販売している、サードウェーブの【raytrek 4CXVi】をお借りしました。
高機能ケースにCore i7-13700FとRTX 4060 Tiを搭載した、充実した装備が魅力のアッパーミドルクラスモデルをチェックしてみましょう。
スペック
raytrek 4CXVi | |
サイズ | W216×D486×H493mm |
OS | Windows 11 Home(64ビット) |
CPU | インテル Core i7-13700F ・16コア24スレッド ・定格2.1/最大5.2GHz |
メモリ | 16GB(8GB×2、DDR4-3200) |
ストレージ | 1TB SSD(PCIe NVMe) |
グラフィクス | GeForce RTX 4060 Ti(GDDR6 8GB) |
チップセット | インテル H770 チップセット |
光学ドライブ | オプション |
Wi-Fi | オプション |
電源 | 650W(80PLUS BRONZE) |
保証 | 1年(最大5年) |
価格 | 209,980円(税込)~ |
付属品 | ・各種マニュアル ・電源ケーブル |
※2023年6月28日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
外観
スタイリッシュなミドルタワーケース
新ケースではデザインを刷新。クールなシルバーボディに、ブラックでアクセントをつけ、スタイリッシュに進化してます。
曲面を取り入れたフロントマスクが、直線主体のボディとうまくマッチしており、立体的で飽きの来ないフォルムに仕上げています。
フロントと天板のラインをそろえることで、デザインに一体感を持たせているのもポイント。
スマートな”raytrek”ロゴもバッチリきまっていますね。
ケースの大きさはミドルタワーですね。横幅は20cmオーバー、高さも50cm近くとかなり大きく、重厚感あふれる出で立ちです。見た目の大きさだけでなく、内部も広々としており、拡張性に優れています。
一通りセットしてみると、こんな感じ。さすがにミドルタワーケースは大きく、23.8インチディスプレイが小さく見えるほど。圧倒されるサイズ感なので、デスク下に設置するのがおすすめです。
メンテナンス性に優れた高冷却ケース
フロントパネルをはじめ、通気口が多数設置されており、排熱性がとても高くなっています。
吸気はフロントに14cmファンが2基、排気は天板に14cmファンが1基と背面に12cmファンが1基の計4基構成。前面のファンから吸気して、背面と天板のファンで排気する強力なエアフローを構築し、内部に熱がこもる心配はありません。
なお、いずれのケースファンも静音タイプなので、動作音はほとんど気になりません。静音性にもしっかり配慮されているのは好印象です。
高い冷却性もさることながら、ほこり対策も万全。
フロントパネル・天板・左サイド・底面にダストフィルターを装備しています。しかも、フィルターはワンタッチで取り外すことができ、メンテナンス性もバツグン。ここまでの徹底ぶりは、市販のPCケースも真っ青なレベルですね。
細かくチェックすると、フロントパネル・天板・左サイドはマグネット式となっています。フロントパネルのスリットは、手を差し込めるくらいのスペースが確保されており、フィルターへのアクセスは良好です。
底面のみ、この通りスライド式となっています。
充実したインターフェース
フロント部のコンソールパネルも非常に機能的。
電源ボタンやUSBポートなどを、上部に集約して配置。さらにパネル部分を斜めにすることで、基本的にどこに置いてもアクセスしやすく、特にデスクの下にPCを設置した際、アクセスしやすいようになっています。
また、電源ボタンがレバー式になっており、オーソドックスなプッシュ式より誤操作の心配がないのもポイントです。
搭載されている端子ですが、USB端子はフロント・背面あわせて計10ポート搭載。そのうち背面の2ポートは最新のUSB3.2 Gen.2となっており、最大10Gbpsの高速転送に対応しています。
さらに、端子のタイプの従来のType-Aのほか、リバーシブルのType-Cも用意されており、周辺機器の接続にはまず困りません。なお、映像端子はHDMI・DisplayPort×3の4ポートを搭載。数が多いので、複数画面出力もラクラクです。
内部
チャンバー構造&裏配線採用
本体内部はトレンドをしっかり取り入れており、”チャンバー構造”を採用しています。
本体下部の電源スペースとマザーボードのスペースを分離することで、互いのエアフローが干渉しないようになっており、スムーズなエアフローを実現。
もちろん、裏配線にも対応しており、ケース裏側に配線用スペースが用意されています。かさばるケーブル類を裏側にまとめることで、ケース内部がスッキリし、チャンバー構造も相まって、エアフローがさらにスムーズになります。
なお、向かって左側の部分は、配線スペースが広め&深めに確保されているので、太いケーブルも難なくまとめることができます。細かい部分もしっかり造られているのは、好印象です。
気になる拡張性ですが、5インチベイ×2・3.5インチベイ×2・2.5インチ搭載スペース×2の計6基用意されています。前モデルほどではないですが、大容量ストレージが普及しているので、これだけあれば十分ですね。
ASUS製マザーボード搭載
各種パーツを搭載するマザーボードは一般的なATX規格となっており、ASUS製【PRIME H770-PLUS D4】を搭載しています。高い品質と安定性で定評のあるASUS製というのは安心ですね。
スタンダードモデルらしくポイントはしっかり押さえており、熱くなりがちなVRM周りやM.2スロットには、金属製のヒートシンクを装備。また、PCIeスロットは金属で補強されており、グラボの重さにしっかり耐えることができます。
※写真は撮影用です。トラブル防止のため、内部での作業は電源を切ってから行いましょう。
ちなみに、最新規格のDDR5メモリには非対応となっていますが、DDR4メモリとの差が出るのは一部のアプリにとどまっているので、さほど気にすることはありません。
大型CPUクーラー搭載
”静音パックまんぞくコース”適用モデルということで、大型のサイドフロー式CPUクーラーを搭載しています。サイドフロー式タイプは、CPUから吸収した熱を、前後のスムーズなエアフローにのせて強力に発散し、優れた冷却パフォーマンスを発揮します。
ドスパラということで、”DeepCool”製のものを搭載しています。大型の冷却フィン&4本のヒートパイプで造りはしっかりしていますね。また、ファンが静音仕様なのもグッドです。
Palit製RTX 4060 Ti搭載
グラボは、NVIDIAのRTX 4060 Tiを搭載。
こちらもドスパラらしく、Palit製のStormXを採用。
シングルファンのベーシックモデルですが、RTX 4060 Tiは発熱が低いので、しっかり冷やせます。もちろん、ファンの停止モードも装備しており、一定の温度以下ではファンが止まります。そのため、低負荷時はとても静かです。
ちなみに、PCの心臓ともいえる電源には、650Wのブロンズクラス電源を採用しています。最大85%の電力変換効率を誇る省エネ電源で、ポイントはしっかり押さえています。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで性能をチェックしてみましょう。
CINEBENCH
【CINEBENCH】は3Dグラフィックのレンダリング性能を測るソフトです。
CPUはインテル第13世代の16コア24スレッドCPU・Core i7-13700Fを搭載しています。末尾のFは内蔵グラフィック非搭載バージョンのことで、性能は通常バージョンと同じです。
第12世代の設計を踏襲しており、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を引き続き採用。そのうえでE-コアを倍増し、16コア24スレッド構成と大きくコア・スレッド数が増加しています。また、動作クロックも大きく引き上げられ、前世代からさらにパフォーマンスが向上しています。
参考までに、上位のCore i7-13700K(16コア24スレッド)と比較してみると、シングル性能は約4%と小さめですが、マルチ性能にいたっては約68%とかなり大きく差がつきます。高い動作クロックをキープできるK付きCPUの方が、性能はだんぜん上。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・DirectX 12 Ultimate(Speed Way)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。
グラフィックボードは、NVIDIAの最新世代となる”Ada Lovelace”のミドルクラスグラボ・RTX 4060 Tiを搭載。前世代のRTX 3060 Tiよりも約10%ほど性能が高く、VRAM(グラフィックメモリ)は8GBのまま据え置きです。
ざっくりいうと、RTX 3060 Ti+αの性能で、ワットパフォーマンス強化したバージョンという感じですね。
総合スコア | Graphics Score |
CPU/Physics Score |
Combined Score |
|
Speed Way | 3145 | ー | ー | ー |
Port Royal | 7909 | ー | ー | ー |
Time Spy Extreme |
6119 | 6091 | 6286 | ー |
Time Spy | 12982 | 13206 | 11845 | ー |
Night Raid | 68983 | 153878 | 16718 | ー |
Fire Strike Ultra |
7401 | 7095 | 35126 | 3978 |
Fire Strike Extreme |
15322 | 15940 | 34426 | 7217 |
Fire Strike | 29109 | 33648 | 32586 | 13405 |
Sky Diver | 67947 | 101494 | 29256 | 45445 |
RTコアとTensorコア
RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しています。
RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。
また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。
そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。
RTX 4000シリーズはDLSS 3&AV1エンコードに対応
RTX 4000シリーズ最大の特徴は、最新のDLSS 3&AV1エンコードに対応していること。
DLSS 3というのは従来のDLSS 2の発展型で、GPUコアに内蔵された”Optical Flow Accelerator”を使い、映像のフレーム間に中間フレームを補完する技術のこと。アップスケーリング+フレーム補完で描写の負荷を大きく軽減し、フレームレートを大幅に上げることが可能です。
ウルトラヘビー級のゲーム・Cyberpunk 2077では、約4倍以上もパフォーマンスが向上するなど、RTX 3000シリーズに対し大きなアドバンテージとなっています。
Blender
【Blender】を利用し、3Dグラフィックのデモデータをレンダリングする時間を計測しました。結果は秒で表記しています。
Blenderは、CPUだけでなくGPUもサポートしており、NVIDIA製GPUでは”CUDA”と”OptiX”でのレンダリングが可能です。
Class room | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-13700F×RTX 4060 Ti | 343 | 31 | 16 |
Core i7-13700K | 190 | ー | ー |
RTX 4070 | ー | 23 | 12 |
RTX 3060 Ti | ー | 45 | 25 |
Pavilion Barcelona | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-13700F×RTX 4060 Ti | 400 | 64 | 20 |
Core i7-13700K | 237 | ー | ー |
RTX 4070 | ー | 47 | 15 |
RTX 3060 Ti | ー | 104 | 31 |
Barbershop | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-13700F×RTX 4060 Ti | 1487 | 147 | 85 |
Core i7-13700K | 925 | ー | ー |
RTX 4070 | ー | 108 | 62 |
RTX 3060 Ti | ー | 197 | 111 |
CPUでのレンダリングでは、高クロックのCore i7-13700Kがかなり有利。両者の差は約38~45%にもなり、CINEBENCH R23と同様に、クロックが違うだけでだいぶ差がつきますね。
本命のGPUレンダリングは、CPUレンダリングを圧倒。このモデルのケースでは、RTX 4060 TiはCore i7-13700FよりもCUDAで約84~91%、Optixともなると約94~95%早く変換を完了しています。なお、Optixの効果が非常に高く、CUDAからさらに最大1/3程度の時短効果を発揮するのがポイント。
グラボ同士で比較すると、RTX 4060 TiとRTX 3060 Tiとの差はCUDAで約25~38%、Optixでも約23~36%になり、Blenderには強い感じです。
なお、RTX 4070はさらにその上を行き、RTX 4060 TiにCUDAで約26~27%、Optixでも約25~27%差をつけています。VRAMを12GBと多めに搭載していることもあり、本格的に使うならRTX 4070がおすすめ。
Stable Diffusion
【Stable Diffusion】を使い、データを生成する時間を計測しました。
テスト設定はイメージの通りで、サンプリングステップは50、出力解像度は768×768ドット、映像を2枚ずつ20回出力しています。これに要した時間から、1分あたりに出力できる枚数を比較しています。
RTX 4060 Ti | RTX 4070 | RTX 3060 Ti |
6.27 | 9.20 | 5.45 |
このソフトはGPU(グラボ)勝負です。RTX 4060 Tiの出力性能はRTX 3060 Tiより高いものの、約15%にとどまり、Blenderに比べ控えめ。RTX 4070はRTX 4060 Tiに約47%を差をつけ、チップ性能で圧倒しています。
なお、RTX 4060 TiはVRAMが8GBなので、生成+軽めの学習用途に最適。学習用途でもガッツリ使うなら12GBのRTX 4070がおすすめです。
TMPGEnc Video Mastering Works 7
【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。
エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・NVENCでエンコードしています。なお、NVENCはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のことです。
H.264(フルHD) | 2Pass | 1Pass | NVENC |
Core i7-13700F×RTX 4060 Ti | 755 | 383 | 120 |
Core i7-13700K | 434 | 222 | ー |
RTX 4070 | ー | ー | 116 |
RTX 3060 Ti | ー | ー | 126 |
H.264(4K) | 2Pass | 1Pass | NVENC |
Core i7-13700F×RTX 4060 Ti | 2340 | 1176 | 326 |
Core i7-13700K | 1360 | 674 | ー |
RTX 4070 | ー | ー | 320 |
RTX 3060 Ti | ー | ー | 393 |
まず軽めのH.264をチェック。CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、クロックの差がきっちり出ており、Core i7-13700KがCore i7-13700Fよりも約42~43%早く変換を完了しています。
NVENCでは、RTX 4000シリーズのパフォーマンスがさらに強化され、特に4KだとRTX 4060 TiはRTX 3060 Tiよりも約17%早く変換を完了しています。なお、RTX 4070との差は約2~3%と小さめです。
H.265(フルHD) | 2Pass | 1Pass | NVENC |
Core i7-13700F×RTX 4060 Ti | 1585 | 785 | 130 |
Core i7-13700K | 986 | 493 | ー |
RTX 4070 | ー | ー | 127 |
RTX 3060 Ti | ー | ー | 157 |
H.265(4K) | 2Pass | 1Pass | NVENC |
Core i7-13700F×RTX 4060 Ti | 4812 | 2390 | 284 |
Core i7-13700K | 2802 | 1410 | ー |
RTX 4070 | ー | ー | 276 |
RTX 3060 Ti | ー | ー | 362 |
重量級のH.265も同じような傾向で、ソフトウェアエンコードでの差は約38~42%とほぼ変わらず。NVENCVでは、RTX 4060 TiとRTX 3060 Tiとの差は約17~22%、RTX 4070との差は約2~3%となっています。
Lightroom Classic CC
【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。
JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が意外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。
CR2→DNG | CR2→JPEG | |
Core i7-13700F | 16 | 60 |
Core i7-13700K | 10 | 55 |
画像変換もCPUの性能勝負ということで、高クロックのCore i7-13700Kが有利。ただし、変換形式によってマチマチで、軽めのDNG変換では約37%差ですが、重量級のJPEG変換では約8%差となっています。
FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)
4K | WQHD | フルHD |
9203 | 19403 | 25539 |
グラフィック負荷が高めのMMORPGです。スコア9000以上で【快適】&平均60fpsをキープでき、快適にプレイするならスコア9000をしっかり超えたいところ。
いずれも最高品質で測定した結果となりますが、4Kではスコア9000をクリアしますが、RTX 3060 Tiよりも低め。RTX 4060 TiはVRAMのインターフェースやバス幅が弱いので、4Kではパフォーマンスが落ちてしまいます。RTX 3060 Tiと同じく、WQHDまでが適正解像度となります。
Apex Legends(エーペックスレジェンズ)
解像度:4K/WQHD/フルHD
ゲーム設定:最高
射撃訓練場
4K | WQHD | フルHD |
117(95)fps | 213(172)fps | 269(215)fps |
標準的なグラフィック負荷のFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
4Kで平均100fpsをクリアし、安定感◎。なお、144Hz出力などの高リフレッシュレートディスプレイを生かすにはやや力不足なので、ワンランク上のRTX 4070がおすすめです。
Diablo IV(ディアブロ IV)
解像度:4K/WQHD/フルHD
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(DLSS[フルHD&WQHD]”品質”・DLSS[4K]”パフォーマンス”/高解像度アセット適用)
プレイモード:ネヴェスク周回
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 198(153)fps | 235(196)fps | 291(244)fps |
WQHD | 133(108)fps | 163(145)fps | 182(163)fps |
4K | 67(62)fps | 83(74)fps | 91(81)fps |
標準的なグラフィック負荷のアクションRPGゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
最近のゲームにしては軽く、DLSS無しでも4K・ウルトラ設定で平均60fps以上をキープできます。WQHDなら144Hzディスプレイを生かすことができ、この解像度にはめっぽう強いですね。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 240(193)fps | 279(208)fps | 254(211)fps |
WQHD | 184(163)fps | 216(186)fps | 252(198)fps |
4K | 125(108)fps | 146(132)fps | 165(146)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応していますが、逆効果のためフレーム補完はOFFにしています。
解像度が上がるにつれ効果が大きくなり、4Kでは最大約87%fpsが向上し、高設定では144Hzディスプレイをきっちり生かせるようになります。
Cyberpunk 2077(サイバーパンク 2077)
解像度:4K/WQHD/フルHD
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(RT”ウルトラ”/DLSS[フルHD&WQHD]”品質”・DLSS[4K]”パフォーマンス”/フレーム補完”ON”)
プレイモード:本編で市街地中心部を移動
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 84(60)fps | 91(73)fps | 95(75)fps |
WQHD | 61(55)fps | 67(61)fps | 79(65)fps |
4K | 27(24)fps | 31(28)fps | 38(34)fps |
現状では最強レベルとなるウルトラヘビー級のFPSゲーム。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
WQHDには強く、DLSS無しでも平均60fpsをキープできます。VRAMが弱いため4Kでは大きくfpsが落ち込み、平均20~30fps台と苦戦しますね。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 155(135)fps | 164(135)fps | 170(138)fps |
WQHD | 101(94)fps | 124(115)fps | 140(131)fps |
4K | 63(58)fps | 81(77)fps | 90(86)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応しています。
WQHDではウルトラ設定でも平均100fpsに乗せ、安定感が格段に向上します。4Kでは最大約3.1倍もfpsが向上しますが、安定性重視なら高設定がベター。4Kで余裕を持たせるならRTX 4070がおすすめ。
RT
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 33(25)fps | 39(32)fps | 39(32)fps |
WQHD | 18(15)fps | 18(15)fps | 19(16)fps |
4K | ー | ー | 6(4)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
反射・影・ライティングのフルセットということでとんでもなく重く、4Kでは一桁まで落ち込みます。
RT+DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 107(97)fps | 109(97)fps | 111(99)fps |
WQHD | 70(60)fps | 72(62)fps | 73(63)fps |
4K | 42(39)fps | 43(39)fps | 44(39)fps |
RT機能とDLSS機能を同時に有効にした際の結果です。
フレーム補完がバッチリ効いており、WQHDではfpsが最大約3.9倍も向上し、平均70fps台に乗せてきます。4Kでは約7.3倍とすさまじく伸びますが、平均40fps台止まり。
4K×レイトレーシングはDLSS 3込みでも負荷が非常に重く、RTX 4070 Tiがおすすめです。
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは大容量の1TB SSDを搭載した、シングルストレージ構成となっています。編集用途なら、動画や画像の保存するHDDを追加して、SSD+HDDのデュアルストレージ構成にするのがおすすめ。なお、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、インテル製のものを搭載しています。
その実力ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きは、2000~3000MB/s半ばとしっかり速度が出てきます。また、ランダムの読み書きも速く、クオリティはかなり高いですね。もちろん実際の使用感も快適で、ゲームの読み込みは早く、各種アプリもサクサク動きます。
温度
こちらはFF14ベンチマークを実行した際の各パーツの温度です。なお、室温は25℃です。
コア・スレッド数が増加していますが、P-コアで60℃台前半と、しっかり冷却できています。グラボはシングルファンタイプながら、GPU温度が60℃台後半、ホットスポットも80℃とこちらも問題なく冷えていますね。
こちらは、CINEBENCH R23実行時の温度となります。
低出力の65W仕様ということもあり、フルロード時では約2.8GHz・50℃の安全運転モードになっています。一定時間フルブーストののち、65Wで収まるようにクロックが下げられる動作システムです。あくまでも仕様なので、CPUクーラーをカスタマイズする必要はありません。
ちなみに、Core i7-13700Kは、温度の許す限り高クロックで動作するので、本来の性能をフルに引き出すことができます。
動作音
同じくFF14のベンチマークにて、実際の騒音値を測定してみました。※無響室・防音室での測定ではないので、あくまで参考までにどうぞ
ケースの左側面にて計測した結果です
50デシベルが一つの目安となりますが、ピーク時で49.6デシベルとやや下回っています。ノートPCに近いノイズレベルということで、CPUやグラボファンのノイズがやや気になる程度ですね。静音性は極めて優秀です。
なお、アイドル時は48.6デシベルと、かすかにファンの音が聞こえるレベルで、非常に静かです。
おすすめカスタマイズ
基本的にカスタマイズ不要ですが、動画編集であれば32GBメモリ、3DCGの制作や3D CADなら64GBメモリがおすすめです。また、データの保存用にHDDを追加すると、さらに便利になります。
まとめ&関連モデル
シルバーボディのスタイリッシュなケースは、裏配線&チャンバー構造を採用し、各所にダストフィルターを装備するなど、とても機能的。さらに、大型CPUクーラーや機能性に優れたマザーボードを搭載するなど、内容も充実しており、トータルで非常に完成度を実現しています。
RTX 4060 Tiの性能はRTX 3060 Ti+αといったところですが、AV1エンコーディングやDLSS 3に対応しており、予算を抑えつつ新機能を活用するならおすすめ。ただし、価格が20万円を超えているため、もう少し予算をプラスして、RTX 4070搭載モデルを選んだ方が満足度は高いですね。
raytrek/レイトレック 4CXVi-K
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-13700KF
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラフィック:RTX 4060 Ti
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■電源:750W(80PLUS GOLD)
■無線LAN:オプション
■DVDドライブ非搭載/キーボード&マウス無し
■価格:269,980円(税込)~
Core i7-13700KF搭載モデルも用意されており、CPUの性能を重視するならおすすめ。水冷式CPUクーラー・32GBメモリ(DDR5)・Gen.4 SSD・ゴールドクラス電源を搭載し、内容も非常に充実しています。
raytrek/レイトレック 4CXF
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-13700F
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラフィック:RTX 4070
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe)
■電源:750W(80PLUS GOLD)
■無線LAN:オプション
■DVDドライブ非搭載/キーボード&マウス無し
■価格:229,980円(税込)~
RTX 4070を搭載した上位モデルで、グラフィック性能重視ならおすすめ。
raytrek/レイトレック 4CXVi 3060 Ti搭載
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-13700F
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラフィック:RTX 3060 Ti
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe)
■電源:650W(80PLUS BRONZE)
■無線LAN:オプション
■DVDドライブ非搭載/キーボード&マウス無し
■価格:184,980円(税込)~
RTX 3060 Tiを搭載したバージョンで、20万円以下という価格の安さが魅力的。なお、AV1エンコーディングやDLSS 3には非対応となります。