今回マウスコンピューターの【DAIV S4-I7G60CB-B】をお借りしました。
モバイルノートならまずおすすめ!RTX 4060を搭載した14インチの軽量クリエイターノートをチェックしてみましょう。
スペック
※2023年8月11日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
外観
携帯性に優れたGPU搭載モデル
このモデルは、14インチサイズのモバイルノートです。13インチよりもディスプレイのサイズが大きく、それでいて携帯性も高いので、最近人気のサイズとなっています。
その大きさですが、ディスプレイのベゼル(ふち)をスリムにすることにより、横幅を圧縮ー
この通りA4ファイル+αのコンパクトサイズを実現し、カバンにサクッと収納できます。
このモデル最大の特長はなんといってもボディの軽さで、実測で1787gと2kgオーバーが標準的なRTX 4060搭載モデルでは屈指の軽さを誇ります。
携帯性に優れた高性能モバイルノートとして非常に貴重なモデルです。
ボディの素材にもこだわっており、天板は金属調のパネルでカバーされています。金属の高い質感により、見た目が美しく、触り心地も上々です。
ライトブルーのボディカラーで、とても洗練されたイメージに仕上がっています。
底面を見てみるとこんな感じ。吸気口は大きくカットされ、背面の排気グリルも大きめに造られており、強力なエアフローを生み出します。
充実したインターフェース
インターフェースはモバイルノートらしからぬ充実ぶり。
USBは全4ポートと、モバイルノートにしては多めに搭載。最新規格にも対応しており、左サイドのType-Cポートは、40Gbpsの超高速転送に対応した”Thunderbolt 4”規格となっています。
もちろん、従来のType-Aも搭載しているので、周辺機器の接続にはまず困りません。
さらに、HDMIポートやSDスロットを搭載するほか、最近では省略されがちな有線LANポートを搭載しているのもポイント。普段使いで必要なものは一通りそろっています。
セキュリティ対策も万全
セキュリティにもしっかり配慮されており、カメラのキルスイッチを装備。カメラを使わない時にはオフにすることができ、プライバシー面も安心。なお、スイッチはキーボードのファンクションキーに配置されています。
さらに、カメラは顔認証に対応しているのもポイント。生体認証なので安全性はとても高く、ログインもスムーズにでき、まさに一石二鳥です。
ディスプレイ&キーボード
高色域ディスプレイ搭載
ディスプレイの大きさは14.0インチで、解像度はフルHDとなっています。13.3インチよりも一回り大きいので、画面にゆとりがあるのはいいですね。
このモデルはクリエイター向けということで、sRGB比 100%と一般ノートより色域が広くなっています。色の再現性が高く、写真や動画などをより正確に編集できます。
なお、AdobeRGBとDCI-P3はいずれも74%止まり。圧倒的とは言えないものの、クリエイティブモデルとしてのポイントはしっかり押さえています。
ちなみに、付属アプリに”X-Rite Color Assistant”を用意する親切仕様となっており、ディスプレイのカラープロファイルを自動で適用し、正確な色域に調整します。
映像クオリティですが、高発色&高コントラストのIPSパネルを採用しているので、くっきり鮮やか。横からのぞいても、色ムラがほとんどありません。
ちなみにディスプレイのリフレッシュレートは、オーソドックスな60Hzとなっています。
白色LED内蔵キーボード
横幅が狭いので、テンキーレスキーボードを搭載。
基本的なキーは大きめに造られ、全てのキーが独立しています。キー配置そのものもクセがなくとても素直なので、誤爆の心配はまずありません。電源ボタンをキーボード内に搭載せず、右サイドに配置しているのも◎。
なお、キーピッチは約19mmとデスクトップキーボード並みの間隔を確保しており、ゆとりが感じられるのはいいですね。ファンクションキーの内容も、カメラのキルスイッチのほか、タッチパッド無効ボタンを装備する充実ぶりです。
キーストロークはやや深く、適度に反発もあり、上々の打鍵感となっています。なお、キーボード面の剛性は普通レベルで、強めにタイピングするとややたわんでしまいます。
トレンドはバッチリ押さえており、キーボードには白色LEDを内蔵しています。薄暗い場所でタイピングしやすくなるのはもちろん、華やかで高級感アップ。
ちなみに、ON/OFFはファンクションキーで5段階+OFFに切り替えできるほか、付属アプリにてスリープタイマーを設定可能です。
スムーズなタッチパッド
タッチパッドはクリックボタンが一体化したタイプを採用しています。
完成度は高く、表面はさらさらしておりカーソル操作は非常にスムーズ。一方、クリックボタンの操作音こそ静かですが、やや押し込む必要があるのはマイナスポイント。
ただ、一体型にありがちなバタつき感などはないので、トータルで見ると完成度は高めです。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
RTX 4060搭載
GPUは、NVIDIAの最新世代”Ada Lovelace”のRTX 4060(100W)を搭載。ミドルクラスのGPUで、フルHD~WQHDでのゲーミングに対応します。
RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しているのがポイント。
RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。
また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。
そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。
RTX 4000シリーズはDLSS 3&AV1エンコードに対応
RTX 4000シリーズ最大の特徴は、最新のDLSS 3&AV1エンコードに対応していること。
DLSS 3というのは従来のDLSS 2の発展型で、GPUコアに内蔵された”Optical Flow Accelerator”を使い、映像のフレーム間に中間フレームを補完する技術のこと。アップスケーリング+フレーム補完で描写の負荷を大きく軽減し、フレームレートを大幅に上げることが可能です。
ウルトラヘビー級のゲーム・Cyberpunk 2077では、約4倍以上もパフォーマンスが向上するなど、RTX 3000シリーズに対し大きなアドバンテージとなっています。
CINEBENCH
まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。
CPUはインテル第13世代の14コア20スレッドCPU・Core i7-13700Hを搭載しています。
第12世代から設計を一新し、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を採用。タスクに応じて、各コアを使い分け、場合によっては両者を併用することで、効率よく処理できるのが強みです。もちろん、コアの性能も向上しており、コア・スレッド数の増加も相まって、非常に高いパフォーマンスを発揮します。
なお、CPUの中身ですが、第13世代とはいうものの”Raptor Lake”ではなく、前世代の”Alder Lake”をベースにしたCPUというのがポイント。つまり、Core i7-12700Hの動作クロックを上げたバージョンで、性能は約10%ほど向上しています。
参考までに下位のPシリーズCPU・Core i7-1360P(12コア16スレッド)と比較してみると、シングルスコアはほぼ互角ですが、マルチスコアは約54%と大きく上回っています。Core i7-1360Pも十分性能が高いのですが、コア・スレッドが多い分さらにその上を行きますね。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・DirectX 12 Ultimate(Speed Way)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。
ミドルクラスながらRTX 4060の性能は非常に高く、下位モデルに搭載されているRTX 3050の実に2倍!また、VRAM(グラフィックメモリ)を8GBと多く搭載しているので、4K動画の編集や3DCGの作成などヘビーな作業にも対応できます。
総合スコア | Graphics Score |
CPU/Physics Score |
Combined Score |
|
Speed Way | 2505 | ー | ー | ー |
Port Royal | 5657 | ー | ー | ー |
Time Spy Extreme |
4888 | 4759 | 5778 | ー |
Time Spy | 10394 | 10137 | 12145 | ー |
Night Raid | 50032 | 84651 | 15082 | ー |
Fire Strike Ultra |
6039 | 5838 | 28518 | 3141 |
Fire Strike Extreme |
11971 | 12474 | 28790 | 5495 |
Fire Strike | 19372 | 25951 | 27960 | 5762 |
Sky Diver | 55878 | 89571 | 25410 | 27627 |
Blender
【Blender】を利用し、3Dグラフィックのデモデータをレンダリングする時間を計測しました。結果は秒で表記しています。
Blenderは、CPUだけでなくGPUもサポートしており、NVIDIA製GPUでは”CUDA”と”OptiX”でのレンダリングが可能です。
Class room | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-13700H×RTX 4060 | 346 | 43 | 20 |
Core i7-1360P | 573 | ー | ー |
RTX 4070 | ー | 34 | 17 |
RTX 3050 | ー | 101 | 53 |
Pavilion Barcelona | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-13700H×RTX 4060 | 411 | 88 | 26 |
Core i7-1360P | 761 | ー | ー |
RTX 4070 | ー | 70 | 22 |
RTX 3050 | ー | 215 | 65 |
Barbershop | CPU | CUDA | OptiX |
Core i7-13700H×RTX 4060 | 1474 | 175 | 104 |
Core i7-1360P | 2692 | ー | ー |
RTX 4070 | ー | 161 | 92 |
RTX 3050 | ー | ー | ー |
まずCPUでのレンダリング性能をチェック。やはりコア・スレッド数の多いCore i7-13700Hが圧倒的に有利で、Core i7-1360Pとの差は約40~46%とかなり大きめ。
そしてGPUレンダリングは、CPUレンダリングを圧倒。このモデルのケースだと、RTX 4060はCore i7-13700HよりもCUDAで約79~88%、Optixともなると約93~94%早く変換を完了しています。なお、Optixの効果が非常に高く、CUDAからさらに最大1/3程度の時短効果を発揮するのがポイント。
なお、RTX 3050との差は約57~62%、RTX 4070との差は約8~21%となっています。RTX 3050はVRAMが4GBと少ないため、Barbershopでは動作しない点に注意。3DCGのレンダリングで使うなら、最低でもRTX 4050クラスは欲しいところですね。
Stable Diffusion
【Stable Diffusion】を使い、データを生成する時間を計測しました。
テスト設定はイメージの通りで、サンプリングステップは50、出力解像度は768×768ドット、映像を2枚ずつ20回出力しています。これに要した時間から、1分あたりに出力できる枚数を比較しています。
RTX 4060 | RTX 4070 | RTX 3050 |
4.74 | 5.73 | ー |
このソフトはGPU(グラボ)勝負です。RTX 3050はVRAMが4GBと少なく、性能不足ということで除外しています。
RTX 4060の出力性能は毎分4枚台と、ミドルクラスらしい性能ですね。上位のRTX 4070との差は約21%となっています。なお、いずれもVRAMが8GBなので、生成+軽めの学習に最適。ヘビーな学習用途でも使うなら、VRAMを12GB搭載したRTX 4080がおすすめです。
TMPGEnc Video Mastering Works 7
【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。結果は秒で表記しています。
エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSV&NVENCでエンコードしています。なお、QSV&NVENCはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。RTX&GTXシリーズでは、超高速のNVENCを使うことができます。
H.264(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV/NVENC |
Core i7-13700H×RTX 4060 | 685 | 356 | 125 |
Core i7-1360P | 1279 | 649 | 158 |
RTX 4070 | ー | ー | 117 |
RTX 3050 | ー | ー | 151 |
まず軽めのH.264ですが、CPU勝負のソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では、コア・スレッド数の多いCore i7-13700Hが圧倒的に有利。Core i7-1360Pよりも約45~46%早く変換を完了しています。また、ハードウェアエンコードでも、QSVより約21%早く完了しています。
なお、RTX 3050との差は約17%、RTX 4070との差は約6%となっています。
H.265(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV/NVENC |
Core i7-13700H×RTX 4060 | 1413 | 722 | 134 |
Core i7-1360P | 2425 | 1215 | 163 |
RTX 4070 |
ー | ー | 135 |
RTX 3050 | ー | ー | 161 |
次に重量級のH.265をチェック。Core i7-13700HとCore i7-1360Pとの差は、ソフトウェアエンコードで約41~42%、ハードウェアエンコードでも約18%となっています。
なお、RTX 3050との差は約17%と変わらないものの、RTX 4070とはほぼ互角です。
Lightroom Classic CC
【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。結果は秒で表記しています。
JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。
CR2→DNG | CR2→JPEG | |
Core i7-13700H | 19 | 105 |
Core i7-1360P | 25 | 132 |
画像変換テストもCPU勝負ということで、Core i7-13700Hがやはり有利。Core i7-1360Pに比べ、軽めのDNG変換では約24%、重量級のJPEG変換でも約20%早く変換を完了しています。
FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)
知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。現行のゲーミングPCであれば、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。
最高 | 高 | 標準 | |
フルHD | 21119 | 24974 | 28365 |
エントリークラスのGPUですが、最高設定でスコア9000以上をキープできます。
従来のゲームには余裕で対応でき、最高品質でスコア20000オーバー、平均150fpsをマークします。ただし、ディスプレイのリフレッシュレートは60Hzなので、最大60fpsまでしか出ない点に注意。
Diablo IV(ディアブロ IV)
解像度:フルHD
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(DLSS”品質”/高解像度アセット適用)
プレイモード:ネヴェスク周回
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 155(105)fps | 180(115)fps | 199(121)fps |
標準的なグラフィック負荷のアクションRPGゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
最近のゲームにしては軽く、平均100fps以上を軽く超えてきます。60Hzディスプレイでは持て余すほどですね。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 186(118)fps | 210(126)fps | 220(148)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応していますが、逆効果のためフレーム補完はOFFにしています。
フルHDからしっかり効果を発揮し、最大約20%fpsが向上します。
Cyberpunk 2077(サイバーパンク 2077)
解像度:フルHD
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(RT”サイコ”/DLSS”品質”/フレーム補完”ON”)
プレイモード:本編で市街地中心部を移動
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 61(48)fps | 67(57)fps | 72(62)fps |
現状では最強レベルとなるウルトラヘビー級のFPSゲーム。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
非常に重いゲームですが、DLSS無しでも平均60fpsをキープできます。さすがRTX 4060なだけあり、フルHDにはめっぽう強いですね。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 118(108)fps | 134(110)fps | 146(121)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応しています。
フレーム補完が強烈に効いており、fpsは最大約2倍も向上し、平均100fpsを超えてきます。
RT
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 26(21)fps | 27(22)fps | 27(22)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
反射・影・ライティングのフルセットということでとんでもなく重く、平均60fpsには遠く及びません。
RT+DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 76(68)fps | 79(69)fps | 84(75)fps |
RT機能とDLSS機能を同時に有効にした際の結果です。
レイトレーシングだとさらに効果が大きくなり、最大約3.1倍もfpsが向上し、平均70fps台に乗せてきます。十分実用的なレベルです。
BIOHAZARD RE:4(バイオハザード RE:4)
解像度:フルHD
ゲーム設定:最高/高/中(RT”高品質”/FSR”クオリティ”)
プレイモード:最初の村を移動
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
フルHD | 88(61)fps | 90(66)fps | 92(64)fps |
重量級のアクションゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
平均90fps前後をマークし、安定してプレイできます。
FidelityFX Super Resolution(FSR)
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
フルHD | 106(71)fps | 106(71)fps | 103(71)fps |
FSRを有効にした際のfpsです。FSRはDLSSに近い機能で、アップスケーリングによりフレームレートを上げることができます。Tensorコア不要の汎用性が高い技術で、最近では画質のクオリティもDLSSと同等レベルに向上しています。
最大約20%fpsが向上し、平均100fps以上と安定感がさらに向上します。
RT
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
フルHD | 61(3)fps | 69(47)fps | 74(54)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
レイトレーシングにしては軽め。ただし、VRAMを非常に多く使い、最高設定だと動作が不安定になるため、高設定でのプレイがおすすめ。ちなみに、RTX 4050はVRAMが6GBなので、中設定でようやく安定します。最新ゲームを楽しむならやはりRTX 4060は欲しいところですね。
RT+FSR
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
フルHD | 64(5)fps | 85(58)fps | 81(53)fps |
RT機能とFSR機能を同時に有効にした際の結果です。
FSRを有効にしても安定性の悪さは変わらず、高設定がおすすめ。FSRは描写負荷が下がるのですが、根本的にVRAMが足りないですね。
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは超大容量の1TB SSDを搭載しており、動画や画像などかさばるデータ類を多く保存できます。SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、爆速のPCIe Gen.4規格を採用する本格派仕様。メーカーはMicronとなっています。
その実力ですが、シーケンシャル(連続データ)の速度は最大4000MB/sとそこそこ、ランダムの速度もGen.3クラスということで、標準的なGen.4 SSDといったところですね。もちろん、実際の動作も快適で、OSの起動からブラウジングや各種アプリの動作にいたるまでサクサク動きます。
ちなみに、HDDのカスタマイズはできないので、データを多く保存するならSSDを追加するか、外付けHDDなどを活用しましょう。
温度
FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
コンパクトボディにHシリーズCPUを搭載していることもあり、P-コアの温度は90℃と高め。一方、GPUは70℃と低く、こちらはよく冷えています。
こちらは、CINEBENCH R23実行時の温度となります。
かなり攻めた動作システムとなっており、100%のフルロード時では100℃手前、3.5~3.6GHzと高めの動作クロックをキープ。コンパクトモデルにしては優秀な冷却性能ですね。
動作音
FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ
ピーク時ではなんと68.1デシベルをマーク!!ゲーミングノートを凌駕するノイズレベルで、正直かなりうるさいです。ファンスピードをカスタマイズできるので、調整必須。
なお、最小時は46.9デシベルとありますが、アイドル状態なので、ほぼ無音です。
バッテリー持続時間
「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、軽作業を想定した設定にしています。
- 電源設定:静音モード、トップクラスの電力効率
- バックライト:40%
- 10秒ごとにキー入力
- 1分ごとに無線LAN経由でネット接続
高性能GPU搭載モデルにしてはバッテリー持ちがとてもよく、約9時間10分をマーク。モバイルノートの目安となる10時間には届きませんが、5時間を大きく超えているので、出先でもしっかり使えます。
便利機能いろいろ
付属アプリの内容が充実しており、動作モードの変更や冷却ファンの動作設定ができるほか、キーボードマクロ機能も用意されています。
また、サウンドシステムには”Dolby Atmos”を搭載。サラウンドをはじめ、イコライザー機能が充実しており、好みの音質に柔軟にカスタマイズ可能です。
肝心の品質ですが、重低音~高音まで伸びるものの、音質が軽く、サラウンド効果も弱いので、迫力はイマイチ。標準的な内蔵スピーカーといったところですね。
おすすめカスタマイズ
基本的にカスタマイズ不要ですが、データ保存用のSSDを追加するとより便利になります。
まとめ&関連モデル
携帯性に優れたRTX 4060搭載モデルということで、これだけでも十分購入価値があります。大容量メモリ&ストレージをはじめ、高色域ディスプレイやLED内蔵キーボード、カメラのキルスイッチなどを装備する充実した内容で、価格は22万円台と安くコスパ◎。
VRAMを8GB搭載したRTX 4060の高い性能により、エンコードやレンダリングをスムーズに処理でき、オンラインゲームのプレイも快適そのもの。性能と携帯性を重視するならまずおすすめです。
DAIV Z6-I7G60SR-A
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
16.0インチ WQXGA ノングレア
■CPU:Core i7-13700H
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラフィック:RTX 4060
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:289,800円(税込)~
RTX 4060搭載16インチモデル
ノート用のインテル第13世代14コア20スレッドCPU・Core i7-12700HとRTX 3060を搭載したミドルクラスモデル。32GBメモリに1TB SSDの特盛構成となっています。
装備も充実しており、16.0インチ・WQXGA(2560×1600)の大画面&高解像度ディスプレイを搭載し、sRGB比約100%と広めの色域をカバー。そのほか、白色LED内蔵キーボード・Thunderbolt 4・顔認証センサーもしっかり装備しています。
さらに、このモデルは非常に軽く、軽量でタフなマグネシウム合金を採用することで、約1.64kgの超軽量ボディを実現。サイズが大きいのでモバイル用として使うのは厳しいですが、ちょっとした持ち運びに便利です。
DAIV R4-I7G50WT-A
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
14.0インチ フルHD ノングレア
■CPU:Core i7-12650H
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラフィック:RTX 3050
■ストレージ:SSD 500GB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:179,800円(税込)~
RTX 3050搭載14インチモデル
ノート用のインテル第12世代10コア16スレッドCPU・Core i7-12650HとRTX 3050を搭載した14インチモデル。重さは約1.42kgとかなり軽く、携帯性は良好。
もちろん、ディスプレイはsRGB比約100%となっており、しっかりポイントは押さえています。軽めの編集作業におすすめです。