今回デルの【Dell G15 プラチナ[5530]】をお借りしました。
カジュアルクラスの”Gシリーズ”がさらに進化!コスパに優れたRTX 4060搭載15インチゲーミングノートをチェックしてみましょう。
スペック
※2022年7月28日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
外観
冷却性能重視の大胆なフォルム
筐体は前モデルをベースにしており、排気グリルがヒンジの後ろにせり出した、大胆なフォルムとなっています。上位のAlienwareシリーズさながらといったところですね。
このタイプは冷却機構が大きく造られているため、冷却性能に優れているのがポイント。
冷却システムが進化しており、冷却に重要なヒートパイプには、なんと”ベイパーチャンバー”を採用しています(RTX 3050搭載モデル除く)。Alienwareと同じ造りということで、かなり気合が入っています。
ベイパーチャンバーでは、ヒートパイプ内が中空構造になっており、揮発性の高い液体(作動液)が封入されています。熱源で気化した作動液は、温度の低い場所へ移動し、再び液体となり熱源へ移動します。気化と液化の繰り返しにより、効率的に熱を拡散できるというわけですね。
底面の通気口はこの通り大きく造られ、底面から吸気し、背面・サイドから排気する強力なエアフローを生み出しています。
なお、冷却ファンはオーソドックスな2基構成となっています。Alienwareでは4基搭載しているので、このあたりはしっかり差別化されていますね。
スピード感あふれるデザイン
スタンダードクラスということで、ボディの素材はオーソドックスな樹脂製です。
前モデルと同じく、エッジ加工の効いたデザインとなっており、スピード感を感じさせます。
ボディの厚さは26.95mmと肉厚なので、重厚感もあわせ持っています。
ディスプレイのベゼル(ふち)が細いため、野暮ったさがなく、とてもスタイリッシュですね。
カラバリは2色用意され、実機のクォンタム ホワイトとダークグレーの2色を用意。
クォンタム ホワイトは、背面の排気グリルがブルー、ヒートシンクがレッドとなっており、華やかなイメージに仕上げています。シックな感じが好きならダークグレーがおすすめです。
余談ですが、電源アダプタはかなり巨大。重さは1310gと1kgを優に超えており、外に持ち運ぶにはつらい重量です。また、デスク上でも場所をとるので、もう少し小さくしてほしかったところですね。。
充実したインターフェース
インターフェースはポイントを押さえた構成です。
USBは全4ポート、規格はオールUSB 3.2となっており、背面の小型端子・Type-Cポートは、最大10Gbpsの高速転送が可能な”Generation2”規格に対応しています。なお、Thunderbolt 4には非対応と、オーソドックスなラインナップです。
ポート数こそやや少ないものの、規格や形状のポイントはしっかりおさえており、あらかたの周辺機器を接続できます。
また、画像出力端子はHDMIのみですが、Type-Cポートが画像出力を兼ねているため、複数ディスプレイの運用も可能です。
ポートの配置もよく考えられており、HDMI・電源・USB Type-Cポートが後ろ側に配置されているのもポイント。中でも映像・電源ケーブルは特にかさばりやすく、サイドにあるとマウスなどの配線と干渉して邪魔になりがち。しかし、後ろにあればそんな心配は一切ありません。
できれば、LANポートも後ろ側にしてほしかったところですね。
ディスプレイ&キーボード
IPSパネル搭載
ディスプレイは一般的な15.6インチサイズで、解像度は現在主流のフルHDとなっています。表面の処理は映り込みのないノングレアタイプなので、自分の顔とにらめっこすることなく、ゲームに集中できます。
ディスプレイにはIPSパネルを採用しています。優れた発色と高いコントラストで、くっきり鮮やか。また、視野角も広く、横から覗いても色むらはありません。
さらに、輝度は300nitと明るく、色域もsRGB 100%と広めなので、ゲームはもちろん動画や画像編集にも最適です。
ちなみに、新モデルでは、パネルが”ComfortView Plus”に対応しているのもポイント。
これはブルーライトカット機能”ComfortView”の上位バージョンで、液晶パネル自体がブルーライトを低減するため、別途フィルムを用意したり、ディスプレイの発色を変えたりする必要がありません。自然な発色と目の疲れにくさを両立した、優れたパネルとなっています。
165Hz出力対応
トレンドはしっかり押さえており、高速の165Hzディスプレイを搭載しています。
1秒間に描写できる枚数は、通常の60Hzディスプレイの2倍以上!144Hzのさらにその上を行く非常に滑らかな描写性能で、ゲームのプレイ精度が上がります。特に動きの激しいFPSゲームで効果てきめんです。
さらに”G-Sync”に対応しているのもポイント。G-SyncとはNVIDIAの映像同期技術のことで、スタッター(カクつき)やテアリング(分断)を抑え、正確なゲーミングを実現します。高リフレッシュレートディスプレイとの相乗効果で、快適そのものです。
華やかなLED内蔵キーボード
キーボード仕様ですが、Alienwareシリーズとは異なり、テンキー付きキーボードを採用しています。テンキーレス・テンキー付きのどちらにもメリットがあるのですが、やはりテンキーがあると入力作業がとてもラク。
一部のキーが連結しているものの、キーは大きめに造られ、配置そのものも素直。キーピッチは約18.5mmと標準的な間隔が確保されており、誤爆の心配はまずありません。電卓周りのキー配置にクセがないのもいいですね。
なお、電源ボタンはキーボード内右上に配置されていますが、他のキーよりも固めなので、うっかり触っても動作しないようになっています。
ファンクションキーは、基本的なものに加え、電卓キーやファンクションロックキーを装備。完成度は高めですが、タッチパッドロックやWindowsロックがあるとなおよかったですね。
キーストロークは、一般的なノートPCと同等のレベルといったところ。やや深め・適度な反発感でサクサクした操作感です。ゲーミングノートならもう一押し欲しい感じで、ちょっと物足りないです。
前モデルと同じく、白色LEDを内蔵しています。見た目が華やかになるだけでなく、薄暗い場所でタイピングしやすくなり、まさに一石二鳥。もちろん、OFF+2段階で設定できるので、LEDが苦手な方でも安心。
スムーズなタッチパッド
タッチパッドはタッチパッドとクリックボタンが一緒になった、一体型のタイプとなっています。
表面はサラサラしており、スムーズなカーソル操作が可能です。また、クリックボタンもしっかり造られ、やや押し込む必要があるものの、バタつかず、クリック音も静か。一体型にしては、完成度が高めです。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
RTX 4060搭載
GPUは、NVIDIAの最新世代”Ada Lovelace”のRTX 4060(140W)を搭載。ミドルクラスのGPUで、フルHD~WQHDでのゲーミングに対応します。
RTXシリーズでは、”RTコア”と”Tensorコア”を搭載しているのがポイント。
RTコアは”レイトレーシング技術(RT)”に対応しており、反射・影・ライティングなどをリアルに再現可能。ゲームでのイメージを見てもわかるように、炎の描写が車体にもしっかり表現され、従来よりもさらに臨場感が増しています。
また、AI機能のTensorコアは”DLSSモード”に対応しており、低い解像度でレンダリングした映像をアップスケーリングし、さらにアンチエイリアスを最適化することで、フレームレートを大幅に向上させることができます。ゲームの快適性が目に見えて上がり、とても便利。
そのほか、RTXシリーズはOptiXにも対応しているのもポイント。Blenderなどの3DCG作成ソフトでは、RTコアを活用した高速レンダリングや、Tensorコアを活用した高速のノイズ除去機能を搭載し、ヘビーなCG作成作業で高いパフォーマンスを発揮します。
DLSS 3で大幅にパフォーマンスアップ
RTX 4000シリーズ最大の武器は、最新の”DLSS 3”に対応していること。
GPUコアに内蔵された”Optical Flow Accelerator”を使い、映像のフレーム間に中間フレームを補完することで、描写の負荷を大きく軽減し、フレームレートを大幅に上げることが可能。
ウルトラヘビー級のゲーム・Cyberpunk 2077では、約4倍以上もパフォーマンスが向上するなど、RTX 3000シリーズに対し大きなアドバンテージとなっています。
CINEBENCH R23
まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH R23】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。
このモデルでは、インテルの第13世代14コア20スレッドCPU・Core i7-13650HXを搭載しています。最新の”Raptor Lake-H”をベースにした、最上位となるHXシリーズのCPUですね。
第12世代の設計を踏襲しており、高性能の”P-コア”と省エネの”E-コア”を搭載した、Wコア構成を引き続き採用。そのうえでE-コアを倍増し、16コア24スレッド構成と大きくコア・スレッド数が増加しています。また、動作クロックも大きく引き上げられ、前世代からさらにパフォーマンスが向上しています。
その実力ですが、前世代の”Alder Lake-H”をベースにした、14コア20スレッドのCore i7-13700Hと比較してみると、シングルスコアは約4%下回っていますが、マルチ性能は約8%高くなっています。同じコア・スレッド数ですが、新生代の方が性能はやや上です。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 11(Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)・DirectX 12 Ultimate(Speed Way)・RT(Port Royal)それぞれの条件で測定することができます。
RTX 3060から約20~30%性能が向上し、RTX 3070 Tiに迫るスコアをマーク。前世代のハイスペッククラスの性能ということで、フルHDでバツグンの安定感を発揮し、WQHDでのゲーミングにも対応できます。
さらに、VRAM(グラフィックメモリ)も8GBと多めに搭載しているので、VRAMをガッツリ使う最新ゲームにもしっかり対応できるのもポイント。迷ったらRTX 4060がまずおすすめです。
総合スコア | Graphics Score |
CPU/Physics Score |
Combined Score |
|
Speed Way | 2637 | ー | ー | ー |
Port Royal | 6051 | ー | ー | ー |
Time Spy Extreme |
5156 | 4928 | 6998 | ー |
Time Spy | 11838 | 11464 | 14526 | ー |
Night Raid | 60442 | 132432 | 14813 | ー |
Fire Strike Ultra |
6208 | 5980 | 30035 | 3261 |
Fire Strike Extreme |
12389 | 12875 | 31755 | 5638 |
Fire Strike | 25186 | 27609 | 29631 | 13376 |
FF14(ファイナルファンタジー14 暁月の終焉)
最高品質 | 高品質 | 標準品質 | |
フルHD | 21723 | 25565 | 28963 |
知名度バツグンの国内産MMORPGですね。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。現行のゲーミングPCであれば、フルHD・最高設定でスコア9000をしっかり超えたいところ。
従来のゲームであれば余裕で対応でき、最高設定でスコア20000を超える非常に高いスコアをマーク。平均153fpsということで、165Hzディスプレイを生かすことができます。
BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)
最高画質 | 高画質 | 中画質 | |
フルHD | 13270 | 16703 | 17591 |
久々となる国産のオンラインアクションRPGゲームです。スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
比較的重めではありますが、最高設定でスコア13000台、平均95fpsと安定感◎。ただし、RTX 4060にしてはスコアの伸びが悪く、相性?はイマイチといったところ。
Diablo IV(ディアブロ IV)
解像度:フルHD
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(DLSS”クオリティ”/高解像度アセット適用)
プレイモード:ネヴェスク周回
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 157(122)fps | 183(128)fps | 215(167)fps |
標準的なグラフィック負荷のアクションRPGゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
最近のゲームにしては軽く、DLSS無しでも平均100fpsを大きく超え、165Hzディスプレイをしっかり生かせます。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 184(126)fps | 180(105)fps | 220(141)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応していますが、逆効果のためフレーム補完はOFFにしています。
ウルトラ設定のみ効果を発揮。最大約17%fpsが向上し、165Hzディスプレイをフル活用できるほどになります。ちなみに、全てのゲームに当てはまるわけではありませんが、HXシリーズの方がHシリーズよりもfpsが伸びる傾向です。
Call of Duty: Modern Warfare II(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア2)
解像度:フルHD
ゲーム設定:極限/ウルトラ/バランス(DLSS”クオリティ”)
プレイモード:マルチプレイ(ファーム18)
平均(最低)fps | 極限 | ウルトラ | バランス |
フルHD | 158(118)fps | 160(119)fps | 182(130)fps |
重量級のFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
DLSSを有効にした結果となりますが、極限設定で165Hzディスプレイを生かせます。RTX 4050だと平均100fpsをやや超えるくらいなので、安定性重視ならRTX 4060がベターですね。
Cyberpunk 2077(サイバーパンク 2077)
解像度:フルHD
ゲーム設定:ウルトラ/高/中(RT”ウルトラ”/DLSS”品質”)
プレイモード:本編で市街地中心部を移動
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 71(64)fps | 77(68)fps | 84(73)fps |
現状では最強レベルとなるウルトラヘビー級のFPSゲーム。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
DLSS無しでもウルトラ設定で平均71fpsキープし、地力の高さを感じさせますね。なお、RTX 4050は平均60fps台なので、安定感はやはり上。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 121(110)fps | 143(131)fps | 158(146)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応しています。
フルHDから効果を発揮しており、最大約88%fpsが向上し、ウルトラ設定で平均100fpsオーバーと安定感◎。高設定なら165Hzディスプレイも生きてきます。なお、フレーム補完なしだとウルトラ設定で平均77fpsなので、その差は一目瞭然。
RT
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 25(21)fps | 27(22)fps | 27(21)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
通常モードの重さ+反射・影・ライティングのフルセットということで、とんでもなく重く、全く歯が立ちません。
RT+DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 77(64)fps | 77(63)fps | 76(64)fps |
RT機能とDLSS機能を同時に有効にした際の結果です。
フレーム補完により、最大約3.1倍もfpsが向上し、平均70fps台と安定してプレイできます。RTX 4050では平均60fpsにはあと一歩及ばず、RTX 4060の方がいろいろ便利なことがわかります。
Hogwarts Legacy(ホグワーツ・レガシー)
解像度:フルHD
ゲーム設定:最高/高/中(RT”ウルトラ”/DLSS”クオリティ”)
プレイモード:ホグワーツ内の移動
平均(最低)fps | 最高 | 高 | 中 |
フルHD | 66(43)fps | 70(45)fps | 86(53)fps |
ウルトラヘビー級のアクションゲーム。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
最高設定でも平均60fpsを超え、安定してプレイ可能です。VRAMを8GBと多めに搭載しているので、テクスチャの簡易表示がなく、とても快適。
VRAMが6GBのRTX 4050だとこうはいかず、最新ゲームをまんべんなく楽しむならRTX 4060をまず押さえたいところ。
DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
フルHD | 131(90)fps | 136(91)fps | 149(107)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。このゲームはDLSS 3(フレーム補完)に対応しています。
フルHDから効果を発揮しており、約2倍もfpsが向上し、ウルトラ設定で平均119fpsと安定感バツグン。さすがに165Hzディスプレイをきっちり生かすことは難しいですが、これだけ出れば十分でしょう。
なお、フレーム補完なしだとウルトラ設定で平均88fpsとなり、平均100fpsに届きません。
RT
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 29(10)fps | 31(10)fps | 31(17)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
Cyberpunk 2077と同じく、反射・影・ライティングのフルセットということで、いずれの設定でも平均60fpsを大きく下回ります。
RT+DLSS
平均(最低)fps | ウルトラ | 高 | 中 |
WUXGA | 70(41)fps | 73(44)fps | 76(48)fps |
RT機能とDLSS機能を同時に有効にした際の結果です。
やはりフレーム補完の効果は絶大。最大約2.5倍もfpsが向上し、平均70fps台と安定してプレイできます。ちなみに、フレーム補完なしだとウルトラ設定で平均44fpsとなり、平均60fpsに届きません。
BIOHAZARD RE:4(バイオハザード RE:4)
解像度:フルHD
ゲーム設定:最高/高/中(RT”高品質”/FSR”クオリティ”)
プレイモード:最初の村を移動
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
フルHD | 85(70)fps | 104(93)fps | 110(96)fps |
重量級のアクションゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
最高設定で平均80fps以上をマーク。また、VRAMを8GB搭載していることもあり、最低fpsが大きく落ち込まず、とても安定しています。
なお、RTX 4050はVRAMが少ないので安定性に欠け、高設定でギリギリ平均60fpsを超えるなど、最新ゲームにはきつい性能です。
FidelityFX Super Resolution(FSR)
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
フルHD | 114(91)fps | 122(98)fps | 124(99)fps |
FSRを有効にした際のfpsです。FSRはDLSSに近い機能で、アップスケーリングによりフレームレートを上げることができます。Tensorコア不要の汎用性が高い技術で、最近では画質のクオリティもDLSSと同等レベルに向上しています。
特に最高設定での効果が大きく、fpsは約34%向上し、平均100fpsを超える安定ぶりです。さすがに165Hzディスプレイを生かすのはきついですね。
RT
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
フルHD | 66(2)fps | 86(73)fps | 91(71)fps |
RT機能を有効にした際の結果です。
レイトレーシングだとVRAMを非常に多く使い、最高設定だと動作が不安定になるため、高設定でのプレイがおすすめ。RTX 4050だと中設定まで落とす必要があり、最新ゲームならVRAM8GBはやはり欲しいですね。
ちなみに、VRAMが12GBあると4Kまで快適に動作します。
FidelityFX Super Resolution(FSR)
平均(最低)fps | 最高 (テクスチャ品質”高・8GB”) |
高 (テクスチャ品質”高・4GB”) |
中 (テクスチャ品質”中”) |
フルHD | 75(7)fps | 104(80)fps | 101(77)fps |
RT機能とFSR機能を同時に有効にした際の結果です。
FSRを有効にしても安定性の悪さは変わらず、高設定がおすすめ。FSRは描写負荷が下がるのですが、根本的にVRAMが足りないですね。
Tiny Tina’s Wonderlands(ワンダーランズ)
解像度:フルHD
ゲーム設定:バッドアス/ウルトラ/高(FSR”クオリティ”)
プレイモード:フィールド内の移動
平均(最低)fps | バッドアス | ウルトラ | 高 |
フルHD | 86(72)fps | 90(77)fps | 102(89)fps |
超重量級のFPSゲームです。競技性は高くないので、スムーズにプレイできる平均60fpsをキープできればOK。
バッドアス設定で平均80fps以上をマークし、安定してプレイできます。激重設定でこのパフォーマンスはとても魅力的。
FidelityFX Super Resolution(FSR)
平均(最低)fps | バッドアス | ウルトラ | 高 |
フルHD | 97(80)fps | 100(83)fps | 111(90)fps |
FSRを有効にした際のfpsです。
効果はやや控えめですが、最大約13%fpsが向上し、平均100fpsオーバーと安定感が格段に向上します。
Rainbow Six Siege(レインボーシックスシージ)
解像度:フルHD
ゲーム設定:最高/超高
プレイモード:カジュアル(マルチプレイ)
平均(最低)fps | 最高 | 超高 |
フルHD | 325(298)fps | 338(312)fps |
超軽量のFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
軽いのでfpsが非常によく伸び、165Hzディスプレイをフルに生かすことができます。なお、最高設定でレンダリング解像度をMAXにしても、平均220fpsをマークしており、品質重視でも安定感バツグン。
OVERWATCH 2(オーバーウォッチ 2)
解像度:フルHD
ゲーム設定:エピック/ウルトラ/高(FSR”OFF”)
プレイモード:練習場
平均(最低)fps | エピック | ウルトラ | 高 |
フルHD | 188(154)fps | 244(168)fps | 362(271)fps |
超軽量のFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
エピック設定が意外に重いものの、165Hzディスプレイを余裕で生かすことができます。一部の重量級ゲームを除き、高いfpsを叩き出せるのは魅力的ですね。
Apex Legends(エーペックス レジェンズ)
解像度:フルHD
ゲーム設定:最高・低(fpsリミット解除)
プレイモード:射撃訓練場
平均(最低)fps | 最高 | 低 |
フルHD | 201(164)fps | 264(212)fps |
標準的なグラフィック負荷のFPSゲームです。競技性の高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
最高設定で165Hzディスプレイをきっちり生かすことができ、スムーズにプレイ可能。なお、FPSゲームならRTX 4050でも余裕で対応できます。
Fortnite(フォートナイト)
解像度:フルHD
ゲーム設定:DirectX 12、最高/高/中
降下後、1分間のダッシュ&屋内探索
平均(最低)fps | 最高 | 高 | 中 |
フルHD | 103(76)fps | 161(128)fps | 181(139)fps |
やや軽めのFPSゲームです。競技性が高いので、できれば平均100fps以上をキープしたいところ。
最高設定がかなり重いのですが、平均100fps以上をキープし、やはりパワーがありますね。DLSSでさらに高いパフォーマンスを発揮します。
DLSS
平均(最低)fps | 最高 | 高 | 中 |
フルHD | 148(114)fps | 192(140)fps | 213(239)fps |
DLSSを有効にした際の結果です。
最高設定での効果が大きく、最大約44%fpsが向上し、最高設定でも165Hzディスプレイを生かせるまでになります。ただし、ゲームモードによってfpsにバラつきがあるので、高設定でプレイするのがおすすめ。
ちなみに、レイトレーシングを有効にしても結果がほとんど変わらないので、省略しています。
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは512GB SSDを搭載しています。最近はゲームそのものの容量も増えていますが、500GBあればまずOK。SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプで、爆速のPCIe Gen.4規格を採用する本格派仕様。なお、メーカーはLite-Onとなっています。
その実力ですが、Gen.4ではなくGen.3タイプの速度ですね。しかも、読み込みこそ速度がしっかり出ていますが、シーケンシャルの書き込み速度はかなり遅め。500MB/sはSATAクラスということで、正直ないなあ…というのが本音。
ただし、SSDということで動作はとても快適。ゲームのロード時間は短く、各種アプリの動作もサクサク動きます。
温度
FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
CPUは80℃前後で約4.3GHz(P-コア)と高いクロックをキープしています。また、GPUも80℃台前後と安定しており、しっかり冷却できています。
こちらがCINEBENCH R23実行時の温度です。
温度の許す限り性能をフルに引き出す動作システムとなっており、100℃ギリギリで約4.1GHz(P-コア)と非常に高めのクロックをキープ。ピーク時で4GHzオーバーというのはなかなかすごいですね。特にCPUの冷却性能の高さが光ります。
動作音
FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ
ゲーミングPCだと55デシベルが目安となりますが、ピーク時で54.9デシベルとほぼきっかり。ファンは豪快に回転しているものの、ゲーミングノートにしては静かな部類ですね。凄いのだと57デシベルくらいはいきます。
なお、最小時は46.9デシベルとありますが、アイドル状態なので、ほぼ無音です。
バッテリー持続時間
「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、軽作業を想定した設定にしています。
- 電源設定:静音モード、より良いバッテリー
- バックライト:40%
- 10秒ごとにキー入力
- 1分ごとに無線LAN経由でネット接続
結果は約2時間50分をマーク。ゲーミングノートでは標準的なレベルなので、あくまでも一時しのぎに使う感じです。
充実したユーティリティー機能
システム管理アプリとして、”My Dell”が搭載されています。バッテリーの管理からサポートにいたるまで、このアプリ一つで完結するので、とても便利。
”SupportAssistant”では、ドライバのダウンロードやハードウェアのスキャン、トラブルシューティングまで網羅しており、PCのメンテナンスをかんたんに実行することができます。
ゲーム専用のアプリ”Alienware COMMAND CENTER”もインストールされており、動作モードの設定が可能。なお、あくまでもGシリーズということで、機能は限定的です。
サウンドシステムには、”Dolby Atmos”を採用。サラウンドをはじめ、イコライザー機能が充実しており、好みの音質に柔軟にカスタマイズ可能です。
肝心の音質ですが、重低音~高音まで再現しており、サラウンドもしっかり効いています。ただし、音質の厚みが弱く、迫力はイマイチです。
まとめ
高性能のHXシリーズCPUや高品質ディスプレイを採用するほか、冷却システムも強化され、前モデルから順当に進化。RTX 4060搭載モデルで価格は19万円台と安く、高いコスパを実現しています。ただ、SSDはクオリティの高いものにしてほしいところですね。。
なお、最新ゲームをまんべんなく楽しむならRTX 4060、FPSゲームを含め従来のゲームを楽しむならRTX 4050がおすすめです。