Microsoft Surface Laptop 3(15インチ)をレビュー 約1.5kgの軽量ボディ!高いクオリティと性能が魅力のプレミアムノート

今回はマイクロソフトの【Surface Laptop 3(15インチ)】をレビュー。

無駄を一切排したスタイリッシュボディに高性能のRyzen 5を搭載。高いクオリティが自慢のプレミアムな15インチノートをチェックしてみましょう。

 

スペック

 Surface Laptop 3(15インチ)
カラーブラック・プラチナ
サイズW339.5×D244×H14.69mm
重量1542g(実測1554g)
OSWindows 10 Home(64ビット)
オフィスソフトOffice Home & Business 2019
CPURyzen 5 3580U
・4コア8スレッド
・定格2.1/最大3.7GHz
メモリ16GB(LPDDR4X)
ストレージ256GB SSD(PCIe NVMe)
グラフィクスIris Plus Graphics(CPU内蔵)
ディスプレイ15インチ、2496×1664、グレア、IPS、タッチ対応
インターフェースUSB3.1 Gen.1 Type-C、USB3.0 Type-A×2、Surface Connect、マイク入力/ヘッドフォン出力
光学ドライブ×
カメラHDカメラ(720p)
スピーカーDolby Audio 搭載 Omnisonic スピーカー
キーボード日本語キーボード
Wi-FiIEEE802.11 a/b/g/n/ac
Bluetooth5.0
保証1年(最長2年)
価格172,480円(税・送料込)~
付属品・各種マニュアル
・電源アダプタ(220g)
・電源ケーブル(71g)

※2020年3月4日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。

 

外観

洗練されたフラットボディ

機能美を極限まで追求した、見事なまでのフラットボディが特徴のモデルです。

 

凹凸は底面のゴム足くらいとなっており、とにかく徹底しています。

 

継ぎ目を極力排し、固定用のネジすらオミットし、まさにシームレス。とても洗練された印象を受けますね。

 

通気口もこの通り、見えないよう、しっかりカモフラージュする凝りようです。造形も非常にシンプル。

 

高品質のアルミニウム製ボディには非光沢の梨地加工が施され、落ち着きのある外観に仕上がっています。美しい見た目もさることながら、触り心地もサラッとした感じでとても上品。プレミアムモデルらしく、トータルで高いクオリティを実現しています。

カラバリはブラックのほか、プラチナが用意されています。

 

モバイル用にもおすすめ!?コンパクト&軽量ボディ

ボディは一般的な15.6インチではなく、15インチサイズとやや変則的。

 

その大きさですが、ディスプレイのベゼル(ふち)をスリムにすることで横幅を圧縮。横幅は339.5mmと、14インチモデルよりやや大きいくらいのコンパクトボディとなっています。

 

さらに、厚さも14.69mmと1.5cm以下に収まっており、非常にスリム。

 

なりより驚きなのが、その軽さ。実測で1554gと15インチクラスのモデルでは破格レベルに軽いです。下手な14インチモデルよりも軽く、モバイル用として使うのも十分あり。

 

シンプルなインターフェース

15インチモデルながら、インターフェースのラインナップはとてもシンプル。

 

USBはUSB3.1 Gen.1 Type-C、USB3.0 Type-A×2の全3ポート構成となっています。数こそ及第点レベルですが、オーソドックスなType-AとコンパクトなType-Cの両方を搭載しているので、新旧問わず様々な周辺機器を接続できるのはいいですね。

ただ、モデルのグレード的に、USB3.1は高速データ転送に対応した”Gen.2”にしてほしかったところ。また、SDスロットやHDMIポートもあればなおよかったですね。

 

電源ケーブルはこの通り、”Surface Connect”に差し込みます。マグネット方式なので、着脱しやすくなっています。なお、このコネクタには”Surface Dock”を接続でき、インターフェースの内容を補完することもできます。

 

ディスプレイ&キーボード

IPSパネル搭載

ディスプレイサイズは15インチと変則的ですが、解像度も2496×1664とこれまた変則的。WQHDに匹敵する精細な画面描写で、動画や写真などの編集作業もはかどります。

 

公式サイトでは特に触れられていませんが、シャープ製のIPSパネルを採用しています。発色はとても鮮やかでコントラストも高め。メリハリのきいた美しい映像クオリティで、動画鑑賞にも最適です。

もちろん視野角も広いので、どの角度から見ても色むらはほとんどありません。

 

ちなみに、”PixelSense ディスプレイ”ということで、タッチやペン操作にも対応しています。表面はとても滑らかで、カーソル&タッチ操作は思うがまま。さらに指紋もつきにくく、ストレスフリーの完成度です。

ただ、クラムシェル(開閉)タイプとタッチパネルとの相性はイマイチといった感じですね。ディスプレイを開いたままのタッチやペン操作はどうにも安定しません。タブレットやテントモードで使える2in1タイプのようにはいかず、「あれば便利」くらいのイメージで考えるのが吉。

 

こちらはオプションの”Surface Pen”です。4096段階の高い筆圧検知に対応しており、メモ書きはもちろん、イラスト制作にも最適。傾きにもしっかり追従し、遅延も少なめということもあり、上々な書き心地ですね。

ちなみに、重さは実測で21gと電池式では標準的な重さとなっています。

 

シンプルなテンキーレスキーボード

15インチクラスで横幅は広いものの、キーボードはテンキーレス仕様となっています。シンプルでモデルのコンセプトにはマッチしていますが、オフィスソフトなどでの入力作業ではやはりテンキーがあると便利。デザインを取るか、利便性を取るかといったところですね。

ワイドボディ&テンキーレスなので、だいぶゆとりがあり、キーピッチは約19mmとデスクトップキーボード並みの広い間隔が確保されています。

 

各キーは連結キーなどなく全てが独立し、配置そのものもクセがなく非常に素直

基本的に誤爆の心配はありませんが、電源ボタンはトリッキーです。Deleteキーよりも内側に配置され、うっかり押してしまいそうになります。慣れないうちは要注意。

 

キーストロークはやや浅めで、反発も軽めということもあり、あっさりした打鍵感ですね。キーボード面はアルミニウムなので、剛性も非常に高く、まさにたわみ知らず。タイピング圧力が高い方でも安心です。

もちろんトレンドの白色LEDもバッチリ内蔵しています。薄暗い場所でタイピングしやすくなるのはもちろん、見た目も華やか。ふわっとした上品な光り方は、本体イメージにしっかりマッチしています。

LEDは3段階の明るさ+OFFに設定できるので、LEDが苦手な方でも全く問題ありません。

 

滑らかなタッチパッド

タッチパッドはパッド部分とクリックボタンが一緒になった、一体型タイプとなっています。

 

パッド部分はサラサラした材質となっており、カーソル操作は非常にスムーズ。クリックボタンも軽い力で反応し、カタカタと小気味よく反応します。一体型にしては建付けがしっかりしており、操作音が静かなのもいいですね。

 

Dolby Audio Premium 対応オーディオ

ディスプレイもさることながら、スピーカーのクオリティも高くなっています。

 

音響システムでおなじみ”Dolby Audio”のサウンドエンジンを採用。

内蔵タイプなだけあり低音こそ弱いものの、中音・高音がよく伸び、音質も引き締まった感じで、クオリティはなかなか高め。サラウンドもしっかり効いており、臨場感も感じられ、音楽や動画鑑賞にはうってつけですね。

 

 

ベンチマーク

各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。

CINEBENCH

まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。

 

このモデルでは、AMDの4コア8スレッドAPU・Ryzen 5 3580Uを搭載しています。APUとは、ざっくりいうとCPUと高性能グラフィック機能をひとまとめにしたもの。グレードとしてはスタンダードレベルで、インテルでいうとCore i5に相当します。

時期的には、同じく4コア8スレッドのインテルCPU・Core i5-8265Uがライバルでしょうか。参考までに比較してみると、シングル性能こそ大差ありませんが、マルチ性能はRyzen 5が約39%も上回っており、同じコア・スレッド数ながら地力の高さを感じさせます。

 

PCMark 8&PCMark 10

【PCMark 8】は動画再生やブラウジング、ビデオチャット、画像・動画編集など、一般的なノートパソコンで想定される用途での性能を測るソフトです。

グラフを見るとわかりやすく、いずれのテストでも現行の標準的なノートパソコンを大幅に超える性能となっています。重量級の編集テスト”CREATIVE TEST”ではスコア5000の大台を突破しており、その実力はホンモノ。

なおライバルのCore i5と比べてみると、軽めの”WORK TEST”こそ下回っているものの、ワンランク上の”HOME TEST”では約9%、重量級の”CREATIVE TEST”では約12%スコアが高くなっています。CPUと高性能グラフィックの相乗効果がしっかり出ている感じですね。

 

あわせて上記のテストを一元化した【PCMark 10】のスコアもチェックしてみましょう。ブラウジングや各種編作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、ラクラク超えてきます

総合スコアこそCore i5とほぼ互角ですが、動画・写真の加工テスト”Digital Content Creation”では約38%も高いスコアをマーク。グラフィック性能ではやはりRyzen 5のほうに軍配が上がります。

 

動画エンコード

【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。

エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・VCE/QSVでエンコードしています。なお、VCE/QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のこと。VCEはAMD、QSVはインテルの名称です。

 

H.264(フルHD)2Pass1PassVCE/QSV
Ryzen 5 3580U58:3929:564:35
Core i5-8265U1:04:2133:294:51

CPU性能が重要になるソフトウェアエンコード(2Pass・1Pass)では約10%、ハードウェアエンコードでも約5%ほどRyzen 5の方が早く変換を終了します。

 

H.265(フルHD)2Pass1PassVCE/QSV
Ryzen 5 3580U1:32:0646:244:29
Core i5-8265U1:34:1848:576:29

重量級のH.265では、ソフトウェアエンコードでのRyzen 5のアドバンテージは約5%程度ですが、ハードウェアエンコードでは大きく差がつき、Core i5に対し約69%の時間で変換を終えています。Ryzen 5の方が安定して速いことがわかりますね。

 

画像変換

【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。

JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。

 

 CR2→DNGCR2→JPEG
Ryzen 5 3580U2:138:04
Core i5-8265U4:038:38

軽めのDNG変換では、Ryzen 5がCore i5に対し約55%の時間で変換を完了し、JPEG変換でもCore i5の約94%の時間で変換を完了します。編集用途でもやはりRyzen 5が有利ですね

 

ドラクエ10

グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。

 最高品質標準品質低品質
フルHD665584489107
2496×1664411756446208

内蔵グラフィックの性能が高く、フルHD・最高品質でスコア5500オーバーも余裕です。このラインを安定して超えられるか否か、それがCore i5の内蔵グラフィック・UHD 620との大きな違いです。

 

PSO2

こちらはやや軽めのゲームです。エピソード4にてグラフィック描写が「設定6」に引き上げられましたが、それでもやはり軽いことに変わりありません。スコア4500以上で平均60fpsをキープできます。

 設定6設定5設定4設定3
HD34256812651712298
フルHD1484337635416015

ドラクエのようにはいかず、フルHDなら設定3までガッツリ落とす必要があり、HDが実用的な解像度となります。オンラインゲームを快適に楽しむなら、よくてドラクエレベルの特に軽いものに限られます。

 

FF14

おなじみの重量級ベンチマークです。スコア7000以上で【非常に快適】となり、スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。

 最高品質高品質標準品質
HD367247505551
フルHD220428433460

さすがにこのクラスともなると内蔵グラフィックでは厳しいですね。オンラインゲームならGTX 1050を選ぶのがおすすめ!

 

3DMARK

3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。

 

DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として、参考まで。

 総合スコアGraphics
Score
CPU/Physics
Score
Combined
Score
Time Spy9738732774
Night Raid8647106094223
Fire Strike250127579490893
Sky Diver7863812070377409
Cloud Gate12380178495974
Ice Storm601878649929152

 

CrystalDiskMark

【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。

 

このモデルは256GB SSDを搭載したシングルストレージ構成です。128GBよりもだいぶ余裕があり、アプリはもちろん、動画や画像などデータ類も多めに入れることができます。SSDなら256GBあればまず安心。

SSDは通常タイプよりも4~5倍速いNVMeタイプのSSDで、SK Hynix製のものを搭載しています。その実力ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み込みでは4ケタをマーク。ただ、それ以外はさほど伸びず、スタンダードなNVMe SSDといったところですね。

SSDともなると数値の差を体感することはほとんどできず、あまり結果を気にする必要はありません。実際の動作もOSの起動からブラウジング、各種アプリの動作にいたるまでサクサク動いて、とても快適です

 

温度

FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。

 

ピーク時でも70℃台前半の安定した温度をキープ。発熱が高めの4コア8スレッドCPUですが、しっかり冷却できています。

 

動作音

FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ

 

50デシベルを超えるとノイズが気になるようになりますが、ピーク時でも49デシベルとしっかり50デシベルを下回っています。実際ファンは高速回転していますが、マイルドなファンノイズなので、さほど気になりません。

ちなみに最小時では45.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。

 

バッテリー持続時間

「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。

  • 電源設定:バランス、推奨バッテリー
  • バックライト:40%
  • 10秒ごとにキー入力
  • 1分ごとに無線LAN経由でネット接続

高性能のRyzenですが、バッテリーの持ちはインテルに比べると短めなのがネック。ただ、それでも約8時間10分と十分実用的なレベルになっています。これなら出先に持ち運んで使うのもありですね。

 

選べるバリエーション

このモデルでは、各カラーごとに4つのバリエーションが用意されています。

 

  • Ryzen 5 3580U/8GBメモリ/128GB SSD
  • Ryzen 5 3580U/8GBメモリ/256GB SSD
  • Ryzen 5 3580U/16GBメモリ/256GB SSD
  • Ryzen 7 3780U/16GBメモリ/512GB SSD

イチオシは今回紹介したRyzen5/8GBメモリ/256GB SSD搭載モデルですね。総合的なバランスに優れた、使いやすい構成です。

ライトに使うならRyzen5/8GBメモリ/128GB SSDを、編集用ならRyzen 7/16GBメモリ/512GB SSD搭載モデルを選ぶのもいいでしょう。

 

まとめ

プレミアムモデルらしく、クオリティの高さは折り紙付き。徹底的にスリム&小型化することで、15インチながら14インチに匹敵するボディを実現。また、ムダを省いた機能美あふれるデザインは使う人や場面を選ばず、ビジネスユースにも最適です。

Ryzen 5の性能も非常に高く、Core i5を上回るパフォーマンスを発揮し、動作はサクサクで快適そのもの。持ち運べる15インチノートが欲しい方にイチオシのモデルです。

 

 

本レビューは、日本マイクロソフトより、商品を貸し出していただいたうえで執筆しています。また、マイクロソフトアフィリエイトプログラムを利用して収入を得ています。

 

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