今回デルの【Inspiron 17 3000 プレミアム[3780]】をお借りしました。
新生17インチモデルがついに登場!ベーシックノートらしからぬ高いクオリティが自慢のモデルをチェックしてみましょう。
スペック
※2019年7月8日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
※割引クーポンは販売サイトに記載してあります。
外観
スマートなシルバーボディ
ベーシックな3000シリーズですが、新生モデルは一味違います。
スタンダードな樹脂製ボディですが、つや消しの非光沢加工が施されており、仕上がりはとてもきれいです。
美しいラウンドフォルムに、知的なプラチナシルバーのカラバリも相まって、スマートな印象を受けます。
見た目だけでなく、さわり心地も◎。サラッとした手になじむ感触に仕上げており、安っぽさを全く感じさせません。
また、細部の造形にも凝っており、キーボード面をオシャレな幾何学模様に加工する手の込みよう。トータルの完成度は非常に高く、ベーシックモデルとは思えないクオリティです。
ポイントをおさえたインターフェース
17インチモデルということで、フル規格のインターフェースとなっています。
USBは大容量給電に対応したUSB3.1 Gen.1×2・USB 2.0×1の計3ポート。
画像出力はHDMIで、その他光学式ドライブやLANポート、SDスロットも搭載しています。さすがにリバーシブルのType-Cポートはありませんが、ベーシックモデルなら十分すぎる内容です。
もちろん光学式ドライブも搭載。普段使いでほしいものは一通りそろっています。
ディスプレイ&キーボード
IPSパネル搭載
ディスプレイは大型の17.3インチサイズで、解像度は標準的なフルHDとなっています。映り込みが少ないノングレアタイプなので、万人受けしやすいのもポイント。
15.6インチよりもさらに一回り大きく、映画鑑賞などエンタメコンテンツでの迫力はワンランク上。大画面モデルが欲しいけど、デスクトップを置くほどではない…というかたにはもってこいのサイズです。
最大のポイントはこれ、ベーシックモデルながらIPSパネルを採用しています。発色に優れ・コントラストも高く、美しい映像を思う存分堪能することができます。おまけに視野角も広いので、色むらはほとんどなし。まさにパーフェクトなクオリティです。
シンプルなキーボード&タッチパッド
大型の17インチモデルということで、テンキー付きキーボードを搭載しています。横幅があるので、大分ゆとりがありますね。
キー配列は、”Enterキー”など一部キー周りが連結された、おなじみのDell仕様。基本的に素直な配列なので、誤爆の心配はありません。また、キーピッチは約19mmとデスクトップキーボード並みの感覚が確保され、ゆとりがあるのも◎。
キーストロークですが、ご覧の通りかなり浅く、反発も弱め。従来モデルと変わらず、ちょっと物足りないですが、サクサク打ち込める感じは決して悪くなく、こだわりが無ければ十分使えるクオリティです。
タッチパッドはオーソドックスな一体型のタイプです。表面は樹脂製で、ややざらつきがあり、カーソル操作の精度は高めです。また、クリックボタンはやわらかく、バタつきが無いのもいいですね。
充実したユーティリティーソフト
毎度おなじみのサウンドエンジン【Waves MaxxAudio Pro】が標準で搭載されています。イコライザーやサラウンド機能など必要なものは一通り搭載されおり、ご覧の通りかんたんに調整することができます。
なおスピーカーの音質ですが、あくまでも内蔵タイプということで、中音域がメインとなり迫力不足。音楽などを楽しむのであれば、ヘッドホンがおすすめです。
そのほか、おなじみCyberLinkのMedia Suiteがインストールされています。メディア再生や動画編集、ライティングまでこれ一つでOK。一通り使うものが入っているのはありがたいですね。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
CINEBENCH
まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。


このモデルでは、インテル第8世代のCPU・Core i5-8265Uを搭載しています。4コア8スレッドのマルチコア・スレッド構成となっており、ブラウジングやオフィス作業はもちろん、動画や画像編集など重い作業までこなせるオールラウンダーCPUです。
ちなみに、上位モデルではワンランク上のCore i7-8565Uを搭載しています。同じく4コア8スレッドですが、動作クロックとキャッシュ容量が強化されており、マルチ性能は約13%、シングル性能は約14%それぞれ性能が高くなっています。
PCMark 8&PCMark 10
このモデルではグラフィック機能にAMD製の【Radeon 520】が搭載されています。その性能ですが、インテル内蔵グラフィックとほぼ同じ。あくまでも変わり種構成といったところです。
【PCMark 8】はブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的なノートパソコンで想定される用途での性能を測るソフトです。
基本的なタスクの処理性能をチェックする【HOME・WORK】テストはもちろん、ワンランク上となる重量級の【CREATIVE】テストでも頭一つ抜けた高いスコアをマークしています。
こちらは上記のテストを一元化した【PCMark10】の結果となりますが、本格的な動画や画像編集用途の目安となるスコア3000を大きく超え、まさにオールラウンダーCPUというにふさわしいスペックです。
なお、Core i7から最大約14%の差をつけられています。テストの負荷が重いほど差がつく傾向で、エンコード作業や画像変換作業ではやはりCore i7が有利です。
動画エンコード
【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。
エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしており、Radeon GPUは有効になっていません。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のことです。
H.264(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i5-8265U | 1:04:21 | 33:29 | 4:51 |
Core i7-8565U | 1:03:04 | 32:36 | 4:12 |
この通り、動作クロックの高いCore i7のほうが早く、QSVではCore i5の約87%の時間で変換を終えています。
H.265(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i5-8265U | 1:34:18 | 48:57 | 6:29 |
Core i7-8565U | 1:33:07 | 47:44 | 5:50 |
重量級のH.265でも同じような傾向で、QSVではCore i5の約90%の時間で変換を終えています。長時間&大容量データのエンコードでもない限り、Core i5でも十分ですね。
画像変換
【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。
JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。
CR2→DNG | CR2→JPEG | |
Core i5-8265U | 4:03 | 8:38 |
Core i7-8565U | 1:50 | 5:40 |
動画編集とは打って変わって大きく差がつくようになり、軽めのDNG変換ではCore i7がCore i5の約45%と半分以下の時間で変換を完了します。JPEG変換でも約65%の時間で変換を完了しており、かなりの時短効果を発揮します。
写真撮影など画像編集の機会が多い方は、Core i7を選ぶのがおすすめ。
ドラクエ10


グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。
結果はRadeon 520を搭載しているものの、フルHD・低品質でスコア5764(快適)となり、内蔵グラフィックのみ搭載したCore i7の結果に届かず。フルHDで動かせるだけでも立派ですが、ちょっと物足りない性能ですね。。
以下その他のゲームもチェックしてみましょう。
PSO2
こちらはやや軽めのゲームです。エピソード4にてグラフィック描写が「設定6」に引き上げられましたが、それでもやはり軽いことに変わりありません。スコア4500以上で平均60fpsをキープできます。
HD・設定3でスコア4286止まり。これ以上下げると紙芝居のようなクオリティになるので、おすすめしません。
FF14
おなじみの重量級ベンチマークです。スコア7000以上で【非常に快適】となり、スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
無理を承知で動かしましたが、HD・標準品質でスコア4793(快適)をマーク。意外に健闘しているものの、やはりオンラインゲームならゲーミングPCですね。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として、参考まで。
総合スコア | Graphics Score | CPU/Physics Score | Combined Score | |
Time Spy | 479 | 419 | 2735 | ー |
Fire Strike | 1396 | 1510 | 8204 | 497 |
Night Raid | 4520 | 4521 | 4515 | ー |
Sky Diver | 5098 | 4887 | 7096 | 4649 |
Cloud Gate | 8771 | 10588 | 5480 | ー |
Ice Storm | 53400 | 59453 | 39372 | ー |
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。


このモデルは128GB SSD+1TB HDDのデュアルストレージ構成となっています。ゲームは高速のSSDに、データ類はHDDに入れるという便利な使い分けができ、とても便利です。
SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプのSSDというこだわりようで、メーカーはSSDでおなじみの東芝製のものを採用しています。肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み込みが1000オーバーのほかは、一般のSSDに近い速度をマーク。
NVMeタイプにしては物足りないですが、SSDともなると数値の差を体感することはできないので、あまり気にする必要はありません。ブラウジングや各種アプリの動作、ゲームのロードにいたるまでサクサク動き、実際の動作も非常に快適です。
温度
FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
ピーク時で、CPU・GPUともにおおむね70℃台をキープ。安定した温度に落ち着いています。4コア8スレッドの熱いCPUではありますが、冷却性能は全く問題ありません。
動作音
FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ


ピーク時で51.3デシベルと標準的な動作音です。ファンは高速回転していますが、耳障りな甲高いノイズが無いので、さほど気になりません。
ちなみに最小時では45.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。
バッテリー持続時間
「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。
- 電源設定:Dell、より良いバッテリー
- バックライト:40%
- 10秒ごとにキー入力
- 1分ごとに無線LAN経由でネット接続
結果は約5時間40分と5時間を超える標準的なバッテリーの持ちです。持ち運びよりも据え置きメインの使い方になりますが、コンセントが無い状況でもそれなりに使えます。
まとめ&関連モデル
まず外観からしてクオリティが高く、美しいフォルムをはじめ、ディティールにもこだわっており、ベーシックモデルらしからぬレベルに仕上がっています。
また装備面も申し分なく、発色に優れたIPSパネルや高性能のCore i5を搭載し、エンターテイメントから動画・画像編まで様々な用途で大活躍!そして何より価格が安いので、17インチならまずおすすめのモデルです。
New Inspiron 17 3000[プレミアム]
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
17.3インチ フルHD ノングレア IPS
■CPU:Core i5-8265U
■メモリ:8GB(DDR4-2666)
■グラフィック:UHD 620(CPU内蔵)
■ストレージ:HDD 1TB
■【クーポン利用】
106,980円⇒73,023円(税・送料込)~
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New Inspiron 17 3000[プラチナ]
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
17.3インチ フルHD ノングレア IPS
■CPU:Core i7-8565U
■メモリ:8GB(DDR4-2666)
■グラフィック:UHD 620(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 128GB+HDD 1TB
■【クーポン利用】
133,980円⇒97,733円(税・送料込)~
実機モデルのCore i7搭載バージョンです。編集用途で使うならおすすめ。
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