今回デルの【Inspiron 13 7000 プレミアム[7391]】をお借りしました。
ついにデルから1kg未満のモバイルノートが登場!全てにおいて大幅な進化を遂げた、13インチのプレミアムノートをチェックしてみましょう。
スペック
※2020年3月6日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
※割引クーポンは販売サイトに記載してあります。
外観
機能美あふれるデザイン
前モデルから大きく変わったのはボディの材質です。アルミニウム合金から、軽量&堅牢なマグネシウム合金に変更されています。
デザインそのものはほぼ変わらず、やわらかさを感じさせるフォルムにムダのないシンプルなデザインーデルらしい機能美あふれるクオリティとなっています。
クールなシルバーのカラバリも相まって、洗練された印象を受けます。なお、カラバリはシルバーのみ用意されています。
表面は非光沢の梨地加工が施されており、高級感のある美しい仕上がりです。また、サラッとした手になじむ感触に仕上げられ、さわり心地も上々です。
排気口はデザインを損なうことが無いよう、うまいことカモフラージュされています。
ちなみに、ディスプレイはホワイトのフレームで装飾されており、カジュアルな一面も持ち合わせています。
900g台の圧倒的な軽量ボディ
ボディのサイズは持ち運び&据え置きに最適な13インチで、大幅な軽量化を果たしています。
ディスプレイのベゼル(ふち)をスリム仕様にすることで、横幅と奥行きを圧縮。A4ファイルサイズと比べてみると一回り小さく、厚さも最厚部で14.9mmに抑えられており、かばんにサッと収納できるコンパクトサイズを実現しています。
そして特筆すべきはその軽さ。マグネシウム合金ボディなのでとてつもなく軽く、実測で982gと1kgを下回っています。前モデルとの差はなんと約350g!見た目は似ていますが、全くの別物です。
13インチでは1.2~1.3kgが相場なので、それと比べても圧倒的。実際手に取ってみても、金属の重さを感じず、パソコンを持っているという感じがしません。軽さを追求する方にはぜひおすすめです。
リフトアップヒンジ搭載
機能面もしっかり考えられており、【リフトアップヒンジ】を搭載しています。リフトアップヒンジとは画面を開いたときに、ボディがせり上がるギミックのこと。
適度な傾斜ができるためタイピングしやすくなるほか、接地面とパソコンの間にすき間が空くことで、給排気がスムーズになり、冷却能力もアップします。下にノートPCクーラーを置いているようなもので、熱い夏場でも安心。
インターフェースは最小限
コンパクト&スリムボディということもあり、インターフェースは最低限となっています。もちろん、光学ドライブやLANポートは非搭載です。
USBはUSB3.1ポートが左右に1つずつ、計2ポート搭載されています。そのうち左サイドのポートは、小型&リバーシブルのType-Cタイプで、ディスプレイ出力にも対応しています。あくまでも最低限なので、周辺機器を接続するなら、Bluetoothを活用するのもおすすめ。
そのほかHDMIポートやmicroSDスロットも搭載し、普段使いで必要なものは一通りそろっています。
ディスプレイ&キーボード
IPSパネル搭載
ディスプレイはコンパクトな13.3インチサイズです。15インチより一回り小さいですが、11インチや12インチに比べると、やはりゆとりがあります。携帯性と視認性をうまく両立した絶妙のサイズなので、持ち運びならまず13インチを選びたいところですね。
なお、解像度はオーソドックスななフルHDとなっています。
公式サイトではWVAパネルと記載していますが、型番(CMN1367)を調べてみると、どうやらIPSパネルのようです。
高発色・高コントラスト・広視野角の3拍子そろった高性能パネルで、表面のグレア加工も相まって、美しい映像を思う存分堪能することができます。また、色域がsRGBが95%と広めなのもいいですね。
このとおり、横から覗いても色むらはありません。
完成度の高いキーボード&タッチパッド
キーボードのクオリティも格段に上がり、キートップが塗装され、美しい仕上がりになりました。さながらHP製パソコンのようなクオリティで、高級感があります。
コンパクトモデルということで、キーボードはテンキーレスとなっています。
キーの種類は必要最低限で、配置は無理なくとても素直。”Enterキー”など一部キー周りが連結された、おなじみのデル仕様は健在ですが、操作に支障はなく、基本的に誤爆の心配はありません。ちなみに、キーピッチは約19mmとデスクトップキーボード並みの間隔が確保され、窮屈な感じがしないのはグッド。
一点気を付けるとしたら右上の電源ボタンでしょうか。”backspace”や”delete”ボタンと間違えて押しそうになりますが、ボタン自体ほかのキーよりも固めになっているので、軽く押したくらいでは反応せず、その点は安心です。こればっかりは慣れの問題でもあります。
キーストロークはこの通りやや深めとなっており、打鍵感を楽しみつつ、快適にタイピングできます。
もちろん、トレンドの白色LEDを内蔵しています。見た目の華やかになるだけでなく、薄暗い場所でのタイピングしやすくなります。デルの最新ミドルクラスモデルは気合の入れようが違いますね。
なお、LEDは2段階の明るさに設定でき、もちろんOFFにも設定可能。LEDが苦手という方でも安心です。
スムーズなタッチパッド
タッチパッドはパッドとクリックボタンが一緒になった、一体型のタイプです。
表面サラサラしており、カーソル操作は非常にスムーズ。また、クリックボタンは少し押し込む必要がありますが、建付けがしっかりしているので、バタつかず操作音も静かなのはグッド。
指紋認証センサー搭載
先に紹介した電源ボタンは、Windows Hello対応の指紋認証センサーを兼ねています。本人認証のため、ログインパスワードよりも安全。また、ログインの際わざわざパスワード入力することなく、とてもスムーズです。
充実したユーティリティー機能
毎度おなじみのサウンドエンジン【Waves MaxxAudio Pro】が標準で搭載されています。イコライザーやサラウンド機能など必要なものは一通り搭載されおり、ご覧の通りかんたんに調整することができます。
なおスピーカーの音質ですが、低音は弱いものの、中・高音域はクリアでサラウンドも効いており、内蔵スピーカーにしては上々のクオリティです。
また、視覚効果のアプリとして【CinemaColor】機能を搭載しています。
動画・夜間・スポーツ・アニメーションそれぞれのシーン最適な色彩設定をすることで、鮮やかで深みのあるカラーで映像コンテンツを楽しむことができます。発色の高いIPSパネルとの相性は抜群です。
そのほか、バッテリー機能の設定アプリ【Power Manager】機能も搭載しています。
”サーマル管理”ではシステムの消費電力やファン動作を一括で設定でき、シーンに応じて最適なモードを柔軟に選択できます。また、”バッテリエクステンダ”ではバッテリー駆動時の消費電力を最小限に抑えることができ、特にバッテリの持ちを重視したい場合に有用です。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
CINEBENCH
まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。


このモデルでは、インテル最新世代のミドルクラスCPU・Core i5-10210Uを搭載しています。第8世代のCore i5-8265Uと同じ4コア8スレッド構成ですが、きっちり進化。シングル性能は約10%、特にマルチコアの性能は約25%と大幅に向上しています。
ちなみに、最新の第10世代では10nmプロセスの”ICE LAKE”と、14nmプロセスの”COMET LAKE”の2タイプが展開されていますが、Core i5-10210Uは”COMET LAKE”のCPUとなります。
ちなみに、最新の第10世代では10nmプロセスの”ICE LAKE”と、14nmプロセスの”COMET LAKE”の2タイプが展開されていますが、Core i5-10210Uは”COMET LAKE”のCPUとなります。
両者の違いですが、かなりざっくりいうとCPUに力を入れているか、GPUに力を入れているかです。COMET LAKEでは8コア16スレッドのマルチコア・スレッドCPUが用意され、ICE LAKEでは、高性能グラフィック”IRIS PLUS”を内蔵したCPUが用意されています。
PCMark 8&PCMark 10
【PCMark 8】はブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的なノートパソコンで想定される用途での性能を測るソフトです。
現行ノートの一般的な性能指標から頭一つ抜けた高いスコアをマーク。もちろん、いずれのテストでもCore i5-8265Uを超え、標準的な”HOMEテスト”では約10%、重量級の”CREATIVEテスト”でも約6%と、着実にパフォーマンスが向上しています。
こちらは上記のテストを一元化した【PCMark10】の結果となりますが、本格的な動画や画像編集用途の目安となるスコア3000を大きく超え、スコア4000の大台まであと一歩というところまで迫っています。
もちろんCore i5-8265Uよりも高いスコアをマークし、総合スコアでは約7%ほど上回っています。項目別では10項目中8項目で上回っており、最大約20%も高いスコアをマーク。軽作業から重量級の作業まで、まんべんなく処理性能が向上しています。
オールラウンダーCPUによりいっそう磨きがかかった感じですね。
動画エンコード
【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。
エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のことです。
H.264(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i5-10210U | 59:16 | 29:00 | 3:58 |
Core i5-8265U | 1:04:21 | 33:29 | 4:51 |
エンコード性能もきっちり向上し、Core i5-8265Uに対し2Passでは約92%、1Passで約87%と徐々に短縮し、QSVともなると約77%の時間で変換を完了しています。
最新世代では内蔵グラフィックの性能が強化されているので、その差が出た感じですね。
H.265(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i5-10210U | 1:30:31 | 47:04 | 5:51 |
Core i5-8265U | 1:34:18 | 48:57 | 6:29 |
重量級のH.265の結果ではまた違う傾向となり、Core i5-8265Uに対し2Pass・1Passともに約96%、QSVでは約90%とその差が縮まります。形式によって異なりますが、エンコード性能もしっかり上がっています。
画像変換
【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。
JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。
CR2→DNG | CR2→JPEG | |
Core i5-10210U | 2:27 | 5:28 |
Core i5-8265U | 4:03 | 8:38 |
画像変換ではかなりの高速化を果たし、軽めのDNG変換ではCore i5-8265Uの約60%、重量級のJPEG変換でも約63%の時間で変換を完了しています。
第8世代のCore i7なみの高いパフォーマンスとなっており、かなりおいしい性能です。まだまだ第8世代と第10世代CPU搭載モデルが一緒に販売されていますが、やはり第10世代CPU搭載モデルがだんぜんおススメ!
ドラクエ10
グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。
最高品質 | 標準品質 | 低品質 | |
HD | 9215 | 10676 | 12858 |
フルHD | 4864 | 6496 | 8054 |
さすがにドラクエは軽く、フルHD・標準品質なら快適にプレイ可能です。前世代のUHD 620からあまり変わらない結果ですね。
PSO2
こちらはやや軽めのゲームです。エピソード4にてグラフィック描写が「設定6」に引き上げられましたが、それでもやはり軽いことに変わりありません。スコア4500以上で平均60fpsをキープできます。
設定6 | 設定5 | 設定4 | 設定3 | |
HD | 1651 | 4421 | 4439 | 7485 |
フルHD | 503 | 1770 | 1804 | 3263 |
さすがにドラクエのようにはいかず、HDでも最低ラインまで落とさないとスコア4500を超えません。UHDシリーズだとフルHDでのゲーミングはまだまだ厳しい感じ。
FF14
おなじみの重量級ベンチマークです。スコア7000以上で【非常に快適】となり、スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
最高品質 | 高品質 | 標準品質 | |
HD | 2251 | 3170 | 4477 |
フルHD | 1163 | 1760 | 2519 |
FFクラスになると手も足も出ません。が、HD・標準品質でスコア4000台は意外と健闘しています。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として、参考まで。
総合スコア | Graphics Score | CPU/Physics Score | Combined Score | |
Time Spy | 459 | 401 | 2765 | ー |
Fire Strike | 1164 | 1279 | 8357 | 393 |
Night Raid | 5390 | 5514 | 4785 | ー |
Sky Diver | 4530 | 4232 | 7284 | 4361 |
Cloud Gate | 8750 | 10101 | 5960 | ー |
Ice Storm | 65511 | 73162 | 47960 | ー |
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは256GB SSDを搭載したシングルストレージ構成となっています。ブラウジングやオフィスソフトなど軽作業メインなら128GBでも十分ですが、256GBあると動画や画像などデータ類を多めに保存することもでき、とても便利です。
SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプのSSDというこだわりようで、大御所のストレージメーカー・Western Digital製となっています。
肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書きはきっちり4ケタをマーク。ランダムも特に速度が出にくい”Q1T1”の書き込みしっかり100MB/s以上マークし、そつなく速いNVMe SSDといったところですね。もちろん動作もサクサクで非常に快適。
温度
FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
4コア8スレッドのCPUですが、ピーク時でも70℃半ばの安定した温度をキープしています。冷却性能は十分高いので、夏場でも安心ですね。
動作音
FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ


50デシベルを超えるとノイズが気になるようになりますが、ピーク時で48.6デシベルと下回り、とても静か。アイドル時との差はわずか2.7デシベルとなっています。実際ファンは高速回転していますが、控えめなので、さほど気になりません。
ちなみに最小時では45.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。
バッテリー持続時間
「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。
- 電源設定:Dell、より良いバッテリー
- バックライト:40%
- 10秒ごとにキー入力
- 1分ごとに無線LAN経由でネット接続
結果は約10時間30分とモバイルノートの目安である10時間をきっちり超えてきました!これだけもてば出先でも安心して使えますね。
まとめ&関連モデル
ボディの素材をアルミニウム合金からマグネシウム合金にすることで、1kg未満の超軽量ボディを実現。機能美あふれるシンプルなデザインに、美しい梨地仕上げなどクオリティの高さはそのまま、キーボードのクオリティが大幅に向上しており、前モデルからきっちり進化しています。
最新世代のCore i5もしっかりパワーアップし、ブラウジングやオフィス作業、さらには編集用途までサクサクこなすことができます。この内容で8万円台と非常に安く、コスパも◎。モバイルノートおすすめNo.1のモデルです!
Inspiron 13 7000 プラチナ[大容量SSD&MX250搭載]
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
13.3インチ フルHD グレア
■CPU:Core i7-10510U
■メモリ:8GB(LPDDR3-2133)
■グラフィック:MX250
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】134,980円⇒108,783円(税・送料込)~
Core i7&MX250を搭載したハイスペックモデル。
エントリークラスのGPU・MX250の性能は、一般的なUHD Graphics(CPU内蔵タイプ)の約2倍となっており、動画や画像編集などで高いパフォーマンスを発揮します。ただ、あくまでもエントリーなので、オンラインゲームには不向きです。
モバイルノートで、できるだけ高性能マシンが欲しい方におすすめ。
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