今回デルの【Inspiron 13 7000 2-in-1 プレミアム[7391]】をお借りしました。
高品質&高コスパの13インチ2in1モデルがリニューアル。機能・性能面ともにきっちり進化した新モデルをチェックしてみましょう。
スペック
※2020年1月1日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
※割引クーポンは販売サイトに記載してあります。
外観
上質のアルミボディ
上位の7000シリーズということで、クオリティの高さはしっかり踏襲しています。
ボディの素材には高品質のアルミニウムを採用しています。
継ぎ目の少ないユニボディ構造となり、排気口もヒンジ部分に収めることで、だいぶすっきりした感じになりました。シンプルイズベストな癖のないデザインなので、使う人を選びません。
表面は非光沢の梨地加工が施され、落ち着きのあるイメージに仕上がっています。”マットブラック”ともいうべき渋い色合いです。
外観のクオリティもさることながら、触り心地も◎。サラッと手になじむ感触は、高級感を感じさせます。
タッチパッドの周囲は、美しいダイヤモンドカット加工となっているのもポイント。細部の造形美へのこだわりは、さすが上位モデルといったところです。
持ち運びに便利なスリム&コンパクトボディ
このモデルは持ち運びがしやすい13インチサイズとなっています。サイズ&重さについては、前モデルとほぼ同じといったところです。
サイズは前モデルとほぼ同じですが、その大きさはA4ファイルサイズよりも小さく、非常にコンパクト。厚さ13.66mm(最薄部)と薄く、カバンにサッと入れることができます。
重さは実測で1388gと前モデルから若干軽くなっており、より持ち運びやすくなっています。
ちなみに、13インチというカテゴリでは特段軽いわけではないのですが、アルミボディの2in1タイプなら相場通りといったところですね。
高い機能性!フレキシブルな2in1タイプ
最近はやりの2in1ノートパソコンで、360°回転するコンパーチブルタイプとなっています。
360°回転しタブレットとして、またテント型にして寝そべりながら動画を見るといったフレキシブルな使い方ができ、とても便利です。
もちろんディスプレイはタッチ&ペン入力に対応しており、傷のつきにくい硬質のパネルでカバーされています。実際の操作感はかなりスムーズ。下位の5000シリーズだとちょっと抵抗がある感じですが、それとは違って非常に滑らかです。もちろん操作性も高く、申し分のない完成度ですね。
コンパーチブルの要ともいえるヒンジですが、かなり頑丈に造られ、無段階稼働で任意の角度にピタッと止まります。テントモードやスタンドモードでガタつくことはありません。
もちろん、キーボードを180°以上回転させるとキーボードが動作しなくなるので、誤操作の心配も全くなし。
ちなみに、Dellアクティブペンが標準で付属します。【PN350M】というモデルで、電池式となっています。
1024段階の筆圧検知機能に対応しており、遅延も少なく、メモや軽いスケッチには十分な書き心地です。ただ、微妙な濃淡の書き分けはややしにくく、イラスト制作などでも使うのであれば、より細かい筆圧検知に対応したペンを購入するのがおすすめ。
なんとペンを収納できる親切仕様となっており、ヒンジ部分にぽっかりとスペースが用意されています。落ちてしまわないか心配になりますが、強力なマグネットでがっちり固定できるようになっているので、全くその心配はありません。
最低限ながら最新のインターフェース
コンパクトな13インチサイズなので、インターフェースは最低限です。が、最新規格はしっかり取り入れています。
USBは2ポートのみで、オールUSB3.1規格となっています。そのうち左サイド小型端子・Type-Cポートは、最大10Gbpsの高速転送が可能な【Generation2】規格で、さらに40Gbpsの超高速転送ができる【Thunderbolt 3】にも対応しています。
そのほかHDMIポートやMicro SDスロットを搭載し、少ないながらも普段使いで必要なものは一通りそろっています。
ちなみに、キーボード右上の電源ボタンにはWindows Hello対応の指紋認証センサーが内蔵されています。パスワードをわざわざ入力せずスムーズにログインすることができ、作業効率もはかどります。
ディスプレイ&キーボード
IPSパネル搭載
ディスプレイサイズは13.3インチサイズで、解像度は現在主流のフルHDとなっています。HDよりもきめ細かい画面表示ができるほか、表示領域が広く、オフィスソフトでの作業もはかどります。
パネルは公式サイトによるとWVAパネルとのことですが、型番(CMN1384)を調べてみると、どうやらIPSパネルのようです。発色&コントラストの優れたディスプレイは、光沢のあるグレアパネルとの相性もバツグン。動画鑑賞などエンターテイメント用途に最適です。
また、視野角も広く角度によって色むらがほぼ無いのもグッド。様々なタイプで使う2in1タイプにはうってつけですね。
快適なキーボード
横幅が狭い13インチモデルなので、テンキーは非搭載です。
毎度おなじみ一部キーが連結したDell仕様ですね。キーピッチは約19mmとデスクトップキーボード並みのゆとりがあり、配置もだいぶゆとりがあります。配置そのものも非常に素直なので、誤爆する心配はまずありません。
先に紹介した電源ボタンですが、ほかのボタンに比べ固めに設定されており、タイピング程度の圧力では動作しないようになっています。慣れないうちでも安心です。
キーストロークは浅すぎず深すぎずちょどいい塩梅で、適度に反発感もあり、タイピングもサクサク快適です。キーボード面もアルミニウムということで、剛性も高く、安定感が非常に高いのもいいですね。
もちろん白色LEDをバッチリ内蔵しています。薄暗い場所でタイピングしやすくなるのはもちろん、見た目も華やかになります。ふんわり光りとても上品です。なお、LEDは2段階の明るさ+OFFに設定できるので、LEDが苦手な方でも安心。
滑らかなタッチパッド
タッチパッドはオーソドックスな一体型のタイプとなっています。
表面はツルツルした素材で、操作感は非常にスムーズ。また、クリックボタンの完成度も高く、カチカチしたやや硬めの操作感で、バタつき知らず。しっかり造りこまれています。上位モデルと下位モデルでは、意外とクリックボタンで差がついたりします。
充実したユーティリティー機能
毎度おなじみのサウンドエンジン【Waves MaxxAudio Pro】が標準で搭載されています。イコライザーやサラウンド機能など必要なものは一通り搭載されおり、ご覧の通りかんたんに調整することができます。
なおスピーカーの音質ですが、低音は弱いものの、中・高音域はクリアで臨場感があります。内蔵スピーカーにしてはなかなかのクオリティ。
また、視覚効果のアプリとして【CinemaColor】機能を搭載しています。
動画・夜間・スポーツ・アニメーションそれぞれのシーン最適な色彩設定をすることで、鮮やかで深みのあるカラーで映像コンテンツを楽しむことができます。発色の高いIPSパネルとの相性は抜群です。
そのほか、バッテリー機能の設定アプリ【Power Manager】機能も搭載しています。
”サーマル管理”ではシステムの消費電力やファン動作を一括で設定でき、シーンに応じて最適なモードを柔軟に選択できます。また、”バッテリエクステンダ”ではバッテリー駆動時の消費電力を最小限に抑えることができ、特にバッテリの持ちを重視したい場合に有用です。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
CINEBENCH
まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。


このモデルでは、インテル最新世代のミドルクラスCPU・Core i5-10210Uを搭載しています。4コア8スレッドの構成は、第8世代のCore i5-8265Uから変わりませんが、きっちり進化しており、特にマルチコアの性能は約21%も向上しています。
ちなみに、最新の第10世代では10nmプロセスの”ICE LAKE”と、14nmプロセスの”COMET LAKE”の2タイプが展開されていますが、Core i5-10210Uは”COMET LAKE”のCPUとなります。
PCMark 8&PCMark 10
【PCMark 8】はブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的なノートパソコンで想定される用途での性能を測るソフトです。
軽作業メインの”WORKテスト”ではほぼ差がつかないものの、標準的な”HOMEテスト”では約8%、重量級の”CREATIVEテスト”でも約4%と、着実にパフォーマンスが向上しています。もちろん、現行ノートの一般的な性能指標から頭一つ抜けており、その性能は折り紙付きです。
こちらは上記のテストを一元化した【PCMark10】の結果となりますが、こちらもCore i5-8265Uから約9%パワーアップ。本格的な動画や画像編集用途の目安となるスコア3000を大きく超え、ついに4000の大台を突破しました。
まさにオールラウンダーCPUというにふさわしいスペックです。
動画エンコード
【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。
エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のことです。
H.264(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i5-10210U | 59:02 | 31:13 | 3:46 |
Core i5-8265U | 1:04:21 | 33:29 | 4:51 |
エンコード性能もきっちり向上し、ソフトウェアエンコードではCore i5-8265Uに対し約92~93%の時間で変換を完了しています。特にQSVではかなり時間を短縮し、約78%の時間で変換を終えています。
最新世代では内蔵グラフィックの性能が強化されているので、その差がしっかり出た感じですね。
H.265(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i5-10210U | 1:27:22 | 45:11 | 5:35 |
Core i5-8265U | 1:34:18 | 48:57 | 6:29 |
こちらは重量級のH.265の結果です。ソフトウェアエンコードではCore i5-8265Uに対し約93~95%の時間で変換を完了し、H.264に近い時短効果となっています。一方、QSVでは約86%と差が縮まります。
ちなみに、この結果は第8世代のCore i7とほぼ同等のもの。驚くべき進化です。
画像変換
【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。
JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。
CR2→DNG | CR2→JPEG | |
Core i5-10210U | 2:13 | 5:10 |
Core i5-8265U | 4:03 | 8:38 |
画像変換ではかなりの高速化を果たし、DNG変換ではCore i5-8265Uの約55%、約半分の時間で変換を完了しています。JPEG変換でも約60%の時間で変換を完了し、こちらもまた第8世代のCore i7に匹敵する性能を発揮します。
Core i5でこの性能は実においしい!
ドラクエ10
グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。
最高品質 | 標準品質 | 低品質 | |
HD | 9684 | 11265 | 13365 |
フルHD | 5422 | 6888 | 8501 |
さすがにドラクエは軽く、フルHD・標準品質なら快適にプレイ可能です。前世代のUHD 620からあまり変わらない結果ですね。
PSO2
こちらはやや軽めのゲームです。エピソード4にてグラフィック描写が「設定6」に引き上げられましたが、それでもやはり軽いことに変わりありません。スコア4500以上で平均60fpsをキープできます。
設定6 | 設定5 | 設定4 | 設定3 | |
HD | 1606 | 4554 | 4720 | 7836 |
フルHD | 534 | 1843 | 1856 | 3319 |
さすがにドラクエのようにはいかず、HDに落とさないとスコア4500を超えません。UHDシリーズだとフルHDでのゲーミングはまだまだ厳しい感じ。
FF14
おなじみの重量級ベンチマークです。スコア7000以上で【非常に快適】となり、スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
最高品質 | 高品質 | 標準品質 | |
HD | 2286 | 3317 | 4681 |
フルHD | 1172 | 1749 | 2572 |
FFクラスになると手も足も出ません。が、HD・標準品質でスコア4000台は意外と健闘しています。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として、参考まで。
総合スコア | Graphics Score | CPU/Physics Score | Combined Score | |
Time Spy | 468 | 408 | 3053 | ー |
Fire Strike | 1185 | 1288 | 9832 | 407 |
Night Raid | 5772 | 5885 | 5211 | ー |
Sky Diver | 4719 | 4366 | 7905 | 4735 |
Cloud Gate | 9184 | 10306 | 6652 | ー |
Ice Storm | 69002 | 75010 | 53894 | ー |
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは256GB SSDを搭載したシングルストレージ構成となっています。OSを除くと約170GB使うことができ、動画や画像などデータ類の保存にも余裕があります。
SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプのSSDというこだわりようで、メーカーは定番の東芝製のものを採用しています。
NVMeらしく、シーケンシャル(連続データ)の読み書き速度は基本的に4ケタをマークし、まさに爆速。ですが、ランダムは通常のSATAⅢタイプよりもやや速いといったレベルです。スタンダードクラスのNVMe SSDといったところです。
ただSSDレベルともなると、はっきり言って数値の差を体感することはまずできないので、あまり気にする必要はありません。OSの起動はとても早く、各種アプリの動作やブラウジングもサクサクで非常に快適です。
温度
FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
ピーク時でも70℃台と標準的な温度をキープしています。冷却性能は十分なので、電源設定を変更する必要は全くありません。
動作音
FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ


50デシベルを超えるとノイズが気になるようになりますが、ピーク時でも47.8デシベルまでしか上がらず、非常に静かです。アイドル時との差は2デシベルほどと、あってないようなもの。もちろんファンは回転していますが、風切り音が気にならないレベルです。
ちなみに最小時では45.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。
バッテリー持続時間
「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。
- 電源設定:Dell、より良いバッテリー
- バックライト:40%
- 10秒ごとにキー入力
- 1分ごとに無線LAN経由でネット接続
結果は約11時間50分と堂々の10時間オーバーをマーク。モバイルノートとして十分な持続時間なので、出先で使う場合も安心ですね。
まとめ&関連モデル
クオリティの高さは前モデルからしっかり引き継ぎつつ、重さは1.3kg台と軽くなり、アクティブペンの収納スペースを設置するなど、機能性によりいっそう磨きがかかっています。また、順当にパワーアップした最新世代のCore i5の性能も申し分なく、トータルでワンランク上の高いクオリティを実現しています。
それでいて、価格はCore i5搭載モデルで8万円台~と相変わらず安く、コスパは◎。13インチ2in1モデルを探している方にまずおすすめしたいモデルです。
Inspiron 13 7000 2-in-1[プラチナ・4Kディスプレイ搭載]
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
13.3インチ 4K グレア タッチ対応
■CPU:Core i7-10510U
■メモリ:16GB(LPDDR3-2133)
■グラフィック:UHD Graphics(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】159,980円⇒122,384円(税・送料込)~
Core i7に大容量メモリ・SSD・4Kディスプレイを搭載したフル装備モデル。動画・画像編集をやる機会が多い方はこちらがおすすめ。フルHDの4倍の画素数で精細な映像描写が可能になっており、より高い精度で編集をしたい方におすすめ。
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