今回デルの【Inspiron 13 7000 プラチナハイエンド[7386]】をお借りしました。
13インチ2in1モデルの大本命!?高いクオリティと価格の安さを両立した、ワンランク上のモバイルノートをチェックしてみましょう。
スペック
※2019年8月3日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
※割引クーポンは販売サイトに記載してあります。
外観
上質のアルミボディ
最上位のグレードということで、ボディ全体はアルミ製となっています。オーソドックスな樹脂製ボディを採用する、下位の3000・5000シリーズとは一線を画しています。
表面は非光沢の梨地加工なのでサラッとした感触となっており、さわり心地も上品。透明感のある【プラチナシルバー】のカラバリもバッチリ決まっており、知的でクールな印象を受けます。
また、タッチパッドと電源ボタンの周囲はダイヤモンドカット加工できれいに装飾され、さらにキーボード面はヘアライン加工されています。細かいところまでしっかり造り込まれ、最上位モデルにふさわしい高級感がありますね。
スリム&コンパクトで持ち運びに最適
このモデルは持ち運びがしやすい13インチサイズとなっています。
その大きさはA4ファイルサイズよりも小さく、非常にコンパクト。厚さ13.68mm(最薄部)のスリムボディも相まって、カバンにサッと入れることができます。
構造上重くなりがちな2in1タイプですが、重さは実測で1407gとしっかり1.5kg以下に抑え、持ち運びもラクラクです。
フレキシブルに使える2-in-1タイプ
最近はやりの2-in-1ノートパソコンで、360°回転するコンパーチブルタイプとなっています。
360°回転しタブレットとして、またテント型にして寝そべりながら動画を見るといったフレキシブルな使い方ができ、とても便利です。
もちろんディスプレイはタッチ&ペン入力に対応しており、傷のつきにくい硬質のパネルでカバーされています。実際の操作感ですが、適度に抵抗があるため、滑りすぎず確実なタッチ&スクロール操作ができます。
コンパーチブルの肝と言えるヒンジですが、この通りかなり頑丈に造られ、無段階稼働で任意の角度にピタッと止まります。
もちろん、キーボードを180°以上回転させるとキーボードが動作しなくなるので、誤操作の心配もありません。
ちなみに、このモデルではDellアクティブペンが標準で付属します。型番は【PN338M】で、単体販売されていないものとなります。
1024段階の筆圧検知機能に対応しており、遅延も少なく、メモや軽いスケッチには十分な書き心地です。ただ、微妙な濃淡の書き分けはややしにくく、イラスト制作などでも使うのであれば、より細かい筆圧検知に対応したペンを購入するのがおすすめ。
インターフェースは最低限
コンパクトな13インチサイズなので、光学ドライブやLANポートは非搭載です。
USBは2ポートのみとまさに最低限。すべてのポートが大容量給電に対応したUSB3.1 Gen.1規格となっています。そのうち左サイドのポートは、小型&リバーシブルのType-Cを採用しています。
そのほかHDMIポートやMicro SDスロットを搭載し、少ないながらも普段使いで必要なものは一通りそろっています。
ちなみに、電源ボタンにはWindows Hello対応の指紋認証センサーが内蔵されています。パスワードをわざわざ入力せずスムーズにログインすることができ、作業効率もはかどります。
ディスプレイ&キーボード
IPSパネル搭載
ディスプレイサイズは13.3インチサイズで、解像度は現在主流のフルHDとなっています。HDよりもきめ細かい画面表示ができるほか、表示領域が広く、オフィスソフトでの作業もはかどります。
パネルには高発色・高コントラストのIPSパネルを採用。発色に優れ、さらに視野角も広いので色むらはほとんどなし。光沢のあるグレアパネルとの相乗効果で、美しい映像を思う存分堪能することができます。動画鑑賞などエンターテイメント用途に大活躍!
快適なキーボード
コンパクトな13インチモデルなので、テンキーは非搭載です。
一部キーが連結したおなじみのDell仕様ですが、ご覧の通り配列そのものは非常に素直。余分なキーが配置されておらず、キーピッチにはかなり余裕があり、約19mmとデスクトップキーボード並みの感覚が確保されています。
キーストロークは一見浅そうですが、ノートPCの標準的なキーストロークが確保され、反発感もあり、タイピングは快適そのもの。
トレンドの白色LEDをバッチリ内蔵しています。薄暗い場所でタイピングしやすくなるのはもちろん、控えめ&上品な光り方で、洗練されたデザインとの相性はバツグン。LEDは2段階の明るさ+OFFに設定できるので、LEDが苦手な方でも安心です。
滑らかなタッチパッド
キーボードだけでなく、タッチパッドの完成度も高いのがポイント。
タッチパッドはオーソドックスな一体型のタイプとなっています。
表面はサラサラしており、操作感は非常にスムーズ。また、クリックボタンの完成度も高く、カチカチしたやや硬めの操作感で、バタつきもなくしっかり造り込まれています。
なお、このイメージではキーボード面のヘアライン加工がよく分かるかと思います。
充実したユーティリティー機能
毎度おなじみのサウンドエンジン【Waves MaxxAudio Pro】が標準で搭載されています。イコライザーやサラウンド機能など必要なものは一通り搭載されおり、ご覧の通りかんたんに調整することができます。
なおスピーカーの音質ですが、低音は弱いものの、中・高音域はクリアで内蔵タイプにしては健闘しています。
そのほか、【CinemaColor】機能を搭載しています。
動画・夜間・スポーツ・アニメーションそれぞれのシーン最適な色彩設定をすることで、鮮やかで深みのあるカラーで映像コンテンツを楽しむことができます。発色の高いIPSパネルとの相性は抜群です。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
CINEBENCH
まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。


このモデルでは、インテル第8世代のCPU・Core i7-8565Uを搭載しています。4コア8スレッドのマルチコア・スレッド構成で、動作ロックが高く、動画や画像編集などヘビーな作業に最適。
ちなみに、下位モデルでは同じく4コア8スレッドのCore i5-8265Uを搭載しています。シングル性能は約14%、マルチ性能は約12%ほど性能が高く、総合力ではやはりCore i7の方が上。
PCMark 8&PCMark 10
【PCMark 8】はブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的なノートパソコンで想定される用途での性能を測るソフトです。
3種類のテストいずれも現行の一般ノートよりも一回り高いスコアをマークしています。もちろんCore i5には約5~11%の差をつけています。
こちらは上記のテストを一元化した【PCMark10】の結果となりますが、本格的な動画や画像編集用途の目安となるスコア3000を大きく超え、まさにオールラウンダーCPUというにふさわしいスペックです。
なお、Core i5よりも約4%高いスコアとなっていますが、上のテストも合わせて考えると大差なく、基本的にはCore i5で十分ですね。
動画エンコード
【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。
エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のことです。
H.264(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i7-8565U | 1:03:58 | 32:55 | 4:15 |
Core i5-8265U | 1:04:21 | 33:29 | 4:51 |
ソフトウェアエンコードではほとんど差が付きませんが、QSVではCore i5の約87%の時間で変換を終えています。
H.265(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i7-8565U | 1:33:45 | 48:02 | 5:52 |
Core i5-8265U | 1:34:18 | 48:57 | 6:29 |
QSVで差が付きやすいのは重量級のH.265でも同じで、Core i5の約90%の時間で変換を終えています。Core i7の方が早いのは確かですが、せいぜい10%程度なので、長時間&大容量データのエンコードでもない限り、Core i5でも十分ですね。
画像変換
【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。
JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が以外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。
CR2→DNG | CR2→JPEG | |
Core i7-8565U | 1:50 | 5:04 |
Core i5-8265U | 4:03 | 8:38 |
画像変換では一転、Core i7が高いパフォーマンスを発揮します。軽めのDNG変換ではCore i5の約45%と半分以下の時間で変換を完了します。JPEG変換でも約59%の時間で変換を完了し、Core i7がかなり有利です。
RAW現像の機会が多い方はCore i7がおすすめです。
ドラクエ10
グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。
結果はフルHD・標準品質でスコア6204(快適)をマークし、平均60fps以上で快適に楽しむことが出来ます。最高設定ならワンランク低いHDにする必要がありますが、さほど画質が変わらないので、標準品質でも十分ですね。
PSO2
こちらはやや軽めのゲームです。エピソード4にてグラフィック描写が「設定6」に引き上げられましたが、それでもやはり軽いことに変わりありません。スコア4500以上で平均60fpsをキープできます。
いずれも設定3となりますが、フルHDではスコア3004止まり。HDではスコア7325と4500を大きく超えますが、ワンランク上の設定4ではスコア4352と大幅にスコアが落ちてしまいます。
内蔵GPUではブラウザゲームやドラクエなどの軽めのゲームがメインとなります。
FF14
おなじみの重量級ベンチマークです。スコア7000以上で【非常に快適】となり、スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
いずれも標準品質となりますが、フルHDではスコア2448(普通)、HDではスコア4471(快適)と一応動かせるレベルです。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として、参考まで。
総合スコア | Graphics Score | CPU/Physics Score | Combined Score | |
Time Spy | 460 | 401 | 2961 | ー |
Fire Strike | 1201 | 1315 | 8120 | 411 |
Night Raid | 5841 | 5930 | 5386 | ー |
Sky Diver | 4778 | 4451 | 7848 | 4618 |
Cloud Gate | 9544 | 11234 | 6254 | ー |
Ice Storm | 46221 | 45760 | 47195 | ー |
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは大容量の512GB SSDを搭載したシングルストレージ構成となっています。容量が多く、動画や画像などデータ類を多めに保存することも出来ます。
SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプのSSDというこだわりようで、メーカーはおなじみのSK hynixのものを採用しています。
肝心の速度ですが、シーケンシャル(連続データ)の読み書き速度はNVMeらしさを感じさせますが、それ以外は一般のSSDレベルといったところ。
ただSSDともなると数値の差を体感することはできず、実際の動作は、OSの起動からブラウジングや各種アプリの動作にいたるまでサクサク動き、快適そのもの。
温度
FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
ピーク時でも60℃台と低めの温度をキープ。4コア8スレッドではありますが、冷却性能は全く問題ありません。
動作音
FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ


ピーク時でも48.4デシベルと、アイドル時との差はわずかでとても静かです。もちろんファンは回転していますが、あまり気にならないレベル。
ちなみに最小時では45.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。
バッテリー持続時間
「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。
- 電源設定:Dell、より良いバッテリー
- バックライト:40%
- 10秒ごとにキー入力
- 1分ごとに無線LAN経由でネット接続
結果は約7時間と5時間をきっちり超え、持ち運んで使うには十分なバッテリーの持ちです。
まとめ&関連モデル
美しいアルミ製ボディに、ヘアライン仕上げやダイヤモンドカット加工を織り交ぜ、上位モデルらしく高いクオリティを実現しています。また、発色に優れたIPSパネルや白色LED内蔵キーボードなど装備面もパーフェクト。
そして、最大の武器はなんと言っても価格の安さ。Core i5搭載モデルが8万円台~となっており、クオリティの高さも相まって、コスパは◎。ワンランク上の13インチ2in1モデルを探している方にイチオシのモデルです。
Inspiron 13 7000 2-in-1[プレミアム]
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
13.3インチ フルHD グレア タッチ対応
■CPU:Core i5-8265U
■メモリ:8GB(DDR4-2400)
■グラフィック:UHD 620(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 256GB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】
120,980円⇒87,963円(税・送料込)~
Core i5・8GBメモリ・256GB SSDを搭載した充実の初期構成です。とことん性能にこだわるのでなければ、このモデルで十分です。
ちなみに、このモデルではアクティブペンが付属しないので注意。
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