今回レノボの【Ideapad S540(15インチ)】をお借りしました。
美しいアルミボディの高品質モデルが税込み5万円台から!恐るべきコスパを誇る15インチノートをチェックしてみましょう。
スペック
※2020年1月25日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
※割引クーポンは販売サイトに記載してあります。
外観
スタイリッシュな高品質ボディ
このモデルは、最近はやりの光学ドライブ非搭載の15インチノートです。
光学ドライブがない分スリムで、厚さはなんと16.9mmとなっています。2cmオーバーがザラなドライブ付きモデルだと、こうは行きません。
また、スリムなだけでなく、コンパクトボディとなっており、ディスプレイのベゼル(ふち)をスリム仕様にすることで、横幅と奥行きを圧縮。特に横幅は358mmと一世代前の15インチモデルよりも一回り小さくなっています。
コンパクトなのはもちろん、見た目の野暮ったさもなく、スリムボディも相まって、とてもスタイリッシュですね。
デザインはIdeapadらしく、機能美あふれるシンプルなもの。デザインらしいデザインといえばロゴマークくらいでしょうか。通気口はヒンジ部分に集約され、見事にカモフラージュする徹底ぶりです。
ボディの素材はなんと、オールアルミ製となっています。非光沢の梨地加工で仕上がりはとても美しく、触り心地もサラッとしており、申し分のない完成度です。スタンダードモデルでこの内容は、まさに破格レベル!
渋いグレーのボディカラーもばっちり決まっており、トータルで非常に洗練されたモデルに仕上がっています。このクオリティなら、使う人を選びません。
なお、重さは実測で1774gと、2kgオーバーが一般的な15インチにしては相当軽いです。とはいうものの、1.5kgを優に超えているので、持ち運びには不向き。持ち運びなら、素直に13か14インチを選ぶのがおすすめですね。
余談ですが、レノボの風物詩”180°開閉ディスプレイ”も健在です。
スタンダードなインターフェース
インターフェースはスタンダードモデルらしいラインナップです。
USBは全3ポート搭載しており、オールUSB3.0のオーソドックスな規格となっています。そのうち左側面のUSB3.0ポートは、小型&リバーシブルのType-C端子を採用。通常端子とあわせ、あらゆる周辺機器を接続できます。
そのほか映像出力用のHDMIポートやSDスロットを搭載しています。派手さはありませんが、普段使いに必要なものは一通りそろっています。
セキュリティ対策も万全
レノボらしくセキュリティにもしっかり配慮され、カメラ部分にはシャッターが装備されているのもポイント。デバイスからではなく、物理的にシャットアウトするのでとても安心です。
ちなみに、キーボード面には指紋認証センサーも設置されています。本人認証のため、ログインパスワードよりも安全。また、ログインの際わざわざパスワード入力することなく、とてもスムーズです。
指紋認証センサーのほか、電源ボタン・タッチパッド周りは光り輝くダイヤモンドカット加工が施され、とても美しい仕上がりです。細かいところまでよく凝っていますね。
ディスプレイ&キーボード
IPSパネル搭載
ディスプレイサイズはオーソドックスな15.6インチサイズ。13インチや14インチに比べ、画面のゆとりは段違い。言いえぬ安心感があり、据え置きならまずおすすめのサイズです。フルHDの高い解像度も相まって、オフィス作業もはかどります。
ちなみに、表面は映り込みの少ないノングレアタイプなので、自分の顔とにらめっこすることなく、作業に集中できるのもいいですね。
ディスプレイのパネルには、ハイクオリティのIPSパネルを採用。美しい発色と高いコントラストで、動画鑑賞などエンターテイメント用途もバッチリです。
さらに視野角も広く、横から覗いても色むらがほとんどないのもグッド。
ハイクオリティのキーボード
サイズが大きめの15インチということで、テンキー付きのキーボードを搭載しています。レノボらしい、ラウンドフォルムのキーキャップが印象的です。
キーはぎっしり詰め込まれているものの、横幅を目いっぱい使っているので、キーピッチは約19mmとデスクトップキーボードなみのゆとりがあります。
キー配置は基本的に素直ですが、一部のキーが連結仕様となっており、慣れないうちは注意が必要です。特に”Back Space”はかなり小さいので要注意。
キーストロークは浅すぎず深すぎず、標準的な深さとなっており、反発感もしっかり感じられ、上々の打鍵感です。表面もアルミパネルなので剛性も非常に高く、タイピング圧力が高い方でも安心です。
そしてスタンダードモデルながら、白色LEDを内蔵しているのもポイント。薄暗い場所でタイピングしやすいのはもちろん、見た目も華やかになり、高級感がグッと増します。光り方ですが、下からしっかり照らし出すので、かなり派手な感じ。最大輝度だとなかなかの明るさです。
ちなみに、ファンクションキーで2段階+OFFの切り替えが可能なので、LEDが苦手な方も安心。
スムーズなタッチパッド
タッチパッドは、パッド部分とクリックボタンが一緒になった、オーソドックスな一体型タイプとなっています。
タッチパッドはサラサラした材質で、とても滑らか。クセになりそうな感覚で、カーソル操作もスムーズ。クリックボタンもカチカチと軽い力で反応し、応答性もバツグン。さらに建付けもよく、クリック音も静かとまさにパーフェクト。
便利なユーティリティーソフトを完備
メーカー製ゲーミングPCということで、システム管理の【Lenovo Vantage】を完備。動作モードの設定からシステムの更新などサポートに至るまで、このアプリで全て設定できます。
電源設定の”インテリジェント・クーリング’‘は、パフォーマンス・冷却を見事に両立する優れモノ。バッテリーの持ちもよく、手動でいじるよりよっぽど優秀な機能ですね。
サウンドエンジンは有名どころの【Dolby Atmos】を搭載しています。
Lenovo Vantageでは使う場面に応じ、ワンタッチで簡単に変更できるほか、Dolbyの専用アプリで好みのサウンドを設定できます。
なお肝心のスピーカーの音質ですが、いかんせん内蔵タイプなので、中音メインで高音・低音は弱いですね。ただ、サラウンドはしっかり効いており、臨場感があるのはグッド。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
CINEBENCH
まずは、3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。


このモデルでは、インテル第8世代のCPU・Core i5-8265Uを搭載しています。4コア8スレッドのマルチコア・スレッド構成となっており、ブラウジングやオフィス作業はもちろん、動画や画像編集など重い作業までこなせるオールラウンダーCPUです。
最新の第10世代インテルCore i5-10210U搭載モデルも用意されているので、参考までに比較してみました。同じく4コア8スレッドCPUで、価格差は約3,000円ほど。
その結果ですが、シングル性能こそほぼ変わらないものの、マルチ性能は約20%ほどCore i5-10210Uのほうが上。内蔵グラフィックも強化され、Open GL性能も約30%向上しており、最新世代は着実にパワーアップしています。
PCMark 8&PCMark 10
【PCMark 8】はブラウジング・ビデオチャット・動画や画像の編集作業・軽めの3Dゲームなど、一般的なノートパソコンで想定される用途での性能を測るソフトです。
現行ノートの標準的な性能指標よりも高いスコアをマークし、見事なまでのオールラウンダーぶりです。特に重量級の編集系テスト”CREATIVEテスト”でも頭一つ抜けており、その実力はホンモノです。ブラウジングやオフィスソフト、編集作業など一通りやりたい方は、まずCore i5がおすすめです。
ちなみに、両者の性能差は約2~3%ほどと、CINEBENCHから一転ほぼ互角となっています。
こちらは上記のテストを一元化した【PCMark10】の結果となりますが、動画や画像編集用途の目安となるスコア3000を余裕で超え、スコア4000の大台に迫っています。Core i5-10210Uとの性能差は約8%とやや大きめで、スコア4000の大台を突破。
やはり少しでも性能にこだわるのであれば、最新のCore i5がおすすめ。
動画エンコード
【TMPGEnc Video Mastering Works 7】を利用し、再生時間6分30秒のMJPEG動画をMP4形式に変換する時間を計測しました。
エンコーダーはx264(H.264)およびx265(H.265)を利用し、それぞれ2パス・1パス・QSVでエンコードしています。なお、QSVはグラフィック機能を利用した高速エンコード機能のことです。
H.264(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i5-8265U | 1:06:49 | 33:14 | 4:28 |
Core i5-10210U | 59:02 | 31:13 | 3:46 |
やはり最新の内蔵グラフィック”UHD Graphics”を内蔵したCore i5-10210Uの方がパフォーマンスは上ですね。Core i5-8265Uに対し、2Passでは約88%の時間で変換を完了し、QSVともなると、約84%とさらなる時短効果を発揮します。
H.265(フルHD) | 2Pass | 1Pass | QSV |
Core i5-8265U | 1:38:11 | 48:20 | 6:09 |
Core i5-10210U | 1:27:22 | 45:11 | 5:35 |
重量級のH.265でもCore i5-10210Uの方が有利ですが、やや異なる結果となっています。Core i5-8265Uに対し、2Passでは約89%とほぼ変わらないものの、QSVでも約91%とおよそ10%程度の時間短縮を実現しています。
両者の差は約10%~15%ですが、容量の大きい動画ほど長くなるので、意外と侮れません。動画編集の機会が多い方は最新のCore i5がだんぜんおすすめです。
画像変換
【Lightroom Classic CC】を使い、200枚のRAW画像(5760×3840ドット、CR2形式)をDNG形式に変換する時間と最高画質のJPEG画像に書き出す時間をそれぞれ計測しました。
JPEG書き出しの際は“スクリーン用・標準”のシャープネスを適用しています。シャープネス処理が意外とCPUに負担をかけるため、特にCPUの性能が重要になります。
CR2→DNG | CR2→JPEG | |
Core i5-8265U | 2:21 | 6:20 |
Core i5-10210U | 2:13 | 5:10 |
軽めのDNG変換では、両者の差は約6%と大して差がつきませんが、重量級のJPEG変換ではCore i5-10210Uがその真価を発揮し、Core i5-8265Uに対し、約82%の短時間で変換を完了しています。
動画・画像編集でも使うなら、やはり最新のCore i5を選びたいですね。価格差以上の価値があります。
ドラクエ10
グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。
最高品質 | 標準品質 | 低品質 | |
HD | 8341 | 10378 | 11903 |
フルHD | 4485 | 5962 | 7312 |
結果はこの通り、フルHD・標準品質なら快適にプレイ可能です。Core i5-10210Uだとスコアこそ上がりますが、フルHD・最高品質ではやはりスコア5500を超えることができません。内蔵グラフィックレベルでは、まだまだオンラインゲームは厳しいです。。
PSO2
こちらはやや軽めのゲームです。エピソード4にてグラフィック描写が「設定6」に引き上げられましたが、それでもやはり軽いことに変わりありません。スコア4500以上で平均60fpsをキープできます。
設定6 | 設定5 | 設定4 | 設定3 | |
HD | 1262 | 3429 | 3859 | 6218 |
フルHD | 445 | 1440 | 1481 | 2541 |
PSO2もかなり軽めのゲームではありますが、全く歯が立ちません。HDでも設定3まで落とす必要があり、グラフィック品質的にも実用的ではありません。
FF14
おなじみの重量級ベンチマークです。スコア7000以上で【非常に快適】となり、スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
最高品質 | 高品質 | 標準品質 | |
HD | 2079 | 2925 | 3957 |
フルHD | 1083 | 1583 | 2221 |
PSO2の時点で厳しいので、FF14なら言わずもがなです。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy/Night Raid)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として、参考まで。
総合スコア | Graphics Score | CPU/Physics Score | Combined Score | |
Time Spy | 433 | 378 | 2493 | ー |
Fire Strike | 1074 | 1195 | 7513 | 353 |
Night Raid | 4908 | 4994 | 4472 | ー |
Sky Diver | 4335 | 4118 | 6503 | 3927 |
Cloud Gate | 8416 | 9982 | 5433 | ー |
Ice Storm | 61427 | 71235 | 41452 | ー |
CrystalDiskMark
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは256GB SSDのみ搭載したシングルストレージ仕様となっています。SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用しています。
実際の速度ですが、SKHynix製にしてはなかなか速い!シーケンシャル(連続データ)はいずれも4ケタ、読み込みに至っては3000MB/sオーバーとまさに爆速。ランダムも、特に速度が出にくい”Q1T1”の書き込みで100MB/sを超えており、しっかり速度が出ています。
実際の動作も、OSの起動は早く、ブラウジングやアプリの動作もサクサクで快適そのもの。レノボのSSDはたいていクオリティが高いので安心ですね。
温度
FF14実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
ピーク時でも60℃前半の低い温度をきっちりキープ。冷却性能はかなり優秀です。4コア8スレッドCPUですが、全く問題ありません。
動作音
FF14実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ


50デシベルを超えるとノイズが気になるようになりますが、ピーク時でも50デシベルを下回り、非常に静か。驚くべきことに、高めの負荷がかかっても、あまりファンが回らないんですよね。だいぶ冷却に余裕があるようです。
静かなのに冷える、申し分のない冷却性能です。ちなみに最小時では45.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。
バッテリー持続時間
「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。
条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。
- 電源設定:バランス、より良いバッテリー
- バックライト:40%
- 10秒ごとにキー入力
- 1分ごとに無線LAN経由でネット接続
結果は約13時間10分でした。スタンダードクラスでこの時間は破格レベル。電源のない環境でも安心して使えます。
まとめ&関連モデル
スタイリッシュなアルミボディに、指紋認証センサーやLED内蔵キーボード、さらにはIPSパネルなどを搭載し、非常に高いクオリティを実現。それでいて価格は5~6万円台からとずば抜けて安く、コスパも◎。これといった欠点もなく、15インチノートなら筆頭候補ともいえるモデルです。
Ideapad S540[Core i3搭載モデル]
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア IPS
■CPU:Core i3-10110U
■メモリ:4GB(DDR4-2400)
■グラフィック:UHD Graphics(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 256GB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】99,000円⇒52,470円(税・送料込)~
Core i3・メモリ4GB・128GB SSDのポイントをおさえた初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用するこだわりよう。ブラウジングやオフィス作業などの基本的なタスクを快適にこなせます。
Ideapad S540[Core i5搭載モデル]
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア IPS
■CPU:Core i5-10210U
■メモリ:8GB(DDR4-2400)
■グラフィック:UHD Graphics(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】136,400円⇒72,292円(税・送料込)~
Core i3の約1.5倍もの性能を持つCore i5を搭載。
大容量の8GBメモリに512GB SSDを搭載した充実の初期構成となっており、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用するこだわりよう。ブラウジングやオフィスなどの軽作業から、動画・画像編集までサクサクこなせるオールラウンダーモデルです。
Ideapad S540[Core i7搭載モデル]
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア IPS
■CPU:Core i7-10510U
■メモリ:12GB(DDR4-2400)
■グラフィック:UHD Graphics(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】174,900円⇒97,944円(税・送料込)~
Core i7&超大容量の1TB SSDを搭載した本格派モデル。大容量SSD&メモリ搭載モデルを安く手に入れたい方におすすめ!
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