今回HPの【HP Spectre Folio 13-ak0000 ベーシックモデル】をお借りしました。
HPのマスターピースブランド”Spectre”の分離式2-in-1ノートがフルモデルチェンジ。本体の外装にレザーを採用し、もはやPCとは思えないクオリティに進化した意欲作をチェックしてみましょう。
今回HPの【HP Spectre Folio 13-ak0000 ベーシックモデル】をお借りしました。
HPのマスターピースブランド”Spectre”の分離式2-in-1ノートがフルモデルチェンジ。本体の外装にレザーを採用し、もはやPCとは思えないクオリティに進化した意欲作をチェックしてみましょう。
※2019年2月12日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
HPの意欲作といえるモデルで、「ヴィンテージとモダンの融合」をテーマに、外装にはなんとレザーを採用しています。
柔軟性に優れた最高級の牛革を使用し、鞣し(なめし)から仕上げにいたるまで、6段階の工程を経て丁寧に作られています。
実際手に取ると、手にしっとりとなじむ滑らかな感触に仕上がっており、通常の金属や樹脂製ボディにはない温かみが感じられます。
カラーは”コニャックブラウン”という聞きなれないカラーですが、ライトブラウンに近い色味です。明るすぎず落ち着いた色合いの、上品なカラーに仕上げるセンスは流石といったところですね。
ちなみに2019年早春には、深みのある”ボルドーバーガンディ”のカラバリが発売予定となっています。
外装もさることながら、PC本体のデザインにもしっかりこだわっています。
ディスプレイはベゼル(ふち)が狭い【ナローベゼルディスプレイ】を採用し、野暮ったさが無くとてもスタイリッシュ。また、ふちが狭い分だけ横幅がコンパクトになり、A4ファイルサイズと同等のコンパクトボディを実現しています。
細かい部分もしっかり造りこまれ、スピーカー部はメッシュ状に細かくパンチ加工されています。もちろんHPではおなじみ、電源ボタンのLEDギミックも健在。
ぱっと見では通常のノートパソコンに見えますが、こう見えて2-in-1ノートで、タブレット+キーボードの分離(デタッチャブル)タイプとなっています。
ただ分離タイプといえども、タブレットとキーボードはレザーの外装と一体化した、ユニークな仕組みになっているのがミソ。
通常のパソコンモードやタブレットモードはもちろん、テントモードでも使うことができ、360°回転するコンパーチブルタイプと同じような感覚で使えます。また、それぞればらけないので、一般の分離タイプに比べ取り回しがしやすいのもグッド。
通常モードではタブレットとキーボードが磁石で固定され、ぐらつきはなし。またヒンジに相当する部分も特殊加工され、ディスプレイを一定の角度にがっちりホールド。まさにド安定そのもので、ディスプレイが後ろに倒れる…なんて心配は一切ありません。
タブレットモードにするのもかんたん。タブレットとキーボードをを切り離して、天板の折り目に沿ってタブレットを手前に引き出すだけ。テントモードも同じ要領でキーボード手前の溝にタブレットをひっかけるだけで移行できます。
非常に斬新で便利なギミックですが、やはり分離タイプの宿命で、13インチにしてはちょっと重め。ただ、それでも1.5kg以下に抑えてあるので、実用面では全く問題ありません。
ハイエンドの2-in-1ノートということで、【Spectre アクティブペン2】が標準で付属します。
1024諧調の筆圧検知に対応しており、応答性に優れ、滑らかで自然な書き心地。さらに、一般的な電池式ではなく充電タイプなので、約14.5gと軽く、長時間の使用でも疲れにくくなっています。
ペンの上部をスライドするとType-Cポートがあり、付属のケーブルにて充電します。細かいところまで本当にに芸が細かいですね。
なお、ペンを固定するホルダーが付属しており、ペンマーク部分のシールをはがして固定します。ペンは意外と無くしやすいので、これはありがたいですね。
ウルトラスリムモデルなので、LANポートや光学ドライブは非搭載。USBポート×3・マイク入力/ヘッドフォン出力ポートのみ搭載した、シンプルなラインナップです。
USBポートは3つ全てがUSB3.1 Type-Cで、そのうち2ポートは最大10Gbpsの高速転送ができる最先端の【Generation2】規格となっています。さらに、40Gbpsの超高速転送ができる【Thunderbolt 3】にも対応しています。
通常サイズのType-A端子は搭載されていませんが、【USB Type-A⇔Type-Cケーブル】が付属しているので、従来の周辺機器の接続にもしっかり対応しています。
ディスプレイサイズはコンパクトな13.3インチで、一般的なフルHD解像度となっています。
パネルにはIPSパネルを採用。高コントラスト・高発色・高視野角の3点を兼ね備え、さらに透明感のあるグレアディスプレイも相まって、美しい映像を堪能することができます。動画鑑賞などエンターテイメント用途に大活躍!
また視野角も広いので、どの角度から見ても色むらはほぼ無し。まさに2-in-1にうってつけの高性能ディスプレイです。
もちろん2-in-1タイプということで、ディスプレイはタッチ操作に対応しています。実際に触った感じですが、とても滑らかでスムーズ。タッチ&ペン操作は快適そのものです。
キーボード面はアルミニウム、パームレストはレザーの変則構造になっています。レザーの優しい質感がなんとも絶妙で心地よく、クセになりそうです。
小型の13インチモデルなので、テンキーは非搭載。配列はご覧の通りクセのない素直な配置で、誤爆の心配はまずありません。また、キーピッチは約18mmとしっかり間隔が確保され、余裕があるのもいいですね。
とにかくスリムなのでキーストロークが浅そうな感じがしますが、全然そんなことはなく、HPの一般モデルと同じレベルの、標準的なキーストロークを実現しています。適度な打鍵感と高い剛性で、タイピングは快適そのもの。
プレミアムモデルらしく白色LEDを内蔵しています。透明感のある美しい輝きで、高級感に華を添えます。もちろん、ファンクションキーでON/OFFの切り替えができ、その日の気分次第で調整もできます。
キーボードはもちろん、タッチパッドの完成度も◎。
パッド部分はツルツルした材質で適度に抵抗があり、滑りすぎず確実なカーソル操作が可能です。また、クリックボタンはやわらかめで、押し込まずとも軽い力で反応し、動作音も非常に静かです。
デンマークの高級オーディオメーカー【BANG & OLUFSEN】のサウンドエンジンを採用し、スピーカーを4基搭載。付属アプリで自分の好みのサウンドにチューニングできるようになっています。
ただ、スピーカーの音質は中音域メインで迫力不足は否めません。4基による立体感もなく、さすがにこの薄さでは厳しいものがありますね。
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみましょう。
3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみました。
CPUにはインテルのCore i5-8200Yが搭載されています。いわゆる超省電力版【Yシリーズ】のCPUで発熱が少なく、ファンレス仕様となっています。ファンが無いため、動作時は無音。図書館など静かな場所でも気兼ねなく使えます。
肝心の性能ですが、2コア4スレッドなので、どちらかというとCore i3に近い性能です。比較用に同じく2コア4スレッドのCore i3-7020Uと比較してみました。
3.9GHzの高いブーストクロックがきいており、シングルでは約16%、マルチでは約11%性能が高くなっています。Core i5の意地を見せた結果と言っていいでしょう。
PCMark8は動画再生やブラウジング、ビデオチャット、画像編集など、一般的なノートパソコンで想定される用途での性能を測るソフトです。
超省電力版のCPUではありますが、なんと現行の一般ノートとほぼ遜色のないパフォーマンスを発揮します。特に重量級のクリエイティブテストでもほぼ互角となっており、その実力はホンモノ。
あわせて上記のテストを一元化した【PCMark10】のスコアもチェックしてみましょう。
ブラウジングや各種編作業など、基本的なタスクを快適にこなせる目安はスコア3000以上となりますが、しっかり超えてきました。さすがブーストクロック3.9GHzなだけあり、負荷がかかる場面では強いですね。Core i3ではこうはいきません。
以下かんたんに3Dゲーム性能をチェックしてみます。
軽めのオンラインゲームです。スコア4500以上で平均60fpsをキープできます。
結果はフルHD・設定3でスコア1876、ワンランク解像度を落としたHD(1280×720)・設定3でもスコア4121といずれも4500に届かない結果に。なお、これ以上設定を落とすと紙芝居レベルになるので、設定3が実用レベルの下限となります。
こちらも軽めのオンラインゲーム、モンハンZのベンチマークスコアです。スコア6000以上で平均60fpsをキープできます。
結果はフルHDでスコア1954、HDでもスコア3694どまりで、オンラインゲームはさすがに荷が重いですね。
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として参考までにどうぞ。
総合スコア | Graphics Score | CPU/Physics Score | Combined Score | |
Time Spy | 317 | 278 | 1590 | ー |
Fire Strike | 928 | 2937 | 4561 | 2863 |
Sky Diver | 3094 | 23457 | 13531 | 23842 |
Cloud Gate | 5629 | 7050 | 3301 | ー |
Ice Storm | 40823 | 42856 | 35011 | ー |
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックするソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルでは大容量の512GB SSDを搭載し、通常のSSDよりも4~5倍高速のNVMeタイプというこだわりようです。なお、容量は512GBのほか、256GBも選択できます。
メーカーは高い信頼性で定評のある東芝製となっており、速度はシーケンシャル(連続データ)の読み書きが特に早く、4ケタの大台をマークしています。その他のランダムスコアは通常タイプのSSDと同じくらいといったところですね。
いずれにせよブラウジングや各種アプリの動作はサクサクでとても快適です。
PSO2実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
ファンレスながらCPUの温度は50℃前半とかなり低めの温度をキープ。これはファン搭載のCore i3と同じレベルで、さすがに超省電力版CPUは伊達じゃないですね。
また、熱くなりがなNVMeタイプのSSDも30℃に届かず、パーツの発熱については全く心配ありません。
モバイルノートということで、「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。
条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。
省電力版CPUの本領発揮というべきか、結果はなんと約14時間30分!半日以上持つので、外出時でもバッテリー気にせずに使えます。
レザーの滑らかな手触りが心地よく、およそノートPCとは思えない高い質感を実現しています。また、分離タイプながらコンパーチブルタイプのように使えるギミックも斬新。まさに「革新的」という言葉がぴったりなモデルです。
性能やバッテリーなど基本的な要素の完成度も高く、使い勝手も申し分なし。唯一無二のレザー採用モデルとしておすすめです!
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
13.3インチ フルHD グレア IPS タッチ対応
■CPU:Core i7-8500Y
■メモリ:8GB(LPDDR3-1866)
■グラフィック:HD 615(CPU内蔵)
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■【キャンペーン中】194,800円(税込)~
ワンランク上のCore i7-8500Yを搭載したモデル。Core i7はCore i5のクロックを引き上げたマイナーチェンジ版CPUなので、性能差は約10%程度とほぼ変わらず。
基本的にはCore i5で十分です。