今回HPの【HP Pavilion 15-cs0000 スタンダートモデル】をお借りしました。
スタンダートクラスの15インチノート【HP Pavilion 15】に派生モデル登場。洗練されたデザインに磨きがかかった、スリムモデルをチェックしてみます。
ベースモデルのレビューもあわせてどうぞ

今回HPの【HP Pavilion 15-cs0000 スタンダートモデル】をお借りしました。
スタンダートクラスの15インチノート【HP Pavilion 15】に派生モデル登場。洗練されたデザインに磨きがかかった、スリムモデルをチェックしてみます。
ベースモデルのレビューもあわせてどうぞ
※2019年1月25日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
セラミックホワイトとモダンゴールドの優美なツートンカラーが印象的なボディです。ミドルクラスモデルではありますが、その存在感は高級モデルそのもの。
それもそのはず、ハイエンドモデルの【Spectre 13】で採用された、AED(アニオン電着塗装)加工を施した、セラミックホワイトの天板素材を使用しています。
AED加工では通常の塗装よりも塗装面が滑らかになり、外観の美しさはもちろん、ひっかき傷に強く、指紋がつきにくくなるなど、高い耐久性をあわせて実現しています。ノートは触れる機会が多いので、これは嬉しいですね。
カラーもさることながら、デザインも秀逸。曲線主体のフォルムに、パーツの継ぎ目を極力排除した【ユニボディ】構成とすることで、一体感のある優美なフォルムに仕上がっています。一体型なので剛性もバツグン!実用面もぬかりありません。
Pavilionらしい細部の美しさも健在。スピーカー部はオシャレな幾何学模様で、凹凸のある立体的な造形に仕上げる手の込みよう。電源ボタンはLEDラインで装飾され、とにかく芸が細かいです。
さらにタッチパッド周りはダイヤモンドカット加工で美しく仕上げる徹底ぶり。デザインの完成度の高さはまさにお値段以上で、HPの本気度がうかがえます。
光学ドライブを省略することで、最薄部では厚さ18mm、最厚部でも20mmと大幅なスリム化を実現しています。
兄弟モデルの【HP Pavilion 15-cu0000】と比べてみると、最薄部での差はなんと4.5mmもあり、一目で違いが分かるレベル。また、ディスプレイのベゼル(ふち)をスリムにすることで、幅はなんと15mmも狭くなっています。
さらにスリム&コンパクトなため本体の重さはとても軽く、15インチなのに実測1831gと2kg以下になっています。【HP Pavilion 15-cu0000】との差は約200gもあり、持ち運びのしやすさはこちらの方がだんぜん上。
スリム・コンパクト・軽量の全てを兼ね備えた、スタイリッシュなボディに仕上がっています。
機能面もしっかり考えられており、【リフトアップヒンジ】を搭載しています。リフトアップヒンジとは画面を開いたときに、ボディがせり上がるギミックのこと。
適度な傾斜ができるためタイピングしやすくなるほか、接地面とパソコンの間にすき間が空くことで、給排気がスムーズになり、冷却能力もアップします。下にノートPCクーラーを置いているようなもので、熱い夏場でも安心。
光学ドライブは非搭載という点を除けば、基本的なインターフェースは一通りそろっています。
USBはオールUSB3.1で、大容量給電に対応したGen.1規格の計3ポートを搭載しています。ポートのバリエーションは、通常のType-A端子と小型&リバーシブルのType-C端子のどちらも搭載。周辺の機器の接続にはまず困りません。
そのほか画像出力用のHDMIポートやSDスロットを装備しています。なお光学ドライブですが、最近ではダウンロードコンテンツがかなり充実しているため、無ければ無いでどうにかなります。
【HP Pavilion 15-cu0000】と共通の仕様になっています。
ディスプレイサイズは15.6インチサイズで、解像度は現在主流のフルHDとなっています。HDよりもきめ細かい画面表示ができるほか、表示領域が広く、オフィスソフトでの作業もはかどります。
パネルにはIPSパネルを採用。高コントラスト・高発色・高視野角の3点を兼ね備え、さらに透明感のあるグレアディスプレイも相まって、美しい映像を堪能することができます。動画鑑賞などエンターテイメント用途に大活躍!
ワイドな15.6インチボディなので、テンキー付きのフル規格キーボードとなっています。なお、キーボード面は樹脂ではなくアルミ素材となっており、高級感があります。
配列そのものは縦6列で、ご覧の通り各キーは整然と並べられています。連結されたキーなどもなく、キーピッチは約18mmと広めに確保されており、誤爆する心配はまずありません。
キーストロークですが、横から見るとわかりやすく、ノートにしては深め。アルミ素材のキーボード面なので、剛性が高くタイピング圧力が強い方でも安心!広いキーピッチと深いキーストロークで快適にタイピングできます。
最近のはやりをバッチリおさえており、白色LEDを内蔵しています。ふわっと上品に光な光り方で、洗練されたデザインとの相性は。もちろん、ファンクションキーでON/OFFの切り替えが可能です。
キーボードだけでなく、タッチパッドの完成度も高いのがポイント。
タッチパッドはサラサラした感触です。適度な抵抗があり、滑りすぎずスムーズなカーソル操作が可能です。また、クリックボタンも柔らかく、軽い力で反応し、動作音も静かでグッド。よく使う部分なだけにこれは嬉しいですね。
デンマークの高級オーディオメーカー【BANG & OLUFSEN】のサウンドエンジンを採用しています。スタンダードモデルということで、ライト版の【B&O Play】となっています。付属アプリで自分の好みのサウンドにチューニング点は本家と同じです。
スピーカーの音質ですが、前モデルと同じく、あくまでも内蔵タイプなのでそこそこです。高音・中音よりで、低音は迫力不足。音質重視ならスピーカーやヘッドフォンなどは必要ですね。
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
CINEBENCHは3Dグラフィックのレンダリングソフトで、CPUのシングル・マルチでの性能を測ることができます。
CPUは最新のインテル製第8世代CPU、Core i5-8250Uを搭載しています。前世代のCore i5は2コア・4スレッドでしたが、最新のCore i5は4コア・8スレッドになり、大幅なパワーアップを実現しています。
結果はこの通り、前世代のCore i5-7200Uより約61%も性能が向上しています。約30~40%の性能アップというのが売り文句なので、まさにその通りの結果となっています。
ちなみに、最新のCore i7-8550Uとの性能差ですが、同じく4コア8スレッドなので約10%程度とあまり変わらず、基本的にはCore i5で十分です。
PCMark8は動画再生やブラウジング、ビデオチャット、動画・画像編集など、一般的なノートパソコンで想定される用途での性能を測るソフトです。
基本的なタスクの処理性能をチェックする【HOME・WORK】テストでは、現行の一般モデルに比べいずれも頭一つ抜けた性能になっています。また、本格的な動画・画像編集性能をチェックする【CREATIVE】テストでもやや高いスコアをマークしています。
こちらは上記のテストを一元化した【PCMark10】の結果となりますが、本格的な動画や画像編集用途の目安となるスコア3000をきっちり超えています。
総じてブラウジングやオフィス作業などの軽作業から、動画・画像編集にも使える、オールラウンダーCPUということができます。
グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。
結果はフルHDでは低品質でもスコア5643(快適)と平均60fpsをキープできる上々の結果。グラフィック重視の最高品質ということであれば、HD(1280×720)に落とす必要があります。
一応他のゲームもチェックしてみましょう。
こちらも軽めのゲームです。エピソード4にてグラフィック描写が「設定6」に引き上げられましたが、それでもやはり軽いことに変わりありません。スコア4500以上で平均60fpsをキープできます。
いずれも設定3となりますが、フルHDだとスコア1695でカクカク。HDではスコア4450とあと一歩ですが届かず。これ以上設定を下げると画質がかなり悪くなるので、PSO2には適さないといっていいでしょう。
こちらも軽いモンハンZのベンチマークスコアです。スコア6000で平均60fpsをキープできます。
スコア6000は遠く、HDでスコア1972、HDでもスコア4366どまりでした。
上二つに比べるとやや重めのゲームです。スコア7000以上で【とても快適】となり、スコア5800以上で平均60fpsをキープできます。
いずれも低品質ですが、結果はフルHDでスコア1681(設定変更を推奨)、HDでもスコア3329(普通)どまり。このレベルだと全く歯が立ちません。
ゲーミングPC業界において、「標準ベンチマークソフト」ともいえるFF14ベンチマーク。スコア7000以上で【非常に快適】となり、スコア9000以上で平均60fpsをキープできます。
いずれも標準品質となりますが、フルHDでスコア1621(設定変更を推奨)、HDでスコア3138(快適)をマーク。HDで意外に健闘していますが、いずれにせよゲーミングPCが必須です。
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy)それぞれの条件で測定することができます。PCの性能指標として、参考まで。
総合スコア | Graphics Score | CPU/Physics Score | Combined Score | |
Time Spy | 371 | 323 | 2484 | ー |
Fire Strike | 943 | 1013 | 7901 | 333 |
Sky Diver | 4031 | 3774 | 6752 | 3692 |
Cloud Gate | 7377 | 8153 | 5536 | ー |
Ice Storm | 58682 | 66223 | 41961 | ー |
【CrystalDiskMark】は、ストレージの読み書きの転送速度をチェックソフトです。ポイントはランダムデータ(4Kと書いてある項目)の転送速度。これが速いほど、ブラウジングやアプリの動作が速くなり、実用的なストレージといえます。
このモデルは256GB SSD+1TB HDDのデュアルストレージ構成となっています。HDDよりも2~3倍高速のSSDには各種アプリ類を、大容量のHDDには動画や画像などのかさばるデータを別に保管できるので、とても便利です。
SSDのメーカーはSK hynix製で、通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプを採用しています。シーケンシャル(連続データ)の読み込みが2000オーバーと特に速く、それ以外も通常のSSDを寄せ付けない速さです。
実際、OSの起動はもちろん、ブラウジングや各種アプリの動作も早く、快適そのもの。
ドラクエ10実行時の温度を測定してみました。なお、室温は25℃です。
ピーク時でも50℃後半~60℃前半と低めの温度をキープ。4コア8スレッドではありますが、冷却性能は全く問題ありません。
ドラクエ10実行時のPC正面でノイズを測ってみました。※防音室や無響室での測定ではないので、あくまでも参考までにどうぞ
ピーク時で47.6デシベルと非常に静か。ノートPCは小型ファンが高速回転してうるさいイメージがありますが、実際はノイズ感じさせない静かさです。その証拠に、アイドル時との差はほとんどありません。
ちなみに最小時では45.9デシベルとありますが、アイドルなのでほぼ無音です。
モバイルノートということで、「bbench」でバッテリーの持続時間を調べてみました。
条件は4つで、実際の使用感に近い設定にしています。
結果は約6時間10分と、公称の約9時間とはいかないものの、標準的な駆動時間となっています。5時間以上は使えるので、出先に持ち運んで使うのも十分ありですね。
ミドルクラスモデルにハイエンドモデルのクオリティを取り入れた、HPの意欲作ともいえる15インチノートです。ベースモデルの良さはそのままスリム&コンパクトにすることで、よりスタイリッシュになり、なにより軽いので持ち運びしやすいというのもいいですね。
最新のCore i5の性能も高く、パフォーマンスは申し分なし。10万円以下でクオリティにもしっかりこだわりたい方におすすめです。
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD グレア IPS
■CPU:Core i7-8550U
■メモリ:8GB(DDR4-2400)
■グラフィック:GeForce MX150
■ストレージ:SSD 256GB+HDD 1TB
■価格:102,000円(税込)~
ワンランク上のCore i7-8550Uと外部GPUのMX 150を搭載したモデル。
ポイントはCPU内蔵グラフィックではなく、強力な外部GPUを搭載している点。動画編集、とくにエンコードをガッツリやるのであればおすすめ。ただし、オンラインゲームにはやや力不足なので、ゲーム目的としてはNGです。
なお編集目的であれば、メモリは16GBあると安心。カスタマイズ項目で変更することができるので、ぜひ増やしてあげましょう。