今回パソコン工房の【LEVEL-R037-i7-RNR】をお借りしました。
6コア12スレッドのハイパワーCPU・Core i7-8700とGTX 1060を搭載した、フルHDでのゲーミングに最適なゲーミングPCです。新時代のミドルクラスモデルは最新のゲームに太刀打ちできるのか!?さっそくチェックしてみましょう。
コンテンツ
スペック
LEVEL-R037-i7-RNR |
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サイズ | W190×D477×H432mm |
OS | Windows 10 Home(64ビット) |
CPU | インテル Core i7-8700 (6コア12スレッド 3.2/最大4.6GHz) |
メモリ | 8GB(4GB×2 DDR4-2400) |
ストレージ | 240GB SSD+1TB HDD |
グラフィクス | GeForce GTX 1060(GDDR5 6GB) |
チップセット | インテル Z370 チップセット |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
電源 | 500W(80PLUS SILVER) |
保証 | 1年(最大3年) |
価格 | 132,980円(税別)~ |
付属品 | ・各種マニュアル ・電源ケーブル ・キーボード/マウス |
※2018年2月13日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
外観
カジュアルなデザイン
シンプルなブラックボディに赤のアクセントカラーで、いかにもゲーミングPCらしいカラーリングです。また、フロントパネルの形成もなかなか凝っており、ブロックパターンの通気口も相まって、カジュアル寄りのデザインとなっています。
写真だとわかりにくいですが、フロントパネルはヘアライン模様のプリントがされています。このあたりの細かさも◎。
通気性バツグン
パソコンの天敵はまさに「熱」。特にゲーミングPCともなると、なおさら心配になります。
このケースではフロント・底面・背面、そしてサイドに大きく通気口が設置されているので、通気性はバツグン!熱がこもる心配はまずありません。
ちなみにファンは背面に1基だけで、フロントには搭載されておらず、代わりにダストフィルターが設置されています。1基だけ…?と不安になるかもしれませんが、高い通気性とエアフローがあればこれでも十分です。その分とても静かなのも嬉しいですね。
充実したインターフェース
USB端子はフロント・背面あわせて計9ポートで、背面の2ポートは上位規格のUSB3.1となっています。これだけあればまず困ることはないでしょう。嬉しいことに?レガシーなPS2ポートも付いているので、古いキーボードを再利用することもできます。
フロントのポート類は上部に設置されており、特にパソコンをデスクの下に設置したときにアクセスしやすくなっています。個人的にはこの配置が使いやすくて好きですね。
映像端子はGTX 1060ということで、DVI-D・HDMI・DisplayPort×3のオールスターのラインナップです。とりあえずどんなモニターでも使える万能さが魅力的。
内部
ツールレスな拡張ベイ
金属むき出しではなく、しっかり黒塗装されており、第一印象は◎。パーツ配置は電源下置きで非常にオーソドックスなものですが、しっかり考えられたケースで、機能性が高くなっています。
まず拡張ベイですが、5インチベイ×3、3.5インチベイ×4の計7基でSSDやHDDの追加もラクラク。ただ、5インチベイは正直3基もいらないので、3.5/2.5インチを別途購入してストレージ用に回すのもいいですね。
この拡張ベイですが、全てツールレスでドライバー要らずというのがポイント。3.5インチベイは両端のつまみで、5インチベイは黄色のハンドルでかんたんに出し入れできます。
裏配線対応
BTOではかなり珍しいのですが、裏配線に対応しています。
裏配線とは、ケース裏側の配線用スペースにかさばるケーブル類をきれいにまとめてしまうこと。ケーブルをスッキリさせることで、見た目もすっきり(あまり内部を見ることはないが…)し、なによりエアフローがスムーズになります。
自作では裏配線対応ケースが一般的なのですが、BTOでは少数派。そんな自作のトレンドを取り入れた貴重なケースです。写真の通り、配線そのものもきれいな仕上がりで大満足ですね。
シルバークラス電源搭載
マザーボードはMSIの【Z370-S01】を搭載しています。ATX規格なので、拡張スロットが豊富で、M.2スロットもしっかりついています。ちなみにこの型番は市販されていないので、組み込み専用のようですね。
やはりパソコン工房といえば電源でしょう。多くのBTOメーカーがブロンズクラス電源を採用する中、ワンランク上のシルバークラス電源を搭載しています。メーカーは定番のFSP製で、品質面も安心です。
ブロンズクラス電源に比べ、コンセントからの電気を効率よく変換できるので、さらに省エネ&低発熱。パソコンの要ともいわれる電源ですが、標準で高グレードのものが搭載されているのはグッドです。
ショート基盤のGTX 1060搭載
グラフィックボードはフルHDでのゲーミングに最適なGTX 1060です。グラフィックメモリが6GBなので、オープンワールドやFPSゲームなどフレームレートの振れ幅が大きいゲームでの安定感が抜群です。
ボードは定番のブロワファンタイプではなく、ボードの長さが短いショート基盤のものを搭載しています。
通常このタイプは小型ケースで使うことが多く、標準サイズのものと比べ冷却能力が低め…と言われますが、大口径ファンを搭載していることもあり、全く問題ありません。詳細はこの下をチェック!
温度
こちらはFF14ベンチマークを実行した際の各パーツの温度です。なお、室温は25℃です。
ショート基盤のグラボですが、70℃手前でしっかり冷却できています。これは通常のブロワファンよりも約10℃ほど低く、むしろ冷却能力が高いことがわかります。
一方CPUは、前世代のCore i7よりもさらに発熱が高く、また標準の小型CPUクーラーということで、60~70℃と高めです。そして何より、高負荷時の風切り音がネック。小型ファンが2000~3000回転するので、【轟音】というレベルです。
温度については動作に支障ありませんが、パーツの寿命を考えると低いに越したことありません。冷却性能と静音性を重視するのであれば、CPUクーラーのカスタマイズがおすすめです。
ベンチマーク
CINEBENCH


CPUは最新のインテル第8世代【Core i7-8700】を搭載しています。6コア12スレッドになり、前世代よりも30~40%パワーアップ。ゲーム+録画配信などのマルチタスクにいっそう強くなり、まさに万能選手になりました。
3Dグラフィックのレンダリングソフト「CINEBENCH」で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみると、マルチコアで1000オーバーのスコアをマーク。もはや前世代とは比較になりませんね。
ついでに動作クロックが高く、オーバークロックにも対応しているCore i7-8700Kと比較してみると、その性能差はわずか3%。誤差レベルなので、オーバークロックにこだわらない限りCore i7-8700で十分です。
FF14
ゲーミングPC業界において、ある意味「標準ベンチマークソフト」ともいえるFF14ベンチマーク。
DirectX 11・フルHD解像度・最高品質という重量級のグラフィック設定で、スコア7000以上の「非常に快適」をマークできれば、現行オンラインゲームを幅広くプレイできるスペックだと判断することができます。
結果はフルHD・最高品質でスコア11887「非常に快適」で、スムーズにゲームを楽しむことができます。なお、WQHD・最高品質ではスコア7394と7000を超えるものの、60fpsをキープできないので、フルHDでのプレイがおすすめです。
FF15
「ファイナルファンタジー」シリーズ第15番目の最新作「ファイナルファンタジーXV WINDOWS EDITION」のベンチマークです。スコア6000以上で【快適】評価で、平均60fps以上でプレイできます。
FF14と同じくDirectX 11ですが、オープンワールド&4K/8K解像度に公式対応していることもあり、ケタ違いに重くなっています。推奨GPUにGTX 1060(グラフィックメモリ6GB)を要求してくるレベルです。
フルHD・高品質ではスコア4489(普通)とお話になりません。フルHD・標準品質でスコア6320(快適)とようやく6000を超えます。本当に重いですね。。
ちなみに、高品質と標準品質との差は、テクスチャがやや少なっているくらいで、全体的なクオリティはほぼ変わりません。とりあえず標準品質で動けば十分でしょう。
PUBG
人気沸騰中のバトルロイヤルゲーム【PUBG】のスコアも測ってみました。重量級のグラフィックでゲーミングPC泣かせのタイトルです。
解像度はフルHD
時間帯は日中、快晴
パラシュート降下後、1分間のダッシュ&屋内探索
ウルトラ | 高 | 中 | 低 | |
平均fps | 50fps | 93fps | 103fps | 116fps |
最低fps | 33fps | 80fps | 89fps | 103fps |
最高fps | 66fps | 114fps | 121fps | 141fps |
FPSゲームなので、スムーズに動作する60fpsは絶対にキープしたいところ。最低を含めて60fps以上と考えると「高」設定がおすすめ。
GTX 1060だと「中」設定くらいが目安となりますが、このゲームはマルチコアCPUに最適化されているので、高めの設定でプレイすることができます。やはりゲーミングPCはCore i7あると何かと安心!
そして毎度のことですが、メモリ使用量がすごいですね。。このモデルでは中設定でも常時7GB以上使っていました。8GBメモリだと、録画配信ソフトを同時に使うとメモリ不足になる場合があります。できれば16GBにした方が安心ですね。
ちなみに、解像度を一つ上げてWQHDでプレイしてみたところ、中設定で平均65/最低50/最高76fpsという結果に。最低で60fpsを下回っているので、やはりフルHDでのプレイがおすすめです。
ドラゴンズドグマ オンライン
スコア7000以上で「とても快適」となります。フルHDでスコア13840と問題なくプレイできます。
モンスターハンターフロンティアZ
スコア6000で平均60fpsをキープできますが、フルHDでスコア27262とこちらも非常に高いスコアをマーク。もちろん高グラフィック版の「High Grade Edition」も余裕です。
ドラクエ10
グラフィック品質にこだわらなければ、ノートPCでもプレイできるほどの軽さが特徴です。スコア5500以上で平均60fpsをキープできます。文句なしの最高評価です。
3DMARK
3DMARKは、グラフィックボードやCPUを含めたグラフィック能力を総合的に測定するベンチマークソフト。
DirectX 9(Ice Storm)・DirectX 10(Cloud Gate)・DirectX 11(Sky Diver/Fire Strike)、そして最新のDirectX 12(Time Spy)それぞれの条件で測定することができます。
グラボの性能指標として参考までにどうぞ。
CrystalDiskMark


このモデルは240GB SSD+1TB HDDを搭載した便利なデュアルストレージ構成です。ゲームは高速のSSDに、データ類は大容量のHDDに入れるという使い分けができるので、とても便利。
SSDはパソコン工房でおなじみ、SanDiskのスタンダードモデルが搭載されています。「CrystalDiskMark」でストレージの転送速度をチェックすると、ランダムデータの読み書きがちょっと弱いかなといった感じです。
ともあれ体感は全くできないので、特に問題なし。HDDとは比べ物にならないくらいに速いです。
おすすめカスタマイズ
長時間の安定した冷却と静音性を重視するのであれば、CPUクーラーのカスタマイズがおすすめ。セットでグリスをカスタマイズするとさらに効果的。それ以外は用途・予算次第ですが、メモリはやはり16GBあった方が安心です。
CPUクーラー
・12cmラジエーターファン水冷CPUクーラー【+6,980円(税別)】
→冷却能力が非常に高い水冷式CPUクーラーで、負荷時には標準のクーラーより20℃~30℃程度低い安定した温度で冷却できます。
グリス
CPUとCPUクーラの間に塗布して熱伝導率を高めるもの。Core i7-8700Kはさらに熱くなったので、発熱対策を徹底しましょう。
・高熱伝導率 ナノダイヤモンドグリス OC7【+1,900円(税別)】
→シルバーグリスよりも若干熱伝導率が高く、ノーマルのものより5℃ほど温度が下がります。
・DDR4-2400 8GB×2(デュアルチャンネル/計16GB)【+9,980円(税別)】
・500GB Samsung SSD 850 EVO【+9,980円(税別)】
→読み書きムラなく速いサムスン製のSSDがおすすめ。
・3TB HDD / 3.5インチ Serial-ATA【+2,980円(税別)】
→価格重視の通常モデル
・2TB HDD [WD RED] / 3.5インチ Serial-ATA【+4,980円(税別)】
・3TB HDD [WD RED] / 3.5インチ Serial-ATA【+7,980円(税別)】
→サーバーグレードの高耐久性が特長のWesternDigital製REDシリーズHDDです。
電源
・700W [80PLUS BRONZE認証]【+4,980円(税別)】
・700W [80PLUS GOLD認証]【+7,980円(税別)】
→電源変換効率90%を誇るゴールドクラス電源がおすすめ。
関連モデル
LEVEL-R037-i7-RNJR
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-8700
■チップセット:Z370チップセット
■メモリ:8GB(DDR4-2400)
■グラボ:GTX 1060(グラフィックメモリ3GB)
■ストレージ:SSD 240GB+HDD 1TB
■電源:500W(80PLUS SILVER)
■価格:126,980円(税別)~
Core i7-8700とGTX 1060(グラフィックメモリ3GB)を搭載したミドルタワーモデル。予算重視であればこちらを選ぶのもアリです。
まとめ
性能面・機能面ともに完成度が高く、ミドルクラスのニュースタンダードというべきモデルです。
価格もリーズナブルなので、非常にコスパが高いのも魅力的。GTX 1060搭載モデルを安く購入したいということであれば、とりあえずこのモデルを選んでおけばOKです。
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