ガレリア SZをレビュー スリムなのに冷える!Core i7-8700×GTX 1080 Tiのハイエンドモデル
ゲーミングPC
販売終了しました

今回ドスパラの「GALLERIA(ガレリア) SZ」をお借りしました。
自作で人気のスリムケースに、第8世代Core i7×GTX 1080 Tiを搭載した、【Sシリーズ】のフラグシップモデルをチェックしてみましょう。
スペック
実機では、【640GB SSD】にカスタマイズしてあります。
| ガレリア SZ
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サイズ | W105×D350×H382mm |
OS | Windows 10 Home(64ビット) |
CPU | インテル Core i7-8700 (6コア12スレッド 3.2/最大4.6GHz) |
メモリ | 16GB(8GB×2 DDR4-2666) |
ストレージ | 500GB SSD+2TB HDD |
グラフィクス | GeForce GTX 1080 Ti (GDDR5X 11GB) |
チップセット | インテル B360 チップセット |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 |
電源 | 500W(80PLUS GOLD) |
保証 | 1年(最大3年) |
価格 | 259,980円⇒239,980円(税込)~
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付属品 | ・各種マニュアル ・電源ケーブル ・キーボード/マウス ・スタンド/ゴム足 ・Wi-Fiアンテナ |
※2018年8月24日時点での内容です。製品仕様・販売価格については変更となる可能性があります。
外観
撮影の都合上、外観写真の一部は別モデルのものを掲載しています。
ベースは”RAVEN”

自作ではおなじみ、冷却性能や静音性に優れたケースで定評のあるSilverStone製のスリムケース、【RAVEN】シリーズをベースにしたケースです。

スリムケースなのに冷却性能が高く、また拡張性も高いということで、自作でスリムケースと言えば、まずこのケースが候補に挙がるくらいに人気です。
独立したエアフローを採用した高冷却ケース
タワーケース顔負けの高い冷却性能…その秘訣は内部の分離構造にあります。

マザーボード・グラボ・電源それぞれのエアフローが独立しており、それぞれの排熱が干渉しないようになっています。写真はマザーボード側の吸気口で、右(背面)方向に排気します。

こちらがグラボと電源側の吸気口です。グラボは左(背面)方向に排気し、電源は下(底面)方向に排気します。
ダストフィルターでほこり対策もバッチリ

ちなみに、CPUとグラボの吸気口はオプションのダストフィルターでほこり対策がかんたんにできます。
マグネット式なので、取り付け・清掃もラクラク!ほこりがたまると静電気でパーツが故障することもあり、しっかり対策しておきましょう。
縦置き・横置きの両方に対応

付属品にスタンドとゴム足がついているので、状況に応じて縦置きと横置きの両方で設置できます。幅は約10cmとミドルタワーケースの半分程度なので、縦置きだと狭い場所でもラクラク設置できるのが魅力です。
横置きの場合は必ずゴム足を使いましょう。吸気口をふさいでしまうので、パーツを冷却できず故障の原因となります。
最新インターフェース搭載
最近のモデルらしく、USBはUSB3.0・USB3.1のみでUSB2.0は非搭載です。前後あわせて計6ポート搭載しており、背面のUSB3.1ポート2基は、10Gbpsの高速転送と大容量給電に対応した【Generation 2端子】となっています。
最新のインターフェースにまじって、レガシーなPS2ポートも搭載し、古いキーボードを再利用することもできます。さらに、フロント部分にSDカードリーダーがついており、地味ながら便利なラインナップです。

さらに有線LANだけでなく、高速のac規格に対応した無線LANを搭載しています。付属のアンテナの接続を忘れずに。通信の安定性がけた違いです。
グラフィックボードの映像出力端子は、ハイエンドグラボということでHDMI×1、DisplayPort×3のみ。DVI端子は非搭載なので、汎用性の高いHDMI端子で何とかしましょう。
内部
効率的なパーツ配置

内部へはマザーボード側からアクセス可能です。無駄なスペースのない、整然としたブロック配置ですね。
上部はスリムタイプの光学ドライブと2.5インチベイが、下部にはマザーボード・電源・5インチベイのユニットがそれぞれ搭載されています。グラボは上部ユニットの裏側に配置されています。
トータルの拡張性は5インチスリムベイ×1、3.5インチベイ×1、2.5インチベイ×2の計4つ。これは下手なミニタワーケースなみと、スリムモデルながらかなり健闘しています。
小型のITXマザーボード搭載

小型ケースなので、マザーボードはMicro-ATXよりもさらに小型のMini-ITXサイズのものを搭載しています。メーカーは自作でおなじみ、ASRock製の【B360M-ITX/ac】です。
スタンダードモデルではありますが、Ultra M.2スロットを搭載。さらにネット通信の安定性で定評のあるインテル製LANチップや、高品質のサウンドを実現するELNA製オーディオコンデンサまで装備する充実ぶりです。

もちろん【Super Alloy】マザーボードということで、電源周りが強化され、さらに湿度にも強くなっているなど、基本的な耐久性もバッチリ!

電源はフル規格のATX電源ではなく、SFX電源を搭載しています。しかも90%以上の電力変換効率を誇り、より省エネ・低発熱のゴールドクラスの電源です。容量は500Wと余裕があります。
ブロワファンタイプのGTX 1080 Ti搭載

グラフィックボードは4Kでのゲーミングに最適なGTX 1080 Tiを搭載しています。
ボードのタイプはオーソドックスな外排気のブロワファンタイプ。大型のファンを搭載したグラボに比べて冷却性能は劣りますが、強制的にケース外へ排熱するので、このケースとの相性はバツグンです。

通常はマザーボードに対して垂直に取り付けられるグラボが、なぜ水平に取り付けられているのかというと、【ライザカード】を使っているからです。
以前レビューした別モデルの写真ですが、このL字型の変換アダプタがライザカードです。
温度

こちらはFF14ベンチマークを実行した際の各パーツの温度です。なお、室温は25℃です。
CPUは40~50℃台、グラボは80℃前半とタワー型ケースとほぼ同じ温度です。小型の標準CPUクーラーとブロワファンのグラボでこの温度ですから、ケースの冷却性能はかなり高いことがわかりますね。
動作音
同じくFF14のベンチマークにて、実際の騒音値を測定してみました。※無響室・防音室での測定ではないので、あくまで参考までにどうぞ
ケースの左側面にて計測した結果です
ピーク時で55.5デシベルをマーク。通常のタワー型ケースだと50~55デシベルが標準的なので、それに比べると若干オーバーしています。実際そばにいるとファンの風切り音はしっかり聞こえますね。
狭いケースに各パーツがきっちり搭載されており、無駄なスペースが一切ないので、こればかりは仕方ないでしょう。静音ケースでもないですから。
なお、アイドル時は48.2デシベルですが、ファンの回転数は抑えられており、ノイズはほとんど気になりません。
ベンチマーク
各種ベンチマークソフトで実際の性能をチェックしてみました。
CINEBENCH
CPUはインテルの【Core i7-8700】を搭載しています。コア数は前世代の1.5倍となる6コア12スレッドになり、大幅なパワーアップを実現しています。
3Dグラフィックのレンダリングソフト【CINEBENCH】で、CPUのシングル・マルチでの性能をチェックしてみると、前世代のCore i7-7700よりも約33%も性能が高くなっています。
圧巻の性能でGTX 1080 Tiの性能をしっかり引き出せるほか、動画や画像編集などのクリエイティブ作業でも真価を発揮するCPUです。
FF14

ゲーミングPC業界において、ある意味「標準ベンチマークソフト」ともいえるFF14ベンチマーク。
DirectX 11・フルHD解像度・最高品質という重量級のグラフィック設定で、スコア7000以上の「非常に快適」をマークできれば、現行オンラインゲームを幅広くプレイできるスペックだと判断することができます。
ただし、平均60fpsをキープして快適にということであれば、スコア9000以上は欲しいです。