- GTX 1070 Tiを超える性能でWQHDでのゲーミングに最適
- リアルタイムレイトレーシング対応でよりリアルな描写が可能に
- 搭載パソコンの予算目安は10~14万円
リアルタイムレイトレーシングに対応した【RTXシリーズ】に待望のミドルクラスモデル登場。次世代のスタンダードとなるグラボの性能をチェックしてみましょう。
RTX 2060のスペックまとめ
リアルタイムレイトレーシング対応
RTX 2070をはじめRTX 20シリーズでは、リアルタイムレイトレーシング(DXR)に対応しています。GPU内部にレイトレーシング専用ユニット【RTコア】を搭載しており、従来よりもさらにリアルな映像描写が可能になっています。
上の画像はBattlefield Vのデモムービーですが、従来のGPUとの違いは一目瞭然。炎の描写が車体にもしっかり表現され、よりリアルになっているのがわかりますね。
さらにRTコアのほか、AI機能に対応した【Tensorコア】を搭載しているのもポイント。
Tensorコアを活用したアンチエイリアス技術【DLSSモード】では、AI機能を用いてジャギー(輪郭のギザギザ)を効率よく処理することで、従来のTAAやFXAA方式よりもフレームレートが向上します。
なお、DXR・DLSSいずれも対応したゲームでないと動作しない点に注意!
RTX 2060の仕様
RTX 2070 | RTX 2060 | GTX 1070 | GTX 1060 | |
アーキテクチャ | Turing | Turing | Pascal | Pascal |
プロセスルール | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 16nm FinFET | 16nm FinFET |
CUDAコア数 | 2304基 | 1920基 | 1920基 | 1280基 |
RTコア数 | 36基 | 30基 | ー | ー |
Tensorコア数 | 288基 | 240基 | ー | ー |
Rays/sec | 6Giga | 5Giga | ー | ー |
RTX-OPS | 45T | 37T | ー | ー |
動作クロック | 1410MHz | 1365MHz | 1503MHz | 1506MHz |
ブーストクロック | 1710MHz(FE) 1620MHz | 1680MHz | 1683MHz | 1708MHz |
メモリークロック | 14GHZ | 14GHz | 8GHz | 8GHz |
メモリータイプ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR5 | GDDR5 |
メモリーインターフェース | 256bit | 192bit | 256bit | 192bit |
メモリーバス幅 | 448GB/s | 336GB/s | 256GB/s | 192GB/s |
メモリー搭載量 | 8GB | 6GB | 8GB | 6GB |
TDP | 185W(FE) 175W | 160W | 150W | 120W |
外部電源 | 8ピン | 8ピン | 8ピン | 6ピン |
GPUの製造プロセスは、前世代の16nmから12nmへさらに微細化。置き換え対象となるGTX 1060と比較してみると、グラフィック描写の要となるCUDAコア数はGTX 1070と同じく1920基で、約50%も増加しています。
メモリは最大18Gbpsのデータ転送レートを誇る【GDDR6】へ大幅にグレードアップ。メモリーインターフェースこそGTX 1060と同じ192bitですが、メモリーバス幅は1.75倍となり、負荷のかかる場面でより高い安定性を発揮します。
なお、メモリ容量は6GBのままで据え置き少しちぐはぐな印象を受けますが、4Kを想定しているわけではないので、そこは割り切りが必要です。
ちなみに消費電力ですが、TDPが40Wも増えているため、ピーク時での実際の消費電力は最大約80Wほど上がっています。これはGTX 1070どころか、GTX 1070 Tiに匹敵するレベル。RTXシリーズは性能が大幅に向上している分、消費電力もガッツリ上がっている感じですね。
ベンチマーク
Core i7-8700K・16GBメモリ(DDR4-2666)の組み合わせで実際の性能をチェックしてみましょう。
3DMark
こちらは現在主流のDirectX11をベースにしたテストです。総合スコアはCPUとGPUを含めたスコアで、グラフィックスコアはその名の通り、グラボ単体のスコアです。
GTX 1060比で約39~52%と大幅に性能が向上しており、GTX 1070どころか、GTX 1070 Tiに匹敵するスコアを叩き出しています。二階級特進で、もはやミドルクラスとは思えない性能です。
こちらは今後主流になるであろうDirectX12のテストです。
こちらはさらにスコアの伸びが高く、GTX 1060比で約65~76%も性能が向上。ついにGTX 1070 Tiを超える結果となっています。RTXシリーズ全般にいえることですが、DirectX12環境にめっぽう強く、将来的なポテンシャルはかなり高いです。
ちなみに上位のRTX 2070と比較すると、Fire Strikeでは約76~87%、Time Spyでは約80~83%の性能になっています。ざっくりRTX 2070の70~90%の性能ということで、RTXシリーズ間でのバランスはうまく取れています。
Far Cry 5
重量級のFPSゲームですが、いずれもGTX 1070 Tiを超えるfpsをマーク。WQHDでも平均・最低ともに60fps以上をキープし、もはやミドルクラスとは思えない高いパフォーマンスを発揮します。フルHDで平均100fpsを超えるのも魅力的。
GTX 1060とは比較にならないレベルで、フルHDでは約47~50%、GTX 1060のパフォーマンスが落ちるWQHDにいたっては最大約86%と圧倒的な差をつけています。
Fortnite
フルHDの軽さとは裏腹に、4Kになるとガッツリ重くなるFPSゲームです。
Far Cry 5に近い結果となり、4Kでは逆転しているものの、基本的にはGTX 1070 Tiよりも性能は上。やはりWQHDに強く、平均・最低ともに60fpsをきっちり超え、フルHDであれば平均100fpsをキープできます。
GTX 1060に対しては、フルHDでは約65~67%、WQHDもほぼ同じく約63~66%と大きく差をつけています。
FF14
言わずと知れた国産のMMORPGで、平均60fpsをキープするにはスコア9000以上が必要になります。
僅差ではありますが、やはりGTX 1070 Tiよりも高いスコアをマークし、WQHDでも快適にプレイできます。GTX 1060に対しては、負荷の軽いフルHDでは約35%程度ですが、WQHDでは約51%と大きな差をつけています。
FF15
FF14よりもさらに重くなった、FFシリーズの最新タイトル。このゲームでは【DLSS】機能に対応しています。
”DLSS”(Deep Learning Super-Sampling)とは、AIの学習性能を活用したグラフィック処理のこと。対応したゲームであれば、性能を飛躍的に向上させることができます。もちろん、RTX 20シリーズ限定の機能となります。
4K・最高設定のカスタムモードで、通常のTAAモードとハイパフォーマンスのDLSSモードにて測定しています。
DLSSモードにするとスコアが大幅に伸び、RTX 2060だとDLSSモードではTAAモードよりも約37%もスコアが高くなっています。GTX 1060には倍以上の差をつけ、GTX 1070 Tiもついに及ばず、まさに異次元レベル。
今後は”BATTLEFIELD V”をはじめ様々なゲームにも対応していくとのこと。パフォーマンスのアシスト機能として、今後かなり期待できますね。
BATTLEFIELD V
リアルタイムレイトレーシング(DXR)に対応した、大御所のFPSゲームです。DirectX11と12を選択できますが、DXRで動かすにはDirectX12が必須になります。また、DirectX12の方が高いパフォーマンスを発揮するので、基本的にはDirectX12一択。
まずDXRを無効にした標準モードでの結果ですが、やはりGTX 1070 Tiよりも性能は上です。WQHDでも平均60fpsを大きく超え、フルHDでは平均100fpsをキープし、ド安定でプレイできます。
GTX 1060との差ですが、フルHDでは約40~50%、WQHDでは約56~60%と、解像度・負荷が高くなるにつれ差が大きくなるパターンです。もはや別次元の性能。
ちなみに、4Kだとグラフィックメモリ6GBだと足りないのですが、意外にもRTX 2060が僅差でGTX 1070 Tiを上回っています。地力の差がそのまま出た感じになりますね。
結局RTX 2060はどうなの?
ワンランクどころか、二階級特進でGTX 1070 Tiを超える性能に大幅パワーアップし、最新のゲームをWQHDで難なく動かせるパフォーマンスを実現しています。DLSSやリアルタイムレイトレーシングにも対応しており、ワンランク上のミドルクラスグラボとしておすすめ。
なお、DLSSやリアルタイムレイトレーシングが不要ということであれば、ワンランク下のGTX 1660 SUPERで済ませるのもあり。ド安定のフルHD性能はもちろん、RTX 2060ほどではありませんがWQHDでのゲーミングにも対応しています。
GTX 1660 SUPERについてはこちらもチェック!

RTX 2060搭載のおすすめゲーミングPC
AMD製CPU搭載モデル
インテルCPUを凌ぐ高いパフォーマンスとコスパが魅力の【Ryzen 3000シリーズ】をピックアップしました。
LEVEL-R0X4-R73X-ROS(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Ryzen 7 3700X
■チップセット:X470チップセット
■メモリ:8GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 2060
■ストレージ:SSD 240GB
■電源:500W(80PLUS BRONZE)
■価格:124,980円(税別)~
Ryzen 7×高品質マザーボード搭載モデル
AMDの8コア16スレッドCPU・Ryzen 7 3700XとRTX 2060を搭載した、WQHDでのゲーミングに最適なミドルタワーモデル。
8GBメモリにSSDのみのシンプルな初期構成ですが、ASUS製のハイグレードマザーボード【PRIME X470-PRO】を搭載しているのがポイント。
機能が非常に充実し、熱くなりがちなM.2 SSDの冷却用ヒートシンクを標準装備。また、安定したネット環境を実現するインテル製LANチップをはじめ、高品質のオーディオ機能やLEDイルミネーション機能を搭載するなど、至れり尽くせり。
拡張性に優れたいケースは裏配線を採用しており、エアフローに優れ冷却性はバツグン。ワンランク上のモデルを求める方におすすめ。
重量級のゲームが増えており、メモリは16GBあると安心。また、SSDの容量を増やしたり、HDDを追加してデュアルストレージにしたりすると、より便利になります。
LEVEL-M0B4-R53-ROR-RTC(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Ryzen 5 3600
■チップセット:B450チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 2060
■ストレージ:SSD 240GB+HDD 1TB
■電源:500W(80PLUS BRONZE)
■価格:109,980円(税別)~
リーズナブルなRyzen 5搭載モデル
AMDの6コア12スレッドCPU・Ryzen 5 3600とRTX 2060を搭載した、WQHDでのゲーミングに最適なミニタワーモデル。
大容量の16GBメモリにデュアルストレージの充実した初期構成となっています。最近のゲームはメモリをガッツリ使うので、16GBあるとやはり安心。
ゲームそのものの容量も増えてきており、SSDは500GBにしておくのがおすすめ。
インテル製CPU搭載モデル
総合力ではAMD製CPUに軍配が上がりますが、ゲームならインテル製CPUが一歩リードしています。
XPSタワー スペシャルエディション[RTX 2060搭載](デル)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-9700
■チップセット:Z370チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 2060
■ストレージ:SSD 512GB+HDD 2TB
■電源:460W
■価格:193,980円⇒148,733円(税別・送料込み)~
充実した初期構成が魅力のモデル
第9世代の8コアCPU・Core i7-9700とRTX 2060を搭載した、WQHDでのゲーミングに最適なミニタワーモデル。
大容量の16GBメモリに大容量デュアルストレージの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用しています。洗練されたフラットボディのケースは機能性に優れ、排熱性もバツグン。価格も安く、高コスパモデルとしておすすめです。
デルのXPSシリーズはカスタマイズできません。
G-GEAR GA7J-D194/T(ツクモ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-9700
■チップセット:H370チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 2060
■ストレージ:SSD 240GB+HDD 1TB
■電源:550W(80PLUS BRONZE)
■価格:134,980円(税別)~
ポイントをおさえたCore i7搭載モデル
第9世代の8コアCPU・Core i7-9700とRTX 2060を搭載した、WQHDでのゲーミングに最適なミドルタワーモデル。高い品質で定評のあるASUS製マザーボード【H370-A】を搭載しています。
大容量の16GBメモリにデュアルストレージのポイントをおさえた初期構成ながら低価格を実現しており、予算重視で高性能モデルが欲しい方におすすめ。最近のゲームはメモリを多く使うようになっており、メモリが16GBあるとやはり安心です。
6コア12スレッドで発熱が高く、CPUクーラーのカスタマイズがおすすめ。また、重量級のゲームが増えており、メモリは16GBあると安心。
そのほか、SSDを追加してデュアルストレージにすれば、HDDとの使い分けができ、とても便利です。
LEVEL-M0B6-i5F-ROR(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-9400F
■チップセット:B360チップセット
■メモリ:8GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 2060
■ストレージ:SSD 240GB+HDD 1TB
■電源:500W(80PLUS BRONZE)
■価格:109,980円(税別)~
Core i5搭載の格安モデル
第9世代の6コアCPU・Core i5-9400FとRTX 2060を搭載した、WQHDでのゲーミングに最適なミニタワーモデル。
8GBメモリにデュアルストレージのポイントをおさえた初期構成で、10万円台を実現。メモリやストレージをカスタマイズして、さらに使いやすくしたいところ。
重量級のゲームが増えており、メモリは16GBあると安心。また、ゲームそのものの容量も増えているため、SSDは500GBあるとより安心です。
ゲーミングPCは高い…とお悩みの方 必見!

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