- GTX 1070に匹敵する性能にパワーアップ
- フルHDでのゲーミングに最適
- 搭載パソコンの予算目安は12~15万円台
”Turing世代”にもGTXシリーズがついに登場!ド安定のフルHD性能を誇る、新世代のミドルクラスグラボの性能をチェックしてみましょう。
GTX 1660 Tiのスペックまとめ
GTX 1660 Tiの仕様
RTX 2060 | GTX 1660 Ti | GTX 1070 | GTX 1060 | |
アーキテクチャ | Turing | Turing | Pascal | Pascal |
プロセスルール | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 16nm FinFET | 16nm FinFET |
CUDAコア数 | 1920基 | 1536基 | 1920基 | 1280基 |
RTコア数 | 30基 | ー | ー | ー |
Tensorコア数 | 240基 | ー | ー | ー |
Rays/sec | 5Giga | ー | ー | ー |
RTX-OPS | 37T | ー | ー | ー |
動作クロック | 1365MHz | 1500MHz | 1503MHz | 1506MHz |
ブーストクロック | 1680MHz | 1770MHz | 1683MHz | 1708MHz |
メモリークロック | 14GHZ | 12GHz | 8GHz | 8GHz |
メモリータイプ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR5 | GDDR5 |
メモリーインターフェース | 192bit | 192bit | 256bit | 192bit |
メモリー搭載量 | 6GB | 6GB | 8GB | 6GB |
TDP | 160W | 120W | 150W | 120W |
外部電源 | 8ピン | 8ピン | 8ピン | 6ピン |
GPUの製造プロセスは、前世代の16nmから12nmへさらに微細化。グラフィック描写の要となるCUDAコア数は、置き換え対象となるGTX 1060よりも20%増加しています。
ミドルクラスモデルながらメモリも刷新され、最大18Gbpsのデータ転送レートを誇る【GDDR6】へ大幅にグレードアップ。これは従来のGDDR5(9Gbps)のゆうに2倍。メモリ帯域にいたってはかのHBM2に匹敵するレベルです。
仕様だけ見るならGTX 1060とGTX 1070の中間といったところですが、CUDAコアの性能がパワーアップし、さらにブーストクロックも上がっているので、GTX 1070に匹敵するパフォーマンスを発揮します。詳しくは下のベンチマークテストをチェック!
なお消費電力ですが、ピーク時ではGTX 1060よりも最大約30W上がり、TDPこそ同じものの性能アップに伴いしっかり上がっています。それでもGTX 1070より消費電力は少なく、うまいこと調整されているといった印象です。
ちなみに、SLI(グラボ2枚構成)には非対応なので注意!
RT(リアルタイムレイトレーシング)性能は低め
型番からもわかる通りRTXシリーズではないので、RT(リアルタイムレイトレーシング)の性能は低く、DLSSには非対応となっています。
それぞれをサクッと解説すると、RT(リアルタイムレイトレーシング)は、RTコアを活用したグラフィック描写技術のこと。従来よりもさらにリアルな映像描写が可能になり、ゲーム臨場感がより一層高くなります。
上の画像はBattlefield Vのデモムービーですが、従来のGPUとの違いは一目瞭然。炎の描写が車体にもしっかり表現され、よりリアルになっているのがわかりますね。
DLSSモードはTensorコアを活用したアンチエイリアス技術のこと。AI機能を用いてジャギー(輪郭のギザギザ)を効率よく処理することで、従来のTAAやFXAA方式よりもフレームレートが向上します。
RTはお好み要素が強いのですが、DLSSモードはフレームレート向上=ゲームの安定性に直結するので、かなり便利。なお、どちらの機能も対応したゲームでないと動作しないので注意!
ベンチマーク
Core i7-8700K・16GBメモリの組み合わせで実際の性能をチェックしてみましょう。
3DMark
こちらは現在主流のDirectX11をベースにしたテストです。総合スコアはCPUとGPUを含めたスコアで、グラフィックスコアはその名の通り、グラボ単体のスコアです。
GTX 1060比で最大約26%と大幅に性能が向上しています。ただ4Kでは見事にGPUがボトルネックになり、約3~9%程度とあまり変わりません。
GTX 1070と比べてみると、約8~32%の差をつけられています。解像度が上がるほど性能差が開き、地力の高さを見事に発揮しています。
しかし今後主流になるであろうDirectX12のテストでは全く違う様相を見せます。
GTX 1060比では約40~45%も性能が向上し、解像度に関係なく大きく差をつけています。それどころかGTX 1070よりも約5~8%高い性能となり、Fire Strikeから一転、上回る結果になっています。
RTXシリーズ全般にいえることですが、DirectX12環境にめっぽう強く、将来的なポテンシャルはかなり高いです。
ちなみに上位のRTX 2060と比較すると、Fire Strikeでは約75~83%、Time Spyでは約82~85%の性能になっています。ざっくりRTX 2060の70~90%の性能ということで、”Turing世代”間ではうまくバランスがとれているといっていいでしょう。
Far Cry 5
重量級のFPSゲームですが、GTX 1070とほぼ互角かやや上回る性能です。フルHDでの安定感はもちろん、WQHDでも平均60fpsを超えるのはいいですね。4Kはさすがに厳しいですね。
ほぼGTX 1070ということで、GTX 1060は眼中になし。フルHDでは約24~32%、WQHDでは約40~47%の差をつけまさに圧倒的。GTX 1060のパフォーマンスがガクッと落ち込む4Kともなると最大約72%もの差がついています。
なお、上位のRTX 2060比では約81~87%の性能となっており、他のゲームでもおよそ80~90%の性能に落ち着いています。RTX 2060の性能は頼もしく、フルHDでは平均100fpsをキープし、WQHDでも平均60fpsを大幅に超え、まさに盤石です。
Anthem
高いアクション性で人気のMORPGですが、広大なマップと自由度の高い戦闘システムのため、かなり重いゲームです。
いずれの解像度でもGTX 1070を上回る性能です。フルHDで平均60fpsをキープできるのは大きなアドバンテージですね。一方WQHD・4Kでは平均60fpsに届かず、このゲームがいかに重いかということがよくわかります。
GTX 1060との性能差は、フルHDでは約50~53%、WQHDでは約77~78%と解像度が上がるにつれ、大幅な差がつきます。4Kはもう息も絶え絶えですが、最大約64%差となっています。
Fortnite
フルHDの軽さとは裏腹に、4Kになるとガッツリ重くなるFPSゲームです。
フルHD・WQHDではGTX 1070を上回る性能をマークしています。フルHDでは平均100fpsに届きそうなレベルで頼もしい限りですね。WQHDでも平均60fpsを超えるのも◎。一方、4KだとGTX 1070よりも下回る結果になり、地力の差が出てしまった感じです。
もちろんGTX 1060には大きく差をつけており、フルHDでは約33~35%、WQHDでは約33~50%とさらに差が広がっています。4KではGTX 1070を下回るため、GTX 1060とほぼ互角になっています。
FF14
言わずと知れた国産のMMORPGで、平均60fpsをキープするにはスコア9000以上が必要になります。
いずれの解像度でも、わずかではありますがGTX 1070を下回る結果となっています。とはいえWQHDでも10000を超えるのは立派。GTX 1060に対しては、負荷の軽いフルHDでは約23%程度ですが、WQHDでは約32%、4Kでは約33%と大きく差をつけています。
BATTLEFIELD V
リアルタイムレイトレーシング(RT)に対応した、大御所のFPSゲームです。DirectX12の方が高いパフォーマンスを発揮するので、基本的にはDirectX12一択。また、GTX 1660 TiはRTに対応していないため、通常モードでのfpsをまとめてみました。
Fortniteと同じ傾向ですね。フルHD・WQHDではGTX 1070を上回り、4KではGTX 1070を下回ってしまいます。他のゲームと同じく、WQHDでもきっちり平均60fpsを大きく超えてくるのは魅力的です。
GTX 1060との差ですが、フルHDでは約22~37%、WQHDでは約29~39%、4Kでは約30~37%とおおむね20~30%の差をつけています。
結局GTX 1660 Tiはどうなの?
前世代のGTX 1070に匹敵する性能に進化することで、フルHDをゆうに飛び越え、WQHD入門にも最適なパフォーマンスを発揮します。予算重視のミドルクラスグラボにしては申し分ない性能ですね。
価格は12~15万円台と比較的安く、15万円以下でゲーミングPCを探している方におすすめです。
GTX 1660 Ti搭載のおすすめゲーミングPC
GALLERIA/ガレリア RM5C-G60T(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-11400
■チップセット:B560チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラボ:GTX 1660 Ti
■ストレージ:SSD 500GB(PCie NVMe)
■電源:550W(80PLUS BRONZE)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:129,980円(税込)~
※実機モデルではGTX 1660を搭載。GTX 1660 Tiは約10~20%性能が高くなっています。
Core i5搭載のコスパモデル
インテルの第11世代6コア12スレッドCPU・Core i5-11400とGTX 1660 Tiを搭載した、フルHDでのゲーミングに最適なミニタワーモデル。
16GBメモリに500GB SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。さらに、大型CPUクーラーを装備しており、冷却面も万全です。
曲線を用いた美しいケースは、LEDイルミネーションやクリアサイドパネルを搭載するほか、チャンバー構造や裏配線を採用するこだわりよう。見た目も華やかで、エアフローもバツグンです。トータルでの完成度が高く、フルHDでのゲーミングにまずおすすめ。
基本的カスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、とても便利。
G-Tune PM-B-1660Ti(G-Tune)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-11400F
■チップセット:B460チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラボ:GTX 1660 Ti
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■電源:500W(80PLUS BRONZE)
■価格:159,280円(税込)~
サポート&保証重視ならG-Tuneがおすすめ
インテルの第11世代6コア12スレッドCPU・Core i5-11400FとGTX 1660 Ti搭載した、フルHDでのゲーミングに最適なミニタワーモデル。16GBメモリに512GB SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用しています。
また、ケースの完成度が高いのもポイント。ケース内部は電源とストレージを上部に集約した、”チャンバー構造”になっており、エアフローがとてもスムーズ。さらに、フロント部分にHDMI端子がついているので、VR機器の取り回しもかんたん。
ちなみに、G-Tuneは保証が充実しているのもポイント。G-Tuneでは延長保証が定額制で安く、例えば3年延長保証+センドバック修理保証に7,700円(税込)で加入することができます。また、24時間365日の電話サポート&96時間以内で修理完了が標準メニューとして用意されており、万が一でも安心です。
基本的にカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージ構成にすると、ゲームとデータを別に保存することができ、より便利になります。
ゲーミングPCは高い…とお悩みの方 必見!

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