- GTX 1650よりも最大約40%性能が向上し、GTX 1660に迫る高いパフォーマンス
- VRAMが4GBと少なく、ゲームによってはVRAM不足に…
- 終息のため、購入不可
”Turing世代”のエントリーグラボ・GTX 1650にもSUPERシリーズが登場。フルHDでのゲーミング性能が大幅に向上したその実力と、おすすめモデルをチェックしてみましょう
GTX 1650 SUPERのスペックまとめ
GTX 1650 SUPERの仕様
GTX 1660 SUPER | GTX 1650 SUPER | GTX 1660 Ti | GTX 1660 | GTX 1650 | |
コア | TU116 | TU116 | TU116 | TU116 | TU117 |
プロセスルール | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 12nm FinFET | 12nm FinFET |
CUDAコア数 | 1408基 | 1280基 | 1536基 | 1408基 | 896基 |
RTコア数 | ー | ー | ー | ー | ー |
Tensorコア数 | ー | ー | ー | ー | ー |
Rays/sec | ー | ー | ー | ー | ー |
RTX-OPS | ー | ー | ー | ー | ー |
動作クロック | 1530MHz | 1530MHz | 1500MHz | 1530MHz | 1485MHz |
ブーストクロック | 1785MHz | 1725MHz | 1770MHz | 1785MHz | 1665MHz |
メモリークロック | 14GHz | 12GHz | 12GHz | 8GHz | 8GHz |
メモリータイプ | GDDR6 | GDDR6 | GDDR6 | GDDR5 | GDDR5 |
メモリーインターフェース | 192bit | 128bit | 192bit | 192bit | 128bit |
メモリーバス幅 | 336GB/s | 192GB/s | 288GB/s | 192GB/s | 128GB/s |
メモリー搭載量 | 6GB | 4GB | 6GB | 6GB | 4GB |
TDP | 125W | 100W | 120W | 120W | 75W |
外部電源 | 8ピン | 6ピン | 6ピン | 8ピン | ー |
”Turing”世代のエントリーグラボ・GTX 1650の上位モデルとなるGTX 1650 SUPERですが、ミドルクラスのGTX 1660シリーズと同じ”TU116”をベースにしており、中身は全くの別物です。
GTX 1650との最大の違いは、VRAM(ビデオメモリ)にGDDR6を採用している点です。メモリインターフェースこそ128bitと変わらないものの、メモリバス帯域幅は192GB/sと約1.5倍になり、VRAMへの負荷が高い重量級のゲームで高い安定性を発揮します。
また、グラフィック描写の要となるCUDAコアは約43%増え、基礎性能も着実にパワーアップ。ただ、その分TDPは25W増えており、補助電源が必要になっています。補助電源不要のグラボはGTX 1650のみ、唯一無二の存在としてしっかり差別化できていますね。
なお、VRAMの容量は引き続き4GBと少なめという点に注意。従来のゲームならともかく、最新の重量級ゲームだとメモリ不足になる場合があります。
ベンチマーク
Core i7-9700K・16GBメモリ(DDR4-2666)の組み合わせで実際の性能をチェックしてみましょう。
3DMark
現在主流のDirectX11をベースにしたテストです。
GTX 1650と比較してみると、最大約135%の性能となっており、コア&メモリ帯域幅の増加分だけ順当にパワーアップしています。
一方GTX 1660に対しては約81~91%の性能となり、どちらかというとGTX 1660寄りの性能となっています。
こちらは徐々に普及しつつあるDirectX12のテストです。
Fire Strikeと似たような傾向で、GTX 1650に対し最大約134%、GTX 1660に対し約85~89%の性能となっています。メインとなるフルHDではGTX 1660に10%差まで迫っており、なかなかおいしいスペックですね。
FF14
言わずと知れた国産のMMORPGで、平均60fpsをキープするにはスコア9000以上が必要になります。
やはりGTX 1660に近いパフォーマンスを発揮し、約92~96%の性能と、いずれの解像度でも10%以内に収まっています。一方GTX 1650に対しては最大約143%とまさに圧倒的です。
Rainbow Six Siege
まずはDirectX11をベースにした軽めのFPSゲームをチェック。かなり軽いため、レンダリング解像度を”100”にし、負荷を上げて測定しています。
GTX 1650に対してはやはり圧倒的で、フルHDの平均fpsは約141%となり、平均100fps以上で安定してプレイできます。WQHDでも約138%と、平均60fpsをキープできるようになっています。
一方GTX 1660に対しては約84~93%となり、フルHDでの性能差は10%以内に収まっています。解像度が上がると差がつきやすい傾向ですね。
Apex Legends
こちらもDirectX11をベースにした軽めのFPSゲームです。
R6Sと似たような傾向となり、GTX 1650に対し平均fpsは約143~146%と軒並み40%オーバーのパフォーマンスアップとなっています。フルHDでは平均100fpsをオーバーし、WQHDでも平均60fpsを大きく超える安定ぶりです。
なお、GTX 1660との性能差は約10%前後と、いずれの解像度でもその差は小さめです。
Call of Duty: Modern Warfare
毎度おなじみ、DirectX12ベースの重量級FPSゲームです。
重量級のゲームとなるとまた違う傾向となり、GTX 1650に対し平均fpsは最大約140%ときっちりパワーアップしていますが、GTX 1660と差が開くようになり、フルHDでの平均fpsは約80%まで落ち込みます。
また、VRAMもほぼ4GB使い余裕がなくなるので、最新のゲームまでまんべんなく楽しむならVRAM6GBのGTX 1660がやはりおすすめ。
MONSTER HUNTER WORLD
DirectX11をベースにした知名度バツグンの狩りゲームですね。国産ゲーム屈指の重さを誇ります。
最高設定でのVRAM使用量は5GBに近く、そもそもVRAM4GBのGTX 1650には不向きです。中設定ならVRAM使用量を軽減し、パフォーマンスが向上しますが、画質のクオリティがガッツリ落ちるので、全くおすすめしません。
同じVRAM4GBのGTX 1650との性能差は圧倒的ですが、重量級のゲームで使うのはやや無理があるといった感じですね。
消費電力
最後にTime Spy実行時の消費電力をチェックしてみましょう。
補助電源を使用しており、GTX 1650から消費電力は約26%アップ。性能分相応に増えており、GTX 1660に対し約88%とやはりGTX 1660寄りとなっています。トータルでも200W行かないのでだいぶ省エネですね。
結局GTX 1650 SUPERはどうなの?
GTX 1650から最大約40%も性能が向上し、GTX 1660に近いパフォーマンスを発揮。フルHDでのゲーミングに最適な性能に進化しています。
ただ、やはりネックなのがVRAM4GBという点ですね。最近のゲームは以前と比較にならないくらいにVRAMを使うようになっているので、今後のことも考えると最低でも6GBは欲しいのが本音です。あくまでもフルHD入門+αクラスのポジションで、従来のゲームをフルHDで楽しむ分にはアリといったところです。
なお、ほぼ終息状態のグラボなので、購入不可能となっています。
GTX 1650 SUPER搭載のおすすめゲーミングPC
LEVEL-M056-114-RVX(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-11400
■チップセット:B560チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2933)
■グラボ:GTX 1650 SUPER
■ストレージ:SSD 500GB(PCIe NVMe)
■電源:500W(80PLUS BRONZE)
■価格:119,978円(税込)~
格安のGTX 1650 SUPER搭載モデル
インテルの第11世代6コア12スレッドCPU・Core i5-11400とGTX 1650 SUPERを搭載した、フルHD入門+αのミニタワーモデル。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成となっており、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。ただ、格安モデルでもこの価格なので、GTX 1660 SUPER搭載モデルを選びましょう。
基本的にカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージ構成にすると、ゲームは高速のSSDに、データ類は大容量のHDDに保存する使い分けができ、より便利になります。
ゲーミングPCは高い…とお悩みの方 必見!

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