- RTX 3080から約10%性能が向上した、最高峰のモデル
- 4Kでのゲーミングにも対応
- 搭載パソコンの予算目安は40万円台から
NVIDIAの最新世代となる”Ampere”に、新たなハイエンドGPUが登場。RTX 3080からさらなる進化を果たしたRTX 3080 Tiの実力と、おすすめモデルをチェックしてみましょう。
RTX 3080 Tiのスペックまとめ
RTX 3080 Tiの特徴と性能をサクッとチェックしてみましょう。
リアルタイムレイトレーシング対応
ゲーミングモデルの最重要パーツであるGPUには、NVIDIAのRTXシリーズを搭載。
RTXシリーズでは従来のGTXシリーズと異なり、リアルタイムレイトレーシング技術(RT)に対応しています。GPU内部にレイトレーシング専用ユニット”RTコア”を搭載することで、従来よりもさらにリアルな映像描写が可能になっています。
上の画像はRTに対応したBattlefield Vのデモムービーですが、従来のGPUとは異なり、炎の描写が車体に反射しているのがわかります。また、反射だけでなく、影や光の描写も豊かになり、より自然なグラフィックを実現しているのもポイントです。
さらに、RTコアのほか、AI機能に対応した”Tensorコア”を搭載。AI機能を活用したアップスケーリング&アンチエイリアス技術の”DLSSモード”で、対応したゲームであればより高いパフォーマンスを発揮することが可能です。
RTX 3080 Tiの性能をチェック
RTX 3080 Ti | RTX 3080 | RTX 3070 Ti | RTX 3070 | RTX 3060 | |
アーキテクチャ | Ampere | Ampere | Ampere | Ampere | Ampere |
製造プロセス | 8nm | 8nm | 8nm | 8nm | 8nm |
CUDAコア数 | 7424基 | 6144基 | 5888基 | 5120基 | 3840基 |
動作クロック | 1125MHz | 1245MHz | 1035MHz | 1290MHz | 1283MHz |
ブーストクロック | 1590MHz | 1710MHz | 1485MHz | 1620MHz | 1703MHz |
メモリータイプ | GDDR6-16000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-14000MHz |
メモリーインターフェース | 256bit | 256bit | 256bit | 256bit | 192bit |
メモリーバス幅 | 512GB/s | 448GB/s | 448GB/s | 448GB/s | 336GB/s |
メモリー搭載量 | 16GB | 8・16GB | 8GB | 8GB | 6GB |
TGP | 80~150W | 80~150W | 80~125W | 80~125W | 60~115W |
RTX 3080 Tiは、RTX 3080の上位バージョンとなる最上位のGPUです。
性能の要となるCUDAコアは、RTX 3080の6144基から7424基へ約21%増加しています。一方で、VRAM(グラフィックメモリ)もしっかり強化され、メモリーインターフェースは256bitのまま据え置きですが、帯域幅が約14%広くなり、高解像度でのゲーミングにより強くなっているのがポイントです。
なお、RTX 3080とは違い、VRAM容量は全てのモデルで16GB搭載しています。デスクトップ用グラボよりも多く、VRAM不足で困ることはまずありません。
まず、DirectX 11・フルHD相当のテスト・Fire Strikeをチェックしてみると、RTX 3080から約14%高いスコアをマークしており、派手さはないものの、着実に性能が向上しています。
次に、DirectX 12・WQHD相当のテスト・Time Spyをチェックしてみると、RTX 3080との差は約9%と、Fire Strikeに比べ控えめです。
とはいうものの、デスクトップ用のグラボでいうなら、RTX 3070相当のスコアをマークしており、4Kでのゲーミングにも対応できます。
RT機能テスト・Port Royalの結果をまとめたものとなります。
RTは負荷がとにかく重く、目安としてはスコア4000以上をキープしたいところ。また、最新ゲームでは、以前とは比較にならないほどRTの負荷が激増しており、スコアは6000以上が理想的です。
RTX 3080 Tiのスコアは、RTX 3080よりも約10%高く、スコア8000に迫る非常に高いスコアをマーク。RTでのゲーミングにもしっかり対応できます。
結局RTX 3080 Tiはどうなの?
仕様ほどではありませんが、RTX 3080から約10%前後パフォーマンスが向上し、4Kでのゲーミングに対応できます。RTX 3080と同じく、フルHDにはオーバースペックですが、240Hzや300Hzなどの超高速ディスプレイでは、その性能をしっかり生かすことができます。
なお、肝心の価格ですが、現行では最上位となるGPUということで、40万円台~と破格レベル。予算関係なく、最強のゲーミングノートが欲しい方におすすめです。なお、予算重視ならRTX 3080がだんぜんおすすめです。
【参考】CPU性能指標
CPUの性能指標をサクッとまとめてみました。CPUのパフォーマンスを測るのに最適なレンダリングソフト・CINEBENCH R23の結果となります。
最近ではCPUの性能が飛躍的に向上しており、ゲーム目的なら6コア12スレッドのCore i5やRyzen 5もあれば十分です。
ただし、より多くのコア・スレッドに最適化されたゲームも多くなってきているので、フレームレートにこだわるのであれば、8コア16スレッドのCore i7やRyzen 7以上がおすすめ。もちろん、動画や画像編集などクリエイティブ作業もはかどります。


CPUにはインテルとAMD製CPUがありますが、性能重視なら第12世代インテルCPUがおすすめ。
第12世代では設計を一新し、性能重視のP-コアと電力効率重視のE-コアの2タイプを搭載。タスクによって各コアを使い分け、場合によっては併用することにより、効率よく処理できるのが強みです。また、コア・スレッド数そのものも増えており、ライバルのRyzen 5000&6000シリーズを凌ぐ、高いパフォーマンスを発揮します。


なお、予算重視ならRyzen 5000&6000シリーズがおすすめ。第11世代インテルCPUと同等の性能でありながら、価格が安く、コスパに優れています。
ちなみに、Ryzen 6000シリーズは、5000シリーズのリフレッシュ版です。製造プロセスの微細化、内蔵グラフィックの強化、動作クロックの向上など、マイナーチェンジ程度になっており、若干の性能向上にとどまっています。
RTX 3080 Ti搭載のおすすめゲーミングノート
15インチモデル
持ち運びにも最適な、スタンダードの15インチモデル
Alienware M15 R7 プラチナ(デル)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア IPS 165Hz
■CPU:Core i7-12700H
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 3080 Ti
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】544,000円⇒418,880円(税・送料込)~
※実機モデルではRyzen 7&RTX 3070を搭載しています。本体イメージの確認におすすめ。
本格派の低価格モデル
ノート用のインテル第12世代14コア20スレッドCPU・Core i7-12700HとRTX 3080 Tiを搭載したウルトラハイエンドモデル。
32GBメモリに512GB SSDの非常に充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍速いNVMeタイプを採用。165Hz出力の高速ディスプレイは、G-Syncに対応しており、滑らかな映像描写を実現しています。さらに、フルカラーキーボードを採用する徹底ぶりです。
約2cmのスリム&スタイリッシュなボディは、ラウンドフォルムの排気グリルを装備し、SF風のユニークなデザインに仕上がっています。また、グリル周囲はLEDイルミネーションでライトアップされ、とても華やか。デルのフラグシップブランド”Alienware”らしく、至れり尽くせりのモデルとなっています。
・1TB M.2 PCIe NVMe SSD
・2TB M.2 PCIe NVMe SSD
⇒最近のゲームは容量そのものが増えており、50GB以上のタイトルもざら。1TBに増やしておくと、より多くのゲームをインストールできます。なお、爆速のRAID0構成もありますが、体感できるほど速くならないので、基本的におすすめしません。
・15.6インチ QHD(2560 x 1440)240Hz 2ms ComfortView Plus, NVIDIA G-SYNC & Advanced Optimus搭載
・15.6インチ FHD(1920 x 1080)360Hz 1ms ComfortView Plus, NVIDIA G-SYNC & Advanced Optimus搭載
⇒勝負にこだわるなら、フルHDのまま360Hzディスプレイに上げるのもいいでしょう。
ROG Strix SCAR 15 G533ZX(ASUS)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア 300Hz
■CPU:Core i9-12900H
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 3080 Ti
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe)
■価格:429,800円(税込)~
Core i9搭載のコスパモデル
ノート用のインテル第12世代14コア20スレッドCPU・Core i9-12900HとRTX 3080 Tiを搭載したウルトラハイエンドモデル。32GBメモリに1TB SSDの特盛構成で、SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプを搭載しています。
装備も充実しており、ディスプレイはフルHDながら、300Hzの超高速仕様になっており、RTX 3080 Tiの性能を十二分に生かすことができます。また、フルカラーキーボードを搭載するほか、CPUに液体金属グリスを採用するなど、冷却面もぬかりありません。
なお、フロント下部にはLEDイルミネーションバーを装備し、ゲーミングモデルらしさはバッチリ。クオリティにとことんこだわる方におすすめです。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
Alienware X15 R2 スプレマシー(デル)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア IPS 165Hz
■CPU:Core i9-12900H
■メモリ:32GB(LPDDR5-5200)
■グラボ:RTX 3080 Ti
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】624,000円⇒480,480円(税・送料込)~
※実機モデルではRTX 3070を搭載しています。本体イメージの確認におすすめ。
最上位のウルトラスリムモデル
ノート用のインテル第12世代14コア20スレッドCPU・Core i9-12900HとRTX 3080 Tiを搭載したウルトラハイエンドモデル。
32GBメモリに512GB SSDの非常に充実した初期構成で、SSDは通常のSSDよりも4~5倍速いNVMeタイプを搭載しています。ディスプレイは165Hz&G-Syncに対応しており、スムーズな描写を実現するほか、フルカラーキーボードもばっちり装備。
このモデルは、15インチモデルの中でも特にスリムで、厚さはなんと最薄部で16.3mm!2cmオーバーが当たり前なゲーミングノートでは圧倒的な薄さで、非常にスタイリッシュ。グリル周囲にはLEDイルミネーションを搭載しており、とても華やかです。
反面、価格が非常に高く、性能だけでなく見た目にもとことんこだわるならおすすめ。
カスタマイズについては、先に紹介したAlienwareのモデルと同様です。
17インチモデル
迫力ある大画面が魅力のモデル
OMEN 17-ck1000 スプリームプラスモデル(HP)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
17.3インチ WQHD ノングレア IPS 165Hz
■CPU:Core i9-12900HX
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 3080 Ti
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■価格:448,000円(税込)~
充実した装備が魅力のコスパモデル
ノート用のインテル第12世代16コア24スレッドCPU・Core i7-12800HXとRTX 3070 Tiを搭載した、FPSゲームに最適なハイスペックモデル。HXシリーズCPUはHシリーズを凌駕する性能を持ち、Core i9-12900HXはCore i9-12900Hよりも約40%高いパフォーマンスを発揮します。
16GBメモリに1TB SSDの非常に充実した初期構成で、SSDは爆速のNVMe Gen.4タイプを採用しています。もちろん、フルカラーキーボードもバッチリ搭載。
ディスプレイのクオリティが非常に高く、解像度はフルHDのワンランク上となるWQHDとなっています。さらに、165Hz出力&G-Syncにも対応しているので、とても滑らかな映像描写を実現。さらに、sRGB 100%と色域が広く、編集用途にも最適。
コスパがとても優れており、大画面モデルならまずおすすめ。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
ROG Strix SCAR 17 G733ZX(ASUS)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
17.3インチ フルHD ノングレア 360Hz
■CPU:Core i9-12900H
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 3080 Ti
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe)
■価格:439,800円(税込)~
360Hzディスプレイ搭載のコスパモデル
15インチモデルで紹介した”ROG Strix SCAR 15”の17インチバージョンです。唯一ディスプレイが変更になっており、超高速の360Hz出力に対応しています。
このモデルはカスタマイズに対応していません。
Alienware X17 R2 スプレマシー(デル)
【スペック】
■OS:Windows 11
■ディスプレイ
17.3インチ フルHD ノングレア IPS 165Hz
■CPU:Core i9-12900H
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 3080 Ti
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■【クーポン利用】682,000円⇒525,140円(税・送料込)~
メカニカルキーボード搭載のスリムモデル
15インチモデルで紹介した”Alienware X15”の17インチバージョンです。このモデルも、厚さは最薄部で20.9mmと17インチモデルの中でも特にスリム。
さらに、CHERRY MX謹製のメカニカルキーボードを搭載しているのがポイント。電気接点式の一般的なメンブレンタイプとは異なり、内部に機械式のスイッチを内蔵しています。押したときの安定感が非常に高く、素早い操作にも確実に反応し、特にシビアなゲーミングとの相性はバツグンです。
・1TB M.2 PCIe NVMe SSD
・2TB M.2 PCIe NVMe SSD
⇒最近のゲームは容量そのものが増えており、50GB以上のタイトルもざら。1TBに増やしておくと、より多くのゲームをインストールできます。なお、爆速のRAID0構成もありますが、体感できるほど速くならないので、基本的におすすめしません。
・17.3インチ FHD (1920 x 1080) 360Hz 1ms with ComfortView Plus, NVIDIA G-SYNC & Advanced Optimus搭載
・17.3インチ UHD (3840 x 2160) 120Hz 4ms, ComfortView Plus, NVIDIA G-SYNC と Advanced Optimus 搭載
⇒17インチモデルでは、4Kディスプレイにカスタマイズ可能です。リフレッシュレートは120Hzに下がってしまいますが、色域が非常に広く、DCI-P3を99%カバー。プロ向けのスペックとなっています。
ゲーミングノートは高い…とお悩みの方 必見!

関連リンク
ほかのGPUもチェック
あわせて知りたい
おトクなセール情報もチェック!



