- GTX 1650のVRAM強化バージョン
- GTX 1650から約10%性能が向上し、フルHD入門+αのパフォーマンスを実現
- 搭載パソコンの予算目安は8万円台後半
”Turing世代”のエントリーGPU・GTX 1650に上位モデルが登場。その性能と、おすすめモデルをサクッとチェックしてみましょう。
GTX 1650 Tiのスペックまとめ
RTX 2080 SUPER | RTX 2070 SUPER | RTX 2070 | RTX 2060 | GTX 1660 Ti | GTX 1650 Ti | GTX 1650 | |
CUDAコア数 | 3072基 | 2560基 | 2304基 | 1920基 | 1536基 | 1024基 | 1024基 |
動作クロック | 1365MHz | 1140MHz | 1215MHz | 960MHz | 1455MHz | 1350MHz | 1395MHz |
ブーストクロック | 1560MHz | 1380MHz | 1440MHz | 1200MHz | 1590MHz | 1485MHz | 1560MHz |
メモリータイプ | GDDR6-14000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-14000MHz | GDDR6-12000MHz | GDDR6-12000MHz | GDDR5-8000MHz |
メモリーインターフェース | 256bit | 256bit | 256bit | 192bit | 192bit | 128bit | 128bit |
メモリーバス幅 | 448GB/s | 448GB/s | 448GB/s | 336GB/s | 288GB/s | 192GB/s | 128GB/s |
メモリー搭載量 | 8GB | 8GB | 8GB | 6GB | 6GB | 4GB | 4GB |
TGP | 90~150W | 90~115W | 90~115W | 65~115W | 60~80W | 50W | 35~50W |
※スペックはいずれもTGP最上位のものとなります。
GTX 1650 Tiはその名の通り、GTX 1650の上位版となるGPUですね。
性能の要となるCUDAコアはGTX 1650の1024基、VRAM(グラフィックメモリ)容量は4GBのまま据え置きですが、VRAMは最新のGDDR6にアップグレードされています。GDDR6はメモリバス帯域幅が広く、GDDR5の128GB/sから192GB/sと約1.5倍になり、VRAMへの負荷が高い重量級のゲームで高い安定性を発揮します。
毎度おなじみのベンチマークソフト・3DMarkで性能を比較してみましょう。
CUDAコアは据え置きということで、GTX 1650に対しFire Strikeでは約109%、Time Spyでは約106%と、最大約10%程度のパフォーマンス向上にとどまっています。鉄板のミドルクラスGPU・GTX 1660 Tiに対し、Fire Strikeでは約68%と大きく差が開いており、まだまだエントリーGPUの域を出ないといったところです。
さらに言うなら、VRAM4GBというのも心もとないですね。最新のゲームはVRAMをガッツリ使うものが増えており、4GBだとカツカツ。最低でも6GBは欲しいというのが本音です。
ちなみに、GTX 1650 Tiには”Max-Q版”が用意されています。これはスリムモデルなど冷却に余裕のないモデルに向けて開発された、いわば省エネ・低発熱バージョンのこと。
オリジナルのGTX 1650 Tiと基本的な仕様は共通していますが、Max-Qでは動作クロックが下げられており、低発熱とのトレードオフで、性能は低め。ただし、最近では最適化がしっかりされており、実際のゲームでは通常版に近いパフォーマンスを発揮します。
参考までに、エントリー~ハイスペッククラスの性能目安をまとめると以下のような感じですー
- RTX 2060:ド安定のフルHD性能&RT入門
- GTX 1660 Ti&Radeon RX 5600M:ド安定のフルHD性能
- GTX 1650 Ti:フルHD入門+αの性能
- GTX 1650&GTX 1050:フルHD入門スペック
結局GTX 1650 Tiはどうなの?
VRAMがDDR6にアップグレードされましたが、GTX 1650から約10%の性能向上にとどまり、ポジションとしてはフルHD入門+αといったところですね。VRAM容量も4GBと最低限なので、従来のゲームをメインにプレイするのにおすすめ。
価格は8万円台後半~と、GTX 1650よりやや高めとなっています。なお、最近のゲームはグラフィック負荷が大きく向上しており、できればRTX 3050&RTX 3050 Tiクラスは欲しいところです。
【参考】CPU性能指標
CPUの性能指標をサクッとまとめてみました。CPUのパフォーマンスを測るのに最適なレンダリングソフト・CINEBENCH R20の結果となります。
ゲーミングノートではフルHDディスプレイが多く搭載されていますが、4KやWQHDほどの負荷はかからないため、4コア8スレッドのCore i5でも十分実用的です。
ただ、最近では6コア以上に最適化されたゲームも多くなっているので、6コア12スレッドのCore i7やRyzen 5以上を選ぶとより安心。動画や画像編集もサクサクこなすことができます。


インテルとAMD製CPUの2タイプがありますが、性能&コスパの高いAMDのRyzen 4000&5000シリーズがおすすめ。
アーキテクチャの刷新により、 Ryzen 3000シリーズから性能が大幅にパワーアップ。その実力は、ミドルクラスのRyzen 5 4600Hが、ハイスペックのCore i7-10750Hを軽く超えるほど。苦手としていたゲーミング性能も、インテルCPUとほぼ同等となり、さらに搭載モデルの価格もインテルに比べ安く、コスパに優れています。


なお、インテルも盛り返してきており、最新世代となる第11世代では、Ryzen 5000シリーズに匹敵する性能に進化しています。性能だけでいうなら、第11世代インテルCore・Ryzen 5000シリーズのどちらを選んでもOKです。
おすすめをランキングにしてみると以下のような感じになります。
- Ryzen 5000シリーズ
- 第11世代Coreシリーズ
- Ryzen 4000シリーズ
- 第10世代Coreシリーズ
GTX 1650 Ti搭載のおすすめゲーミングノート
搭載モデルが非常に少なくなっています。
GALLERIA/ガレリア RL5R-G50T(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■ディスプレイ
15.6インチ フルHD ノングレア 120Hz
■CPU:Ryzen 5 4600H
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラボ:GTX 1650 Ti
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■価格:89,980円(税込)~
低価格のGTX 1650 Ti搭載モデル
ノート用のAMD第4世代6コア12スレッドCPU・Ryzen 5 4600HとGTX 1650 Tiを搭載した、フルHD入門+αのモデル。
8GBメモリに512GB SSDのポイントをおさえた初期構成となっており、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを搭載。さらに、高速の120Hzディスプレイやフルカラーキーボードを搭載しており、この内容で9万円台は非常に安く、コスパはバツグン。GTX 1650 Ti搭載モデルならまずコレ!
最近のゲームはメモリを使いがちなので、16GBあると安心。また、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームは高速のSSDに、かさばるデータ類はHDDに保存する使い分けができ、より便利になります。
ゲーミングノートは高い…とお悩みの方 必見!

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