- Ryzen 3000シリーズ最高峰!16コア32スレッドの超高性能CPU
- インテルのフラグシップCPU・Core i9-10980XEを凌ぐ性能
- RTX 3090~RTX 2070 SUPERのラインナップに搭載
Ryzen 3000シリーズ最後のピース、16コア32スレッドのモンスターCPU・Ryzen 9 3950Xもついにお目見え。インテルのフラグシップCPUを凌ぐ驚きの性能と、おすすめBTOパソコンをチェックしてみましょう。
Ryzen 9 3950Xのスペックまとめ
Ryzen Threadripper 3970X | Ryzen Threadripper 3960X | Ryzen 9 3950X | Ryzen 9 3900X | Core i9-10980XE | |
コードネーム | Castle Peak | Castle Peak | Matisse | Matisse | Cascade Lake-X |
プロセスルール | 7nm | 7nm | 7nm | 7nm | 14nm+++ |
コア/スレッド | 32/64 | 24/48 | 16/32 | 12/24 | 18/36 |
動作クロック | 3.7GHz | 3.8GHz | 3.5GHz | 3.8GHz | 3.0GHz |
最大クロック | 4.5GHz | 4.5GHz | 4.7GHz | 4.6GHz | 4.6GHz |
倍率ロックフリー | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
L3キャッシュ | 144MB | 140MB | 64MB | 64MB | 24.75MB |
対応メモリー | DDR4-3200 4ch | DDR4-3200 4ch | DDR4-3200 2ch | DDR4-3200 2ch | DDR4-2933 4ch |
PCIeレーン総数 | Gen.4×64 | Gen.4×64 | Gen.4×20 | Gen.4×20 | Gen.3×48 |
内蔵GPU | ー | ー | ー | ー | ー |
TDP | 280W | 280W | 105W | 105W | 165W |
Ryzen 9 3950Xは第3世代Ryzenシリーズの最上位モデルとなります。同時期にフラグシップCPU・Ryzen Threadripperシリーズもリリースされたので、あわせて記載しておきます。参考までにどうぞ。
基本的なCPUの仕組みは、Ryzen 9 3900X と共通しており、 コア数と最大クロックが強化されています。16コア32スレッドながら、TDPは12コア24スレッドのRyzen 9 3900Xと同じで、据え置きとなっているのが興味深いところです。
Ryzen 9 3950Xの性能をチェック


ナンバリングからもわかるように、Ryzen 9 3950Xのライバルは、インテルの第9世代Core i9ですが、8コア16スレッドCPU・Core i9-9900Kはもはや眼中になし。しいて言うなら、インテルの最新フラグシップCPU・Core i9-10980XEでしょうか。
RTX 2080 Ti・16GBメモリ(DDR4-3200)の組み合わせでベンチマークを測定しました。恐るべきRyzen Threadripperシリーズの性能も参考までにどうぞ。
CINEBENCH R20
毎度おなじみ3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するソフトです。最新版のR20では、よりマルチコアに最適化された重量級のテストとなります。
シングル・マルチ性能ともに、Ryzen 9 3900Xからパワーアップ。特にマルチ性能は約128%の性能と、コアの分だけ着実に性能が向上しています。その実力は、18コア36スレッドのCore i9-10980XEを上回るほど。コアが少ないにもかかわらず逆転してしまうとは、とんだ下克上ですね。
Blender Open Data
こちらも同じく、3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するソフトです。時間で測定しているため、短いほど優秀ということになります。
コアの分だけしっかり時間短縮しており、Ryzen 9 3900の約77%の時間でテストを完了しています。さらに、Core i9-10980XEに対しても約7%の差をつけており、ここでもコアの差を見事にひっくり返しています。
7-Zip
マルチスレッドに最適化したファイルの圧縮/展開ツールです。ベンチマーク機能がついており、辞書サイズ・32MBで圧縮・展開スコアを比較しました。
圧縮ではRyzen 9 3900Xとほとんど差がありませんが、展開では約133%とやや大きめの差をつけるようになります。一方、Core i9-10980XEは圧縮に強く、Ryzen 9 3950Xに対し約136%と大幅に上回りますが、展開では約85%と逆転されてしまいます。
V-Ray Benchmark
こちらはフォトレンダリング処理性能を測定できるベンチマークソフトです。
Ryzen 9 3900Xに対し約130%と、やはり約20~30%の範囲内で落ち着いていますね。一方で、Core i9-10980XEに対しては約94%と下回り、ようやくCore i9がその実力を発揮するようになります。
Adobe Premiere Pro CC 2019
プロ向けの動画編集ソフトです。CUDAコアのアシスト機能を有効にした上で、4K動画を4KのMP4形式に書き出す(エンコード)時間を比較しました。時間で測定しているため、短ければ短いほど高性能ということになります。
Ryzen 9 3900Xの約80%の時間で変換を完了し、こちらも順当な時短効果を発揮しています。Core i9-10980XEも意地を見せて僅差にまで迫っていますが、それでもRyzen 9 3950Xのほうが早い結果となっています。
以上まとめてみると、編集用途ではRyzen 9 3900からおおむね20~30%パフォーマンスが向上し、増えた4コア分に相当するパフォーマンスアップを実現しています。
BATTLEFIELD V
今までRyzenはゲームにめっぽう弱いのがネックでしたが、最新の3000シリーズでは見事に克服しており、Core i9-10980XEに匹敵するゲーミング性能を発揮します。Ryzen 9 3900Xとの差は2・3%程度ではありますが、しっかり性能が底上げされているのもいいですね。
編集系のテストでは全く話題に上がりませんでしたが、ゲームではCore i9-9900Kが有利です。平均fps・最低fpsいずれも高く、安定性はバツグン。
Borderlands 3
このゲームではCore i9-10980XEに対し、平均fpsは約105%と逆転しています。Ryzen 9 3900Xと全く変わらず、Core i9-9900Kを凌ぐほど。ゲームによってはトップクラスの性能を発揮します。
Fortnite
こちらもRyzen 9 3900Xと全く変わらない性能で、Core i9-10980XEに対し、平均fpsは約107%とさらにその差を広げます。最低fpsの高さもポイントですね。やはりCore i9-9900Kが頭一つ抜けていますが、ハイエンドCPUでは屈指のゲーミング性能です。
Ghost Recon Breakpoint
このゲームは他のゲームとは異なる傾向を見せ、どのCPUでもほとんど差がつきません。ゲームによってまちまちですが、基本的なゲーミング性能はRyzen 9 3900Xとほぼ同等か、若干上というレベル。その実力はCore i9-10980XEを上回るほどで、もはやゲームに弱いAMDの面影はありません。
消費電力
先の【Blender Open Data】実行時の消費電力を比較しました。
新型Ryzenの省エネ性能には目を見張るものがありますが、Ryzen 9 3950Xではさらに磨きがかかり、なんと12コア24スレッドのRyzen 9 3900Xを下回っています。それどころか、8コア16スレッドのCore i9-9900Kとほぼ同等となっており、極めて高いワットパフォーマンスを発揮します。
結局Ryzen 9 3950Xはどうなの?
基本的なパフォーマンスはRyzen 9 3900Xから約20~30%向上し、ゲームでもトップクラスの性能を発揮するようになるなど、上位CPUとして順当な進化を遂げています。その実力は、ライバルのCore i9-10980XEをも上回り、ゲームも編集作業もお手の物。ハイエンドCPUならまずおすすめです。
ただ、搭載モデルの価格は、Ryzen 9 3900X搭載モデルから一気に跳ね上がるのが悩ましいところ。予算重視ならRyzen 9 3900で手を打ち、性能重視ならRyzen 9 3950Xといったところでしょうか。もちろん、予算度外視でとことん極めるならThreadripperもあり。
なお、ゲームメインということであれば、Core i7やRyzen 7でも十分すぎるのでそちらをどうぞ。
Ryzen 9 3950XのおすすめゲーミングPC
RTX 3090搭載モデル
RTX 3080よりも約10%性能が高い、ド安定の4K&DXRモデル
LEVEL-G0X5-R93X-XAXH(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Ryzen 9 3950X
■チップセット:X570チップセット
■メモリ:32GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3090
■ストレージ:SSD 500GB+HDD 4TB
■電源:800W(80PLUS TITANIUM)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:392,980円(税別)~
高品質のフラグシップモデル
AMDの第3世代16コア32スレッドCPU・Ryzen 9 3950XTとRTX 3090を搭載した、ド安定の4K&DXR性能が魅力のフルタワーモデル。
超大容量の32GBメモリに大容量デュアルストレージの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプというこだわりよう。さらに、高品質のASUS製マザーボード【PRIME X570-PRO】や大型CPUクーラーに加え、最大94%の電力変換効率を誇るチタンクラス電源まで採用する徹底ぶりです。
大型のケースは拡張性に優れ、裏配線を採用しており、高いエアフローで冷却性はバツグン。文句のつけようがない、高い完成度を実現しています。
充実した初期構成なので、基本的にカスタマイズ不要。
RTX 3080搭載モデル
RTX 2080 Tiよりも約30%性能が高い、ド安定の4Kモデル
LEVEL-G0X5-R93X-VAXH(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Ryzen 9 3950X
■チップセット:X570チップセット
■メモリ:32GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3080
■ストレージ:SSD 500GB+HDD 3TB
■電源:800W(80PLUS TITANIUM)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:293,980円(税別)~
高品質のフル装備モデル
AMDの第3世代16コア32スレッドCPU・Ryzen 9 3950XTとRTX 3080を搭載した、ド安定の4K性能が魅力のフルタワーモデル。
超大容量の32GBメモリに大容量デュアルストレージの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプというこだわりよう。さらに、高品質のASUS製マザーボード【PRIME X570-PRO】や大型CPUクーラーに加え、最大94%の電力変換効率を誇るチタンクラス電源まで採用する徹底ぶりです。
大型のケースは拡張性に優れ、裏配線を採用しており、高いエアフローで冷却性はバツグン。文句のつけようがない、高い完成度を実現しています。
充実した初期構成なので、基本的にカスタマイズ不要。
RTX 2080 SUPER搭載モデル
ワンランク上の4K性能が魅力のモデル
G-GEAR neo GX9A-D194/XT(ツクモ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Ryzen 9 3950X
■チップセット:X570チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 2080 SUPER
■ストレージ:SSD 500GB+HDD 2TB
■電源:750W(80PLUS GOLD)
■水冷式CPUクーラー搭載
■価格:299,800円(税別)~
こだわりのハイエンドモデル
AMDの第3世代16コア32スレッドCPU・Ryzen 9 3950XとRTX 2080 SUPERを搭載した、ワンランク上の4K性能が魅力のフルタワーモデル。このモデルもパソコン工房と同じく、クーラーマスター製のケース【MasterCase MC500】を採用していますが、サイドパネルは通常のスチールタイプとなっています。
大容量の16GBメモリに大容量デュアルストレージの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプのほか、高品質のゴールドクラス電源を搭載する徹底ぶり。ただし、SSDは現行のPCIe Gen.3タイプなので注意。
このモデルでは、Asrock製の高品質マザーボード【X570 Steel Legend】を搭載しているのもポイント。
チョークコイルやコンデンサなど重要部品はサーバーグレードとなっており、さらに拡張スロットは金属プレートで補強する徹底ぶり。とにかくタフで、長時間・長期間の使用でも安定したパフォーマンスを発揮します。
機能面も充実しており、PCIe Gen.4に対応しているのはもちろん、熱くなりがちなM.2 SSDの冷却用ヒートシンクを標準装備。また、安定したネット環境を実現するインテル製LANチップをはじめ、高音質のオーディオ機能を搭載するなど、至れり尽くせり。
なお、NVIDIAのマルチGPU【SLI】には対応しておらず、どちらかというとパソコン工房のモデルがおすすめです。
文句なしの初期構成で、基本的にカスタマイズ不要。なお、このモデルは最上位のRTX 2080 Tiにカスタマイズも可能です。
RTX 2070 SUPER搭載モデル
4Kでのゲーミングに最適なモデル
LEVEL-FMX5-R93X-TWVI(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Ryzen 9 3950X
■チップセット:X570チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 2070 SUPER
■ストレージ:SSD 1TB+HDD 2TB
■電源:850W(80PLUS GOLD)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:263,980円(税別)~
本格派のフルタワーモデル
AMDの第3世代16コア32スレッドCPU・Ryzen 9 3950XとRTX 2070 SUPERを搭載した、ワンランク上の4K性能が魅力のフルタワーモデル。
ケースはクーラーマスター製の【MasterCase MC500】を採用。ミドルタワーよりもさらに大きいフルタワーで拡張性&冷却性はバツグン。さらにツールレス構造を採用しており、内部へのアクセスやパーツの交換増設もラクラクできます。サイドは強化ガラスパネルとなっており、内部のドレスアップにも最適。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。また、電源は最大90%の電源変換効率を誇る、ゴールドクラス電源を搭載する徹底ぶりです。
さらに、このモデルではASUS製のハイグレードマザーボード【PRIME X570-PRO】を搭載しています。
【5X Protection III】とよばれる5つの機能では、過電圧や過電流対策、拡張スロットの強化などが施されており、高い耐久性を実現。
機能面も充実しており、PCIe Gen.4に対応しているのはもちろん、熱くなりがちなM.2 SSDの冷却用ヒートシンクを標準装備。また、安定したネット環境を実現するインテル製LANチップをはじめ、高音質のオーディオ機能を搭載するなど、至れり尽くせり。
そのほか、AMDのマルチGPU・CROSSFIREだけでなく、NVIDIAのマルチGPU・SLIにも対応しています。本格的な一台が欲しい方には特にイチオシのモデルです。
パーフェクトなのでカスタマイズ不要。
【番外編】G-Master Spear X570AⅡ(サイコム)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Ryzen 7 3700X(要カスタマイズ)
■チップセット:X570チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-3200)
■グラボ:RTX 2060
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■電源:750W(80PLUS GOLD)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:192,510円(税込)~
【上級者向け】自由自在にカスタマイズできる本格派モデル
ベースとなるモデルでは、8コア16スレッドのRyzen 7 3700XとRTX 2060を搭載し、WQHDでのゲーミングに最適な性能となっています。より高い性能を求めるなら、CPU・グラボのカスタマイズがまず必要です。
本格派のメーカーということで、初期構成もなかなかの充実ぶり。
まず、ケースはおなじみクーラーマスター製のミドルタワー【MasterBox CM694】を採用。フロントパネル全面はメッシュ加工がされ、通気性は抜群です。拡張性も高く、ツールレスなのでパーツの交換や増設もラクラク。さらに、グラボの固定ツールも装備しているので、マザーボードのスロットに負荷がかかりにくくなっています。
マザーボードは【GIGABYTE X570 AORUS ELITE】を搭載。ATXサイズの大型のマザーボードで、拡張性に優れています。
機能面は最新のトレンドをしっかり取り入れ、M.2スロットはGen.4に対応し、冷却用のヒートシンクを装備。また、グラボのスロットがスチール素材で補強され、グラボの自重でスロットが破損しにくくなっています。
さらに、安定性に優れたインテル製LANチップやニチコン製の高品質オーディオコンデンサも装備。ただし、なお、NVIDIAのマルチGPU【SLI】には非対応なので、SLI構成にしたい場合にはカスタマイズが必須となります。
また、電源も高品質のSilver Stone製750Wゴールドクラス電源を搭載。最大90%の電力変換効率を誇り、省エネ・低発熱の優れもの。全ケーブルが脱着可能なフルモジュラー式なので、使わないケーブルは取り外すことでケース内はスッキリ。エアフローもスムーズです。
ゲーミングPCは高い…とお悩みの方 必見!

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