- E-コアを追加した20コア28スレッドCPU
- Core i7-13700Kから約20%性能が向上
- RTX 4090~RTX 4060 Tiのラインナップに搭載
E-コアを追加して性能が向上した、第14世代のハイスペックCPU・Core i7-14700KのスペックとおすすめBTOパソコンをチェックしてみましょう。
Core i7-14700Kのスペックまとめ
CPUの仕様と実際の性能をまとめました。
Core i7-14700Kの仕様
Core i9-14900K | Core i7-14700K | Core i5-14600K | Core i9-13900K | Core i7-13700K | Core i5-13600K | |
コードネーム | Raptor Lake Refresh | Raptor Lake Refresh | Raptor Lake Refresh | Raptor Lake-S | Raptor Lake-S | Raptor Lake-S |
プロセスルール | 10nm | 10nm | 10nm | 10nm | 10nm | 10nm |
CPUコア総数 | 24 | 20 | 14 | 24 | 16 | 14 |
CPU P-コア数 | 8 | 8 | 6 | 8 | 8 | 6 |
CPU E-コア数 | 16 | 12 | 8 | 16 | 8 | 8 |
スレッド数 | 32(P16+E16) | 28(P16+E12) | 20(P12+E8) | 32(P16+E16) | 24(P16+E8) | 20(P12+E8) |
動作クロック | P:3.2GHz E:2.4GHz | P:3.4GHz E:2.5GHz | P:3.5GHz E:2.6GHz | P:3.0GHz E:2.2GHz | P:3.4GHz E:2.5GHz | P:3.5GHz E:2.6GHz |
最大クロック | P:6.0GHz E:4.4GHz | P:5.6GHz E:4.3GHz | P:5.3GHz E:4.0GHz | P:5.5Ghz E:4.3GHz | P:5.4GHz E:4.2GHz | P:5.3GHz E:3.9GHz |
倍率ロックフリー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
L3キャッシュ | 36MB | 33MB | 24MB | 36MB | 30MB | 24MB |
対応メモリー | DDR5-5600 DDR4-3200 2ch | DDR5-5600 DDR4-3200 2ch | DDR5-5600 DDR4-3200 2ch | DDR5 -5600 DDR4-3200 2ch | DDR5 -5600 DDR4-3200 2ch | DDR5 -5600 DDR4-3200 2ch |
内蔵GPU | UHD 770 | UHD 770 | UHD 770 | UHD 770 | UHD 770 | UHD 770 |
TDP | 125W | 125W | 125W | 125W | 125W | 125W |
MAX TDP | 253W | 253W | 181W | 253W | 253W | 181W |
※Core i7-14700KFは、内蔵グラフィック非搭載バージョンで、性能はCore i7-14700Kと同等です。
第14世代Coreシリーズは、第13世代Coreシリーズのマイナーチェンジバージョンですね。いずれのCPUでも動作クロックが引き上げられ、Core i9-14900Kではなんと6.0GHzの大台に乗せています。
今回の目玉はCore i7-14700Kで、電力効率重視の”E-コア(Efficient)”が追加されているほか、キャッシュ容量も増加。Core i7-13700Kから性能がしっかり底上げされています。
いまいちパッとしない第14世代ですが、独自機能として”Intel Application Performance Optimization(APO)”に対応しているのがポイント(要BIOS設定)。
これはゲーム性能を向上させる機能で、性能重視の”P-コア(Performance)”にゲーム処理を振り分けるよう指示することにより、パフォーマンスをしっかり引き出すことができるようになります。
基本的にP-コアとE-コアへのタスクの割り振りは、”Intel Thread Director(IDT)”で行われますが、均等に使うなどうまくいかない場合もあり、それをカバーするものとなります。ただし、現状では対応ゲームが限られている(Rainbow Six SiegeとMetro Exodusのみ)点に注意。
Core i7-14700Kの性能をチェック
RTX 4090・16GBメモリ(DDR5-6000&DDR4-3200)の組み合わせでベンチマークをチェックしてみましょう。
CINEBENCH 2024
毎度おなじみ3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するソフトです。最新となるR23ではよりマルチコアに最適化された、重量級のテストとなっています。
Core i7-14700KとCore i7-13700Kを比較すると、シングルスコアこそ約4%と微増ですが、マルチスコアは約19%と大きく向上。Core i9-14900Kにマルチスコアで約10%差まで迫ります。第14世代では唯一E-コアを増やしただけあり、わかりやすく性能が上がっていますね。
なお、Core i5-14600Kとの差はマルチスコアで約41%にもなり、Core i7とCore i5との差がだいぶ広がってしまいました。
Blender Open Data
こちらも同じく、3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するソフトです。”Monster”のレンダリングスコアを比較しました。
Core i7-14700KはCore i7-13700Kよりも約24%高いスコアをマークし、Core i9-14900Kに約12%差まで迫ります。特にこだわりがなければCore i7-14700Kで十分な感じ。
なお、Core i5-14600Kとの差は約48%と、かなり大きめです。
7-Zip
マルチスレッドに最適化したファイルの圧縮/展開ツールです。ベンチマーク機能がついており、辞書サイズ・32MBで圧縮・展開スコア(GIPS)を比較しました。
Core i7-14700KとCore i7-13700Kを比較すると、圧縮では約18%、展開では約24%ときっちり差をつけています。また、Core i9-14900Kとの差は約7~15%となり、特に圧縮では10%以下とかなり小さくなります。
なお、Core i5-14600Kとの差は約33~49%と、展開で非常に大きく差がつきます。
V-Ray Benchmark
こちらはフォトレンダリング処理性能を測定できるベンチマークソフトです。
Core i7-14700KとCore i7-13700Kとの差は約13%と、ほかのテストに比べると控えめです。なお、Core i9-14900Kとの差は約12%、Core i5-14600Kとの差は約42%と、こちらは変わらずといったところ。
H.265&H.264エンコード
動画エンコードのベンチマークソフトです。フルHDのテスト動画をx265&x264形式でエンコードした時間(秒)を測定しており、短いほど高速ということになります。
Core i7-14700KとCore i7-13700Kとの差は約7~12%、こちらも10%前後と控えめ。なお、Core i9-14900Kとの差は約7~10%とほぼ変わりませんが、Core i5-14600Kとの差は約22~28%と縮小します。
Starfield
E-コアの追加と高クロック化によって、ゲーミング性能もしっかり向上。Core i7-14700Kの平均fpsは、Core i7-13700Kより約8%高くなっています。Core i9-14900Kとの差はわずか3%なので、ゲームならなおさらCore i7で十分ですね。
なお、Core i5-14600Kには約10%とやや大きめの差をつけています。
Assassin’s Creed Mirage
Core i7-14700KとCore i7-13700Kとの差は、平均fpsで約4%と控えめですが、Core i9-14900Kとほぼ互角となっているのがポイント。なお、Core i5-14600Kとの差は約20%とさらに拡大しています。
特筆すべきはRyzen 7 7800X3Dで、平均200fpsを突破する圧倒的なパフォーマンスを発揮。最新のZEN 4アーキテクチャ・3Dキャッシュ・8コア16スレッド構成が見事にかみ合っています。基本性能は低めですが、ゲーム特化ならイチオシです。
Cyberpunk 2077
上のゲームと同じような傾向で、Core i7-14700Kの平均fpsはCore i7-13700より約2%高く、Core i9-14900Kとほぼ互角。
このゲームでも、Ryzen 7 7800X3Dなど3Dキャッシュを搭載したCPUがワンランク高いパフォーマンスを発揮しています。
Hogwarts Legacy
すべてのゲームでパフォーマンスが向上しているわけではなく、このゲームだとCore i7-13700K以上はほぼ互角となっています。それはRyzen 7 7800X3Dなど3Dキャッシュ組も同じ。
消費電力
先の【Blender Open Data】実行時の消費電力を比較しました。
E-コア追加&動作クロックの向上ということで、Core i7-14700Kの消費電力はCore i7-13700Kから約21%増加。Core i9-13900Kクラスということで、ワットパフォーマンスは相変わらず悪いですね。Ryzenシリーズとは比べるまでもありません。
次世代CPUは中身が刷新されるとのことなので、ぜひワットパフォーマンスも改善してほしいところ。
Core i7-14700Kの性能まとめ
E-コアの追加がしっかり効果を発揮し、基本性能は約20%向上。ゲーミング性能も控えめながらしっかり強化されています。Core i9-14900Kが正直微妙なので、第14世代ではイチオシのCPUとなります。
CPU単品ならこちらがおすすめ
Core i7-14700K搭載のおすすめゲーミングPC
RTX 4090搭載モデル
ド安定の4K&RTモデル
GALLERIA/ガレリア ZA7C-R49 14700KF搭載(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-14700KF
■チップセット:Z790チップセット
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4090
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■電源:1000W(80PLUS GOLD)
■水冷式CPUクーラー搭載
■価格:499,980円(税込)~
高品質のハイエンドモデル
インテルの第14世代20コア28スレッドCPU・Core i7-14700KFとRTX 4090を搭載した、ド安定の4K&RT性能が魅力のミドルタワーモデル。
32GBメモリに1TB SSDの特盛構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。さらに、冷却性能に優れた水冷式CPUクーラーのほか、電源には最大90%の電力変換効率を誇る、省エネ・低発熱のゴールドクラス電源を搭載する徹底ぶりです。
曲線を用いた美しいケースは、裏配線&チャンバー構造を採用することで、高いエアフローを実現。さらに、LEDイルミネーションやクリアサイドパネルを搭載しており、トータルでの完成度が高い一台に仕上がっています。
基本的にはカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータ類の保存先を分けることができ、さらに便利になります。
RTX 4080搭載モデル
ド安定の4K対応モデル
GALLERIA/ガレリア ZA7C-R48 14700KF搭載(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-13700KF
■チップセット:Z790チップセット
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4080
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■電源:1000W(80PLUS PLATINUM)
■水冷式CPUクーラー搭載
■価格:394,980円(税込)~
※実機モデルではCore i7-13700Kを搭載しています。本体イメージの確認におすすめ。
先に紹介したドスパラのモデルをRTX 4080にしたバージョンで、ド安定の4K性能を発揮します。ケースのクオリティや保証&サポートを重視するならおすすめ。
基本的にはカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータ類の保存先を分けることができ、さらに便利になります。
RTX 4070 Ti搭載モデル
4Kでのゲーミングに最適なモデル
GALLERIA/ガレリア ZA7C-R47T 14700KF搭載(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-14700KF
■チップセット:Z790チップセット
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4070 Ti
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■電源:850W(80PLUS GOLD)
■水冷式CPUクーラー搭載
■価格:339,980円(税込)~
※実機モデルではCore i7-13700Kを搭載しています。本体イメージの確認におすすめ。
先に紹介したドスパラのモデルをRTX 4070 Ti&ゴールドクラス電源にしたバージョンで、4Kで高い安定感を発揮します。ケースのクオリティやサポート&保証を重視するならおすすめ。
基本的にはカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータ類の保存先を分けることができ、さらに便利になります。
RTX 4070搭載モデル
4Kでのゲーミングに対応したモデル
GALLERIA/ガレリア ZA7C-R47 14700KF搭載(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-14700KF
■チップセット:Z790チップセット
■メモリ:32GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4070
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■電源:750W(80PLUS GOLD)
■水冷式CPUクーラー搭載
■価格:299,979円(税込)~
先に紹介したドスパラのモデルをRTX 4070にしたバージョンで、4Kでのゲーミングに対応します。ケースのクオリティやサポート&保証を重視するならおすすめ。
基本的にはカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータ類の保存先を分けることができ、さらに便利になります。
RTX 4060 Ti搭載モデル
WQHDでのゲーミングに最適なモデル
LEVEL-R779-LC137KF-SLX(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-14700KF
■チップセット:Z790チップセット
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4090
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■電源:700W(80PLUS BRONZE)
■水冷式CPUクーラー搭載
■価格:257,800円(税込)~
予算重視のコスパモデル
インテルの第13世代16コア24スレッドCPU・Core i7-13700KFとRTX 4060 Tiを搭載した、WQHDでのゲーミングに最適なミドルタワーモデル。
16GBメモリに1TB SSDの非常に充実した初期構成で、SSDは爆速のPCIe Gen.4タイプを採用。さらに、冷却性能に優れた水冷式CPUクーラーを搭載しています。
ケースの完成度も高く、ケース内部は裏配線&チャンバー構造を採用しており、エアフローはとてもスムーズ。拡張性もしっかり確保され、シンプルながら機能的なモデルに仕上がっています。
基本的にはカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータ類の保存先を分けることができ、さらに便利になります。また、ゲーム専用のSSDを追加するのもあり。
【番外編】G-Master Spear Z790/D5(サイコム)
【スペック】
■OS:Windows 11
■CPU:Core i7-14700K
■チップセット:Z790チップセット
■メモリ:16GB(DDR5-4800)
■グラボ:RTX 4060
■ストレージ:SSD 1TB(PCIe NVMe Gen.4)
■電源:750W(80PLUS GOLD)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:266,270円(税込)~
【上級者向け】自由自在にカスタマイズできる本格派モデル
ベースとなるモデルではRTX 4060を搭載し、フルHD~WQHDでのゲーミングに対応しています。本格派のメーカーということで、初期構成もなかなかの充実ぶり。
まず、ケースはおなじみクーラーマスター製のミドルタワー【MasterBox CM694】を採用。フロントパネル全面はメッシュ加工がされ、通気性は抜群です。拡張性も高く、ツールレスなのでパーツの交換や増設もラクラク。さらに、グラボの固定ツールも装備しているので、マザーボードのスロットに負荷がかかりにくくなっています。
マザーボードは、AsRockの【Z790 Pro RS】を搭載。消費電力がさらに増大した第13世代CPUですが、VRMは16電源フェーズ設計となっており、CPUに安定して電力を供給できます。
また、グラボ用のPCIeスロットは金属で補強され、破損に強くなっているほか、熱くなりがちなM.2スロットには金属のヒートシンクを標準装備する徹底ぶり。もちろん、最新規格にも対応しており、グラボ用のx16スロットは”PCIe 5.0”規格となっています。
そのほか、ゲームで安定した通信環境を実現する”Dragon 2.5Gb/s LAN”や、迫力&臨場感のあるサウンドを楽しめる”Nanimic Audio”を採用するなど、ゲーミング要素もしっかり押さえているのもいいですね。
冷却の肝となるCPUクーラーは、世界屈指の空冷最強メーカー・Nocture製の【NH-U12S redux】を採用。4本のヒートパイプでしっかり熱を吸収し、12cmの大型ファンで強力に発散します。ただし、発熱が高いので、24cmラジエーターを装備した水冷式CPUクーラーがベターですね。
また、電源も高品質のSilver Stone製750Wゴールドクラス電源を搭載。最大90%の電力変換効率を誇り、省エネ・低発熱の優れもの。全ケーブルが脱着可能なフルモジュラー式なので、使わないケーブルは取り外すことでケース内はスッキリ。エアフローもスムーズです。
ゲーミングPCは高い…とお悩みの方 必見!

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