- CPUの基本性能はCore i7-10700Kよりも約30%低め
- ゲーミング性能はCore i7-10700Kとほぼ同等
- RTX 3080~GTX 1660 SUPERまでのラインナップに幅広く搭載
ハイパースレッディングに再び対応した第10世代のCore i7に、”K”無しのCore i7-10700が登場。スペックとおすすめBTOパソコンをチェックしてみましょう。
Core i7-10700のスペックまとめ
CPUの仕様と実際の性能をまとめました。
Core i7-10700の仕様
Core i7-10700K | Core i7-10700 | Core i7-9700K | Core i7-9700 | Ryzen 7 3700X | |
コードネーム | Comet Lake-S | Comet Lake-S | Coffee Lake-S Refresh | Coffee Lake-S Refresh | Matisse |
プロセスルール | 14nm++ | 14nm++ | 14nm++ | 14nm++ | 7nm |
コア/スレッド | 8/16 | 8/16 | 8/8 | 8/8 | 8/16 |
動作クロック | 3.8GHz | 2.9GHz | 3.6GHz | 3.0GHz | 3.6GHz |
最大クロック | 5.1GHz | 4.8GHz | 4.9GHz | 4.7GHz | 4.4GHz |
倍率ロックフリー | 〇 | ー | 〇 | ー | 〇 |
L3キャッシュ | 16MB | 16MB | 12MB | 12MB | 32MB |
対応メモリー | DDR4-2933 2ch | DDR4-2933 2ch | DDR4-2666 2ch | DDR4-2666 2ch | DDR4-3200 2ch |
PCIeレーン総数 | Gen.3×16 | Gen.3×16 | Gen.3×16 | Gen.3×16 | Gen.4×20 |
内蔵GPU | UHD 630 | UHD 630 | UHD 630 | UHD 630 | ー |
TDP | 125W | 65W | 95W | 65W | 65W |
第10世代Coreシリーズとなる”Comet Lake-S”ですが、その中身は前世代の改良版で、ルーツをたどると第7世代の”Kaby Lake”までさかのぼります。あくまでも改良版ということで、プロセスルールは引き続き14nm++となっており、PCIeの規格もGen.3で据え置きです。
Core i7-10700ではついにHT(ハイパースレッディング)に対応!Core i7-9700の8コア8スレッドから、8コア16スレッド構成に進化し、さらにキャッシュ容量も増加しています。ライバルのAMD製CPU・Ryzen 7 3700Xにようやく肩を並べた感じになりますね。
なお、上位のCore i7-10700Kでは、動作クロックが引き上げられ、オーバークロックにも対応しています。
ベンチマークで性能を軽くチェック
RTX 2080 Ti・16GBメモリ(DDR4-3200)の組み合わせでベンチマークを測定しました。
CINEBENCH R20
毎度おなじみ3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するソフトです。最新となるR20ではよりマルチコアに最適化された、重量級のテストとなっています。
Core i7-10700Kに対し約76%、Core i7-9700Kに対しても約102%と、イマイチスコアが伸びない結果となりました。TDPが65Wに抑えられ、動作クロックが低めな分、パワーがセーブされている感じですね。
ライバルのRyzen 7 3700Xに対しては約77%と、同じTDP65Wながら大きく差がつけられています。
Blender Open Data
こちらも同じく、3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するソフトです。時間で測定しているため、短いほど優秀ということになります。
このテストでもパフォーマンスが今一つで、Core i7-10700Kに対し約128%と差が大きく、Core i7-9700Kに対しも約93%とアドバンテージは小さめです。
一方、Ryzen 7 3700Xに対しては約123%となり、やはり大きく差がつけられています。
BATTLEFIELD V
ゲームになると一転、Core i7-10700Kと肩を並べるようになります。マルチコア・スレッド構成なので、Core i7-9700Kよりも最低fpsが高くなり、安定性はしっかり向上。フルHDでの最低fpsは、約7%ほど高くなっています。
ゲームに強いインテルということで、Ryzen 7 3700Xよりも性能は高め。平均fpsは約102~107%、最低fpsは約104~118%と、特にフルHDでのパフォーマンスの高さが光ります。
Shadow of the Tomb Raider
同じくCore i7-10700Kとほぼ互角の性能となっており、Core i7-9700Kと比較すると、最低fpsが約10~12%ほどきっちり底上げされています。
Ryzen 7 3700Xに対し有利なのは変わらず、フルHDでの平均fpsは約108%、最低fpsは約113%となり、安定感はやはり上。
結局Core i7-10700はどうなの?
TDP65Wの制約で動作クロックが低く、8コア16スレッドCPUにしては性能が控えめ。
基本性能はCore i7-10700K&Ryzen 7 3700Xより約30%ほど性能が低く、Core i7-9700Kとの差は約10%内とアドバンテージが小さくなっています。一方で、ゲームのパフォーマンスはCore i7-10700Kとほぼ同等となっており、ゲーム用のハイスペックCPUと考えれば十分実用的。
搭載モデルの価格ですが、ライバルのRyzen 7 3700X搭載モデルと同等かやや高め。CPUの基本性能が重要となる動画・画像編集を重視するならRyzen 7 3700X搭載モデル、ゲーミング性能重視ならCore i7-10700搭載モデルがおすすめです。
ただ、ゲーミング性能はCore i7-10700が有利といえども、約10%ほどなので、Ryzen 7 3700Xが個人的にイチオシですね。基本性能が30%差というのはなかなかきついものがあります。。

Core i7-10700搭載のおすすめゲーミングPC
GTX 1660 SUPER搭載モデル
ド安定のフルHDが魅力のミドルクラスモデル
G-Tune PM-B(G-Tune)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-10700
■チップセット:B460チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:GTX 1660 SUPER
■ストレージ:SSD 256GB+HDD 1TB
■電源:500W(80PLUS BRONZE)
■価格:142,780円(税込)~
充実した保証&サポートが魅力の低価格モデル
インテルの第10世代8コア16スレッドCPU・Core i7-10700とGTX 1660 SUPERを搭載した、ド安定のフルHD性能が魅力のミニタワーモデル。
大容量の16GBメモリにデュアルストレージの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用しています。
また、ケースの完成度が高いのもポイント。ケース内部は電源とストレージを上部に集約した、”チャンバー構造”になっており、エアフローがとてもスムーズ。さらに、フロント部分にHDMI端子がついているので、VR機器の取り回しもかんたん。
ちなみにG-Tuneは保証重視なら特におすすめ。G-Tuneでは延長保証が定額制で安く、例えば3年延長保証+センドバック修理保証に7,700円(税込)で加入することができます。他社だと本体価格の10%かかることを考えると、はるかにおトク。
最近ではゲームそのものの容量も増えているため、SSDは500GB以上あると安心です。また、CPUの発熱対策として、大型のCPUクーラーにカスタマイズするのもあり。
RTX 3060搭載モデル
WQHDでのゲーミングに最適なモデル
GALLERIA/ガレリア XA7C-R36(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-10700
■チップセット:H570チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2933)
■グラボ:RTX 3060
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■電源:650W(80PLUS BRONZE)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:179,980円(税込)~
性能重視のミドルクラスモデル
インテルの第10世代8コア16スレッドCPU・Core i7-10700とRTX 3060を搭載した、WQHDでのゲーミングに最適なミドルタワーモデル。熱いCPUなので、冷却能力に優れた大型CPUクーラーが標準搭載されているのが嬉しいですね。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用する徹底ぶり。
曲線を用いた美しいケースは、裏配線&チャンバー構造を採用することで、高いエアフローを実現。さらに、LEDイルミネーションやクリアサイドパネルを搭載しており、トータルでの完成度が高い一台に仕上がっています。
基本的カスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、とても便利。
RTX 3060 Ti搭載モデル
4K入門に最適なモデル
GALLERIA/ガレリア XA7C-R36T(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-10700
■チップセット:H470チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3060 Ti
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■電源:650W(80PLUS BRONZE)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:192,478円(税込)~
高品質ケースを採用したフル装備モデル
インテルの第10世代8コア16スレッドCPU・Core i7-10700とRTX 3060 Ti搭載した、4K入門に最適なミドルタワーモデル。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。さらに、冷却能力に優れた大型CPUクーラーを装備しており、冷却面も万全です。
曲線を用いた美しいケースは、裏配線&チャンバー構造を採用することで、高いエアフローを実現。さらに、LEDイルミネーションやクリアサイドパネルを搭載しており、トータルでの完成度が高い一台に仕上がっています。
基本的カスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、とても便利。
RTX 3070搭載モデル
4Kでのゲーミングに最適なモデル
GALLERIA/ガレリア XA7C-R37(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-10700
■チップセット:H570チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3070
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■電源:650W(80PLUS BRONZE)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:219,980円(税込)~
高品質ケースを採用したフル装備モデル
インテルの第10世代8コア16スレッドCPU・Core i7-10700とRTX 3070を搭載した、4Kでのゲーミングに最適なミドルタワーモデル。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。さらに大型のCPUクーラーを装備しており、冷却面も万全です。
曲線を用いた美しいケースは、裏配線&チャンバー構造を採用することで、高いエアフローを実現。さらに、LEDイルミネーションやクリアサイドパネルを搭載するこだわりようです。特にケースの完成度を重視する方におすすめ。
基本的にはカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータ類の保存先を分けることができ、さらに便利になります。
G-Tune HM-Z-AC(G-Tune)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-10700
■チップセット:Z490チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3070
■ストレージ:SSD 512GB+HDD 2TB
■電源:700W(80PLUS GOLD)
■価格:208,780円(税込)~
保証重視ならおすすめ
インテルの第10世代の8コア16スレッドCPU・Core i7-10700とRTX 3070を搭載した、4Kでのゲーミングに最適なミニタワーモデル。
大容量の16GBメモリにデュアルストレージの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。さらに、最大90%の電力変換効率を誇るゴールドクラス電源を搭載するこだわりようです。
また、ケースの完成度が高いのもポイント。ケース内部は電源とストレージを上部に集約した、”チャンバー構造”になっており、エアフローがとてもスムーズ。さらに、フロント部分にHDMI端子がついているので、VR機器の取り回しもかんたん。
ちなみにG-Tuneは保証重視なら特におすすめ。G-Tuneでは延長保証が定額制で安く、例えば3年延長保証+センドバック修理保証に7,000円(税込)で加入することができます。他社だと本体価格の10%かかることを考えると、はるかにおトク。
小型ながらサイドフロー式のCPUクーラーを搭載しており、基本的にカスタマイズ不要です。予算に余裕があれば、大型CPUクーラーにカスタマイズするのもいいでしょう。
RTX 3080搭載モデル
ド安定の4K性能が魅力のモデル
LEVEL-R049-iX7-VAX(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-10700
■チップセット:Z490チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3080
■ストレージ:SSD 500GB(PCIe NVMe)
■電源:800W(80PLUS TITANIUM)
■価格:258,368円(税込)~
充実した初期構成が魅力のコスパモデル
インテルの第10世代8コア16スレッドCPU・Core i7-10700とRTX 3080を搭載した、ド安定の4K性能が魅力のミドルタワーモデル。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを搭載。さらに、電源は最大94%の電源変換効率を誇る、超省エネのチタンクラス電源を搭載する徹底ぶりです。
拡張性に優れたケースは、裏配線を採用しており、高いエアフローで冷却性はバツグン。トータルで高い完成度を実現しています。
基本的にカスタマイズ不要が、CPUの発熱対策として、CPUクーラーをカスタマイズするのもあり。
【番外編】G-Master Spear Z490(サイコム)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-10700K(要カスタマイズ)
■チップセット:Z490チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2933)
■グラボ:RTX 2060
■ストレージ:SSD 512GB(PCIe NVMe)
■電源:750W(80PLUS GOLD)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:203,780円(税込)~
【上級者向け】自由自在にカスタマイズできる本格派モデル
ベースとなるモデルでは、8コア16スレッドのCore i7-10700KとRTX 2060を搭載し、WQHDでのゲーミングに最適な性能となっています。より高い性能を求めるなら、グラボのカスタマイズがまず必要です。
本格派のメーカーということで、初期構成もなかなかの充実ぶり。
まず、ケースはおなじみクーラーマスター製のミドルタワー【MasterBox CM694】を採用。フロントパネル全面はメッシュ加工がされ、通気性は抜群です。拡張性も高く、ツールレスなのでパーツの交換や増設もラクラク。さらに、グラボの固定ツールも装備しているので、マザーボードのスロットに負荷がかかりにくくなっています。
マザーボードはツクモのモデルと同じく【TUF GAMING Z490-PLUS】を搭載。ちなみにこのマザーボードは、NVIDIAのマルチGPU【SLI】には非対応なので、SLI構成にしたい場合にはカスタマイズが必須となります。
冷却の肝となるCPUクーラーは、毎度おなじみクーラーマスター製の【Hyper 212EVO】を採用。4本のヒートパイプでしっかり熱を吸収し、12cmの大型ファンで強力に発散します。負荷時のファンノイズが大きめなので、冷却性能&静音重視なら【Noctua NH-U14S】がおすすめ。
また、電源も高品質のSilver Stone製750Wゴールドクラス電源を搭載。最大90%の電力変換効率を誇り、省エネ・低発熱の優れもの。全ケーブルが脱着可能なフルモジュラー式なので、使わないケーブルは取り外すことでケース内はスッキリ。エアフローもスムーズです。
ゲーミングPCは高い…とお悩みの方 必見!

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