- 6コア12スレッドで前世代のCore i5-9400よりも約30~40%性能が向上
- ゲーミング性能もしっかり上がり、ワットパフォーマンスも良好
- RTX 3070~GTX 1660 SUPERまでのラインナップに搭載
インテルのCore i5がついに、ハイパースレッディングに対応!第10世代のミドルクラスCPU・Core i5-10400のスペックとおすすめBTOパソコンをチェックしてみましょう。
Core i5-10400のスペックまとめ
CPUの仕様と実際の性能をまとめました。
Core i5-10400の仕様
Core i5-10600K | Core i5-10400 | Core i5-9600K | Core i5-9400 | Ryzen 5 3600 | |
コードネーム | Comet Lake-S | Comet Lake-S | Coffee Lake-S Refresh | Coffee Lake-S Refresh | Matisse |
プロセスルール | 14nm++ | 14nm++ | 14nm++ | 14nm++ | 7nm |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 | 6/6 | 6/6 | 6/12 |
動作クロック | 4.1GHz | 2.9GHz | 3.7GHz | 2.9GHz | 3.6GHz |
最大クロック | 4.8GHz | 4.3GHz | 4.6GHz | 4.1GHz | 4.2GHz |
倍率ロックフリー | 〇 | ー | 〇 | ー | 〇 |
L3キャッシュ | 12MB | 12MB | 9MB | 9MB | 32MB |
対応メモリー | DDR4-2933 2ch | DDR4-2666 2ch | DDR4-2666 2ch | DDR4-2666 2ch | DDR4-3200 2ch |
PCIeレーン総数 | Gen.3×16 | Gen.3×16 | Gen.3×16 | Gen.3×16 | Gen.4×20 |
内蔵GPU | UHD 630 | UHD 630 | UHD 630 | UHD 630 | ー |
TDP | 125W | 65W | 95W | 65W | 65W |
第10世代Coreシリーズとなる”Comet Lake-S”ですが、その中身は前世代の改良版で、ルーツをたどると第7世代の”Kaby Lake”までさかのぼります。あくまでも改良版ということで、プロセスルールは引き続き14nm++となっており、PCIeの規格もGen.3で据え置きです。
ミドルクラスのCore i5は、長らくHT(ハイパースレッディング)非対応でしたが、第10世代ではついに解禁。前世代と同じく6コアではありますが、12スレッド構成となり、大幅にパワーアップしています。なお、TDPは65Wのまま据え置きなので、ワットパフォーマンスは良好です。
倍率ロックフリーに対応した上位のCore i5-10600Kは、同じく6コア12スレッドで、動作クロックと対応メモリーの規格が上げられています。クロックが上がっている分、TDPがガッツリ増え、燃費はイマイチ。以下ライバルとなる、AMDの6コア12スレッドCPU・Ryzen 5 3600と比較しつつその実力をチェックしてみましょう。
ベンチマーク
RTX 2080 Ti・16GBメモリ(DDR4-3200)の組み合わせでベンチマークを測定しました。
CINEBENCH R20
毎度おなじみ3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するソフトです。最新となるR20ではよりマルチコアに最適化された、重量級のテストとなっています。
前世代のCore i5-9400F(Fは内蔵GPU省略モデルで、性能は同等)と比較してみると、シングル性能こそ微増にとどまりますが、マルチ性能は約138%と大幅にパフォーマンスが向上しています。さすがにHT(ハイパースレッディング)は伊達じゃないですね。2世代前のCore i7-8700Kに匹敵する性能です。
ライバルのRyzen 5 3600と比較してみると、シングル性能は約90%、マルチ性能は約91%と約10%ほど性能が低くなっています。クロックが高いCore i5-10600Kが実質対抗馬といったところでしょうか。
Blender Open Data
こちらも同じく、3Dグラフィックのレンダリング性能を測定するソフトです。時間で測定しているため、短いほど優秀ということになります。
HTに対応するだけで大幅に時間を短縮しており、Core i5-9400Fに対し約71%の時間でテストを完了しています。ライバルのRyzen 5 3600に対しては、約109%とやや差をつけられる感じで、Core i5-10600Kといい勝負を演じています。
7-Zip
マルチスレッドに最適化したファイルの圧縮/展開ツールです。ベンチマーク機能がついており、辞書サイズ・32MBで圧縮・展開スコアを比較しました。
Core i5-9400Fから安定してスコアが伸びており、展開は約132%、圧縮は約140%とおおむね30~40%ほどパフォーマンスが向上しています。
Ryzen 5 3600と比較してみると、展開は約74%、圧縮は約86%と大きく差をつけられています。こればかりはCore i5-10600Kも及びません。
x264 HD Benchmark
動画エンコードのベンチマークソフトです。フルHDのテスト動画をx264形式でエンコードし、2Passにかかる所要時間の平均値を測定しており、短ければ短いほど高性能ということになります。
コア数が増えた分だけ時短効果も大幅に上がっており、Core i5-9400Fに対し約73%の時間で変換を完了しています。ただ、Ryzen 5 3600に対しては約116%と、やはり差をつけられていますね。
Ryzen 5 3600のライバルはCore i5-10600Kと考えるのがよさそうです。
Far Cry New Dawn
マルチスレッド構成になり、性能はしっかりパワーアップ!
Core i5-9400Fに対し、平均fpsは約105~106%、最低fpsは約106~109%となり、Core i7-8700Kに匹敵するパフォーマンスを発揮します。ライバルのRyzen 5 3600と比較してみると、平均fpsは約95~98%、最低fpsは約86~96%と下回り、負荷の高いWQHDで差がつきやすくなっています。
なお、ゲームは動作クロックが高いほどfpsが伸びやすく、クロックの高いCore i5-10600KがCore i5-9400F&Ryzen 5 3600よりも総じて有利です。
Tom Clancy’s Rainbow Six Siege
かなり軽いゲームなので、レンダリング解像度をMAXの”100”にし、負荷を上げて測定しています。
Core i5-9400Fと比較すると、フルHDでの平均fpsは約108%ですが、最低fpsは約129%とよく伸び、安定性が格段に向上しています。WQHDでは平均fpsこそ変わりませんが、最低fpsは約115%で、安定感はやはりアップ。マルチスレッドになるだけでだいぶ変わりますね。
一方Ryzen 5 3600と比較すると、平均fpsはほぼ互角ですが、フルHDの最低fpsは約89%と下回り、安定性ではRyzen 5に軍配が上がります。
BATTLEFIELD V
Core i5-9400Fと比較すると、やはり最低fpsが大きく向上。平均fpsは約105~112%、最低fpsは約133~135%となり、安定性が格段に向上しています。
一方Ryzen 5 3600に対し、平均fpsは約104~105%、最低fpsは約103~108%と上回る結果となっています。
Red Dead Redemption 2
DirectXではなく、Vulkanを採用したゲームですね。ちなみに、フルHDの時点でグラボがボトルネックとなっているので、WQHDではどのCPUを使っても大差ありません。
Core i5-9400Fと比較すると、フルHDでの平均fpsは約126%、最低fpsは約117%となり、平均・最低fpsともにしっかりパフォーマンスが向上しています。Ryzen 5 3600に対し、フルHDでの平均fpsは約110%、最低fpsは約105%となり、またしても有利な結果となっています。
消費電力
先の【Blender Open Data】実行時の消費電力を比較しました。
マルチスレッド化により、消費電力はCore i5-9400Fから約30%増加。それでもRyzen 5 3600とほぼ同じレベルとなっており、6コア12スレッドCPUにしては妥当な消費電力に収まっています。
クロックが高いCore i5-10600Kはかなりの大食らいで、なんと200Wオーバー!8コア16スレッドCPU・Ryzen 7 3700Xの165Wと比較すると、頭が痛くなる燃費の悪さです。
結局Core i5-10400はどうなの?
6コア12スレッドになることで、Core i5-9400Fから基本性能はおおむね30~40%パワーアップ。ゲーミング性能も着実に上がり、特に最低fpsが底上げされ、安定感は格段に向上しています。消費電力もきっちり増えていますが、Ryzen 5 3600と同程度に抑えており、ワットパフォーマンスも良好です。
ライバルのRyzen 5 3600との勝負ですが、基本性能はRyzen 5が高く、ゲーミング性能は五分といったところ。価格もほぼ同じレベルなので、正直どちらでもOKですね。
Core i5-10400搭載のおすすめゲーミングPC
GTX 1660 SUPER搭載モデル
ド安定のフルHD性能が魅力のモデル
LEVEL-M046-iX4-RJS(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-10400
■チップセット:B460チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:GTX 1660 SUPER
■ストレージ:SSD 480GB
■電源:500W(80PLUS BRONZE)
■価格:116,468円(税込)~
格安のミドルクラスモデル
インテルの第10世代6コア12スレッドCPU・Core i5-10400とGTX 1660 SUPERを搭載した、ド安定のフルHD性能が魅力のミニタワーモデル。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、十分実用的な内容となっています。最近のゲームはメモリをガッツリ使い、ゲームそのものの容量も増えていますが、この内容なら安心です。
HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、より便利になります。
GALLERIA/ガレリア RM5C-G60S(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-10400
■チップセット:B460チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:GTX 1660 SUPER
■ストレージ:SSD 512GB(PCie NVMe)
■電源:550W(80PLUS BRONZE)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:131,978円(税込)~
高品質ケースを採用したフル装備モデル
インテルの第10世代6コア12スレッドCPU・Core i5-10400とGTX 1660 SUPERを搭載した、ド安定のフルHD性能が魅力のミニタワーモデル。標準で大型CPUクーラーが搭載されており、CPUの冷却は万全です。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。曲線を用いた美しいケースはエアフローに優れ、LEDイルミネーションやクリアサイドパネルを搭載。トータルでの完成度が高い一台に仕上がっています。
基本的カスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、とても便利。
GTX 1660 Ti搭載モデル
GTX 1660 SUPERとほぼ同じ性能を持つミドルクラスモデル。基本的にはGTX 1660 SUPERでOK
G-GEAR GA5J-D201/T(ツクモ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-10400
■チップセット:H470チップセット
■メモリ:8GB(DDR4-2666)
■グラボ:GTX 1660 Ti
■ストレージ:SSD 240GB
■電源:550W(80PLUS BRONZE)
■価格:109,780円(税込)~
ポイントをおさえたミドルタワーモデル
インテルの第10世代6コア12スレッドCPU・Core i5-10400とGTX 1660 Tiを搭載した、ド安定のフルHD性能が魅力のミドルタワーモデル。GTX 1660 SUPERと同等の性能なので、基本的に選ぶ必要はなく、拡張性に優れたミドルタワーが欲しい方におすすめ。
メモリをガッツリ使うゲームが多くなっており、16GBあると安心。また、ゲームそのものの容量も増えているため、SSDの容量を増やすのがおすすめ。そのほか、HDDを追加してデュアルストレージにすれば、ゲームとデータを別々に保存でき、さらに便利になります。
RTX 3060搭載モデル
WQHDでのゲーミングに最適なモデル
GALLERIA/ガレリア RM5C-R36(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-10400
■チップセット:B460チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3060
■ストレージ:SSD 512GB(PCie NVMe)
■電源:650W(80PLUS BRONZE)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:139,980円(税込)~
低価格&高コスパのフル装備モデル
インテルの第10世代6コア12スレッドCPU・Core i5-10400とRTX 3060を搭載した、WQHDでのゲーミングに最適なミニタワーモデル。標準で大型CPUクーラーが搭載されており、CPUの冷却は万全です。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。
曲線を用いた美しいケースは、裏配線&チャンバー構造を採用することで、高いエアフローを実現。さらに、LEDイルミネーションやクリアサイドパネルを搭載しており、トータルでの完成度が高い一台に仕上がっています。
基本的カスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、とても便利。
RTX 3060 Ti搭載モデル
4K入門に最適なモデル
LEVEL-M046-iX4-SAX(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-10400
■チップセット:B460チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3060 Ti
■ストレージ:SSD 500GB(PCIe NVMe)
■電源:700W(80PLUS BRONZE)
■価格:148,478円(税込)~
低価格のコスパモデル
インテルの第10世代6コア12スレッドCPU・Core i5-10400とRTX 3060 Tiを搭載した、4K入門に最適なミニタワーモデル。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。最近のゲームはメモリを多く使い、容量そのものも増えていますが、この内容なら安心です。
基本的にカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、さらに便利になります。
GALLERIA/ガレリア RM5C-R36T(ドスパラ)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-10400F
■チップセット:B460チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3060 Ti
■ストレージ:SSD 512GB(PCie NVMe)
■電源:550W(80PLUS BRONZE)
■大型CPUクーラー搭載
■価格:159,478円(税込)~
高品質ケースを採用したフル装備モデル
インテルの第10世代6コア12スレッドCPU・Core i5-10400FとRTX 3060 Tiを搭載した、ド安定のフルHD性能が魅力のミニタワーモデル。標準で大型CPUクーラーが搭載されており、CPUの冷却は万全です。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも4~5倍高速のNVMeタイプを採用。
曲線を用いた美しいケースは、裏配線&チャンバー構造を採用することで、高いエアフローを実現。さらに、LEDイルミネーションやクリアサイドパネルを搭載しており、トータルでの完成度が高い一台に仕上がっています。
基本的カスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、とても便利。
RTX 3070搭載モデル
4Kでのゲーミングに最適なハイスペックモデル
LEVEL-R049-iX4-TAX(パソコン工房)
【スペック】
■OS:Windows 10
■CPU:Core i5-10400
■チップセット:Z490チップセット
■メモリ:16GB(DDR4-2666)
■グラボ:RTX 3070
■ストレージ:SSD 500GB(PCIe NVMe)
■電源:700W(80PLUS BRONZE)
■価格:191,268円(税込)~
充実した初期構成が魅力のコスパモデル
インテルの第10世代6コア12スレッドCPU・Core i5-10400とRTX 3070を搭載した、4Kでのゲーミングに最適なミドルタワーモデル。
大容量の16GBメモリに大容量SSDの充実した初期構成で、SSDは通常タイプよりも約4~5倍高速のNVMeタイプを採用しています。メモリと容量をガッツリ使う重量級のゲームにもしっかり対応できます。また、拡張性の高いケースは、エアフローに優れており、冷却性もバツグンです。
RTX 3070搭載モデル屈指の安さですが、CPUがミドルクラスということで、グラボとのパワーバランスはイマイチ。とにかく予算重視という方におすすめです。
基本的にカスタマイズ不要ですが、HDDを追加してデュアルストレージにすると、ゲームとデータの保存先を分けることができ、さらに便利になります。
ゲーミングPCは高い…とお悩みの方 必見!

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